

近年、脳神経外科手術の進歩は目覚しく、頭蓋内病変の多くを開頭手術で治癒できるようになりました。病変を根治した脳神経外科医の喜びと満足度は高いものと思われますが、患者のそれとは必ずしも一致いたしません。その理由の一つは、頭部の創痕や陥凹にあり、これらは社会生活を営む上で大きな障害となっております。我々脳神経外科医は、頭蓋内の操作には万全を尽くし関心も深いものがありますが、閉頭に関しては確実に閉じれば良いという考えが支配的であると思います。
私は以前からこの点について集中的に論議したいと思っておりましたが、2007年4月に第16回CNTT学会を主催し‘美容形成法’のセッションを設けましたところ大変な反響があり、やはり同様のお考えをお持ちの脳神経外科医が大勢おられることがわかりました。勿論、この分野は形成外科的な知識や技術を要することも多いため、形成外科専門医のご指導ご協力が必須であります。
論議する内容としましては、術前の工夫、術中の工夫や機器・材料の開発、術後慢性期の創痕の修復方法があると思います。それには高度な技術を要する根本的な手技とともに比較的簡便な方法(プチ形成手技や一種の化粧法など)も含まれるものと思います。更には、単に技術的なことだけでなく、患者の精神面でのケアーも主題の一つに含める必要があります。
多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。
日本整容脳神経外科研究会
世話人代表
寺本 明 (日本医科大学脳神経外科 主任教授)