予防接種・感染症委員会作成:「医療・福祉・保育・教育に関わる実習学生のための予防接種の考え方」について
将来、医療・福祉・保育・教育の分野に就職を希望する場合、感染症及びその予防に関する知識の習得は極めて重要です。
また、学生等は在学中に関連機関で実習を受けることが義務づけられています。
しかし、実習中に自らがウイルスや細菌等の感染を受けたり、実習中に自らが発症して重症化したり、実習中に自らが発症することで周りの人々に感染を広げてしまう等、受け入れ先の機関にも多大な影響を及ぼすことがあります。
特に、これらの実習機関には感染症に対するハイリスク者が多く存在していることから、時に生命に関わる事態に陥ることも考えられます。
厚生労働省は、「予防接種行政の歴史を十分に踏まえつつ、予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画」(厚生労働省告示第百二十一号、平成二十六年三月二十八日)を告示し、我が国の予防接種施策の基本的な理念は「予防接種・ワクチンで防げる疾病は予防すること」としています。
そこで、これらの実習に関わる会員が多く在籍している当協会では、実習前の予防接種についての考え方をまとめました。
なお、考え方については、日本環境感染学会の「医療関係者のワクチン接種ガイドライン第2 版」、厚生労働省雇用均等・児童家庭局(現子ども家庭局)の課長通知、国立感染症研究所のホームページを参照しました。
実習に際しては、実習学生の所属機関と実習受入機関が連携し、実習学生の所属機関が実習学生を指導・支援することが望まれます。
また、接種前の体調や、基礎疾患あるいは妊娠等の理由により、接種を受けられないワクチンがあることについては十分な注意が必要となります。
個人情報の保護について適切な配慮をした上で、当該ワクチンの接種不適当者あるいは接種要注意者に該当する実習学生が不利にならないように、実習学生の所属機関と実習受入機関が連携して取り組む必要があります。
実習学生一人ひとりが充実した実習生活を過ごせるように、実習学生等及び実習受入機関等にとって、本冊子が実習前の予防接種の考え方を整理し、早期の取り組みに役立つことを願います。
2018年8月
予防接種・感染症委員会
201808医療・保育・教育・福祉実習学生のための予防接種の考え方(18.09.25)
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