今井班よりNature Communications誌に新しい論文を発表しました。以前に報告したTetbow法を使って、神経回路を7種類の蛍光タンパク質(7原色)の組み合わせでカラフル(数100色)に染め分けました。もはや人間の目では識別できないので、N原色画像の色相を自動同定して、神経突起の再構築を自動再構築を行うパイプラインQDyeFinderを開発しました。再構築の精度はヒトと同程度であり、既存のソフトウエアの成績を大きく上回ります。100個以上の神経細胞の配線を自動解析することに成功しました。 光顕ベースのコネクトーム解析のためのツールとして役立つものと期待されます。
Nature Communications: https://www.nature.com/articles/s41467-024-49455-y
プレスリリース: https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1100
YouTube動画: https://www.youtube.com/watch?v=YrMeobR07_o
また、本研究で開発したツールのいくつかは、蛍光イメージング全般に広く役立つと期待されます。
蛍光の漏れこみがない画像をlinear unmixingで得るためのImageJ plugin: https://github.com/daichimori/Linear-unmixing-Qdye
(これはreference画像さえ準備できれば通常の共焦点顕微鏡でも容易に使えます)
volume dataの色収差をpost-hocで補正するツール: https://github.com/mleiwe/ChromaticAberrationCorrection
閾値に基づく新たなunsupervised clustering法dCrawler: https://github.com/mleiwe/dCrawler