第132回例会 開催記録

人のくらしと野生動物

昨年夏の「タマちゃん騒動」や年末のサル騒動など、われわれの日常に現れた野生動物がニュースとして新聞やテレビで報じられることが少なくありません。日本動物心理学会は、動物心理学を専門とする研究者の集まりであり、研究室実験や野外調査などによって動物の心理や行動の謎を探求しています。しかし、生活者と野生動物の関係について研究している会員はあまり多くありません。そこで、このたび、学会外部から2名の講師を招き、「人と動物が共生する社会」についてお話をうかがうことにしました。また、学会内部から指定討論者を立て、シンポジウム形式で議論を深めたいと存じます。なお、今回のテーマは一般の方々の関心も高いものですので、広く一般に公開します。

日 時  2003年3月1日(土) 13:30 ~ 17:15
場 所  ACTA西宮東館6階西宮市大学交流センター大講義室
(阪急西宮北口駅の北出口を出て右側連絡通路を渡る:徒歩3分)
参加費  無料(会場定員120名を超えた場合は入場をお断りすることがあります)
主催 日本動物心理学会
後援 兵庫県動物愛護センター・(社) 兵庫県自然保護協会

講演1  「野生動物問題の原因と対処法」  濱崎伸一郎 先生
(株)野生動物保護管理事務所関西分室室長 東京農工大学大学院農学研究科修士課程獣医学専攻修了後、野生動物保護管理事務所に入社、1998年に関西分室を開設し室長着任。主に大型哺乳類の保護管理に関する調査、行政に対するコンサルタント業務に従事。『ヒトと動物の関係学会誌』に「エッセイ:人と野生動物の関係を考える」を連載中。

講演2  「ブータンの人のくらしと動物たち」  権藤眞禎 先生
神戸市立王子動物園動物科学資料館館長 (社)兵庫県自然保護協会副理事長 岐阜大学農学部獣医学科卒業後、神戸市衛生局、環境局、王子動物園園長を経て現職。ブータン、ミャンマー、ボルネオなどで、野生動物を観察するとともに、現地と日本との交流ボランティア活動にも従事。学術博士、学芸員。

指定討論  「人と野生動物を結びつけるもの」  中道正之 先生
大阪大学大学院人間科学研究科助教授 大阪大学大学院人間科学研究科修了後、大阪大学助手を経て現職。野生および飼育下のニホンザルを25年間観察。マダガスカルに生息するワオキツネザルやアメリカの動物園のゴリラの研究も行っている。著書に『ニホンザルの母と子』福村出版。学術博士。

企画・司会  中島定彦(関西学院大学文学部心理学科助教授)
連絡先 〒662-8501 兵庫県西宮市上ヶ原一番町1-155 関西学院大学文学部心理学研究室
電話・FAX:0798-54-6076
※事前申し込みは不要です