*** 静岡生命科学懇話会 ***

** 静岡ライフサイエンスセミナー **


【生命科学懇話会発足のお知らせ】

 静岡大学東部キャンパスには生命科学の研究・教育に携わる多くの方々がいらっしゃいます。研究は基礎から応用まで、その研究分野は生物学から化学まで、また、研究対象は微生物から哺乳類までと多種多岐に渡っています。そのため、なかなか一つの話題を話し合うことが出来ないのが現状です。しかしながら、生命科学を研究する上で、共通の話題・問題があると思います。そこで、生命科学研究を指向する方々のネットワーク作りを目的として、生命科学懇話会を発足させることにしました(96/05/24 河田雅圭・近江谷克裕)

世話人(12/12/01)
竹内浩昭 @理・生物(sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp)
山内清志 @理・生物(sbkyama@ipc.shizuoka.ac.jp)


静岡大学 への 交通と地図

 静岡ライフサイエンスセミナーのお知らせは、静岡キャンパス内外の関係者へメール送信しています。 お知らせメールの要・不要は、メール(sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp) またはSU-LifeScienceグループのホームページで連絡をお願いします。


2000年11月より、Yahoo!グループ(旧称:eグループ)の無料グループメール・サービスを利用して、静岡ライフサイエンスセミナーのお知らせを配信することになりました。
・グループ名:     静岡ライフサイエンスセミナーML
・グループアドレス:  SU-LifeScience
・メインページのURL:  http://groups.yahoo.co.jp/group/SU-LifeScience/
・投稿先アドレス(投稿はメンバー限定で、管理者の承認が必要)
            


SU-LifeScienceグループに参加


[静岡ライフサイエンスセミナー]


12/12/13 サイエンスカフェ in 静岡 第71話
  近藤 満 (静岡大学機器分析センター)
  「カプセル分子を用いた有害イオンの除去」

12/12/13 第58回生命科学若手セミナー
  湯山-樋口育子(静岡大学創造科学技術大学院)
  「サンゴと褐虫藻の細胞内共生を遺伝子発現解析から明らかにする」

12/12/07 静岡県立大学 特別セミナー
  宋 碩林 (ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
  「ヒトの第二ゲノム:メタゲノム 〜次n世代シークエンス技術の次なる潮流〜」

12/11/29 静岡大学 第36回GRLバイオサイエンスセミナー
  新村 芳人 (東京医科歯科大学・難治疾患研究所・生命情報学分野)
  「遺伝子で探る嗅覚の進化 〜脊椎動物嗅覚受容体に着目して〜」

12/11/22 サイエンスカフェ in 静岡 第70話
  石原 顕紀 (静岡大学理学部生物科学科)
  「ポストゲノム時代のデータマイニング」

12/11/22 理数学生応援プロジェクト入門特別講義
  川上 浩一 (遺伝学研究所初期発生研究部門)
  「ゼブラフィッシュが解き明かす脳のはたらき」

12/11/21 第57回生命科学若手セミナー
  加藤 竜也(静岡大学農学部)
  「カイコを用いた組換えタンパク質生産の改良」
  董 金華(静岡大学農学部)
  「ファージ提示法を用いたモノクローナル抗体の開発と応用」

12/11/18 静岡サイエンススクール 第2回サイエンススペシャルレクチャー
  & 第2回キャリアデザインワークショップ


12/11/17 静岡サイエンススクール 第2回プレ・サイエンスワークショップ

12/11/17-18 キャンパスフェスタ in 静岡

12/11/11 静岡サイエンススクール 第1回プレ・サイエンスワークショップ

12/11/02 第56回生命科学若手セミナー
  米田 夕子(静岡大学農学部)
  「キトヘテロオリゴ糖の化学合成」

12/10/18 サイエンスカフェ in 静岡 第69話
  倉本 真一 (海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球深部探査センター)
  「「ちきゅう」が明らかにする地球の歴史」

12/10/05 静岡大学 第35回GRLバイオサイエンスセミナー
   小西 照子 (琉球大学 農学部 亜熱帯生物資源科学科)
  「植物の細胞壁多糖とその生合成」

12/09/28 第200回 静岡ライフサイエンスセミナー
  兵藤 晋 (東京大学大気海洋研究所・生理学)
  「サメ・エイ・ギンザメをめぐる近年の研究トピック:発生過程での環境適応から腎機能研究まで」

12/09/27 サイエンスカフェ in 静岡 第68話
  河原崎 泰昌 (静岡県立大学食品栄養科学部)
  「酵素を人工的に“進化”させる」

12/08/24 静岡大学 第33回GRLバイオサイエンスセミナー
  小林 康一 (東京大学 大学院 総合文化研究科)
  「クロロフィルと膜脂質合成からみた葉緑体のバイオジェネシス」

12/08/23 サイエンスカフェ in 静岡 第67話
  粟井 光一郎 (静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点)
  「バイオ燃料は世界を救う?」

12/08/08 博士論文公聴会
  杉浦 千佳子
  静岡大・創造科学技術大学院)
  「マウスの肝臓および脂肪細胞の脂質代謝に対するカテキンおよびカフェインの影響に関する研究」

12/08/02 新型倒立顕微鏡の展示会
  「オリンパス株式会社の新型倒立顕微鏡「IX3」を展示」

12/08/01 第199回 静岡ライフサイエンスセミナー
  Stanley D Hillyard (Dept of Biomedical Sciences, Univ of Nevada, USA)
  「Amphibian aquaporins: Phylogeny, terrestrial adaptations and integration of physiological systems」

12/07/27 第55回生命科学若手セミナー
  竹本 裕之(静岡大学機器分析センター)
  「植物のSOSシグナルに対する寄生蜂エルビアブラバチの応答は2段階の学習によって獲得される」

12/07/19 サイエンスカフェ in 静岡 第66話
  北村 晃寿 (静岡大学理学部地球科学科)
  「静岡平野における津波堆積物の調査」

12/07/19 静岡大学 第32回GRLバイオサイエンスセミナー
  内山 郁夫 (基礎生物学研究所・ゲノム情報研究室)
  「微生物の多様性を解析するための比較ゲノムデータベースMBGD」

12/06/28 第54回 生命科学若手セミナー
  竹下 温子(静岡大学教育学部)
  「長期の自発的運動(習慣的運動)がマウスの内臓脂肪低下および血漿アミノ酸レベルを変化させる」

12/06/21 サイエンスカフェ in 静岡 第65話
  木村 浩之 (静岡大学理学部地球科学科)
  「静岡流!! 自然エネルギーの地産地消」

12/05/25 第53回生命科学若手セミナー
  齋藤 明広(静岡理工科大学理工学部物質生命科学科)
  「ストレプトミセス属放線菌とキチンの深い関係」
  大椙 弘順(静岡理工科大学総合情報学部人間情報デザイン学科)
  「生命の仕組みを単純化して、生物的に振る舞う人工システムを造りたいですね。
         --- 発生・再生に学ぶ、自己修復分散制御システム」


12/05/24 サイエンスカフェ in 静岡 第64話
  土屋 麻人 (静岡大学理学部物理学科)
  「超弦理論で解き明かす宇宙誕生の謎」

12/05/16 第198回 静岡ライフサイエンスセミナー
  藤原 亜希子 (富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
  「昆虫内部複合共生系を利用した新規病虫害制御法の開発にむけた取り組み」
  杉本 貴史 (富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
  「宿主の性を操り、その決定権まで奪ってしまった共生細菌」

12/05/16 第52回生命科学若手セミナー
  土'田 努(富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
  「微小な細菌が、虫の食餌や装いを変え、天敵からの逃れやすさも操作する!?」

12/05/10 静岡大学 第30回GRLバイオサイエンスセミナー
  Mi Chung Suh(Chonnam National University, Republic of Korea)
  「Biosynthesis and export of cuticular wax in Arabidopsis thaliana」

12/04/27 第50回生命科学若手セミナー
  石原 顕紀(静岡大学理学部生物科学科)
  「内分泌撹乱化学物質が甲状腺系に及ぼす影響〜網羅的遺伝子発現解析の観点から〜」

12/04/24 第51回生命科学若手セミナー
  内藤 泰宏(慶應義塾大学・環境情報学部・准教授)
  「コンピュータシミュレーションで生命現象を解明する」

12/04/20 講演会
  堤 祐司 (九州大学大学院 農学研究院 環境農学部門サスティナブル資源科学講座 森林生物化学研究室・教授)
  「木質バイオマス利用に向けた、樹木のリグニン生合成制御に向けて」

12/04/19 サイエンスカフェ in 静岡 第63話
  山本 歩 (静岡大学理学部化学科)
  「「きょうだい」はなぜ違う? 〜生物多様性を生み出す遺伝のメカニズム〜」

12/03/22 サイエンスカフェ in 静岡 第62話
  竹内 浩昭 (静岡大学理学部生物科学科)
  「動物はなぜ動く?」

12/03/19
  静岡県・静岡市地域結集型研究開発プログラム
    「静岡発 世界を結ぶ新世代茶飲料と素材の開発」
     平成23年度研究成果発表会

12/03/17
  第13回 静岡ライフサイエンスシンポジウム
    「明日、何を食べますか?」

12/03/10
  静岡サイエンススクール STEP3 研究発表会

12/02/23 サイエンスカフェ in 静岡 第61話
  冨田 誠 (静岡大学理学部物理学科)
  「「速い光」と「遅い光」」

12/02/22 博士学位論文公聴会
  佐藤 恵 (静岡大学創造科学技術大学院)
  「無尾両生類におけるホルモン応答性アクアポリンの生体内分布と機能」

12/02/20-21 Double Degree Program Seminar
  Maik Kleinwächter & and Dirk Selmar
  (Institute for Plant Biology, TU Braunschweig)
  「Cyanogenic Glycosides and Glucosinolates: 
   Specific Requirements for the Transport of hydrolysable Secondary Metabolites」
  「New Approaches in Malting Physiology:
   Seed Germination is inhibited by both O2 Deficiency and high CO2 Concentrations」

12/02/02 静岡大学 第29回GRLバイオサイエンスセミナー
  Attila Glatz(Biological Research Center, Hungarian Academy of Sciences)
  「Membrane-associated gardedams: from cyanobacteria to fission yeast」
  Imre Gombos(Biological Research Center, Hungarian Academy of Sciences)
  「Membrane as a heat sensor: Membrane imaging from
    heterogeneous cell populations to single molecules」

12/01/26 医療用ミニ豚利活用セミナー
(1)基調講演 鹿児島大学農学部獣医学科 川口博明 准教授
         「今後の医療用ミニ豚活用の可能性を探る」
(2)研究発表会
  ・静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター養豚・養鶏科
    柴田昌利 科長「医療用実験豚の有用性解明による実用化技術の確立」
  ・富士マイクラ株式会社
    西村崇史 主任研究員「富士マイクラピッグの安定生産と現状」
  ・富士マイクラ株式会社
    桑原 康 上席研究員「極小ミニ豚の開発と特性」
(3)意見交換会  川口博明 (静岡大学理学部化学科)

12/01/19 サイエンスカフェ in 静岡 第60話
  吉川 真伊 (宇宙航空研究開発機構(JAXA))
  「「はやぶさ」から「はやぶさ2」へ 〜新たな挑戦の始まり〜」

12/01/12 第197回 静岡ライフサイエンスセミナー
  葛谷 明紀 (関西大学 化学生命工学部 准教授)
  「「核酸細工」によるソフトなナノデバイスの構築」

12/01/06 静岡大学 第28回GRLバイオサイエンスセミナー
  大柳 一(三菱スペース・ソフトウエア株式会社/国立遺伝学研究所)
  「大規模ゲノム情報で探る真核生物の進化」






静岡大学理学部生物学教室のホームページ へ



生命科学関連リンク集 へ
生命科学関連イベント情報リンク へ
生命科学関連のイベント掲示板 へ













サイエンスカフェ in 静岡 第71話
日 時 2012年12月13日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 近藤 満 (静岡大学機器分析センター)
演 題 『カプセル分子を用いた有害イオンの除去』
 過塩素酸イオンや硝酸イオンは乳幼児に対して毒性が高い陰イオンですが、水溶液からの除去が困難なことで知られています。金属イオンと有機化合物から合成されるカプセル分子を利用した、これらの高溶解性陰イオンの新しい除去方法について紹介します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



第58回生命科学若手セミナー
日 時 2012年12月13日(木) 16:30-17:30
会 場 静岡大学理学部B棟2階B212号室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 湯山-樋口育子(静岡大学創造科学技術大学院)
演 題 『サンゴと褐虫藻の細胞内共生を遺伝子発現解析から明らかにする』
 サンゴの細胞内には褐虫藻と呼ばれる渦鞭毛藻の一種が共生している。サンゴは褐虫藻の光合成産物を利用するため、褐虫藻の存在はサンゴの成長に欠かせないものである。しかし、サンゴは水温上昇や汚染等の影響を受けやすく、サンゴ体内から褐虫藻が抜け出る『白化現象』が度々報告される。白化した状態が続くとサンゴは死んでしまうため、夏場の異常気象の影響を受けて地域のサンゴ礁が壊滅状態になることも多い。そこで、白化現象や細胞内共生のしくみを明らかにするため、培養した褐虫藻株を共生させた稚サンゴをモデル生物として用い、遺伝子発現解析を行ってきた。
 また、サンゴに共生する褐虫藻には複数の遺伝子型が存在する。白化現象の後、生存したサンゴでは通常とは異なるタイプの褐虫藻が共生することから、共生する褐虫藻のタイプによりサンゴのストレス応答性が異なる可能性が考えられてきた。そこで、様々な褐虫藻株をサンゴに共生させ、そのストレス応答性を比較する試みをしてきた。
 上記の遺伝子発現解析の結果に加え、褐虫藻がサンゴのストレス応答にどのように影響しているかについて、最近の研究成果を紹介する。を発現してきた。現在までに行ってきたカイコを用いた組換えタンパク質の改良について紹介する。
問合先 静岡大学理学部・竹内浩昭 sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡県立大学 特別セミナー
日 時 2012年12月7日(金) 16:30-17:30
会 場 静岡県立大学食品栄養科学部棟2階 5216講義室
演 者 宋 碩林(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
演 題 『ヒトの第二ゲノム:メタゲノム 〜次n世代シークエンス技術の次なる潮流〜』
 ヒトゲノム以外に人間にはもう1つのゲノムがあるといわれたら,あなたは驚くだろう!
 事実として人間にはもう1つのゲノムがある.それはあなたの皮膚,腸内,鼻などいろいろなところに生息している細菌叢のゲノム (メタゲノム) のことである.微生物にとっては人体も環境のひとつであり.たとえば腸内には約1千種類の細菌が生息し,その重量が約1.5 kg といわれている.人種,年齢などによって人それぞれ異なる腸内細菌叢を持っている.
 メタゲノム解析とはヒトの腸内細菌叢,海中の微生物叢,海底の鯨骨細菌叢,農場土壌の細菌叢などの環境サンプルから直接に回収されたゲノムDNA を扱う新しい研究分野である.従来の微生物のゲノム解析では単一菌種の分離・培養過程を経てゲノムDNA を調製していたが,メタゲノム解析は単一菌種の分離・培養過程を経ずに,微生物の集団から直接そのゲノムDNA を調製し,ヘテロなゲノムDNA をそのままシークエンスして同定する.そのため,従来の方法では困難であった難培養菌のゲノム情報が入手可能となった.次世代シークエンサーの登場によって,様々な環境に生息するメタゲノムを解析し,その環境に重要な影響を及ぼす微生物を見つけ出すことが迅速かつ正確に行えるようになったのである.
 本講演では,次世代シークエンサーをより身近にしたGS Juniorベンチトップシステムと,ヒトの腸内細菌のみならず,多様な環境サンプルのメタゲノム解析を行った興味深い研究例を紹介する.

*次n世代シークエンス技術とその応用にご興味をお持ちの方は,実験医学『次n世代シークエンス技術がもたらす津波』とNature日本語版2月3日号 『“1,000ドルゲノム”アワードでデビューする次n世代シークエンス技術』 もご一読ください.
問合先 静岡県立大学食品栄養科学部 河原崎泰昌 
kawarsky@u-shizuoka-ken.ac.jp、TEL 054-264-5540

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第36回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年11月29日(木)17:00-18:00
会 場 静岡大学理学部B棟2階B201室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 新村 芳人 (東京医科歯科大学・難治疾患研究所・生命情報学分野)
演 題 『遺伝子で探る嗅覚の進化 〜脊椎動物嗅覚受容体に着目して〜』
概 要  嗅覚は、食べるものと食べられないものを識別したり、交配相手を見つけ、捕食者から逃れたりするために不可欠で、生存に直接関わる重要な感覚である。環境中の多様な匂い物質は、鼻腔の嗅上皮で発現している嗅覚受容体(OR)によって検出される。OR遺伝子は哺乳類で最大の遺伝子ファミリーを形成しており、その数はヒトで約400個、マウスやラットでは約1,000個におよぶ。
 様々な生物種の全ゲノム配列を用いた網羅的解析の結果、OR遺伝子の数は種によって大きく異なることが明らかになった。例えば、視覚の発達した高等霊長類や、二次的に水中生活に適応したイルカのOR遺伝子数は、他の大部分の哺乳類よりも少ない。それぞれの生物種のもつOR遺伝子レパートリーは、その生物の生存環境に応じてダイナミックに変化してきたと考えられる。進化の過程における遺伝子の重複や欠失が極めて多いことは、OR遺伝子の特徴の一つである。OR遺伝子は、鳥類・爬虫類・両生類・魚類を含む全ての脊椎動物がもっている。魚類のもつOR遺伝子数は、哺乳類と比較してかなり少ないが、アミノ酸配列の多様性は哺乳類よりも大きい。このことは、陸上生活へ適応する過程で、揮発性の匂い分子と結合できるごく少数のOR遺伝子だけが生き残り、その後遺伝子数が爆発的に増加したことを物語っている。最も初期に分岐した脊索動物であるナメクジウオも脊椎動物型のOR遺伝子をもつことから、OR遺伝子の起源は脊索動物門の共通祖先にまで遡ることができる。
 本講演では、脊椎動物OR遺伝子ファミリーの進化に着目して、匂いという感覚の不思議に迫ってみたい。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点(農学部)
堀池徳祐 
E-mail: dthorii@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第70話
日 時 2012年11月22日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 石原 顕紀 (静岡大学理学部生物科学科)
演 題 『ポストゲノム時代のデータマイニング』
 様々な生物種で全DNA配列が決定されてきています。莫大な配列情報、それに付随する実験データをどう取り扱うか。ヒトの脳で処理す ることのできない膨大な実験データをヒト寄りに「マイニング」するバイオインフォマティクスの一端について紹介したいと思います。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学理学部 理数学生応援プロジェクト 入門特別講義
日 時 2012年11月22日(木) 13:30-15:00
会 場 静岡大学理学部B棟212号室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 川上 浩一 (遺伝学研究所 初期発生研究部門)
演 題 『ゼブラフィッシュが解き明かす脳のはたらき』
 遺伝子や細胞のはたらきを調べるためには、モデルとなる生物を用いて研究する必要があります。ゼブラフィッシュはインド原産の縞模様をもつ美しい熱帯魚ですが、今世界中の研究室で生物学の研究に用いられています。なぜゼブラフィッシュが使われるのでしょう?ゼブラフィッシュを使うと、どのような研究ができるのでしょう?今回の講演では、そのようなモデル脊椎動物ゼブラフィッシュを用いた最先端の研究の話を、私たち自身の研究成果であるゼブラフィッシュの体のいろいろな部分、脳、神経、心臓、血管、血液をGFPで緑色に光らせる話や、ゼブラフィッシュに学習させる話、ゼブラフィッシュで実際に神経がはたらいている様子を観察することに成功した話なども含めて、紹介していきます。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 
徳元俊伸 sbttoku@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第57回生命科学若手セミナー
日 時 2012年11月21日(水) 17:00-18:30
会 場 静岡大学農学部A棟1階110号室(第3会議室)
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 加藤 竜也 (静岡大学農学部)
演 題 1 『カイコを用いた組換えタンパク質生産の改良』
 組換えタンパク質生産は、大腸菌・酵母・昆虫細胞・植物・哺乳動物細胞など様々な生物および細胞を宿主として行われている。2005年に静岡大学生物工学研究室の朴教授らによりカイコに感染するBombyx mori nucleopolyhedrovirus (BmNPV)バクミドが開発されて以降、カイコ幼虫またはさなぎを用いた組換えタンパク質生産が簡便かつ迅速に可能になり、現在様々な組換えタンパク質がカイコを用いて行われている。
 カイコは高いタンパク質生産能を有しており、組換えタンパク質の高生産が可能であるが、さらに生産性を上げるために現在までに様々な改良を行っている。例えば、BmNPVバクミドに含まれるシステインプロテアーゼを欠損させることで、組換えタンパク質のプロテアーゼによる分解を抑えたり、昆虫細胞系で用いられるSf-9やHighFive細胞に用いても組換えタンパク質生産を行うことができるBmNPVバクミド(ハイブリッドバクミド)の開発などである。それら改良したBmNPVバクミドを利用して、本研究で様々な組換えタンパク質を発現してきた。現在までに行ってきたカイコを用いた組換えタンパク質の改良について紹介する。
演 者 2 董 金華 (静岡大学農学部)
演 題 2 『ファージ提示法を用いたモノクローナル抗体の開発と応用』
 抗体は、B細胞の産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子を認識し、脊椎動物の感染防御機構において重要な役割を担っている。抗体は主に血液中や体液中に存在し、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの微生物と結合し、形成された複合体が白血球やマクロファージといった食細胞に認識・貪食され、体内から除去される。抗体がガン細胞など特定の細胞にも結合でき、また副作用も少ないから、近年新しい医薬品としても大きな期待が寄せられている。モノクローナル抗体の開発はハイブリドーマ技術の他に、ファージ提示法もよく使われる。本研究では、抗原と直接結合する抗体の可変領域をヒトIgG重鎖定常領域CH1と軽鎖定常領域Ck 遺伝子と結合させ、Fab抗体断片として線維状ファージM13の外被タンパクg3pのN末端に提示するファージミドベクターpDong1/Fabを構築した。またpDong1/Fabを用いて、数多くの抗体を開発してきた。
1.高病原性トリインフルエンザウイルスH5N1抗体の開発
 H5N1ウイルスは,日本へでもしばしば被害をもたらし、特に迅速かつ高感度な診断を要するターゲットである。本研究ではH5N1ウイルスの表面蛋白質ヘマグルチニン(HA)ペプチドで免疫したマウスの脾臓RNAから抗体遺伝子を増幅した後に、pDong1/Fabに組込み、抗体ライブラリを作製した。その後,ペプチドに特異的に結合する抗体をパニーングにより多数取得した。これらの抗体を用いて,HAタンパク質の定量に成功した。またインフルエンザウイルスで感染された細胞の染色実験では,これらの抗体がウイルスと結合することも確認できた。
2.ネオスポラカニナム原虫抗体の開発
 ネオスポラ症はウシの感染症の一種で、感染されたウシに流産が起こり、畜産業に大きな被害を与えている。本研究では、ネオスポラ原虫の表面タンパク質をカイコ発現システムで発現し、マウスの免疫及びファージ提示法を用いて、2株の抗ネオスポラ原虫抗体を開発した。これらの抗体が原虫と結合でき、また原虫直接測定にも使える。これらの抗体がネオスポラ症の診断やウシ農場原虫汚染のモニターリングに有用だと思われる。
問合先 静岡大学農学部・茶山和敏 acksaya@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡サイエンススクール 第2回サイエンススペシャルレクチャー & 第2回キャリアデザインワークショップ
日 時 2012年11月18日(土)13:00〜16:20
会 場 静岡大学共通教育D棟D2室(静岡大学大谷キャンパス内)
(受付は12:30から静岡大学理学部A棟玄関)
 アクセス情報
対象 静岡サイエンススクールSTEP1〜3受講生と関係者+一般
スケジュール 13:00-13:05 開会の挨拶と事務連絡
      (瓜谷眞裕 静岡サイエンススクール運営委員会代表)

13:05-14:00 サイエンススペシャルレクチャー
 鈴木康夫 (中部大学)
『インフルエンザ世界流行の不思議』
 皆さんの多くはインフルエンザに罹ったことがあるでしょう。
 2009年には新型インフルエンザが世界流行となり、日本でも1千
 万人以上が罹りました。世界流行するインフルエンザウイルス
 は、いったいどこから来るのか、なぜ、世界流行になるのか、
 その不思議をひもときます。

14:05-15:00 キャリアデザインワークショップ1
 瀬名秀明 (日本SF作家クラブ)
『科学の本を読むこと、世界を観ることの意味』
 あなたは科学が好きですか。本を読むのは好きですか。実験する
 のは好きですか。考えること、人を思いやること、未来をみつめ
 て歩いてゆくこと、すべてこれらはサイエンスの本質であり、そ
 して本の中に広がる世界でもあります。サイエンスが好きで本が
 好きな人は、きっとすてきな科学者・作家になれるでしょう。こ
 の講演ではさまざまな科学の本を紹介しながら理系と文系の枠組
 みを超えたおもしろさについて語ります。

15:05-16:00 キャリアデザインワークショップ2
 高橋みどり (静岡北高等学校)
『君は広い世界を見ているか? - いろいろな方法で夢を実現させよう』
 君たちは、将来何になりたいですか?それは、どうしてですか?
 なりたい職業についたら、どんなことを実現したいですか?国語、
 算数、理科、社会・・・文系、理系・・・。君たちの周りにはい
 ろいろな分け方がありますね。でも、もしかしたら、君たちの夢
 を実現する世界は、国語、算数、理科、社会や文系、理系の分け
 方では説明しきれない世界かもしれません。君たちの夢を実現さ
 せるために必要なこと - 世界の広さ、多様さと、その中で君たち
 がどう生きていきたいのかを、一緒に考えてみませんか。
参加費無料
問い合わせ先 ・〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係内
  静岡サイエンススクール運営委員会
・電 話:054-238-3080  (平日09:30〜16:30)
・FAX:054-238-6351
・メール:http://mirai-sss.jp/modules/ccenter/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡サイエンススクール 第2回プレ・サイエンスワークショップ
日 時 2012年11月17日(土)13:00〜16:00
会 場 静岡大学理学部(静岡大学大谷キャンパス内)
 アクセス情報
対象 一般(主に小中学生)
講座  1.この木なんの木?
   (大学構内の樹木の観察と解説)
   徳岡徹 (理学部生物科学科・准教授)
    場所:大学構内 or 理B203
 2.音の実験
   (オシロスコープを使って音波の性質を調べてみよう)
   嶋田大介 (理学部物理学科・准教授)
    場所:理学部B棟211室
 3.遺伝子についての解説と実験
   (ブロッコリーから遺伝子(DNA)を取り出してみよう)
   瓜谷眞裕 (理学部化学科・教授)
    場所:理学部B棟212室
参加費無料,事前登録不要
問い合わせ先 ・〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係内
  静岡サイエンススクール運営委員会
・電 話:054-238-3080  (平日09:30〜16:30)
・FAX:054-238-6351
・メール:http://mirai-sss.jp/modules/ccenter/

 ●リストのトップへ戻る●



静大フェスタ
第2回キャンパスフェスタ in 静岡
日 時 2012年11月17-18日(土-日)
会 場 静岡大学理学部・農学部・教育学部など(静岡大学大谷キャンパス内)
 アクセス情報
概要 「静大フェスタ」は、社会に対して静岡大学の教育・研究・社会連携活動をアピールし、大学への理解を深め親近感を持っていただく機会とするため、平成20年5月、創立60周年前年祭として、初めて実施いたしました。その後、平成21年5月、平成22年6月、の計3回、学外で実施いたしました。
 平成23年度からは、静岡及び浜松の両キャンパスにて、学生が主体的に実施している「静大祭」と同時期に、それぞれ「キャンパスフェスタin静岡」、「テクノフェスタin浜松」として開催しています。
 浜松キャンパスの「テクノフェスタin浜松」は、すでに16回の開催実績があり、本学を代表する大学開放イベントです。
 静岡キャンパスの「キャンパスフェスタin静岡」は、今年が第2回の開催となります。
 子ども連れのご家族、高校生、地域の皆様、同窓生などに楽しんでいただけるよう、様々な企画をご用意していますので、ぜひキャンパスへお出かけいただき、キャンパスの自然とともに、教職員及び学生とのふれあいを体験してくださるようご案内申し上げます。

理学部イベントとして下記が開催されます。

11月17日(土) 10:00-16:00 理学部A棟2階小会議室 
数学パズル2012年度静大祭編(虫喰い算に挑戦しよう) 
11月17日(土) 10:00-16:00 理学部A棟205室 
放射線を見てみよう 
11月17日(土) 14:00-16:00 理学部A棟2階大会議室 
科学講演会「人工地震で地下を見る - 東海地震でいま何が起きようとしているのか -」
11月17日(土),18日(日) 13:00-16:00 理学部A棟523学生実験室 
人工雷を体験してみよう(雷の性質) 
11月17日(土),18日(日) 10:00-16:00 総合研究棟7階703室 
静岡における津波と防災林 
11月17日(土),18日(日) 10:00-16:00 総合研究棟7階703室 
富士山:世界遺産登録への道 

農学部や教育学部などでも各種イベントが開催されます。
詳細は、HPまたはリーフレット(PDF)をご覧ください。

問い合わせ先 ・〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学企画部広報室 
・電 話:054-238-5179 / 3046 / 4407

 ●リストのトップへ戻る●



静岡サイエンススクール 第1回プレ・サイエンスワークショップ
日 時 2012年11月11日(日)13:00〜16:00
会 場 静岡大学浜松総合研究棟2Fゼミ室205(静岡大学浜松城北キャンパス内)
 アクセス情報
対象 一般(主に小中学生)
講座 1.光の実験(レーザー光やLEDを使った実験)
   嶋田大介 (理学部物理学科・准教授)
2.味覚の不思議を体験しよう(ミラクルフルーツを使った味覚実験)
   竹内浩昭 (理学部生物科学科・教授)
3.算数・数学検定(問題を解いて検定証書をもらおう)
   理学部数学科依岡研究室
参加費無料,事前登録不要
問い合わせ先 ・〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係内
  静岡サイエンススクール運営委員会
・電 話:054-238-3080  (平日09:30〜16:30)
・FAX:054-238-6351
・メール:http://mirai-sss.jp/modules/ccenter/

 ●リストのトップへ戻る●



第56回生命科学若手セミナー
日 時 2012年11月2日(金) 16:30-17:30
会 場 静岡大学農学部A棟1階110号室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 米田 夕子 (静岡大学農学部)
演 題 『キトヘテロオリゴ糖の化学合成』
 キチンはカニ・エビなど甲殻類の外骨格などから得られる天然多糖であり、その資源が豊富なことから、今後さまざまの方面での利活用法の開発が期待されている。キチンは、N-アセチルグルコサミンがb-1,4グリコシド結合により多数つながった化学構造をもつ。このキチンを脱アセチル化したものがキトサンであり、これはグルコサミンから構成される。キチン、キトサンには、その構造の中にそれぞれ多少のグルコサミン、N-アセチルグルコサミンを含むものがあるため、これらは合わせてキチン質と呼ばれている。
 キチン質を完全に加水分解するとN-アセチルグルコサミンおよびグルコサミン単糖が得られるが、加水分解を制御することでオリゴ糖を生成できる。このうちキトヘテロオリゴ糖は、N-アセチルグルコサミンおよびグルコサミンの両者を構成単糖としてもつ。キトヘテロオリゴ糖の示すさまざまな生理活性や物理化学的性質は、(1) 重合度、(2) N-アセチルグルコサミンとグルコサミンの比率ならびに配列、に支配されることが知られている。キトヘテロオリゴ糖を調製する方法としては、酸加水分解法、酵素的手法が有力であるが、特定のキトヘテロオリゴ糖を分離・精製することが大きな問題とな る。また、得られたキトヘテロオリゴ糖の化学構造の決定も困難な場合が多い。そこで、これら問題の解決に、化学構造の明確なキトヘテロオリゴ糖の標品が必要となる。
 ここでは、キトヘテロオリゴ糖の化学合成について、その合成戦略と合成法について紹介する。
問合先 静岡大学創造科学技術大学院・小谷真也 askodan@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第69話
日 時 2012年10月18日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 倉本 真一 (海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球深部探査センター)
演 題 『「ちきゅう」が明らかにする地球の歴史』
 奇跡のバランスと称される46億年の地球の歴史は、宇宙の進化の歴史でもあり、また生命の進化の歴史でもあります。その一部は今で も地球内部から取り出す事ができます。それを行うのが世界最高性能の科学掘削船「ちきゅう」です。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第35回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年10月5日(金)17:00-18:30
会 場 静岡大学理学部B棟212号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 小西 照子 (琉球大学 農学部 亜熱帯生物資源科学科)
演 題 『植物の細胞壁多糖とその生合成』
概 要  植物の細胞壁は主にセルロース、ヘミセルロース、ペクチンといった多糖から構成されており、それぞれの多糖が複雑に絡み合った構造をしている。 近年ではバイオエタノールの原料ともなり得ることから、細胞壁多糖の分解や生合成に関する研究が盛んに行われている。 我々は細胞壁の生合成機構を解明すべく、細胞壁多糖の中でもアラビナンに着目し、その生合成について研究を進めている。
 アラビナンは植物において細胞接着や稔性、伸長生長に関与する重要な多糖である。その構造はアラビノフラノース残基がα(1,5)で結合し、植物細胞壁中ではペクチンの中のラムノガラクツロナンIの側鎖として存在している。アラビナンの生合成はUDP-アラビノフラノースを基質とし、アラビノース転移酵素により行われる。 この基質であるUDP-アラビノフラノースはアラビナン以外にも、アラビノキシランやアラビノガラクタンプロテインなどアラビノフラノース残基を含む多糖の合成にも利用されている。 近年、我々はUDP-アラビノフラノース合成に関わる酵素、UDP-アラビノースムターゼ(UAM)をイネで発見した。 ゲノム解読情報によると、イネには3つ、シロイヌナズナには5つ、クラミドモナスには1つのUAM相同遺伝子が存在する。 これらUAMは植物間で高い相同性を持つことがわかっており、UAMの機能も植物間で保存されていることが予想される。
 今回は植物細胞壁多糖について紹介するとともに、近年のUAMに関する知見 を中心にアラビナンの生合成機構について紹介したい。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点
粟井光一郎 
E-mail: dkawai@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第200回 静岡ライフサイエンスセミナー
(静岡大学理学部生物科学科 生体調節学講座 特別セミナー)
日 時 2012年9月28日(金) 12:45-13:45
会 場 静岡大学理学部B棟2階B203室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 兵藤 晋 (東京大学大気海洋研究所・生理学)
演 題 『サメ・エイ・ギンザメをめぐる近年の研究トピック:発生過程での環境適応から腎機能研究まで』
 軟骨魚類(サメ・エイ・ギンザメ)は、現存する脊椎動物顎口類のなかで最も早くに分岐し、海洋生態系の食物連鎖の上位を占める重要な分類群である。その外見、生態、進化、生理など、様々な特徴を持ち注目を集めるものの、その実態はほとんど明らかにされていない。特徴のひとつとして、彼らは高濃度の尿素を体内に保持することで、海という高い浸透圧環境に適応する。魚類の中ではユニークなしくみであるが、両生類や我々ヒトにも類似した現象が存在する。彼らの繁殖戦略も特徴的である。体内受精をし、卵生から胎盤様構造を持つ胎生までさまざまである。卵生種の場合、発生は海水中に生み出された卵殻内で進行し、多くの場合約半年かけて孵化に至る。
 研究がなかなか進まない理由には、発生から成長・繁殖にいたる世代時間の長さ、遺伝子情報の少なさ、遺伝学的解析の難しさ、そして大型で危険といった現実的な問題まで様々である。我々は、研究所で飼育実験系を立ち上げるとともに、国内外の臨海実験施設や水族館と共同研究を行うことにより、サメ・エイ・ギンザメの生理生態学研究を進めてきた。
 本セミナーでは、尿素を利用する環境適応のしくみに関して、1)腎臓の働きと2)発生過程での環境適応機構に焦点を当てて紹介する。軟骨魚類の腎臓はきわめて複雑な構造をしており、尿素を再吸収するためのしくみだと考えている。他の魚類や両生類、哺乳類の腎臓とも比較しながら、その構造と機能に関してわかってきたことを紹介したい。前述したとおり、卵生種は海水中で半年かけて発生が進行するが、その間、胚はどのように海水環境に適応するのだろうか。卵生種と胎生種の違いにも注目している。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 鈴木雅一 
 E-mail: sbmsuzu@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第68話
日 時 2012年9月27日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 河原崎 泰昌 (静岡県立大学食品栄養科学部)
演 題 『酵素を人工的に“進化”させる』
 酵素は体内で消化吸収などに関わっていますが、食品加工などの産業用途にも広く使われます。
 最近、酵素を実験室内で “進化”させ、特定の産業用途に適した“新種”を創れるようになってきましたので、技術的な側面から紹介したいと思います。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第33回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年8月24日(金)17:00-18:30
会 場 静岡大学理学部B棟212号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 小林 康一 (東京大学 大学院 総合文化研究科)
演 題 『クロロフィルと膜脂質合成からみた葉緑体のバイオジェネシス』
概 要  高等植物では、半自律的な細胞内小器官である色素体が、役割に応じて様々な形態へと分化することで、多様な細胞の機能を支えている。その中でも、葉緑体は光合成によるエネルギー生産を担っており、植物の生命活動の根幹を支えている。葉緑体の発達時に見られる最も特徴的なイベントは、チラコイド膜の形成とクロロフィルの蓄積である。チラコイド膜は、ガラクト脂質を主とした脂質二重層により構成され、そこにクロロフィルと光合成 タンパク質の複合体が適切に構築されることで、光合成電子伝達系が作り上げられる。この光合成システムは植物の光独立栄養生長に必須である一方、不完全な反応によりクロロフィルに起因する活性酸素ダメージを生じることから、その構築は器官の発達や生育環境に応じて厳密に制御されている。
 私は、チラコイド膜脂質とクロロフィルの合成の二つの視点から、葉緑体発達機構の解明に取り組んできた。その結果、葉緑体特有の脂質であるガラクト脂質の合成がチラコイド膜形成に必須であり、さらにガラクト脂質による膜の形成が、光合成構築における様々なプロセスに必要であることを明らかにした。一方で、根の緑化に着目した解析から、葉緑体の分化過程において、クロロフィル合成が光合成系の構築と連動した厳密な遺伝子発現制御を受けることを見出した。この制御には植物ホルモンが関与しており、器官分化や環境応答と協調した葉緑体の分化制御に関わると考えている。本セミナーの最後では、葉緑体発達の過程で、チラコイド膜の形成とクロロフィル合成がどのように相互に影響し合うかについて議論したい。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点
粟井光一郎 
E-mail: dkawai@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第67話
日 時 2012年8月23日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 粟井 光一郎 (静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点)
演 題 『バイオ燃料は世界を救う?』
 昨今のエネルギー問題、地球温暖化問題から循環型エネルギーに注目が集まっています。そのひとつであるバイオ燃料は有力な解決策となりえるのか。
 藻類を用いたバイオディーゼル生産の基礎研究の観点から、その夢と現実について議論します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



博士論文公聴会
日 時 2012年8月8日(水)15:00-17:00
会 場 静岡大学農学部A棟一階大会議室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 杉浦 千佳子 (静岡大学創造科学技術大学院バイオサイエンス専攻)
演 題 『マウスの肝臓および脂肪細胞の脂質代謝に対するカテキンおよびカフェインの影響に関する研究』
問合先 静岡大学農学部応用生物化学科 茶山和敏
E-mail: acksaya@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



新型倒立顕微鏡の展示会
日 時 2012年8月2日(木)11:00-12:00, 13:00-14:00
会 場 静岡大学理学部大会議室A209   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
概 要 オリンパス株式会社の新型倒立顕微鏡「IX3」を展示

 IX3(アイエックススリー)シリーズ 「IX83」「IX73」「IX53」は、デッキ構造を採用し、システムの拡張性を追求した倒立型リサーチ顕微鏡で、デジタルコントロールによる快適な操作性と、新開発の対物レンズによる高度な観察を実現した新型モデルです。
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2012b/nr120702ix3j.cfm

 このような方にお勧め。
 ・簡単に倒立顕微鏡で画像を取得したい。
  (蛍光・位相差・微分干渉)
 ・タイムラプスで細胞の系時的変化を追いたい。
 ・顕微鏡を改造して光学系として利用したい。
  お手持ちの培養細胞をお持ちになってみませんか。
  (ガラスボトムディッシュ・プレパラート)

PDF
問合先 静岡大学理学部生物科学科 竹内浩昭
E-mail: sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp

オリンパス株式会社 ライフサイエンス国内営業部 静岡営業チーム
津村 潤 E-mail:jun_tsumura@ot.olympus.co.jp
TEL:054-255-6245  FAX:054-254-3276
http://www.olympus.co.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第199回 静岡ライフサイエンスセミナー
日 時 2012年8月1日(水) 17:00〜
会 場 静岡大学総合研究棟4階会議室414室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 Stanley D Hillyard
(Department of Biomedical Sciences, University of Nevada, Las Vegas School of Dental Medicine, USA)
演 題 『Amphibian aquaporins: Phylogeny, terrestrial adaptations and integration of physiological systems』
 Amphibians were the first group of vertebrates to successfully occupy terrestrial habitats and terrestrial adaptations of modern species are frequently cited as potential mechanisms used by the primitive species. This comparison is complicated by very large gaps in the fossil record that make evolutionary connections between existing species difficult to establish. One common feature of amphibians from all three orders, the gymnophiona, caudata and anura is the use of the skin for water absorption, the ability of the kidneys to form a dilute urine that can be stored in a large urinary bladder and the ability to reabsorb urine from the bladder to offset dehydration. These three functions utilize aquaporins that become inserted into the apical membrane of epithelial cells in the above tissues. Identification of amphibian aquaporins has so far only been done with anurans. The seminar will discuss the possibility that aquaporins in the caudata and gymnophiona might provide insight into amphibian evolution and the integration of physiological systems that facilitate the use of substrate moisture by terrestrial species.
問合先 静岡大学理学部生物科学科 鈴木雅一 
 E-mail: sbmsuzu@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第55回生命科学若手セミナー
日 時 2012年7月27日(金) 17:00-18:00
会 場 静岡大学大学会館3階セミナールーム
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 竹本 裕之 (静岡大学機器分析センター)
演 題 『植物のSOSシグナルに対する寄生蜂エルビアブラバチの応答は2段階の学習によって獲得される』
 私達が現在目にする生物とその生態は長年に渡る無機的環境や他の生物との関わりあいの中で形成されてきたものである。生物と生物の関わり(生物間相互作用)を理解するためには、それぞれの生物種の視点でその相互作用メカニズムを明らかにすることが重要である。私は植物の生産する化学物質が生物間相互作用においてどのように機能しているかを明らかにしたいと思っている。
 植物は昆虫などの植食者に食べられた際に、植食者を捕食する昆虫等を誘引する揮発性物質を放出する。植食者の天敵を動員することによって植物のダメージが低下する場合は、植物による間接的な防衛となっており、この関係はそれらの植物‐植食者‐捕食者の3者間で共進化した相互作用である。この相互作用は食害によって誘導される揮発性物質によって媒介されているが、この揮発性物質はさまざまな場合(例えば植食者の種類など)でその組成や組成比が異なることが知られている。相互作用のメカニズムを理解するためには、捕食者が特異的な揮発性物質に対してどのように応答しているかを明らかにする必要がある。私はソラマメ‐エンドウヒゲナガアブラムシ‐寄生蜂エルビアブラバチの3者の相互作用系を用いて、この疑問について検討した。今回は、寄主アブラムシに食べられた植物が放出する特異的な揮発性物質に対して応答する能力を寄生蜂が幼虫期と羽化時の2段階の学習によって獲得しているという研究成果を紹介する。
問合先 静岡大学理学部 山本歩 
sayamam@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第66話
日 時 2012年7月19日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 北村 晃寿 (静岡大学理学部地球科学科)
演 題 『静岡平野における津波堆積物の調査』
 東北地方太平洋沖地震を教訓に、私は、静岡平野の地層に残された「津波堆積物」から、静岡を襲った“最大クラスの津波”の「規模」や「発生した時代」を調べています。
 これまでに分かったことをお話します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第32回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年7月19日(木)17:00-18:00
会 場 静岡大学理学部B棟2階B211室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 内山 郁夫 (基礎生物学研究所・ゲノム情報研究室)
演 題 『微生物の多様性を解析するための比較ゲノムデータベースMBGD』
概 要  配列解析技術の急速な進展により、様々な生物のゲノム配列決定が爆発的に進んでいる。このように蓄積したゲノムデータを相互に比較することによって、生物の多様性を様々な角度から解析することが可能になってきた。ゲノムサイズが小さく、大きな多様性を持つ微生物においては、すでに数千種類のゲノムデータが蓄積しており、様々なゲノム比較研究の対象として格好の材料となっている。一方、これら微生物のゲノムデータは、環境中の微生物集団の構成を解析する「メタゲノム解析」の基盤データとしても活用され、自然界の微生物の多様性の実態やその意義を解明する強力な手段を提供しつつある。
 我々は、微生物の比較ゲノム解析のためのデータベースMBGDを構築し、こうした解析の基盤作りを進めてきた。このデータベースでは、全配列が決定された微生物ゲノム間の相同関係からオーソロググループを作成し、それに基づいてゲノム横断的な比較解析を行うことができる。比較ゲノム解析は、対象を近縁種に絞って比較するか、より遠縁の種を加えて比較するかによって、様々な知見を引き出すことができるが、MBGDでは解析対象の生物種を利用者が指定して比較することができるので、近縁比較から遠縁比較まで様々な解析に用いることができる。一方、近縁ゲノム間ではオーソログのゲノム上の並びの保存性(シンテニー)を考慮することにより、一般により正確かつ詳細な比較解析が行えるが、我々はオーソログデータを用いて類縁ゲノム間で遺伝子の並び順が保存された領域を抽出するCoreAligner法を開発した。こうした方法をMBGDのデータに適用することにより、微生物の各系統群の特徴付けを行い、データベース上で確認できるような改良を行っている。また、将来的にメタゲノム解析への適用も含めて、微生物の多様性を解析するための総合的なシステムとするよう、解析手法の開発や改良を続けている。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点(農学部)
堀池徳祐  
E-mail: dthorii@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第54回生命科学若手セミナー
日 時 2012年6月28日(木) 18:00-19:00
会 場 静岡大学農学部A棟A110室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 竹下 温子 (静岡大学教育学部)
演 題 『長期の自発的運動(習慣的運動)がマウスの内臓脂肪低下および血漿アミノ酸レベルを変化させる』
 運動の効果については、多くの研究がなされているが、長期の運動効果について人で検討するためには様々な制限もあり、難しい。本研究ではストレスの少ない運動負荷のモデルマウスを確立し、6か月間にわたる飼育後、糖質・脂質・アミノ酸代謝などの生態指標を測定し、長期の自発的運動(習慣的運動) が生体に及ぼす影響を調べた。
 本発表ではその結果を示し運動の重要性について考えていく。
問合先 静岡大学農学部 日野真吾 ashino@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第65話
日 時 2012年6月21日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 木村 浩之 (静岡大学理学部地球科学科)
演 題 『静岡流!! 自然エネルギーの地産地消』
 静岡県中西部は付加帯という厚い堆積層からなり、その地下深部にはメタンや水素ガスを生成する有益な細菌がたくさん生息しています。
 このような地下圏の微生物を利用した新規のエネルギー生産について、地球科学と微生物学の観点からお話します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



第53回生命科学若手セミナー
日 時 2012年5月25日(金) 17:30〜19:00
会 場 静岡大学農学部A棟537室
(5階までエレベーターで上がって左側を少し進んだ左側にある部屋)
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 齋藤 明広 (静岡理工科大学理工学部物質生命科学科)
演 題 1 『ストレプトミセス属放線菌とキチンの深い関係』
 ストレプトミセス属放線菌は,グラム陽性の土壌細菌であり,抗生物質をはじめとする多くの有用物質を二次代謝産物として生産する。主な棲息場所である土壌では,生物遺骸などに含まれる生体高分子を分解する役割を担っていると考えられており,昆虫のクチクラ層やカビの細胞壁に含まれるアミノ多糖“キチン”を分解する能力を持つこともストレプトミセス属放線菌の特長である。本発表では,ストレプトミセス属放線菌のキチン認識・分解・代謝系を紹介するとともに,抗生物質生産系とキチン分解物代謝系の関係についても議論する。
演 者 2 大椙 弘順 (静岡理工科大学総合情報学部人間情報デザイン学科)
演 題 2 『生命の仕組みを単純化して、生物的に振る舞う人工システムを造りたいですね。
    --- 発生・再生に学ぶ、自己修復分散制御システム』

 演者は元々は発生生物学の研究者で、80〜90年代はパターン形成の分子機構を知りたいとの思いで実験系の研究を行ってきた。近年、発生や再生の分子機構についてその実体が少しずつ明らかになるにつけ、演者の関心は、生物的な振る舞いを人工的なものに応用できないか、というものに移ってしまった。むしろ、生命の仕組みを理解する一つの手段として、現実の生物が実施している複雑な仕組みから、そのエッセンスを極めて単純化した形で抽出し、その単純化した仕組みから生物的挙動をとるような人工システムを構築することができれば、それが生命の本質的な理解にもつながるのではないか、という考え方である。このような経緯なども含め、今回は、「幹細胞」と「ボトムアップ的細胞間相互作用」を基盤にした、「自己修復分散制御システムの構築」について紹介する。
問合先 静岡理工科大学総合情報学部 奥村 哲 tetsuok-tmdu@umin.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第64話
日 時 2012年5月24日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 土屋 麻人 (静岡大学理学部物理学科)
演 題 『超弦理論で解き明かす宇宙誕生の謎』
 宇宙はどのように始まったのか。私達はなぜ3次元の空間に住んでいるのか。
 みなさんが抱くこうした素朴な疑問に答えるために、ものの最小単位を「弦(ひも)」とする超弦理論でビッグバン以前の宇宙を探ります。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



第198回 静岡ライフサイエンスセミナー
日 時 2012年5月16日(水) 17:30〜18:30
会 場 静岡大学農学部A棟110室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 藤原 亜希子 (富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
演 題 1 『昆虫内部複合共生系を利用した新規病虫害制御法の開発にむけた取り組み』
 タバココナジラミBemisia tabaciは、吸汁による直接的被害やウイルスの媒介によって、多くの農作物に甚大な被害を及ぼす世界最重要害虫である。近年、従来の殺虫剤への耐性を有する系統が爆発的に拡散し、新たな防除法の開発が急務となっている。植物上での大増殖や、ウイルス媒介という本種を害虫たらしめる性質には、実は、コナジラミ体内に存在する“細菌共生系”が深く関与している。コナジラミ体内には、“菌細胞”と呼ばれる肥大化した細胞が存在し、その細胞質にPortieraという宿主の生存・繁殖に必須の細菌を共生させている。Portieraに加え、多くのコナジラミでは二次共生細菌と総称される複数種の細菌のいくつかを保有しているが、それらのうち、共生細菌Hamiltonellaが作り出す蛋白質がウイルス媒介に関与していることが示唆されている。
 我々は、コナジラミの内部共生系に着目し、新たな防除ターゲットとして利用することを考えた。野外個体群における共生細菌の感染実態調査や、次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析技術、さらにはケミカルバイオロジー解析など多様な手法を有機的に組み合わせることにより、この共生メカニズムの詳細な解明を試みている。得られた知見を活用することにより、タバココナジラミにのみ選択的に効く、環境に優しい新規防除法の開発を目指す。今回の発表では、現在の研究進捗状況と将来的な農業現場での応用について報告する。
演 者 2 杉本 貴史 (富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
演 題 2 『宿主の性を操り、その決定権まで奪ってしまった共生細菌』
 共生細菌ボルバキアは主に宿主のメス親から子へ伝播するため、自身の増殖に有利となるよう、宿主の生殖をさまざまに操作することで知られる。鱗翅目昆虫アズキノメイガでは、自身の伝播に寄与しない感染オスを特異的に殺し、資源競争を緩和させることで感染メスの生存を有利にしている。
 この感染系において、私達は、遺伝的オスの性決定遺伝子発現がメス型に操作されていることを発見した。また、ボルバキア感染アズキノメイガからボルバキアを除去すると、反対に遺伝的メスのみが致死となる現象が知られているが、驚くべきことに、致死となる運命の遺伝的メスでは、性決定遺伝子発現がオス型に変化していた。この結果は、アズキノメイガに感染するボルバキアが宿主の性決定機構をメス型に操作する能力を持っていることを示しており、結果として、宿主側のメスは性決定機能をボルバキアに依存し、失ってしまっていることがかった。
問合先 静岡大学農学部 田上陽介
 E-mail: tagamiy@gmail.com

 ●リストのトップへ戻る●



第52回生命科学若手セミナー
日 時 2012年5月16日(水) 16:30〜17:30
会 場 静岡大学農学部A棟110室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 土'田 努 (富山大学 先端ライフサイエンス拠点)
演 題 『微小な細菌が、虫の食餌や装いを変え、天敵からの逃れやすさも操作する!?』
 現存する既知生物種の過半数を占める昆虫類は、実にさまざまな環境に適応し繁栄を遂げている。普通の動物では栄養にすることのできない植物汁液や朽ち木、脊椎動物の血液だけを一生涯の餌として、大増殖できるものも数多く存在する。これらの昆虫がこのような栄養価に乏しい餌に適応している秘密は、その体内に存在する、特殊な代謝系をもつ“共生微生物”である。
 これまでに演者らは、エンドウヒゲナガアブラムシの様々な共生細菌を主な研究対象として、野外における感染状況の分子生態学的調査や、実験室内での微生物学的操作実験、分子生物学や細胞生物学的解析、化学分析等を組み合わせて研究を行ってきた。それにより、特定の共生細菌が、栄養代謝への寄与に留まらず、宿主アブラムシの植物適応や、捕食者から見つかりにくいように虫の体の色を変化させる、といった驚くべき環境適応作用を担っていることを明らかにした。本会では、我々の研究成果を中心に、これまでに報告された共生細菌によるアブラムシの環境適応作用について概説する。さらには、共生細菌による環境適応の分子メカニズムについて、現在進行中の課題についても紹介したい。

 土田努さんは、「共生細菌による宿主の食性、体色の変化」について研究されており、すでにScienceに2回という大変優秀な若手研究者です。

Tsuchida T., Koga R., Horikawa M., Tsunoda T., Maoka T., Matsumoto S., Simon J.-C., Fukatsu T. (2010) Symbiotic bacterium modifies aphid body color. Science 303: 1102- 1104.
Tsuchida T., Koga R., Fukatsu T. (2004) Host plant specialization governed by facultative symbiont. Science 303: 1989-1989.
問合先 静岡大学農学部 田上陽介 tagamiy@gmail.com
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第30回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年5月10日(木)17:00-18:30
会 場 静岡大学総合研究棟4階412号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 Mi Chung Suh(Chonnam National University, Republic of Korea)
演 題 『Biosynthesis and export of cuticular wax in Arabidopsis thaliana
概 要  韓国全南大学のSuh先生に、植物のワックス合成と輸送機構に関する講演をして頂きます。ワックスは植物組織表面に存在し、細胞からの水の蒸散を防ぐとともに、病害虫やUVから植物を守る働きも持っています。そのワックスの合成および表層への輸送に関して、最新の知見を含めた研究グループの成果を話して頂く予定です。講演は英語です。

 Suh先生は新進の若手女性研究者で、今回は研究室の学生も一緒に連れてきてくださり、講演後に交流する予定です。こちらも合わせてご参加ください。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点
粟井光一郎  E-mail: dkawai@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第50回生命科学若手セミナー
日 時 2012年4月27日(木) 16:00-18:00
会 場 静岡大学大学会館3階セミナールーム
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 石原 顕紀 (静岡大学理学部生物科学科)
演 題 『内分泌撹乱化学物質が甲状腺系に及ぼす影響〜網羅的遺伝子発現解析の観点から〜』
 性ホルモンや甲状腺ホルモンなどは、細胞内シグナル分子であり、それらの核内受容体はスーパーファミリーを形成し、リガンド依存性の転写調節因子であることが知られている。内分泌撹乱化学物質は、性ホルモン系を撹乱する作用を有する事からその危険性が注目されて来たが、近年甲状腺系に及ぼす影響も懸念されるようになってきた。甲状腺ホルモンは、胎児期の脳の発達等に関与しており、この系の撹乱は生体にとって危惧すべき重要な問題である。発表者は、甲状腺系における化学物質の影響に関して、血中ホルモン結合タンパク質トランスサイレチン(TTR)と甲状腺ホルモンの結合に及ぼす影響、甲状腺ホルモン受容体(TR)と甲状腺ホルモンの結合に及ぼす影響等について検討を行ってきた。
 化学物質が、血中タンパク質によって仲介される甲状腺ホルモン作用に及ぼす影響が重要であるのは明らかである一方、核内での転写調節に及ぼす影響についても近年注目されるようになってきている。甲状腺ホルモンによって発現応答を示す遺伝子のうち、化学物質によって発現が撹乱される遺伝子群をゲノムワイドに探索し、その転写撹乱がどのようなメカニズムによってなされているか明らかにする事を目的とし、研究を行った。本発表では、この発現解析のデータを軸に、甲状腺系に及ぼす化学物質の影響について、明らかになってきたことを紹介したい。
問合先 静岡大学理学部 大吉 崇文 stohyos@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



第51回生命科学若手セミナー
日 時 2012年4月24日(火) 16:00-17:00
会 場 静岡大学大学会館3階セミナールーム
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 内藤 泰宏 (慶應義塾大学・環境情報学部・准教授)
演 題 『コンピュータシミュレーションで生命現象を解明する』
 分子レベルの生命現象は非常に複雑なシステムである。そのため、遺伝子レベルの知見と、細胞、組織、個体レベルの知見を結びあわせる際、そのことごとくを因果関係の連鎖として描写することは非常に困難であり、多くの場合、統計などを駆使した相関関係の検出によって知見の間隙が埋め合わされている。多数の素過程が同時並行に稼働する生命現象を、因果的に連鎖する素過程の集合として把握するための手法として、コンピュータシミュレーションを挙げることができる。今回は、分子レベルの数理モデルを束ねることによって、細胞レベルあるいは組織レベルの機能を再現する試みとして、心筋細胞の発生過程のシミュレーション、ならびに肝臓の代謝区域化のシミュレーションの研究を紹介する。
問合先 静岡大学教育学部 黒田 裕樹 ehkurod@ipc.shizuoka.ac.jp
静岡生命科学若手フォーラム事務局 gsbyf@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



講演会
日 時 2012年4月20日(金) 15:00-17:00
会 場 静岡大学農学部B棟B207教室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 堤 祐司
(九州大学大学院 農学研究院 環境農学部門サスティナブル資源科学講座 森林生物化学研究室・教授)
演 題 『木質バイオマス利用に向けた、樹木のリグニン生合成制御に向けて』
問合先 静岡大学農学部応用生物化学科 平井浩文 ahhirai@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第63話
日 時 2012年4月19日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 山本 歩 (静岡大学理学部化学科)
演 題 『「きょうだい」はなぜ違う? 〜生物多様性を生み出す遺伝のメカニズム〜』
 同じ親から生まれたにも関わらず、「きょうだい」はどこか違います。この「違い」を生み出す遺伝のメカニズムについて、細胞内のDNAの動きを見る技術の進歩によって明らかになってきた最近の知見を含め、わかりやすく紹介します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第62話
日 時 2012年3月22日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 竹内 浩昭 (静岡大学理学部生物科学科)
演 題 『動物はなぜ動く?』
 春にはウグイスがさえずり、夏にはセミが鳴き、木曜日の夕方にはヒトがサイエンスカフェに集います。動物は、なぜこのように動くのでしょうか?コーヒーでも飲みながら、動物の行動についてお話したいと思います。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



 静岡県・静岡市地域結集型研究開発プログラム
「静岡発 世界を結ぶ新世代茶飲料と素材の開発」
平成23年度研究成果発表会
日 時 2012年3月19日(月) 13:00-17:00
 (交流会17:20〜18:50)
会 場 静岡県コンベンションアーツセンター グランシップ
11階会議ホール・風
 (静岡市駿河区池田79-4,アクセス情報
プログラム 第I部
■開会・挨拶(13:00-13:10)
■研究開発の全体概要説明(13:10-13:20)
■研究成果紹介…紅茶成分「テアフラビン」の味と生理機能
(1)「テアフラビンの化学的性質と味覚特性」(13:20-13:45)
  静岡県立大学食品栄養科学部 教授 中山 勉
(2)「テアフラビンの心血管系保護作用」(13:45-14:10)
  筑波大学生命環境科学研究科 教授 宮崎 均
■研究成果紹介…静岡ブランドの新たなお茶「白葉茶」
(3)「白葉茶の商品化に向けて」(14:50-15:15)
  静岡県農林技術研究所茶業研究センター 上席研究員 小林栄人
(4)「白葉茶による抗ストレス効果 -生化学的・電気生理学的検討-」(15:15-15:40)
  静岡県立大学食品栄養科学部 教授 横越英彦
■ポスターセッション・白葉茶等の試飲・休憩(14:10-14:50)
■事業総括と今後の展開(15:40-15:45)
第II部
■特別講演(15:55-16:55)
「茶カテキンの機能の普及〜ヘルシアブランドの商品開発と育成〜」
  花王株式会社 ヒューマンヘルスケア事業ユニット 商品開発部長 田中幸隆 氏
■閉会・挨拶(16:55-17:00)
■交流会(17:20-18:50)
 ※定員80名(先着順)
参加費 無料 (交流会 4,000円)
定員 200名(交流会80名)
※定員になり次第締め切らせて頂きます。
オンライン参加申込はこちら
PDF版チラシ(参加申込書つき)はこちら
主催 (財)しずおか産業創造機構、静岡地域結集事業化ネットワーク、静岡県、静岡市、(独)科学技術振興機構
問合先 (財)しずおか産業創造機構
フーズ・サイエンスセンター 地域結集推進室
静岡市葵区追手町44-1 静岡県産業経済会館2F
TEL:054-273-4435  FAX:054-253-0019
 http://www.shizuoka-tiikikesshu.jp/
オンライン参加申込はこちら
PDF版チラシ(参加申込書つき)はこちら

 ●リストのトップへ戻る●



第13回 静岡ライフサイエンスシンポジウム
 「明日、何を食べますか?」
日 時 2012年3月17日(土) 09:00-17:00
会 場 静岡県立大学 看護学部棟13411講義室
 (〒422-8526 静岡県静岡市駿河区谷田52-1,アクセス情報
プログラム  09:00-09:30 受付
 09:30-09:35 開会挨拶:
       河原崎 泰昌(静岡県立大学)
 09:35-09:50 主催者挨拶:
       木苗 直秀(静岡県立大学 学長)
 09:50-10:20 「アレルギーと腸管」
       日野 真吾 (静岡大学)
 10:20-10:50 「ノロウイルスはどんなウイルス?」
       村上 耕介 (国立感染研)
 10:50-11:20 「食品中に存在する各種化学物質の生体影響」
       増田 修一 (静岡県立大学)
 11:20-12:30 ポスター発表1
 12:30-13:10 昼休憩
       (※土曜日特別営業している学食を利用ください。)
 13:10-14:20 ポスター発表2
 14:20-14:50 「茶葉中に含まれる様々な成分」
       一家 崇志 (静岡大学)
 14:30-15:20 「炊飯したお米のおいしさと成分の関係」
       堀 清純 (生物研)
 15:20-15:30 休憩(ポスター賞投票締め切り)
 15:30-16:30 「放射能と食の安全」
       矢永 誠人 (静岡大学放射科学研究施設)
 16:30-17:00 ポスター賞受賞者発表&受賞者講演
 17:00-   開会挨拶:
       伊東 幸宏 (静岡大学 学長)
 17:30-19:00 交流会(静岡県立大学学生ホール食堂,参加費1000円,学生は無料)
主 催 静岡生命科学若手フォーラム,静岡県立大学
問合先 茶山 和敏 (静岡大学農学部)
 電話/Fax:054-238-4865 電子メール acksaya@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡サイエンススクール STEP3 研究発表会
日 時 2012年3月10日(土) 13:30-16:20
会 場 静岡市産学交流センター(ビネスト)
静岡市葵区御幸町・伝馬町第一地区市街地再開発ビル 「ペガサート」6階 会議室
 アクセス情報
内 容 ステップ3の受講生による研究成果発表と質疑応答、講評
参加者 SSSステップ1〜3の受講者、受講者の保護者、学校教員、一般市民
プログラム  13:30-13:35 あいさつ
 13:35-13:50 小林 翔音 @静岡市立東中学校 (嶋田大介@物理)
 13:50-14:05 堀 有里 @静岡県立静岡城北高校 (阪東一毅@物理)
 14:05-14:20 月見里 紗希 @静岡雙葉高等学校 (瓜谷眞裕@化学)

 14:35-14:50 堀井 梓左,堀江 彩香 @静岡県立科学技術高等学校 (木嵜暁子@生物)
 14:50-15:05 渡辺 真愛 @静岡雙葉高等学校 (丑丸敬史@生物)
 15:05-15:20 曽根 久美子 @静岡雙葉高等学校 (竹内浩昭@生物)

 15:35-15:50 後藤 早央 @静岡雙葉高等学校 (生田領野@地球)
 15:50-16:00 講評(来賓)
 16:00-16:05 連絡事項(次年度の予定など)
問合先 静岡サイエンススクール運営委員会
〒422-8529 静岡県静岡市駿河区大谷836
Tel: 054-238-3080 Fax: 054-238-6351
E-mail: office@mirai-sss.jp

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第61話
日 時 2012年2月23日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 冨田 誠 (静岡大学理学部物理学科)
演 題 『「速い光」と「遅い光」』
 光のパルスを、真空中での光の速さよりも速く、あるいは逆に、歩くほどゆっくりと伝播させることが可能です。光よりも速く進むもの、進まないもの、特殊相対性理論の因果律との関係などを紹介します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学創造科学技術大学院 博士学位論文公聴会
日 時 2012年2月22日(水)15:00-16:30
会 場 静岡大学大学会館 セミナールーム   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 佐藤 恵(静岡大学創造科学技術大学院 バイオサイエンス専攻)
演 題 『無尾両生類におけるホルモン応答性アクアポリンの生体内分布と機能』
問合先 静岡大学理学部生物科学科 竹内浩昭
E-mail: sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



Double Degree Program (DDP) 2012 特別セミナー1
この度、DDPプログラムの一環として、ドイブラウンシュバイク工科大学のポスドクMaik Kleinwächter博士をお迎えしての、ショートセミナーを開きます。Kleinwächter博士は、食用植物の利用における生理学的な研究に従事されていると伺っております。特にグルコシノレートと大麦発酵がご専門です。興味のおありの方はご参加ください。
日 時 2012年2月20日(月) 15:00-16:00
会 場 静岡大学農学部B棟205号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 Maik Kleinwächter and Dirk Selmar
(Institute for Plant Biology, TU Braunschweig, Mendelssohnstr.4)
演 題 1 『Cyanogenic Glycosides and Glucosinolates:
   Specific Requirements for the Transport of hydrolysable Secondary Metabolites』
要 旨 1 It is well-known that the translocation of cyanogenic glycosides is realised by their corresponding diglucosidic transport forms. The di-glycolysation is a requirement, since the diglucoside moiety protects the cyanogen during phloem loading and subsequent translocation against cleavage by β-glucosidases, which are generally located in the apoplast.

For glucosinolates a quite similar group of hydrolysable secondary metabolites - it is reported that the intact glucosinolate is transported within the phloem. However, as myrosinase - the corresponding glucosinolate hydrolysing enzyme - also is present in the apoplast, structural analogous diglucosidic forms of glucosinolates should exist, which are protected against their cleavage during phloem loading. According to this hypothesis, apoplastic fluids of nasturtium (Tropaeolum majus) were analysed with respect to myrosinase activity and the occurrence of putative transport metabolites. As reported earlier, low myrosinase activity indeed was detected in the apoplastic continuum. When leaf material, guttation liquid, and nectar were checked for the occurrence of the corresponding glucotropaeolin glucoside, a related compound (mz 570) could be substantiated by LC-MS. In this talk, evidence for the requirement, occurrence and verification of a diglucosidic glucotropaeolin transport metabolite is presented.
Double Degree Program (DDP) 2012 特別セミナー2
この度、DDPプログラムの一環として、ドイブラウンシュバイク工科大学のポスドクMaik Kleinwächter博士をお迎えしての、ショートセミナーを開きます。Kleinwächter博士は、食用植物の利用における生理学的な研究に従事されていると伺っております。特にグルコシノレートと大麦発酵がご専門です。興味のおありの方はご参加ください。
日 時 2012年2月21日(火) 10:00-11:00
会 場 静岡大学農学部B棟205号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 2 Maik Kleinwächter and Dirk Selmar
(Institute for Plant Biology, TU Braunschweig, Mendelssohnstr.4)
演 題 2 『New Approaches in Malting Physiology:
   Seed Germination is inhibited by both O2 Deficiency and high CO2 Concentrations』
要 旨 2 During malting, barley (Hordeum vulgare L.) seeds are germinated to promote the production of enzymes that degrade starch and cell wall carbohydrates (e.g., amylases and glucanases). It is well-known that germination is strongly influenced by external factors, such as O2 and CO2. Whereas the impact of O2 deficiency has been comprehensively investigated, knowledge is very limited on the impact of CO2. To close this gap, the impact of elevated CO2 concentrations was elucidated and compared with that of O2 deficiency. For the first time, any interference with anoxia was excluded by maintaining the ambient O2 partial pressure.

Apart from the classical malting parameter (α-amylase- and β-glucanase activity, coleoptile growth), the occurrence of fermentative processes (ethanol production) and stress responses (accumulation of γ-aminobutyric acid, GABA) as well as the viability (TTC test) were monitored.

Greatly enhanced CO2 concentrations strongly suppress germination despite the presence of sufficient oxygen. Whereas the inhibitory impact of enhanced CO22 concentrations and O2 starvation on germination is very similar, fermentative processes and stress metabolism are differentially affected, e.g. extremely enhanced CO2 levels cause a very rapid and pronounced GABA accumulation. The elucidation of the underlying mechanisms will provide novel opportunities to improve the malting process.
問合先 静岡大学農学部 原 正和
E-mail: amhara@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第29回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年2月2日(木)16:00-18:00
会 場 静岡大学総合研究棟4階412号室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 Attila Glatz(Biological Research Center, Hungarian Academy of Sciences)
演 題 1 『Membrane-associated gardedams: from cyanobacteria to fission yeast』
演 者 2 Attila Glatz(Biological Research Center, Hungarian Academy of Sciences)
演 題 2 『Membrane as a heat sensor: Membrane imaging from heterogeneous cell populations to single molecules』
概 要  ハンガリー南方の都市、セゲドにあるハンガリー科学アカデミー生物研究センターの研究員である両博士に、生体膜と環境応答に関する講演をして頂きます。生体膜の状態が変化することによって、分子シャペロンの発現が誘導されるメカニズムや、それらの反応を一細胞単位で観察する顕微鏡技術に関する内容です。講演は全て英語で行われます。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点
粟井光一郎  E-mail: dkawai@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



医療用ミニ豚利活用セミナー
日 時 2012年1月26日(木) 13:30-16:30
会 場 静岡県男女共同参画センター「あざれあ」2F(大会議室)
 (静岡市駿河区馬渕1-17-1 アクセス情報 TEL054-250-8147)
定 員 100名
参加費 無料
内 容 (1)基調講演 鹿児島大学農学部獣医学科 川口博明 准教授
    「今後の医療用ミニ豚活用の可能性を探る」
(2)研究発表会
 1.静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター養豚・養鶏科
   柴田昌利 科長「医療用実験豚の有用性解明による実用化技術の確立」
 2.富士マイクラ株式会社
   西村崇史 主任研究員「富士マイクラピッグの安定生産と現状」
 3.富士マイクラ株式会社
   桑原 康 上席研究員「極小ミニ豚の開発と特性」
(3)意見交換会
申込み・
問合せ先
静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター(担当:松下・柴田)
   〒439-0037 静岡県菊川市西方2780
   TEL:0537-35-2291  FAX:0537-35-2294
   e-mail:chikugi-kenkyutoukatu@pref.shizuoka.lg.jp

医療用ミニ豚利活用セミナー申込書」を上記の申込先までFAXまたはメールでお申し込みください。(締め切り1月20日))

 ●リストのトップへ戻る●



サイエンスカフェ in 静岡 第60話
日 時 2012年1月19日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 吉川 真伊 (宇宙航空研究開発機構(JAXA))
演 題 『「はやぶさ」から「はやぶさ2」へ 〜新たな挑戦の始まり〜』
 小惑星探査機「はやぶさ」は数々の困難を乗り越えて、世界初の小惑星サンプルリターンを成功させました。その「はやぶさ」の奇跡を振り返るとともに、新たな挑戦である「はやぶさ2」について紹介します。
問合先 サイエンスカフェ5代目店主 阪東一毅
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-4751 電子メール sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp  http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/index.html  http://sciencecafe.eshizuoka.jp/

 ●リストのトップへ戻る●



第197回 静岡ライフサイエンスセミナー
日 時 2012年1月12日(木)14:30から 
会 場 静岡大学理学部B棟202号室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 葛谷 明紀 (関西大学 化学生命工学部 准教授)
演 題 『「核酸細工」によるソフトなナノデバイスの構築』
 生体内では遺伝情報の記録を司っているDNAを純粋に化学材料・素材と見なし、竹細工における竹ひごのように利用することで、望みのナノ構造を作成するDNAナノテクノロジーという研究分野が、近年注目を集め始めている。特に長鎖の1本鎖DNAを活用するDNAオリガミ法は2006年の発表以来またたくまに発展し、今日では平面のみならず複雑な立体構造まで自在に形成できるようになった。本講演では、タンパク質1分子を摘むことができる長さ170 nmの小さなペンチをはじめとして、DNAオリガミ構造体の機能化より得られるナノデバイスについて紹介する。
 (掲載論文:Nature Chemistry, 2011)
問合先 静岡大学理学部化学科 大吉崇文
 E-mail: stohyos@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●



静岡大学 第28回GRLバイオサイエンスセミナー
日 時 2012年1月6日(金)17:00-18:00
会 場 静岡大学理学部B棟2階B201室   (静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 大柳 一(三菱スペース・ソフトウエア株式会社/国立遺伝学研究所)
演 題 『大規模ゲノム情報で探る真核生物の進化』
 近年のDNA配列解読技術の飛躍的向上により多種多様な生物種の全ゲノム情報が比較的容易に得られるようになり、ゲノム進化学研究は新たな局面を迎えていると考える。本セミナーでは大規模ゲノム情報を利用して真核生物の進化を議論した研究を紹介したい。前半では、近年特に大量のゲノム情報が蓄積されている真正細菌・古細菌のゲノム情報を利用して、真核生物の初期進化過程を探った研究を紹介する。初期の真核生物は真正細菌と古細菌の寄生・融合等から生じたことは間違いがなさそうだが、過程の詳細については諸説あり、議論の余地が大きい。ここでは特にリボソームの細胞内輸送を担う因子にフォーカスを当て、初期の真核細胞内の進化過程、特に真正細菌と古細菌の関係について議論したい。
 セミナー後半では、高速DNAシーケンサーをもちいたゲノム進化研究の一例として栽培イネOryza sativaの進化過程を探った研究を紹介する。栽培イネO. sativaがその最も近縁な野生種O.rufipogonから分岐した過程は多系統であることが知られているが、その詳細な過程やO.rufipogonの遺伝的多様性はいまだ詳らかにされていない。この進化過程における新たな知見を求めて、O.rufipogonの3アクセッションとO.sativaの2亜種から大量のゲノムショートリードを得、リファレンスゲノムと比較して各系統の構造変異を検出した。これらのゲノムの再構築と相互の比較解析の結果からO.rufipogonとO. sativaの系統関係、O.rufipogonの多様性の程度、遺伝型と表現型からみた進化経路などを推定・議論したい。
問合先 静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点(農学部)
堀池 徳祐  E-mail: dthorii@ipc.shizuoka.ac.jp

 ●リストのトップへ戻る●






Copyright 1996-2012. H.-A. Takeuchi. No reproduction or republication without permission.
[ This home page is maintained by H.-A. Takeuchi (sbhtake@ipc.shizuoka.ac.jp).  since 12/15/2011 ]
[ ]


静岡大学理学部生物学教室のホームページ へ
静岡生命科学懇話会のホームページ へ



生命科学関連リンク集 へ
生命科学関連イベント情報リンク へ
生命科学関連のイベント掲示板 へ