「人が壊れていくとはどういうことでしょう」
「魂がなくなるということです」
「魂がなくなると命ではないのですか?」---『半落ち』から
早寝早起き。朝メールをチェックすると、 ドイツの方から学会があるとの連絡が来ていた。
昨晩荷物は詰めていたが、アイロンをかけていたりすると、 出発の時間ぎりぎりになる。 重い荷物をひきずって都営大江戸線で 蔵前に行き、歩いて浅草線へ乗り継ぎ、 京成高砂で特急に乗り変える。 厚着をしていたので汗だくになる。 Yahooで一番安いルートを選んだのだが、 あとで見ると、上野か日暮里あたりから出発するルートか、 池袋からJRで出発するルートが良い気がする。 あるいはお金はケチらないで東京から特急か。 帰りはそのいずれかで帰ろう。
車内で神戸連続殺人事件の少年の父母の手記を読み、 衝撃を受ける。 とくに父母が事件の約五年後に仙台の少年院で少年に面会したとき、 息子に向かって母親が「冤罪ってことはありえへんの? 直接あんたの口から聞かんと納得できへんねん」と尋ね、 息子が「ありえへん」と答えたというところは、 母親の数年間の苦悩がこの質問に凝縮されているようで、 圧倒的だ。 陳腐な言い方になるが、 凶悪犯罪が被害者やその遺族だけでなく、 加害者の親族にも大きな試練を与えるということが理解できた。
無事時間通りに空港に到着。 チェックインを済ませ、 窓から停泊している飛行機の見える喫茶店で (高い)モーニングを食べながら日記を書いている。
外国旅行に行きなれたせいなのかどうかは知らないが、 出発前の準備が適当で、何か重要な忘れものをした気がする。 が、まあお金とパスポートがあれば何とかなるだろう。 何となくメランコリックになっているのは一人旅だからだろうか。
イギリスで本を買うときのことを考えて、 臓器移植関係の本は持っていかないことにした。 電車に乗ってから、 日本の医療制度に関する本を持ってくるのを忘れたことに気付き、 はげしく後悔する。空港の本屋にあれば買おう。
授業についてのメモ: 道徳判断(倫理問題を含む意思決定や評価)に事実関係が重要な役割を 果たす例としては、死刑制度における抑止力の有無やタバコの副流煙の発癌性など が有名だが、最近ではWMDの有無というよい事例もある。 携帯電話の電磁波というのもよい例かもしれない。 この、判断に事実関係が重要というのは、 裁判についても言える。 事実関係の不一致が解決されたとしても、 道徳判断が一致するかどうかは正直よくわからない。 事実判断のふりをした価値判断というのもある。 これについては「医学的無益性」で説明しよう。
とりあえず無事にロンドンに着き、ゲストハウス(ADSLが通っている)に 到着した。 予定が入っているので、機内で見た映画などについてはまたあとで。
シャワーを浴びてからUCLへ。 訪英中の某先生と合流して、 レスタースクエアに行きマレーシア料理を食べる。 ついでに、お金を降ろし、テレフォンカードも購入する。 行きはラッセルスクエアから地下鉄で行ったが、 帰りはトテナムコート通りを歩いて帰ってきた。 以前よりスタバやスーパーが増えたようだ。
眠い。日本時間だともう朝の6時なんだよな。もう寝よう。
フライト中に見た映画のメモ。
よく寝て、早起き。 荷物をひきずっていたせいか、左腕が筋肉痛なのと、 左肩から首にかけて押さえると痛い肩こり。
書き忘れていたが、ロンドンの方が寒い。 昨日昼下がりに着いたときの気温は5度で、夜は3度。 昨日は曇りで、今日は雨のようだ。
昨日起きたマドリッドのテロ事件が今日もBBCテレビのニューズで大々的に 取り上げられている。
あれ、WinSCPを使ってmillに接続することができない。 アップデートしたのがまずかったのか。どうしよう。
デジカメのケーブルを持ってくるのを忘れていた。これはたぶん困るので、 できれば今日トテナムコート通り電気屋で買うことにしよう。
朝、散歩をする予定だったが、部屋を変わったらネットにつながらなく なったので、それに手間取ってかなわず。
お昼前に部屋を出て、トテナムコート通りでUSBケーブルを購入。 友人と落ちあうためにオックスフォード通りの某CD屋で待っていたが、 けっきょく会うことができず。どうもメールでの連絡がうまく行かなかったようだ。 悪いことをした。
バーガーキングで買物をし、公園で食べてからいったん帰宅。 いくらやってもネットにつながらないので(ネットワーク診断をすると、 DNSサーバとゲートウェイサーバから応答が戻ってこないという症状が出ている。 ルータをかまして各部屋でIPアドレスを手動設定するようになっている)、 管理人に相談してコンピュータを貸してもらうとそちらでは動いた。 オレのコンピュータの設定がどこかおかしいようだが、 どうしてもわからず。なぜだ。
そんなことをしていたら、今日はだいぶ時間を無駄にした。 これからちょっと本屋に行ってこよう。
昨日は時差のせいで夕方から眠くなり、雨も降っていたので 昏々と寝てしまう。夜中に一度起きるが、買物に行くには遅すぎたので、 ロンドンの友人に電話したりしてしばらく過ごし、それからまた朝まで 寝てしまう。
朝起きると、借りているコンピュータの調子がおかしくなっているので 焦る。Telnetでmillにログオンしていると、ひどく古いフリーの セキュリティソフトがときどき起動してコンピュータをロックしてしまう ので、ときどき強制終了させていたら、OSがWindows Meということもあってか、 まともに立ち上がらなくなった。しばらくいろいろやっていたが、 Safe Modeで起動して正常に起動していた時点にシステムを戻すと、 また動くようになった。こわいこわい。
昨日はコンピュータのせいで一日つぶしてしまった気がする。 もう無駄なことはやめて、とりあえず勉強と観光をすることにしよう。
ドイツでの滞在は、ジョン・ハリスやジェラルド・ドゥウォーキンらと 同じホテルで泊まることになった。フランクフルトの駅からは、 ドゥウォーキン夫妻と一緒に車に同乗するとかで、 なんだか空恐ろしいことになってきた。
午前中はGreat Portland Street StationのそばのHartsで買物をしてから、 リージェンツ・パークをちょっと散歩。リスを見る。 いったんホテルに戻って荷物を置いてから、 歩いてUCLに。ベンタムを見に行くが、 今日はケースが閉まっていた。
UCLのそばのWaterstone'sで本を物色。 哲学や法の書籍を1時間以上眺めていたが、 荷物になるので何も買わず。 ULUでお昼のサンドイッチを買ってから (なんだか何を買っても高い気がする)、 ちょっと歩いてJudd Bookstoreへ。 ここでも長いしたので、少しだけ本を買う。
さらにBrunswick Centreに行き、 Skoob Booksでもブラウズするが、 ここは時間をかけずにさっさと出てくる。 しかし、本屋に行くと自分がいかに勉強してないかが わかってほんとにげっそりする。
昔住んでいたインターナショナルホールの写真を撮ってから、 疲れたのでOne Day Travel Cardを購入してチューブで帰宅。 リージェンツパーク駅で降りる。
帰ってきてから調べて気付いたが、 GMCの本部はここからすぐそば(Great Portland Street上)にあるようだ。 たぶん今日は開いてないだろうが、 ちょっと行ってみて、 それからテート・ギャラリーにも行ってみよう。
昼下がりに一瞬寝てから、再び外出。 通り雨のあと、一転して天気がよくなっていたので、 歩いてオックスフォード・サーカス、 ピカデリー・サーカスと歩いて行き、 ナショナル・ギャラリーに着く。 テートに行くつもりだったが、 歩きつかれたので、予定を変更して ナショナル・ギャラリーを見る。
が、休日のせいか人が多いので、 さっさと出てきて、 ナショナル・ポートレイト・ギャラリーの方を見る。 じっくり見るのは今回が初めてで、 17世紀以降の英国史の勉強になった。 絵葉書を少し買う。
それからレスタースクエアを通ってピカデリーサーカスに戻り、 少しヴァージンとHMVでCDを物色。そういえば、 Love ActuallyのDVDは19日が発売日だそうで、 こちらでは買えないことがわかった。残念だ。
地下鉄に乗ってリージェンツパーク駅に戻ってきて、 少し買物(水とかベジタブル・サモサとか)をしてから部屋に戻ってきた。 今日は勉強せねば。しかし眠いな。
昨夜も昏々と寝てしまい、勉強せず。どうなっているのか。
朝食を食べる。洗濯機がないので、洗面所で適当に洗って、 ヒーターの上に置いておく。
なぜかお腹を下す。昨日のサモサか、その前のサンドイッチか、 あるいはリンゴジュースの飲みすぎか…。
昨日はお昼前に地下鉄でパディントン駅に行き、 オックスフォード往復の切符を買う。 それからSOASの門のところで中国人と韓国人の友人と待ち合わせ、 SOHOでタイ料理を食べながら旧交を暖める。
さらに近くの某喫茶店で話をし、そこが混んできたのでUCLのそばの Waterstone'sの地下の喫茶店で話をし、 さらに歩きながら話をし(International Hallも見に行く)、 中国人が帰ったので韓国人の寮のフラットに行き、 夕食をごちそうになり、さらに話をし、 気がついたら12時前になっていたのでバスに乗って戻ってくる。 いろいろ話が聞けて楽しかった。
明日のために勉強をすべきなのだが、 もう眠いので明日早く起きて勉強するか。 なんかロンドンに来てからまだ全然勉強してないんだけど、 大丈夫なんだろうか(大丈夫じゃないです)。
今日からまた新しい部屋(シングル)だが、ここではネットが一応使える。
なぜか早く目覚める。きっと午後に眠くなるにちがいないが、 今日の夕方からのミーティングの準備をすることにする。
何か恐ろしい夢を見ていた気がする。 大きなゴキブリが服の中を這うといったような…。
げ、今ポンドって200円を超えてるのか。なんてことだ。
さきほどオックスフォードから戻ってきた。
昨日はお昼前にパディントン駅を出て、お昼にオックスフォードに着く。 そこで某氏と会い、タイ料理を食べながらいろいろ密談をする。 ブラックウェル(本屋)の中にある喫茶店でも少し話をしたあと、 医師による自殺幇助についての本を探すのを手伝ってもらってから お別れする。
ちょっとパブで時間をつぶしたあと、某実践倫理研究所の所長である某教授に会う。 2時間近くあたりを散歩をしてから、某テキストについていくつか質問させてもらう。 そのあと、レバノン料理を一緒に食べ、駅前まで送ってもらって別れる。
昨日は早起きしたせいか、 あるいはワインがまわったのか、帰りの電車の中では爆睡する。 地下鉄の中でも眠たかったが、なんとか眠らず無事に帰宅する。
オックスフォードでは散歩をしながらいろいろ教えてもらったのに、 一枚も写真を撮らなかったのでもったいないことをした。まあ、 そのうちまた行くこともあるだろう。
よく寝た。今日からまたダブルの部屋に移る。
気温が急激に高くなり、今日は日中は17度から19度になるという予報が出ている。 昨晩もいやに暖かかったため、かなり寝汗をかいた。汗くさいのでシャワーを 浴びよう。洗濯もしないといけないのだが…。
お昼に近くのコインランドリーで洗濯を済ませ、 しばらく寝てしまう。
昼下がりに近くのGMCの事務所に行き、いろいろブックレットをもらってくる。 その足でテートに行くつもりだったが、荷物が多くなったのでいったん帰宅。 すぐに部屋を出るつもりが、本を読み始めてしまい、結局行きそびれてしまった。 また一日を無駄にしてしまった。もったいない。 まあ、とはいえ、ゆっくりしているおかげで肩こりが楽になってきているわけだが。
昨夜はボンドストリート駅で某友人と待合わせし、 一緒に夕食を食べる。ソーホーの喫茶店で話の 続きをしてから、バスで帰宅する。
眠い。昨日はベンタムの勉強をするはずだったのだが。
今日は早起きして、少しベンタムの勉強をしたあと、 Parliamentary Reformについての某教授の授業に出席。
それから、UCLの喫茶店で某氏としばらく話し、 Bentham Projectのキッチンで某教授や某教授や某氏らと話をしながら昼食。 いろいろ教えてもらったり、論文をいただいたりする。 さらにUCLの食堂で某氏らと雑談をする。
そのあと某友人と会う予定だったのだが、 連絡がうまく行っていないかったのか、会うことができなかった。 携帯がないと待合せはたいへんだな。
テムズ川沿いを散歩をする予定だったが、つかれたので一旦帰宅。 途中、某銀行に寄って住所変更をしておく。
夕方、すこし仮眠。起きてから近くのコンビニに行き、 サモサと水その他を買って戻ってくる。 ロンドン最後の夜なのにわびしい食事でウツになる。 結局ミュージカルも行かなかったし、 テートギャラリーも行かなかったし、 映画も観なかったし、 ケイティ・メリュアのコンサートにも行かなかったし…。 もうちょっと人生を楽しむ徳を身に付ける必要がある。
朝、某ゲストハウスをチェックアウトするときにお金を払ったが、 ヒースロウ行きのバスに乗るお金がなくなってしまったので、 某銀行に行って少し現金を入手する。
それからエアバスに乗ってヒースロウに。ヒースロウではスムーズに チェックインし、適当におみやげを買い、適当に昼食も食べ、 飛行機(ルフトハンザ)に乗る。 座席に着いて寝ているあいだに離陸し、 二時間するかしないうちにフランクフルトに到着(ロンドンとの時差は1時間)。
空港では預けていた荷物を受けとるのに手間取ったが、 それ以外は順調に行く。ATMで100ユーロほど現金を入手し、 電車に乗ってフランクフルト駅へ。 フランクフルト駅ではなかなか某氏が見つからずに苦労したが、 なんとか待合わせの時間までに某氏を見つけて一安心する。 某夫妻もいて、いろいろ話をしたあと、 ギーセンへ。
予約してもらったホテルは、ネットはないものの、 部屋が広くてなんだかすごい。値段をまだ聞いてないのだが、 大丈夫なんだろうか。
夜、ホテルに泊まっている参加者約10人と一緒に、 某レストランに行って夕食。 あんまりしゃべれなかったのであとで鬱になるが、 まあ日本の懇親会でも似たようなものなので、 英語のせいばかりとは言えない。 初対面の人と話を合わせられるように修業をしないと。
主催者から聞いたが、 このコンファランスの情報がほとんどネットに出ていなかったのは、 ドイツでは医師による自殺幇助(PAS)についての会議をすることを あまり大声では言えないからだそうだ。
朝: シャワー、朝食。某オランダ人と仲良くなる。 5人で車に乗ってマールブルクに出発。
昼: マールブルク着。マールブルク城に行き、博物館を見物する。 昼食も食べる。
昼下がり: ギーセンに戻ってくる。 ギーセン大学のコンファランスに出席。 参加費100ユーロを請求されるが、 現金がなくて恥ずかしい思いをする。 参加者は発表者を含めて40人から50人くらい。 アジア人はオレだけのようだ。
(どうでもいいが、ひさしぶりに「オレ」を使うと変な感じだ。 最近はメールなどでは「わたし」、 話し言葉では「ぼく」が普通になっているので)
夕方: 三つ発表を聞いたあと、大学でみなと夕食。 それから今日最後の発表を聞く。 勇気を出して一つ二つ質問をする。
夜: 泊まっているホテルのレストランで飲み会。 あまり話が盛り上がらないので(自分のせいでもあるが)、 適当なところで部屋に戻ってくる。
朝に起き、ホテルで朝食を食べてから大学へ。 途中、銀行でお金を降ろし、コンファランスの参加費を支払う。
今日は朝からコンファランスで、ランチは大学で。 オランダ、オレゴン、スイス、ドイツなどの状況についての発表を聞く。
メモ: 倫理学の研究者は、ときに倫理学について他の学問領域の人々や一般人に 説明しなければならない。 同様に、日本人の生命倫理学の研究者は、 ときに日本の状況について外国人に説明しなければならない。 学際的・国際的な研究者になるためには、 それぞれの問題に真剣にコミットすると同時に、 このメタな視点(external viewpoint)もつねに保っていなければならない。 できれば、地球の生命倫理学の状況を火星人に説明できるぐらいのつもりで 研究すること。
コンファランスが終わったあと、 何人かと連れ立ってインターネットカフェに行く。 日本語が使えたのでホットメイルをチェックしたが、 uminの方もウェブメールでチェックできるのをすっかり忘れており、 いかりや長介が死んだという記事を読んだりしていた(合掌)。
みなで近くのドイツ料理屋に行って夕食。ビールとピザ。 適当に切り上げて帰宅。