櫻井班の新しい研究成果がProceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)誌に掲載されました。
神経活動が連続した際に、瞬時にシナプス伝達を強くする「Synaptic facilitation」は古くから現象としては知られていましたが、その仕組みや意義についてはよく分かっていませんでした。それがシナプトタグミン7というタンパク質の分子内相互作用によって起こることを発見しました。また、理論的な研究から、このSynaptic facilitationがワーキングメモリーのように即時的に記憶をつくる基盤の1つであることが予測されていましたが、本研究では、Synaptic facilitationに必要なシナプトタグミン7分子の作用が、記憶においても重要なはたらきをしていることを実験的に示しました。さらに、シナプトタグミン7は双極性障害(躁うつ病)への関与が示唆されており、その患者ではワーキングメモリーの異常が観られることから、本研究で明らかとなった分子機構はその治療に役立つことも期待されます。

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