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薬剤師 |
調剤技術士は、薬剤師を補助する職業です。 調剤技術士の職務は、薬局の方針によってさまざまです。 職務の例として、たとえば、処方箋の管理とコンピュータへの入力や、錠剤の選別と数の確認や、レジ打ちや、日用品売り場の棚の整頓や、機材の運搬などが考 えられます。 その中には、運動障害を抱える調剤技術士が行うことが難しい職務もあります。 JANのコンサルタントは、以下のようなアドバイスをしています:
第一に、調剤技術士は通常立った姿勢で勤務し ています。 運動障害は、多くの場合、下半身の麻痺や疲労症を伴なう。 そのため、寄りかかりいすの利用が 考えられます。第二に、錠剤の数を数える必要があります。 精密動作障害によってこの作業に支障が出る可能性があります。 そのため自動の錠剤 計数機の利用が考えられます。
第三に、調剤技術士は多くの場合コンピュータへのデータ入力 を担当しています。 手が不自由な場合、入力機器の変更や音声認識ソフトウェアが効果的で す。
第四に、処方箋をファイリングするときや、薬の販売の際にレ ジの操作を行います。 つかんだりつまんだ りする動作に支障がある場合、硬貨・紙幣計数機の 利用が考えられます。
第五に、在庫の管理を行うことがよくあります。 このとき、書類の記入も必要になります。書字障害のためにこれが困難な場合、書字補助具や書類記入ソフトウェアの利用 に効果が見込めます。
第六に、医療機器の運搬をする必要があります。 歩行が困難な場合は、電動ス クーターの利用に効果が見込めます。
調剤技術士に関する、JANの環境整備窓口での対応例:
ある調剤技術士は、足の障害があり、長時間立っていることができなかった。寄りかかりいすに よって環境整備をしたところ、足に負担をかけずに、立った姿勢で勤務することが可能になった。
ある調剤技術士は、腱炎患者で、高い棚に手を届かせることが困難であった。リーチャーによって 環境整備をした。
ある調剤技術士は、手根管症候群患者で、薬びんの取り扱い、薬の服用注意書きの封入、薬袋に封 をすることなどが困難であった。びんを固定するための器具、補助つき開封器、電動ホッチキスなどで環境整備をした。
ある調剤技術士は、背中を負傷しており、在庫品を運ぶことが困難であった。軽量の携帯用台車で 環境整備をした。
ある調剤技術士は、多発性硬化症患者で、車いすを使用する必要があったが、車いすに座ったまま では薬局内のカウンターや棚の高さが合わなかった。 立ち上がり補助機能つきの車いすによって環境整備をした。
参考文献:
調剤技術士ってどんな仕事?機能障害はこの他にもあります。 疑問点がある場合はJob Accommodation Network (1-800-526-7234 (V/TTY) ) までお問い合 わせください。
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