第148回例会 開催記録
日本動物心理学会第148回例会
『若き動物心理学徒に語る』
第148回例会を以下のとおり開催します。今回は、日本動物心理学会の役員を長く務められた南徹弘、井深信男両先生にご講演いただくことになりました。南先生は大阪大学、井深先生は滋賀大学を今年3月に定年退職され、現在は新しい大学で活躍されております。例会では、両先生の動物心理学者としての人生を、若い研究者や学生に向けて熱く語っていただく予定です。ご研究内容はもとより、ご研究スタイルや学問観について、両先生にお教えいただく点が多々あることでしょう。多くの方のご参加をお待ちしております。
日時:2008年11月22日(土) 14:00-18:00
場所:立命館大学大阪オフィス 6階 6Aセミナールーム
大阪市中央区北浜3-1-18 島ビル6F
京阪本線・淀屋橋駅
地下鉄(御堂筋線)・淀屋橋駅
京阪14-B出口 エスカレーター上すぐ
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/annai/profile/access/osaka_office_l.html 参加費:無料、事前予約不要。会員外も参加可能です。
講演1:14:00-15:20(質疑応答20分を含む)
南徹弘(大阪成蹊短期大学教授、大阪大学名誉教授)
「ネズミ・サル・ヒトの比較心理学研究40年」
講演2:15:30-16:50(質疑応答20分を含む)
井深信男(聖泉大学学長、滋賀大学名誉教授)
「私の生体リズム研究-実験動物に支えられて-」
懇談・意見交換:17:00-17:30
企画・司会:中島定彦(関西学院大学)
コメンテーター:藤田和生(京都大学)
なお、例会後、会場近くで懇親会(実費)を開催する予定です。
問い合わせ:中島定彦 nakajima[at]kwansei.ac.jp
日本動物心理学会第148回例会報告
報告者:中島定彦(関西学院大学)
日本動物心理学会第148回例会は、2008年11月22日(土)の午後2時から5時45分ま で、大阪の淀屋橋駅出口にある島ビル6階、立命館大学大阪オフィスの6Aセミナール ームで開催された。会場は、京阪中之島線開通により大阪市内で今一番ホットな中之島 を眼下に見下ろす絶景で、国の重要文化財である大阪市中央公会堂や大阪府立中之島図 書館、土佐堀川をゆく水上バスなど、窓の外の美しさにため息が出るほどであった。交 通至便で景色のいい素敵な会場を手配いただいた立命館大学の藤健一先生に感謝したい 。
さて、今回の例会は、日本動物心理学会の重鎮である南徹弘先生、井深信男先生にそ れぞれ1時間ご講演いただき、各講演の後に20分間の質疑応答、そして最後に30分間の 全体討論(懇談・意見交換)を行うという構成であった。両先生から「たっぷり!」学 ぶ機会を持てたことをまず喜びたい。
南先生は、ご自身の発達研究の対象がラット・サル・ヒトへと変わって来られた歩み を、井深先生は若き頃の研究テーマの模索や優れた師との出会いによる研究の転機・展 開を、多くの写真を用いてスライド紹介された。要所要所で具体的な観察記録、実験デ ータなどを分かりやすく説明された。
コメンテーター役をお願いした京都大学の藤田和生先生からの鋭い質問により、学術集 会としてのアカデミックさも増幅した。フロアからは、大阪大学の中道正之先生からの 好奇心を掻き立てる問いかけや、同志社大学の岡市先生ご夫妻からの会場が和むご発言 などがあり、アカデミックかつアットホームな、まさに例会らしい集いだった。
学部看板を抱えた南先生の大学生時代のお写真や、井深先生と小泉元首相の同窓会での ツーショット写真(高校の同級生だそうである)などを拝見できたのは、なかなか愉快 であった。あいにく参加者は20名と少人数であったが、両先生からの後進へのメッセー ジ(動物心理学研究の面白さ)は十分伝わったものと思われる。
例会後は、向かいの居酒屋で2時間余りの懇親会を開催した。懇親会の参加者は15名だ ったが、例会以上に愉快な時間を持つことができた(冗談か本気か分からない話もたく さん飛び出した)。
南先生は大阪大学、井深先生は滋賀大学を今年3月に定年退職され、現在は新しい大学 で活躍されている。若輩者の言にて僭越ではあるが、ご研究のますますのご発展をお祈 りしたい。

