3月中旬号 / 4月上旬号 / 最新号

こだまの世界

2003年3月下旬号

Nowadays we lack commonly accepted rules for reading books like Burke's Reflection, Paine's Rights of Man, Wollstonecraft's Rights of Woman, or Godwin's Political Justice... Study of the Revolution controversy as a whole reveals the artificiality of the practice, common among philosophers and critics, of examining an isolated book out of its context.

---Marilyn Butler


主な話題

物欲リスト


21/Mar/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中 (午前)

どうも今夜はネットの接続の調子が悪い。眠いし。

目が覚めたので、がんばってカーテンを開けて起きる。 早起きという習慣を付けるためには行為しなくてはならない。

寝ているあいだに地上部隊による作戦がすでに始まったようだ。

朝2

朝食。燃えないゴミを出す。新聞。

教育基本法改正の最終答申。「郷土や国を愛する心」 「社会に主体的に参画する『公共』の精神」などの理念を追加するとのこと。 共同体の善を追求しようとするpublic spiritがあればいいので、 さらに愛国心を加える必要があるのだろうか。 それにしても、なぜ公共はカッコ付きなのか。

昼下がり

お昼、某東急ストアで買物。米を買う。

それから近くのホームセンターに行く。在庫一掃とかでセールをやっていたため、 大勢の人が集まっていた。まるでlootingを見ているよう。 安く買いたいのは山々だが、ああいう欲望がむきだしの場所は苦手だ。 物干し竿を買って帰ってくる。

昼下がり

またぞろ無線LANの調子が悪くなったので、 いろいろ試したところ、無事復調した(と思う)。

遅めの昼食。ちりめんじゃこ、うずら豆、その他。 なぜかその後お腹の調子が悪くなる。

警官が訪ねてきて、巡回連絡カードなるものを記入してくれと言う。 食事中だったのでまたあとで取りに来てくれと頼んだが、 運悪く二度目に来たときはトイレで立てこもっていたため出ることができなかった。 すまん。

夕方

サンフランシスコのデモが暴動化したとのこと (朝日)。 うただひかるも日記で反戦の意思を表明しているようだが(新聞に出ていた)、 今回のケースについて反戦の姿勢が正しいのかどうか、まだよくわからない。 「始まったからには支持すべきだ」という一部で聞かれる論理もわからない。

「グリーンの現実主義的理想主義」っていう表現はすごいよな。

Edgeworthの`F. Y. Edgeworth's 'Mathematical Psychics' and Further Papers on Political Economy'の新編集版がもうすぐ出るようだ。2万円。 (amazon.co.jp)

カレーを作る。某ダイエーにも行ってちょっと買物をする。

カレー、うまい。


22/Mar/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

お昼すぎ

よく寝てしまう。寝てるあいだにバグダッドに大規模な空爆があったようだ。 イラクの市民は「鬼畜米英」とか言っているのだろうか。 あるいは、フセイン政権の終わりを喜んでいるのだろうか。

朝食。

昼下がり

戦後はどうなるのかと考えたり。まだ北朝鮮、アルカイーダもある。 現在は赤子の手をひねるように戦争が行なわれているが、 米英によるイラク占領中にテロが起きるかもしれない。 米英と独仏の対立は環境問題にどのような影響を及ぼすか。

産経。イラク問題に関して、「日本は国連の決議がどうのこうの言うよりも、 自国の国益を優先して考えるべきだった」という意見がよく見られる。 世界の利益よりも国益を優先せよというのは、個人のレベルに落として考えると、 公共の利益よりも私的な利益を考えろということだ。 個人レベルでは「公共」の精神を重視しろと言っておいて、 なぜ国家レベルでは国益を重視しろというのか。 結局、人間は国家を中心にして生きるべきだということか?

夕方

寒いので風呂に入る。カレー。うまい。


23/Mar/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

昨日の夜から文学部のサーバに入れなくなっていたようだ。停電?

昨日はあまり勉強せず。今日もまだノロノロ。 児玉誠の『法における個人主義と公共の福祉』を読む。 日本国憲法における個人主義や公共の福祉の位置付けと、 グリーンの「現実主義的理想主義」 (個人は公共の善を追求することによって人格の完成という理想を達成する、 という内実のようだ)については勉強になったが、 グリーンが批判・克服したされるミルやベンタムの思想についての理解が浅すぎる。 一つだけ挙げておく。

ミルは、ベンサムの自由放任主義による功利主義の限界を認識し、 国家の積極的機能に基づく社会改革により最大多数の最大幸福が達成される とする新しい功利主義理論を展開した。 彼は、国家機能の積極化と個人の自由という当時相反すると考えられていた 問題に対して、前述した危害防止原理により対応した。 すなわち個人の自由が、社会秩序の維持を妨害し他の個人の自由を侵害する 場合のみ、法により前者の自由を制約することは正当化されるとするものであった。 換言するならば、個人の自由は最大限認められるべきであるが、 国家の積極的な社会福祉政策のために、法により個人的自由の犠牲が 要求される場合もありえるとするものである。(88-9頁)

とくに問題なのは「換言するならば」以降で、 ミルが危害原理によって社会福祉政策を正当化していたかのように述べられているが、 『自由論』を読むかぎり、そんな話は一切ない。ついでにこの人は、 ベンタムのIPMLもミルの『自由論』も文献に挙げず、 すべて二次文献で済ませているのも気になる。 つねに原典を参照しろとは言わないが、 オースティンの法主権者命令説を説明したところの注が 有斐閣の入門シリーズの『法思想史』になっているのにはさすがに仰天した。 また、「したがって」「それゆえ」「すなわち」などの接続詞の使い方も気になる。 前後の二文が、使用されている接続詞によっては結びつかない場合が多い。 たとえば51頁の「したがって」など。 以上、自戒をこめたメモ。

西尾孝司の『ベンサム『憲法典』の構想』も読む。 ベンタムの『憲法典』とFirst Principlesを紹介している本。 どうもこの人の問題意識は自分のそれと近いようだ。

昼下がり、都立大の薬局に行き、 ティッシュペーパーやトイレットペーパーやシェービングクリームなどを購入。 近くのホームセンターにも行き、買いたい棚が安くなっていないかを見たりする。

夜2

従軍記者が死に(朝日)、 英軍の軍用機が米軍のパトリオットミサイルに撃墜され(産経) (湾岸戦争でも同じことが起きたので、今回は万全の対策がなされているはずだった)、 イラクは連合軍の兵士を捕虜にしたという(産経)。 戦争が白熱してきた。

米国でのイラク戦争支持は、 NYタイムズによると74%(朝日) その一方で、ニューヨークでは20万人が反戦集会に集まったそうだ (読売)。 大半はお祭り気分だったと若干批判的に書かれているが。

夜、カレー。ご飯が足りなくなったのでトーストにのせて食べる。 全部食べ終わる。


24/Mar/2003 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

眠いので風呂に入ったあと、テレビをつけるとメリル・ストリープ主演の 『ミュージック・オブ・ハート』 という映画がやっているので最後まで観てしまった。

シングルマザーのメリル・ストリープが、 ニューヨークのイースト・ハーレムの小学校で10年間バイオリン教室を 開いていたところ、政府の予算の関係で閉鎖になりそうになったので、 世界的に有名な音楽家たちも協力してくれてカーネギーホールで チャリティ・コンサートを開く、という話。実話に基づいているそうだ。

こういうのを見ると、こういう善意のあるアメリカ、 こういう映画の作れるアメリカっていいなと思う。 内部の団結の強さは外部への不信の強さと表裏一体なのだろうか。 メリル・ストリープ最高。テンポのよい展開も非常に良い。B+。

真夜中2 (午前)

ついでに、ひさしぶりにモンティパイソンのDVDを見る。相変わらず笑える。 ユーモアを忘れないようにしよう。

真夜中3 (午前)

自画自賛してなんだが、 哲学・倫理学用語集は 「読める」哲学事典になりつつあると思う。 もちろん、内容はいいかげんなものが多いが、 なかには自分で読んで勉強になるものもある。 まだまだ修業が足りないこともわかる一方で、 ときどき自分でも笑ってしまう記述もある。 今後も充実させていくことにしよう。

夜明け

わ、夜明けまで勉強してしまった。ダール、モンテスキュー、 フェデラリストの共和制、混合政体、三権分立論など。

早朝

西尾孝司の『ベンサム倫理学・教育学論集』に収録されている 「ベンサム『憲法典』と現代日本の議会制民主主義」を読む。 ベンタムの民主主義思想を現代日本民主主義の現状と突き合わせて考察するという 内容。

この人以上にうまくやれる自信はないが、 民主主義における世論の役割に的を絞って、 それについてはまともなことが言えるよう努力しよう。

お昼すぎ

電話で起こされる。眠い。 『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞を受賞したそうだ。 がんばってるな、日本文化。

家賃を振り込む。節約節約。

昼下がり2

近くのスーパーで買物。

今日の日本語: 彫琢 (ちょうたく)

思いつきの発想を十分に吟味することなく公にするさいに使われる言い訳。 「以上が新しい理論の素描である。今後さらに彫琢していくつもりである」など。 原義は宝石などを彫り、磨くこと。転じて文章を洗練させること。

今日の日本語2: -性

文章を難解晦渋にするために使われる接尾語。「〜は難しい」と言わずに、 「〜には困難性がある」のように使われる。 「〜には二つの困難な点がある」と言えばわかりやすいだが、 「〜には困難性がある」などと言うと何か本質的な問題がありそうに聞こえるが、 問題点をこれとこれと正確に指摘できない人の使用する言葉遣いであることが しばしばである。他に、「関連性」「問題性」などがある。

文章がわかりにくくなるのは、「-性」に事柄を抽象化する作用があるためで、 指導教官を苦しめたいという場合を除いて、なるべく使用をひかえるべきである。

最近流行している「公共性」という言葉にもいろいろ不満があるが、 これについてはまた。

夕方

『シカゴ』がオスカー六つ、 ニコール・キッドマンがThe Hoursで主演女優賞だそうだ。

ここ三週間ガーディアン・ウィークリーが届かないので、 目黒区郵便局に電話して尋ねてみる。が、そちらにも届いてないとのこと。 困った。

For What It's Worth

なにかが起きてる
よくわからないけど
銃を持った男がいて
「気をつけろ」って言ってる

ねえ、もうやめるべきだよ
ほら、あれは何の音?
みんなが心配そうに見つめてる

戦線が引かれた
みんなが悪いなら誰も正しくない
自己主張する若者たち
背後からの激しい抵抗

ねえ、もうやめるべきだよ
ほら、あれは何の音?
みんなが心配そうに見つめてる

野外に出るには暑すぎる日
路上には千人もの人々
歌を歌ってカードを掲げて
たいていは味方を応援してる

ねえ、もうやめるべきだよ
ほら、あれは何の音?
みんなが心配そうに見つめてる

妄想は深く深く
生活の中に入りこむ
恐怖心からそれは始まる
道を踏み外すと男が来て連行される

ねえ、もうやめるべきだよ
ほら、あれは何の音?
みんなが心配そうに見つめてる

ねえ、もうやめるべきだよ
ほら、あれは何の音?
みんなが心配そうに見つめてる

---Buffalo Springfield

`For what it's worth'って、この場合は「無駄かもしれないけど、 一応プロテストソングを作ってみました」という感じなのかな。 1966年にハリウッドのサンセット通りで起きた暴動について歌った曲とのこと。

忘れていたが、 ラッセルも1948年にソ連への先制核攻撃を唱えていたんだった。

連合軍はなるべくイラクを破壊せず、イラク軍の犠牲も最小にして 勝つ気でいるようだが、そういうことをしていると痛い目にあうのではと 心配になる。たしかに復興のことを考えても、テレビ報道のことを考えても、 大規模な破壊を繰り返すことは得策ではないが、中途半端にやってると まさにイラク副大統領が言うように`we'll teach US a lesson' されてしまうかもしれない。

倫理学的には「人間の盾」となっている人は強制的に帰国させられるべきかどうか、 という問題があるかもしれない。 もっとも、強制送還は今となっては物理的に無理かもしれないが。 直観的にはこの場合は「説得はすれども強制はせず」でよいと思う。

夜2

眠いのでちょっと仮眠をしようと思って横になったとたん、 電話が来て起こされる。電話を切ったあと、 監視カメラがあるんじゃないかと部屋を調べてみる(ウソ)。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』がドキュメンタリー賞を受賞、 監督がブッシュを痛烈に批判 (朝日)。 受賞前からやると言っていたが、ほんとにやったか。すごいな。 その勇気を見習わねば。

真夜中

晩ごはんはネギトロ丼など。食べすぎ。いよかんがおいしい。

イラク市民を殺さないのは、連合軍が「占領軍」ではなく「解放軍」であることを 示すという意図もあるそうだ。


25/Mar/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

昼下がり

わ、半日以上寝てしまった。激しく社会人失格。 しかも仮眠のつもりだったので布団を敷いて寝なかったせいで、腰が痛い。 今度からは絶対に布団の上で寝ること。

[そういえば、英語では社会人にあたる言葉はないんだそうだ (和英では`working member of society'とか載ってる)]

う〜、金曜日からだよな、某イギリス哲学会。やばい。

夕方

春の雨。なんとなく梅雨のような雰囲気だ。

急いでマクファーソンのThe Life and Times of Liberal Democracy を読む。1977年に書かれているが、 今日でも重要性を持つ…いや、重要な本だと思う。

目が痛い。風邪かな。

夜2

晩ごはん。ネギトロ丼その他。


26/Mar/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昨夜は早目に寝て、早朝に起きて勉強。Oren Ben-Dorの Constitutional Limits and the Public Sphereを読む。 メモ: ベンタムの憲法論には三権分立や基本的人権などの制限がないという話があるが、 世論こそがその制限だというような話。 socially dynamicって、どういう含意というか、魅力があるんだろう? panoptic democracyという言葉が使われているので要研究。 世論裁判所がハバマスの「公共圏」と結びつけられているが、 ほとんど説明も比較もなされていない。どういうことだっ。

昼下がり

勉強、風呂。

昼下がり2

どうも動態的というのは「(そう)なる」にあたり、 静態的というのは「(そう)ある」にあたるようだ。 「ある」よりも「なる」方が良いわけか。ヘーゲルか。

夕方

夕方に近くのスーパーに果物を買いに行ったら、すでに閉まっていた。 3時ぐらいまでに行かないとだめか。

仕方がないので某東急ストアへ。ついでに古本屋でカーの『新しい社会』 (岩波新書)を探すが見つからず。だれか見かけたら買っといてください。

買物。コーヒーはもう飲むまいと思っていたが、 ネスカフェゴールドブレンド(150グラム)が500円で売ってたので つい買ってしまう。作るのが簡単だからなあ。

自宅に戻ってきて、お菓子やさつまいもを食べる。 朝から食べるのを忘れて勉強していた。 ようやく尻に火が付いてきた証拠だ。しかし、 学会の〆切であっても二三日前にならないと尻に火が付かないとは。 どんどん〆切効果が弱まってきているな。もっと強い薬が必要だ…。

「いや、必要なのは薬じゃなくて、心を入れ換えることだよ」

イラクでは爆撃による死だけでなく、 栄養失調や病死による死の可能性が高くなっているようだ。 市民に極力被害を与えないという米英の方針からすれば、 人道的援助を与えることが必要だが、今後どうなるか。 国際NGOの中には、 米英は国連決議を取らなかったという理由で人道的援助を 控える団体もあるとのこと。 国連もどう対応すべきか目下検討中だそうだ。

(追記。その一方で、 イラクと国境を狭んだ地域に設置された難民キャンプにはまだあまり難民が 来ておらず、どうすべきか困っているようだ)

新聞。

イラクが投降すると見せかけて発砲したり、 ジャーナリストと見せかけて実は兵士だったりするという「汚ない戦争」 を展開しているようだが、連合軍はあくまで戦時国際法にのっとった戦争を 行なうつもりのようだ。 圧倒的な戦力差があるにしても、 反則に対してフェアプレイの精神で向かっていって無事で済むだろうか。

今日のスヌーピーはおもしろい。

ライナス「世界中の誰もが犬を飼ってる…どうしてママは飼わせてくれないの?」

ルーシー「犬を飼ってない人は世界中にたくさんいるわ」

ライナス「どうしてママはその人たちに犬を飼わせてあげないの?」

ついでにもう一つ。

内証だけれど、京阪特急の中で、オシッコをしたという人を私は知っている。
(「電車とトイレ」産経本日付)

真夜中

夜、少し寝る。それからまた勉強。岡田直之の『世論の政治社会学』、 たいへんおもしろい。世論の歴史についても、 世論とマスコミの関係についても、 世論と民主主義の関係についても、いろいろ学ばせてもらう。


27/Mar/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中 (午前)

ブッシュのフロリダ(タンパの軍事基地)でのスピーチの生中継(BBC World Service)。 何か言うたびにすごい歓声。アイドルだなあ。ブッシュの話し方を 真似てみるが、うまく行かない。 脱脂綿か何かを口の中に入れてしゃべるといいのかもしれない。

真夜中2 (午前)

う〜ん、激しくやばい。

岡田某の『世論の政治社会学』をざっと読む。 ハバマスにしても、この人にしても、 社会学、政治学、哲学の領域を縦横に行き来しているのはすごいと思う (そういう区別はこの人たちにとっては無意味だろうけど)。 いつになったらそういうことができるようになるのやら。

お昼すぎ

やっと起きる。朝食。

某所からメールをいただき、 オスカーのノンドキュメンタリー部門を受賞したマイケル・ムーアの、 受賞後の質疑応答の映像について教えてもらう。 表現の自由についての信念を熱く語っていて、感動させられる。 このぐらいの信念の人になれるように修業せねば。

夕方

アマゾンから本が届いたので少し読んでしまう。

近くのスーパーまで歩いて行き、果物を買う。

夜、海親子丼。風呂も入る。

やばい。冷汗が…。


28/Mar/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中 (午前)

必死に勉強しているが、ぜんぜん追いつかない。うう。

今日は夕方ぐらいから学会に行くことになりそうだ。二日目は9時半から発表か。 大変だな。

問。今、研究者の中でオレほど時間が余っている人間はいないはずなのに、 なぜ学会の発表が前日になっても終わっていないのか。

答1。怠惰だから。

答2。無能だから。

答3。意志が弱いから。逃避してるから。

答4。いつも寝てるから。

どれも正答です。

夜明け前

う〜ん。

いよかんがおいしい。

早朝

ちょっと寝かせて。

お昼前

起きた。たいへん。

お昼すぎ

もうすぐ行かなければ。

昼下がり

やばい、行かねば。

某砲声大学で開かれている某学会に行ってきた。 二つ目の共和主義に関するシンポに間に合うように行ったのだが、 建物を間違えて遅刻してしまう。

共和主義の話は勉強になった。なぜ`republic'という言葉が18世紀末から それほど使われなくなったか(ホンマ?)について調べること。 たぶん`representative democracy'という言葉がcurrencyを得たからだと思うが、 理想の政体が混合政体の英国から民主主義の米国に移ったこととも関係がある と想像するが、よく調べてみること。


29/Mar/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

夜明け前

今寝るとやばいが…。

夜明け

ワイシャツにアイロンをかけてふとんに入ったが、とても寝れん。 目が極度に疲れているががんばろう。

う〜ん、もう行かねば。

発表してきた。朝、スーツを着てタクシー(!)で駅まで行き、 無事会場へ。 会場でコピーを済ませ、発表。 司会の某先生に助けられて、一応無事に終わった。 発表の内容はまったく不十分だったので、 これからもっと世論について学んで論文を仕上げること。

午後のシンポに出る気力はなかったので、某氏らとお昼を食べてから帰宅。 夕方まで寝る。夜はツナタコトマトスパゲティとカボチャ、ブロッコリ。 麺が太くていまいち。カボチャはレンジで長くやりすぎ。


30/Mar/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

昨日は帰宅後ずっと寝ていたため、変な時間に目覚めてしまった。 完全に徹夜したのはひさしぶりだった。ご研究は計画的に。

「ナジャーフでタクシー自爆により、 米兵が4名死亡したそうです(CNN.com)。 ちなみにsuicide bombingは通常「自爆テロ」と訳されますが、 今回は「テロ」と言うよりは戦争に勝つための作戦なので 「自爆攻撃」と訳されているようです」

「うむ、今回の結果は当然だ。 『市民の生命を最大限尊重する』という連合軍の方針が続けば、 今後もこういうことが起きるだろう。うむ」

「しかし、そういう方針があるのはあたりまえなのではないのですか」

「うむ、もちろんこういう方針は当然なのだが、 問題は今回、『占領ではなく解放』を主張する連合軍が国際世論の支持を得るために、 そのような主張を明言したことだ。今後もこのような攻撃は続き、 連合軍は苦境に陥るだろう。うむ」

「悲観的ですね」

「現実的と言ってもらいたいね。うむ。 イラク側は、 国際的な反戦世論を煽るために市民の死者数を強調する報道を続けているが、 『米軍による虐殺事件』もそろそろデッチ上げられるかもしれない」

「『南京大虐殺』ならぬ『バスラ大虐殺』とかですか? いや、 産経の言うように南京大虐殺 がデッチ上げだったと言いたいわけではないですが…」

「うむ。南京大虐殺の有無やその規模についての論争も含め、 われわれのメディア・リテラシー(批判的に報道を見る/読む/聞く能力) が要求されているわけだ。うむ」

「そういう事件が起きたときに、どの報道機関を信じればいいのでしょうか。 戦時において公平な報道はありえるのでしょうか」

「うむ、そうだな。 戦争報道においては『偏向のない報道』という評判を勝ちとることは 難しいだろうな。BBC、CNN、アルジャジーラ、どれも眉につばをつけて見る必要が あるかもしれんな。戦争報道の公平性というのはおもしろい問題であるとともに、 実践的に重要な問題でもある。うむ」

「もちろん、報道の偏向性というのは戦争報道だけに限るわけではありませんが、 この問題が如実に出るのが戦争報道であり、 こういった事例を通じて報道の偏向性を自覚していく必要がありますね」

「うむ。ところでさきほどから『公平性』とか『偏向性』とか『-性』 をよく使っているな。うむ」

夜明け前

イラク戦の影響でアフガン情勢も不安定になっているようだ。 アルカイーダやタリバンの「残党」の動きも活発化しているらしい。 暫定政権が無事にこの危機を切り抜けられるといいが、 大臣クラスの暗殺が起きるかもしれない。 北朝鮮もどうなるか心配。

統一選挙に対する関心はどうなっているんだろう。 今回は「脱政党」が大きな特徴になっているようだが、 公約をめぐって活発に議論をしないと、 戦争のあおりで投票率がかなり低くなる可能性もあるのでは。 ところで、オレはこないだ目黒区に住民票を移したばかりだが、 今回投票権はあるのだろうか。

あ、告示日の3ヶ月前から区内に住んでないとダメとなっているから 今回は投票権がないようだ。

早朝

たまっていた新聞を読む。

夕方

お昼まで寝ている。 昼はトーストで済ませる。

昼下がり、近くのスーパーで買物。 桜の並木道では桜が5分咲き。

新聞。

さらに新聞。

晩ごはん。タラとしめじのバター炒め、ホウレン草、その他。 お腹いっぱいになってしまった。


31/Mar/2003 (Monday/lundi/Montag)

昨夜、某ブックオフで買物。

朝、燃えるゴミを出す。風邪気味。

あ、昨日英国から届いた古本。

お昼前

今週号のガーディアン・ウィークリーが届く。Philosopher's Magazine (Issue 22) も届く。ロールズ追悼号。

新聞社説。 国連は「正義の府」ではなく「各国の国益をめぐる駆け引きの場」であるから、 日本人は国連幻想を抱くべきではない、とある。

しかし、「正義は誰も国益を考えない場でしか産まれない」という考えこそ幻想で、 自国の利益を促進しようとする各国が集まって権力に頼らない議論が できるならば、それによってより正義に近い結論に到達できると言えるのではないか。

今回の安保理にしても、主要国が顔を合わせて議論する場があったからこそ 米国の独走をある程度は抑えることができたわけだし、 もし国連がなかったら米国は国際世論など気にせずさっさと戦争をしていたかも しれない。

…というのは甘い考えか。

フセイン政府は自爆攻撃をした者に約540万円の報償金を出すと言っているそうだ。 イラクにおける人命の値段の相場がわかるな。

アルカイーダ、パレスチナ過激派もイラク戦争に参加しているそうだ。 アラブ諸国からの志願兵の数も増えているそうだ。 イスラム過激派対連合軍の戦いという呈を様してきたな。

昼下がり

風呂。

昼下がり2

科学と啓蒙について少し考えてみたり。 某氏が一昨日の発表でartとscienceの話をしていたが、 たしかにこの区別の由来について調べてみる必要があるかもしれない。

眠い。

夕方まで寝てしまう。

`The spam email has become a new weapon of war.' イラク軍の将校たちは、 「ふん、今日もまた百通ほど米軍からのスパムメールが来ているな。 どうせまたフセインを裏切るといくら金をくれるとか、 新政権で重要なポストをくれるとか書いてあるんだろう。 削除削除。受け取り拒否だ」とか言っているんだろうか。

イラク戦争不支持、 65%(朝日新聞)。 世論調査に偏向がないとすると、 国民の過半数が戦争反対だということになる。 この「世論」をどう受けとめるべきなのだろうか。

そういえば、京都の水フォーラムって結局何か重要な決定をしたのだろうか。

夜2

ガーディアンを読む。ワトソン・クリックのワトソンがDNA: The Secret of LifeというわかりやすいDNA紹介本を出したそうだ。 Watson and DNA: Making a Scientific Revolutionという 伝記も出たそうだ。ワトソンは12才のときにシカゴのラジオ番組で クイズ天才少年と呼ばれており、飛び級で15才のときにシカゴ大学に入って 19才で卒業、4年後にインディアナ大学で博士号を取ったとのこと。

真夜中

昼も夜もツナタコトマトソースのスパゲティ。

ガーディアン。ニーチェの伝記とか。

あー、いろいろ本を読まねば。 思想史の背景として英国の歴史を勉強しなければ。 経済学もやらんと。あー。 とりあえずHume: Political Writingsの ホーコンセンの序文を読んでみる。

Avril Lavigne, `I'm with you'. やっぱり彼女、かなり才能があるんだろうな。

あ、specie-flow theory (貿易黒字によって富を蓄積しようとする重商主義は、 富の蓄積に伴って他国より物価価格が上昇するため、 結果的に貿易は赤字に転落し、失敗するという理論) ってヒュームが考えついたのか。


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Wed Sep 14 06:15:31 JST 2016