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こだまの世界

2003年8月上旬号

現在の日本の学生を見ていると、 西洋の思想家の著作は、 たとえその思想家が二流三流であってもありがたがって読むけれども、 日本の思想家の著作はあまり読まない傾向があるように思われます。 こういう現象を見ると、われわれは西洋の思想家を、 あるいはさらに一般的に西洋思想そのものを何か権威あるものと考えることから、 まだ脱却していないといえるでしょう。……。 西洋思想を権威と考えるのではなく、われわれみずから考えてゆかねばなりません。

---岩崎武雄

`Don't let your past dictate who you are, but let it be part of who you will become.'

---from My Big Fat Greek Wedding

なお、ベンタムという表記である。我が国にはまだベンタムと書く人がいる。

---永井義雄

補導員が東京・渋谷の街角で、たばこをふかす中学生の少女に聞いた。
「お母さんが見たらなんていうかな」
「家で吸わずに、外で吸えっていってるよ」

---湯浅博、「平成15年夏(1) 性の防波堤と奔放な少女」、産経新聞2003年8月8日1面


主な話題


01/Aug/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

早朝

早寝早起き。

ついに8月。勉強しろ(定言命法)。

『道徳感情論』とタイプしようと思ったら、誤変換で『道徳勘定論』と出てきた。 道徳を私的利益から説明する、こういう理論が好きな人もいそうだな。

早朝2

まじめに思想史の勉強。おもしろい。

ちょっと寝てしまう。

お昼前

某ドトールで新聞。ついでに某ブックオフにも寄ってくる。

帰宅。今日は最高気温が30度になるそうだ。あれ、昨日もそうだったのか。

某京大生協に電話する。生協の退会手続きをまだやってなかったので。 書類を郵送してくれるそうだ。 クレジットカードの切替えもそのうちやらないとな。

夕方

ちょっと寝る。

夕方2

某スタバへ。夕日がまぶしい。梅雨は明けたように感じる。

そういえば昨日気付いたが、 ここのスタバはBGMがジャズからロックになってしまったようだ。 クラッシュとかがかかっているので嫌いではないが、 スタバはジャズではなかったのか? 全国的な戦略なのか、この店だけなのか。

まだスタバ。やっと思想史の勉強(某メーリングリスト用のまとめ) に一区切りがついた。メールしたら次は書評の準備をせねば。

夜2

帰宅。前頭葉のあたりが疲れている感じがする。腹も減った。

そういえば、先日ロナウドのポスターを見ていて思ったが、 彼はフレディ・マーキュリーに少し似ている(とくにミソっ歯のところが)。 口ヒゲを伸ばしてみてくれないかな。

真夜中

晩ごはん。塩鮭、キャベツのレタス、その他。

ひどく眠い。

真夜中2

某氏と電話で長話。


02/Aug/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

ちょっと遅寝遅起き。勉強しよう。

天気は晴れ。今日の最高気温は31度ぐらいの予定。 梅雨は明けた感じだが、 天気が数日間安定しないと宣言が出せないそうだ。

お昼すぎ

ようやく某メーリングリストに要約をポストすることができた。 さて、某書評の準備をせねば。

お昼すぎ2

朝食というか昼食。天気が良いので布団を干す。洗濯、掃除もする。

暑いのでシャワー。

夜中

昼下がりから渋谷に行き、 まず一ノ瀬泰造展に行く。 写真が小さかったのと、写真の点数が少なかったのが残念。

パスタを食べたあと、 夕方から『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』 を観る(予告編)。

米国に住むギリシア人一家の30代の娘の話で、 この女性は、 「女性は勉強しなくていいから結婚して子どもを産め」 という父親の伝統的な考え方を受け入れることができず、 結局嫁に行き遅れてしまっていた。 そこである日一念発起して近くの大学へ通うことに決め、 その結果自分で仕事を見つけて主体的な生き方ができるようになった。 そのとき、ある異国(=非ギリシア人)の男性に出逢って恋に落ちる。 しかし、 かわいい娘がギリシア人以外の男と結婚するというので 父親は猛反対する…、というような話。

ストーリーも良いし、展開のテンポも良い。 愛情に溢れ、しかもかなり笑える映画。かなりお勧め。B++。

映画を見終わってから、タイ屋台料理を食べる。 そこで偶然、 去年蒲田にいるときに同じフラットに住んでいたフィリピン人の女性に会い、 挨拶する。悪いことはできない。

それから帰宅。つかれた。


03/Aug/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

早寝ちょっと遅起き。

今日も快晴。昨日梅雨明け宣言が出たらしい。

お昼すぎ

ちょっと買物。外はかなり暑い。戻ってきてからシャワー。

夕方

お昼はそうめん、モロヘイヤ、もずく。

ちょっと寝てしまう。

夕ごはん(ゴーヤチャンプルー、サラダ)を食べてから、 某スタバに行き、新聞を読む。

肥満と市場

「最近、米国では超肥満な人のためのリゾートホテルというのがはやりだして いるそうです。ようやくリゾートマーケットがこのグループをターゲットにし はじめたということですね」(`Having XXL fun in the Mexico sun' in the Guardian Weekly July 24-30 2003 p. 29)

「CDCによると、米国では成人人口の64パーセントが太りすぎ、30パーセント が肥満症とされているそうだからな。この連中を無視するわけにはいかないだ ろう」

「とくに、ビーチホテルというのは彼らにとってhumiliatingなところのよう で。結局のところ、チャーリーズエンジェルズに出てくるような女性や男性が 理想とされている社会ですからね、米国は。 それが現実とはどれだけかけはなれているとはいえ。 そこで、太った人専用のビーチホテルという発想が出てくるようです」

「それで、それはどんなホテルなわけ?」

「もちろん、ビーチはホテルの客専用のもので、ホテルは入り口も椅子もシャ ワー室もすべてビッグサイズ、ホテルもキングサイズだそうです。入り口で売っ ているテーブルクロスのような巨大なTシャツには`Live Large, Live Free.' と書いてあるそうです」

「それはすごいな。肥満であることは異常なことではない、というメッセージだな」

「さらに、ホテルの従業員の教育も整っているそうで、みんな『ビューティー・ アンド・ビースト』を見て、〈人を外見で判断してはいけない〉ということを 学ぶんだそうです」

「それもなんだかすごい話だな。肥満の人はビーストか」

「いや、まあその話から教訓を学ぶということで。おかげでけっこう人気らし いですよ、こういうホテルが」

「しかし、それでいいのかね。肥満な人を対象にマーケティングするというの は。消費社会、欲望肯定社会の象徴じゃないのか、肥満というのは。ちょっと ありきたりな言い方になるかもしれんが、〈欲求はどんなものでも我慢するよ り充足させた方が良い、だから我慢せずに食べよ〉という消費社会のメッセー ジが生み出した病理じゃないのかね、肥満というのは」

「そうかもしれませんが、別にいいじゃないですか、太ったって。おいしいも のが社会にたくさんあって、それを食べる金があって、それを食べられる健康 な体もあるんだから。人生をエンジョイして何が悪いんですか」

「いや、わたしも禁欲主義を説きたいわけじゃない。しかし、この欲求充足の 仕方には不合理なところがあると言いたいのだ。まず、過度の肥満は健康に良 くない。それに、肥満によって例えば自分の好きな野球ができなくなるかもし れない。このように、一つの欲求の充足が過度になりすぎると、他の大切な欲 求充足に影響を与えることにもなりかねないというわけだ」

「たとえばリゾートビーチで子どもと戯れるとかですね。しかし、この場合は 〈肥満は恥ずかしいものである〉という社会の偏見が悪いのであり、社会の考 え方、あるいは具体的にはホテルの作り方が変更されるべきであって、大きな 食欲を満たすという欲求充足自体は満たされてもいいんじゃないですか」

「話が長くなってきたのでこのへんでやめることにするが、一つだけ強調した いのは、功利主義は必ずしもこのような盲目的な欲求充足を良しとしているわ けではないということだ。功利主義をこのような穴の開いた甕に水を注ぎ続け るような思想と考える人は少なからずいるようだが、功利主義は必ずしも大量 消費社会を理論化する思想ではない、と言いたい」

「なるほど。しかし、誰がそんなことを言っているんですか」

「明示的に述べている箇所を特定することはできないが、社会選択理論と功利 主義を結びつける連中なんか、そういう風に考えているんじゃないのかな。人々 の顕示選好を最大限に充足させるのが功利主義だ、と理解している人々だな」


04/Aug/2003 (Monday/lundi/Montag)

早寝早起き。昨夜は『大地の子』を見て少し泣いてから寝る。

朝2

某ドトールで新聞。年金問題、感性、リウマチなどの記事。 寺山修司と唐十郎についての特集もはじまった。 知るべきことは多い(っていうか、知ってるべきで知らないことが多すぎる。 今まで目と耳を閉じて生きてきたに違いない)。

お昼すぎ

昼はそばとモヤシ。

昼下がり

すこし寝る。キッチンの窓を開けているとやたらに暑くなるのは、 冷房の室外機のせいかもしれない。

夕方、某スタバで少し勉強。

帰宅してから、パスタとトマト。

How to do things with books

  1. 机の上に積み重ねて、知的さをかもしだします。
  2. 寒いときは燃やして暖をとります。
  3. 枕が低いときに下に置きます。
  4. 泥棒が入ったときは角で頭を叩きます。
  5. 『共産党宣言』クラスの本を出版・翻訳することは、 それ自体が政治活動になります(publication/translation as a political action)。

真夜中

ちょっと勉強。もっとやらねば、今週はやばいのだが。


05/Aug/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

早朝

早寝早起き。昨夜も『大地の子』を見て少し泣いてから寝る。

10月1日からパソコンの収集を行ないません

今朝の新聞に「めぐろ区報」が入っていたが、 つらつらと眺めていると、 10月1日からパソコンの収集を行ないません」 というわかりにくい文章を目にする。

わかりにくい理由を考えると、論理的には、 10月1日以前にパソコンの収集を行なっていなくても、 このような主張をできるからであろう (「これまでもパソコンの収集を行ないませんでしたが、 10月1日からもパソコンの収集を行ないません」)。

いや、そうじゃないか。 「10月1日からパソコンの収集を行ないま」までだと、 どちらかと言えば「行ないま…す」 の方を予期してしまうため、 つまり(これまでの事情を知っていれば別だが) 最後の最後まで否定文であることを予想できないため、 わかりにくいと感じるのだろうか。

いずれにしろ、 「10月1日からパソコンの収集を行ないません」あるいは、 「10月1日以降、パソコンの収集を停止します」 などとすればちょっとましだろうか。日本語は難しい。

なんてことを書いてないで、勉強勉強。

ちょっとベンタムの勉強をしたあと、散歩。暑い。

お昼すぎ

新聞を読んでいるとつい寝てしまう。

昼下がり

近くのスーパーで買物。そうめんとホウレン草を食べる。

うおー、東大副学長が学振のお金で3年間にわたってカラ出張してたことがわかり、 辞表を提出したとのこと(産経新聞)。

これからカラ出張を行ないません

いや、正確には、これからカラ出張を行ないません、です。

某スタバで昼さがりから夜までベンタムの勉強。新聞、フランス語もすこし。

強い雨が降る中、帰宅。記録的な大雨だそうだ (朝日新聞)。

「勉強中、SFの書き出しを思いつきました」

「どれどれ」

「今日の日付は平成1984年8月5日。 年号からもわかるように、 老化遺伝子の特定と修正に成功した人類は、 少なくとも2千年近くの人生を送ることが可能となった。 何を隠そう、わたしも今年で2000才の誕生日を迎える」。

「う〜ん」

「だめですか」

「う〜ん」

「やはりSFを書くにはいろいろ勉強する必要がありますね…」

「次はSFではないです。産経の正論からです」

「近ごろ、親の子への叱り方が変質しつつある。よくあるのは、「他人(ひと)に迷惑をかけるな」という叱り方である。
こういう叱り方がいけない。なぜなら、迷惑をかけないのなら、何をしてもいいということになるからである。
他人に迷惑をかけなければ、自分の言動のすべてを〈正しい〉とすることができる--これは、自己の言動の合理化に最も都合がいい。たとえば、生徒が授業中に私語をせず携帯電話にメールを打つのは、だれにも迷惑をかけていないからいいとなる。その線を延長すれば、ほとんどの非道徳的なことを合理化することが可能となる。
そうではない。「悪いことは悪い」と叱るべきである。悪を悪として教えることのどこがいけないのか」
(産経2003年8月5日火曜日、加地伸行「正論 少年問題解決の根本は民法にあり」)

「いや、悪を悪として教えることは悪くないんだけど…。 問題は何が悪で何が悪でないかの基準を設定することだろう?」

「これは直観的すぎますね」

「うん。『悪いことは悪い』という直観的な道徳では価値観が多様すぎて、 もはや通用しないんじゃないかな。 保守主義者のあいだには共通理解があるのかもしれないが」

「そうですね。やはりみなが共有できるような道徳の判断基準がないと。 もし、 『他人に迷惑をかけるな』という基準が低すぎて使いものにならないとすれば、 それに変わる正と不正の基準を設定する必要があるでしょう」

「この人はわれわれの道徳は人権重視の日本国憲法よりも 親の責務を重視した民法に依拠すべきだと主張している。 どうも、民法を道徳の基準にしろと言っているように思える。 それはそれでおもしろい見解だが、 法と道徳の関係についてよく考える必要があるだろう」

「本当は教育勅語か何かを道徳の基準にしたいのかもしれませんね」

「かもしれんな」


06/Aug/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

早朝

早寝早起き。やはり昨夜も『大地の子』を見て、少し泣いてから寝る。 雨は止んだ模様。

国立国語研究所の第2回言い換え提案が発表された。 アイデンティティーを「自己認識」、モラルハザードを「倫理崩壊」 と言い換えるのはちょっと問題がある気がする。ユビキタスを「時空自在」 と言い換えるというのは冗談か? (「自由自在」をただちに連想させるという意味で)

朝食を食べてから某ドトールへ。

広島原爆記念日。 広島市長は形式的ではない、内容のあるスピーチをしていた。

お昼前

新聞を読んでから今日の勉強会の予習。あれ、間に合わん。

某マルエツで買物をして帰宅。うなぎ弁当を買って部屋でもそもそと食べる。 弁当を部屋で食べるというのは大変わびしいので、やはり外食するか、 自炊するかどちらかにしよう。

駒場へはどう行くんだっけか。

昼から駒場へ。汗だくになる。 勉強会まで時間があったので、生協でかき氷を食べながら勉強。

勉強会。(道徳)実在論の話をマッキーのあたりまで。 スーパービニエンスの訳語を国立国語研究所に決めてもらおう という話に笑った。

「なにそれ、郵便局とローソンが合体するみたいに、 スーパーとコンビニが合体したやつ?」

まあそれは冗談として、夕方まで勉強会をしたあと、 駒場から渋谷まで歩いて帰る。 歩ける距離だとは知らなかった。

渋谷でカレーを食べてから帰宅。シャワーを浴びる。

真夜中

ちょっとベンタムの勉強。やばい。


07/Aug/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

早寝早起き。昨夜も『大地の子』を見る。 労働改造所から戻ってきた一心が月梅と結婚。 『活きる』という映画もそうだったが、 禍福はあざなえる縄のごとしという格言を思わせる内容だな。 あるいは塞翁が馬、か。

朝食、散歩、ゴミ出し。 どうも台所が臭いので、 キッチンシンク (といっても台所が思考したり、台所で思考したりするわけではない) まわりを徹底的に掃除する。 それからシャワー、洗濯。

近くで建設工事が始まったようだ。

お昼前

もう行かねば。

真夜中

つかれた。

お昼、すこし遅刻して有楽町の丸の内カフェへ。 ベンタマイトのみなさんと某本の書評の相談をする。 勉強になる。そのあと近くのパスタ屋で遅めのランチ。

それから電車を乗り継いで生田へ。 ウィトゲンシュタインの勉強。 言語哲学がようやくおもしろくなってくる。 某大戸屋で食事をしてから帰宅。


08/Aug/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

早寝早起き。昨夜もまた『大地の子』を見る。 文革後の日中国交正常化によって日本と中国の製鉄業の交流が始まり、 日本語が話せる一心は通訳として活躍。 が、日本の企業には一心の父親が働いていた、という話。 陸先生の演技に心打たれる。

扇風機を付けたまま寝たら頭痛。困った。

某ドトールで昨日の新聞。ペリカン便が午前中に来るので、 電話代などをコンビニで払って帰宅。

忘れないようにメモ。イタリアのクローン馬の誕生は7日に『ネイチャー』 で発表された。一匹のクローン馬のために、800以上の胚と9匹の代理母馬が 必要とされたとのこと。

お昼前

アマゾンから本が届く。

もうちょっと真面目に文献の調査をすること。 本を読むだけでなく、実施の調査もする人間になること。

あれ、鉄アレイは「鉄亜鈴」と書くのか。 アレイはなんとなく英語かと思っていたが、 dumbbell(ダンベル=音のならない鈴という意か)の訳語だったのか。

厚労省の昨年の調査によると、糖尿病患者・予備軍は1620万人。 増加傾向にあるのは、脂肪の摂取が多い食生活と、運動不足が原因だそうだ。 先進国病だな。

昼下がり

新聞を読んだり、パンとブロッコリを食べたり、すこし昼寝をしたり。

さて、そろそろ行かねば。

夕方

昼下がり、出発。

まず神保町に行き、すずらん通りの古本屋で本を購入。 河合の本はネットで注文しておいたもの。

真夜中

夜、新幹線で仙台へ。大きい街。

ホテルにチェックインしたあと、 すこし商店街を歩いたが、 『大地の子』を見なければならないのでそそくさと帰宅。


09/Aug/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

ホテルで朝食を食べたあと、また寝てしまう。お昼前にホテルを出て、 ループル仙台という観光バスに乗り、仙台城址に行く。 そのあと歩いて東北大工学部と理学部近辺を通り、 またバスに乗って一番町通りへ。 時間がなかったので商店街を通ってホテルに戻り、 あおば通り駅から仙石線に乗って松島海岸駅、さらに野蒜へ。

野蒜に着くと台風がひどくなっていた。 旅館も地震の被害が少しあったようで、 (キャンセルもあったのか) 部屋を良いものに変えてくれる。 浴場は粗末だが食事は豪華。 海鮮料理を腹一杯食べてしまう。

夜はさっさと眠る。夜中、蚊に指の先を刺されてひどく腫れる。 備えつけの蚊取り線香を炊いたらすぐに落ちてきたので、 悪いと思ったが一応復讐しておく。腫れは朝まで引かず。

寝ているあいだに小さい地震が二度来た。 地震も来るし、台風も来るし、ここは恐ろしいところである。


10/Aug/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

今日は台風一過の快晴だったので、 朝から夕方までかかって奥松島を踏破。 自動車で来るのが普通のようで、 他には誰も道路を歩いている人はいなかったが、 それなりに楽しかった。 以下、行ったところ。

橋を渡って宮古島に行き、遊覧船で奥松島を観光。 小さな船なのでかなり揺れたが、 きれいなところを回ってくれた。 地震のせいでこれまでくぐっていた岩の合間をくぐることができなくなったそうだ。 かもめが船と一緒にたくさん付いてきた。

それからひたすら歩いて縄文村歴史資料館へ。 途中、産地直売をやっていた魚の卸屋で、うに定食を食べさせてもらう。 うまい。 資料館によれば、奥松島は縄文時代初期から栄えていた場所のようで、 里浜貝塚という有名な貝塚がある。海の幸と山の幸が豊富に取れるほか、 塩の産地として知られていたそうだ。 縄文時代の人々は台風をどうやりすごしていたのだろうか。

それから山を登って大高森へ。頂上は人がたくさんいたせいか、 苦労したほどの感動は得られず。同じ道を戻っていき、 今度は大浜海岸を目指して歩いた。 道路のほとりを歩いていると、 みな自動車で抜かしていくので、 自動車の免許を取るべきかどうか悩む。

大浜海岸にはたくさんの海水浴客が来ていた。 すこし足を水に浸して休憩したあと、 さらに歩き、嵯峨渓遊歩道に行く。

これは「遊歩道」というのは嘘で、完全な山道。 ここもあまり挑戦する人はいないようだ。 台風の翌日ということもあり、 ぬかるみもあってかなり苦労したが、 ほとんど人のいない美しい浜辺に出ることができ、 えんえん歩いた甲斐があった。 とくに、乙女が浜はお勧め。

それから遊歩道を戻ってきて、大浜海岸でタクシーを頼み、 旅館に帰宅。半日かかってここまで来たのに、帰るときはわずか10分であった。 今日は10キロ以上歩いたと思う。顔、腕、首のうしろが真赤になってしまった。

帰宅してから、また豪華な食事。食事のあと、 月明りの中すこし散歩し、風呂。つかれを癒す。


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Wed Sep 3 00:43:23 JST 2003