長引く悲嘆に悩んでいる方へ複雑性悲嘆(遷延性悲嘆症)のための心理療法 (J-CGT、ENERGY) ウェブサイト

大切な方を亡くされたあとに、つらく悲しい気持ちがしばらく続くことが、多くの方に見られますが、このような反応は悲嘆(グリーフ)と呼ばれ、本来は自然な反応です。

ところが、時に嘆き悲しむ気持ちが長い期間、激しく続くことがあります。たとえば数年にわたって亡くなった人のことが頭を離れない場合や、落ち込んだ気分が続き、亡くなった事実を受け入れることができない等の状態が続いてしまうと、心身に大きな影響が生じ、専門的な支援が必要になることがあります。このような状態を臨床心理学・精神医学の分野では「複雑性悲嘆(Complicated Grief)」、あるいは「遷延性悲嘆症(prolonged grief disorder)」と呼ばれています。

海外では既に複雑性悲嘆(遷延性悲嘆症、以下全部)の心理療法が開発され、その効果が実証されるようになってきました。そこで、私たちは、日本の方たちにもこの心理療法をすすめていきたいと考え、この研究プロジェクトを行っております。

このウェブサイトは、以下について概説しています。

大切な方を亡くされた方、そうしたご遺族を援助したいと思う周囲の方々や支援者の方、またそのような方の治療やカウンセリングにあたっている専門家の方に、ご一読していただければ幸いです。

※これまで私たちは長引く悲嘆について「複雑性悲嘆」と呼んできましたが、ICD-11、DSM-5-TRにて「遷延性悲嘆症(prolonged grief disorder)」という呼称となったことに伴い、本ホームページではしばらくの間「複雑性悲嘆(遷延性悲嘆症)」と併記させていただくことといたしました。

なお、prolonged grief disorderの日本語訳については、まだ学会等からの正式な訳語が発表されておりません。遷延性悲嘆症の訳は、現在研究等でよく用いられている訳語になります。

(研究代表)
中島 聡美 (武蔵野大学人間科学部 教授)
(事務局)
武蔵野大学 認知行動療法研究所 J-CGT事務局
住所:〒135-8181 東京都江東区有明3丁目3番3号 武蔵野大学有明キャンパス内
※事務局では、電話・ファックスによる対応は行っておりません。
お問い合わせは問い合わせフォームにお願いいたします。

このウエブサイトの作成および臨床研究は、令和2年度-4年度 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)(基盤研究(B))「遷延性悲嘆障害の多層的治療技法の開発と効果検証および生物学的基盤の解明」(研究代表 中島聡美)によって行われています。


イラスト:新明一星
(Tokyo Cognitive Behavioral Therapy)

更新情報

  • 2022年5月ウェブサイトの更新を行いました。
  • 2021年10月2021年度の研修のページを追加しました。
  • 2020年11月ウェブサイトの更新を行いました。
  • 2019年4月ウェブサイトの更新を行いました。
  • 2015年9月研究参加の受付について更新しました。
  • 2015年3月ウェブサイトの更新を行いました。
  • 2014年4月ウェブサイトをオープンしました。