2003.1.27
Report No.6
臨床 4
腹部血管撮影検査について
NTT東日本関東病院 塚本 篤子
(循環器撮影技術研究会)
1.はじめに
世界で最初の血管撮影は1936年市川が大動脈にカテーテルを挿入し造影したと記載されているが、手技が煩雑で副障害も多かったため普及しなかった。
1953年スウェーデンのSeldingerが、経皮的に動脈穿刺を行い、穿刺針の中にガイドワイヤを通して血管内にワイヤを挿入した後穿刺針を抜き、ワイヤに沿ってカテーテルを挿入するという方法を考案した。この手技は、Seldinger法(経皮カテーテル法)として現在広く用いられている。
その後、1956年にスウェーデンのOdmanがX線不透過性のポリエチレンカテーテルを用い、先端部を加温し屈曲させ、任意な血管分岐にカテーテルを進め造影する選択的血管撮影を行い、現在の血管撮影法を確立させた。
Interventional Radiology(以下IVR)という言葉は、1967年にMargulisによって最初に使われた。1964年Dotterが動脈硬化による血管閉塞を経皮的に開通、治療したのが実質的な臨床の端緒とされるが、以来薬剤の動注療法や血管塞栓術など血管造影手法を用いたものだけでなく、非血管系などあらゆる領域で数多くの経皮的療法が考案されている。
2.血管撮影検査
2.1血管撮影検査の目的
2.2血管撮影の異常像
2.3腫瘍性病変の血管造影読影のポイント
2.4副作用について
2.5IVRについて
3.腹部血管の解剖
3.1腹部大動脈
3.2腹腔動脈
3.3門脈
3.4上腸間膜動脈
3.5腎・副腎動脈
3.6下腸間膜動脈
3.7静脈系
3.8変異(破格)
3.9側副血行路
4.腹部血管撮影について
4.1造影剤の注入量・注入レート・撮影レート
4.2塞栓物質
4.3腹部血管撮影検査の流れ
5.被ばく低減について
6.まとめ
『 腹部血管撮影検査について 』
(PDFファイル 2450KB)
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