ご挨拶

放射線看護が拓く未来

 平成29年9月2日(土曜)と3日(日曜)に、名古屋大学豊田講堂で第6回学術集会を開催させて頂きます。テーマは、「放射線看護が拓く未来」とし、誕生して6年目の当学会が、高度に発展、普及している放射線診療における看護、そして、まだこの先、少なくとも40年は続く福島第一原子力発電所事故問題に関連した避難住民の方々への対応などに、どのように貢献できるのかを皆様と考えたいと思っています。
 看護と放射線が切っても切れないものであることは、多くの人が認めています。今日、一部の大学等の看護教育機関では、学部レベル、認定看護師、専門看護師レベルで放射線や放射線影響の基礎、放射線治療等に伴う副作用、そして、原子力災害等の緊急被ばく医療における看護についての教育が行われるようになってきました。しかし、それはまだごく一部に過ぎません。つまり、看護が関わる放射線について、十分な知識および副作用へのケアと放射線防護の技術をもった看護職は圧倒的に少ないと言えます。看護の中で放射線にどう向き合うか、そのためにどのような教育を行うかに関する答えは喫緊のものであり、学会としては学問的基盤の構築・確立が社会的責務と言えるでしょう。本学術集会で、さらに一歩その答えに近づければと思っています。
 
 さて、かたい話はここで終わりとし、具体的な内容についてもう少し紹介させて頂きます。

  1. 参加してよかったと思える学会を目指して
    • このために、学会員、そしてこの学会に参加される皆様の多くが関心を持っておられる「放射線治療」「がん放射線看護」などをテーマとした教育講演の充実を図ります。
  2. 放射線看護の可能性を感じて頂けるように
    • 基調講演で、当学会の過去から未来の展望を示して頂くとともに、日本放射線技術学会、日本保健物理学会との共同シンポジウムを通じて、放射線と看護について、より広い視野を提供できればと思っています(計画中)。
  3. 複数の専門家との交流を通じて
    • IVR(インターベンショナルラジオロジー)看護の専門家、放射線看護専門看護師などと交流できる場(交流集会)を用意します(計画中)。
  4. 興味深い話をお弁当をいただきながら
    • 大会の2日間とも、100〜200名の枠のランチョンセミナーを計画しています。
  5. 昼食の心配もなしでゆったりと
    • 今大会は上記のようにランチョンセミナーを計画していますが、定員枠があります。ランチョンセミナーのチケットが取れなかったらと心配される参加者の方も多いでしょう。
    • 大会初日の9/2は土曜日ですので、キャンパス内の2-3カ所の学生食堂を利用できますが、2日目の日曜日は学生食堂もお休みだし・・・。
    • そこで、大会2日目(日曜日)は、ランチョンセミナーに参加できなかった参加者の方に、無料の軽食(昼食)を提供できるよう準備を進めています。名古屋名物の天むすやサンドイッチなど、メニューを検討中です。お昼の心配なしで、ゆっくりと学会に参加して下さい。

 
 いかがでしょうか?
 JR名古屋駅から、地下鉄で約25分という、圧倒的にアクセスのよい名古屋大学豊田講堂で開催する第6回学術集会に、皆様ふるっての参加をお待ちしています。
 

第6回日本放射線看護学会学術集会会長 太田勝正 
名古屋大学大学院医学系研究科・教授