リレーメッセージRELAY MESSAGE
大塚英樹氏(宮城県)のメッセージ
2023年10月30日
日本訪問リハビリテーション協会 大会企画部
大塚英樹
(公益社団法人 地域医療振興協会 公立黒川病院 作業療法士)
24回目の訪問リハビリテーションの学会が、東北の地で開催されること、同じ東北の宮城県におります一人として、大変に嬉しく思います。
私が初めて訪問リハビリテーションの学会に参加したのは、今から15,6年ほど前になるでしょうか、沖縄大会でした。腰痛で寝たきりの対象者について、短期間で通所介護再開に繋げた支援の報告でした。その当時は「良い訪問リハだった!」と胸を張っていたのでしょうが、今思えば、作業療法士になって5年目、多職種との連携もほどほど、自分の訪問リハビリテーションの成果というよりは、対象者の努力や人柄に救われた事例報告だったなぁ、と反省しきりです。発表の後の質疑では、当時の理事から「この次の展開は何を考えていますか?」と質問され、まったく見当違いの回答をしたことも、強く覚えております。
学会で発表する、という作業に、「すごい先生がやること」「自分の訪問リハは根拠がないし…」と自分事と捉えない方もいると思います。昔の私もそうでしたが、訪問リハに従事するようになってから「訪問リハは、こんなに対象者の困ったことを解決できるんだ!」との想いを強め、ついに学会発表というハードルを越えることができました。訪問リハの実践は、対象者ごと、関わる訪問療法士ごとに、物語があります。皆さんと対象者の素敵な、素晴らしい実践を、ぜひ、聞かせてください。今から楽しみにしております。