次のページから、私の旅の全所持品について紹介しています。これは主にアジア個人旅行向けとなっています。荷物はなるべく軽くするのが一番ですが、やはり何が現地調達できるのかを把握することが第一歩だと思います。

 たとえば、蚊取り線香。この嵩張りやすく、崩れやすい、しかも臭い移りするモノは、現地で安く手に入ります。あるいは南の島に行くのに、サンダルを持っていくのも、なんですね。辺境のジャングルに探検に行くのならともかく、ふつうに人々が生活している地域を旅するのなら、日用品は必ず現地にあるはずです。

 おそらく、荷造りをして一番場所をとっているのは衣類ではないでしょうか? しかし、原則として旅の荷物に衣類は不必要なのです。衣類ほど現地調達が効果的なモノはありません。現地の気候にあった快適な服が安く手に入ります。現地の雰囲気にもよく馴染むので、あまり目立たずに下町を散策したりもできるようになるでしょう。さらに、日本にもって帰れば、よい旅の記念になるかもしれませんね。ですから、私の場合、出発時に着ているもの以外は、下着が2組だけです。何ヶ月の旅であれ、これで充分なはずなのです。

 では、「出発時に何を着ていくか?」ですが、これは「さあ、放浪するぞ!」というような気合系ではなく、なるべく小奇麗なものがいいと思います。というのも、どんな偶然で立派な邸宅に招かれるかわかりませんし、高級ホテルに行く用事が生まれるかもしれません。このとき玄関先で追い返されたりしたら目も当てられませんね。また、不安定な国境地帯を抜けるような場合も、ある程度、さっぱりした格好で望むほうが、憲兵とのトラブルに巻き込まれにくいようです。

 ただし、私も何度か失敗して気がついたのですが、ジーンズはダメです。確かに、ジーンズならアジア諸国でセミフォーマルな格好として認められていますが、旅には向いていません。なぜかと言うと、乾きにくいからです。スコールに見舞われたり、洗濯したりしたあと、乾くのに結構時間がかかって困ったことがありました。そういうわけで、旅の衣類は綿製品が良いというのが私の結論です。

《 special thanks ― Dearest Nozomi Hijikata 》

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