第142回例会 開催記録
日本動物心理学会第142回例会
講演者:Prof Robert G. Cook (Tufts University)
演題:Perception, memory and the organization of behavior in pigeons
日時:2007年1月27日(土)午後3時より
場所:キャンパスイノベーションセンター東京 5Fリエゾンコーナー
会場地図HP:http://cic-hp.zam.go.jp/
(JR山手線・京浜東北線田町駅下車徒歩1分)
要旨:This talk will focus on three crucial aspects of behavior in pigeons. Recent advances in our understanding of the mechanisms of short and long-term memory for visual information in this animal will be presented and their comparative implications discussed.
千葉大学が他大学に先駆けて導入した「飛び入学」など、早期高等教育の試みも10年を迎えようとしています。早期高等教育は、千葉大学先進科学研究教育センターが担当していますが、このたび海外との研究交流を促進する企画の一環として、主としてハトを用いた視知覚研究で世界をリードしている Tufts 大学の Robert G. Cook 博士を招聘することになりました。この機会を利用して、動物心理学会の例会として Cook 博士の講演会を開催します。直前の連絡になりましたが、多数の皆様のご参加をお待ちしております。
連絡先:千葉大学文学部 牛谷智一
263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33
TEL 043-290-2274 FAX 043-290-2274
E-mail:ushitani[at]L.chiba-u.ac.jp
日本動物心理学会第142回例会報告
牛谷智一助教授(千葉大学)
第142回例会として、Robert G. Cook 教授による講演会を開催した。Cook 教授は、California 大学で生物心理学の博士号を取得され、現在は Tufts 大学の教授・心理学科長として、鳥類の視覚認知分野で活躍されている研究者である。 講演会は、ハトをもちいた2つの実験報告を軸に進められた。第1の実験では、通常間違った方を選択すれば罰が与えられて終わるだけの見本合わせ課題において、2回目、3回目の反応を許した。2回目、3回目の反応は、偶然レベル以上の正答率であった。第2の実験ではセッションの前半と後半とで課題が変化し、選ぶべき項目は逆転していた。ハトの反応は、課題の変化をハトが「予期」していることを示唆するものであった。いずれも、ハトの行動が、時間のパラメータでダイナミックに変化することを示しており、大変興味深いものであった。 講演参加者は38名で、若い参加者が多かったにもかかわらず、彼らを中心に活発な討論がおこなわれた。講演会後、Cook 教授を囲む懇親会が開かれ、研究者間の国際交流を深めた。
<共催>千葉大学先進科学研究教育センター
<企画>實森正子・牛谷智一(千葉大学)
<司会>牛谷智一(千葉大学)

