このページは米国労働省障害者雇用政策オフィスの支援により運営されているものです(契約番号:#J-9-M-2-0022).本ページの内容は契約者の意見であり、アメリカ労働省の意見を反映しているわけではありません。 本ページの内容は契約者の意見であり、アメリカ労働省の意見を反映しているわけではありません。

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精神障害を持つ人への職場環境整備案
作成:Kendra M. Duckworth、MS

はじめに

アメリカ障害者法(ADA)の条文ともあいまって、精神障害患者への適切な環境整備についての知識を得ることの必要性が高まってきています。 適切な環境整備についての知識が、企業による新規雇用や失業の防止を促進する可能性があります。 機能障害を持つ人への環境整備は困難であるという誤解を持っている企業もあります。 しかしながら、これは必ずしも本当ではない。 環境整備は、大抵は、費用が安く実行も簡単です。 JANが収集したデータでは、機能障害患者のために環境整備をした企業は、収支面で実質上利益を得ているという結果を示しています。 報告書によると、環境整備全体の3分の2は費用が500ドル以下であり、調査対象企業の半分以上が5000ドルを超える効果を報告しています。

精神障害患者への環境整備を検討する際は、そのプロセスを、患者本人の意見をもとに個別対応で管理しなくてはならないということを、常に念頭におくことが重要です。 つまり、それぞれの患者の能力や障害の程度を考慮に入れ、問題のある職務を特定しなければなりません。 障害は、仕事上のストレスに対応できないといったものから、仕事の優先順位を決めることができないといったものまで、さまざまです。 精神障害が引き起こす機能障害は、状況や障害の程度によってさまざまであるということに注意してください。 たとえ同じ症状を持つ人であっても、発生する職務上の問題は異なることがあり、有効な環境整備法も異なる場合があります。

以下に、一般的な機能障害、考慮すべき問題点、考えられる環境整備法についての基本情報を示します。 すべての精神障害患者が職務遂行に環境整備を必要とするわけではなく、必要とする場合も、大半はごくわずかな環境整備であるということをよく認識しておくことが重要です。 これは参考例に過ぎません。 この他にもたくさんの解決法や検討材料があります。 さらに情報が必要な場合のために、問い合わせ先リストを添えてあります。

精神障害とは?

メンタルヘルス: 公衆衛生局局長報告書によれば、精神障害とは思考、感情、行動を損い、患者の生産性や対人関係を築く能力を害する状態として定義されます この報告では精神病という用語を、あらゆる精神的不調を集合的に指すものとして用いています。 世界保健機関と世界銀行の協賛による画期的な「全世界における疾病負担」の研究によれば、5歳以上の患者に見られる主要な機能障害病10のうち4つは精神障害であるということです。 アメリカをはじめとする先進国では、大うつ病が頻繁に見られます。 躁鬱病、統合失調症、強迫性障害なども、先進国でのランキングで上位に挙げられています。 毎年、アメリカの成人人口の約15%が、なんらかの精神衛生サービスを受けています。

よくある精神障害は?

抑うつ:うつ病は個人の気分、集中力、睡眠、活動、食欲、社会行動、感情に影響する重い病気です。 うつ病はいろいろな形で現れますが、もっとも典型的なものは大つ病(単極性うつ病)です。 大うつ病はアメリカで頻繁に見られる精神障害で、年に900万人以上がかかっています。 うつは深刻な機能障害をもたらしますが、治療の可能性は高くなっています。

双極性障害:双極性障害(躁うつ病)は躁状態とうつ状態をくりかえす脳の障害です。 アメリカでは200万人以上の成人がかかっています。 躁うつ病の症状を大幅に緩和する、有効な治療法があるため、通常の、生産的な生活を送ることが可能です。

統合失調症: 統合失調症は、重篤で慢性的な脳の障害で、現在アメリカには約200万人の患者がいます。 統合失調症は、明確な思考、感情のコントロール、判断、他者との関係を築く能力を損ないます。 統合失調症にかかった人は、恐慌や孤立といった重い症状に苦しみます。 しかし、この病気は治療の可能性が高く、新たな発見や治療法により、この病気に関する展望は継続的に改善しています。

外傷性ストレス障害:外傷性ストレス障害(PTSD):身体的障害が起きたり、その恐れにさらされるなど、精神的な恐怖や苦痛を経験した後に起きる極端な衰弱。 レイプや強盗などの暴力、自然災害や人災、事故、戦争など、トラウマにつながる出来事がPTSDの引き金になります。 PTSDに罹った多くの人はフラッシュバックを起こしたり、思い出したり、悪夢を見たり、不安感を抱いたりという形で過去を繰り返し再体験します。とくに、トラウマを呼び起こすような出来事に遭遇したり、そのような物を目にしたりしたときなどに起きやすくなります。 毎年トラウマとなる出来事の起きた日が来るたびに症状が起きることもあります。感情の鈍麻や睡眠障害、うつ状態、不安、焦燥感、感情の爆発などが起きることもあります。 激しい罪悪感もよく表れます。 PTSDにかかった人はトラウマを思い出させるような事柄や、恐ろしいことを考えてしまうことを避けようとします。 症状が1ヶ月以上続くことがPTSDの診断基準となります。

強迫性障害: 強迫性障害(obsessive-compulsive disorder(OCD))にかかると、自分が意図してもいない考えにいつまでも取り付かれたり(強迫観念)や決まりごとに縛られたり(強迫行動)して、自分をコントロールできなくなります。手を洗ったり、数字を数えたり、チェックしたり、掃除をしたりといった行動をやめようと思っても、それに縛られてしまってなにもできなくなります。 このような決まったことを行っているときは、一時的に安心できますが、それをやめると強い不安に襲われます。 強迫症状の治療をしないで、決まった行動を続けていると、その人の生活が脅かされてしまいます。 強迫性障害はしばしば慢性化したり再発したりします。

パニック障害: パニック障害は胸の痛み、動悸、息切れ、めまい、腹痛などの身体症状を伴う突然の恐怖感が繰り返し起こる症状です。 これらの症状は心臓発作や、その他の命に関わるような病気に似ていることがよくあります。 結果的に、高い料金のかかる大規模な検査や治療を受けて、診断が不適切であることや、治療効果がないとわかるまで、それがパニック障害であるとはわからないことがよくあります。

季節性感情障害: 季節性感情障害(SAD):季節性感情障害は、日光の季節的変化の人体への影響と考えられています。 季節の変化に伴い、日光のパターンが変化して、人の体内時計(サーカディアンリズム)も変化します。 このために、毎日のスケジュールが体内時計からずれてしまいます。 1月と2月にもっとも症状が重くなりやすく、若年者や女性がかかりやすい病気です。
季節性感情障害の症状の例: 秋と冬にはうつの症状(過食、睡眠過多、体重増加)の症状が定期的に起きます。 春と夏にはうつの症状がなくなります。 過去2年に渡って症状が続き、普通のうつ病の既往がなく、季節性の症状が、普通のうつよりも多いものをいいます。 季節性の症状が、普通のうつよりも多いものをいいます。

出典: 国立精神病連盟 (http://www.nami.org/)

National Mental Health Association (http://www.nmha.org/)

National Institute of Mental Health (http://www.nimh.nih.gov/)

環境整備の決定、
実行、継続に際して考慮すべき問題点

1. どのような症状や機能制限が見られるのか?

2. 機能制限は患者ないし患者の職務遂行にどのような影響を与えているのか?

3. 機能制限のために特に問題が出る職務は何か?

4. 環境整備の必要性に関して患者と相談をしたか?

5. 問題を避けるために、どのような環境整備が利用可能か? 環境整備の候補案を決定する際に、Job Accommodation Networkなどのリソースはすべて活用されているか?

6. すでに実行中の環境整備の効果を評価し、他の環境整備が必要かどうか判断するための、機能障害患者との定期的な打ち合わせは行われているか? その他に環境整備が必要であるか

7. 上司に、意識向上講習の形で心理学的な障害についての教育を行ったか?

精神障害患者への環境整備の例

注意: 精神障害患者において、以下の機能障害や症状の一部、場合によっては全部が進行することがあります。 機能障害は患者によってさまざまです。 精神障害患者すべてが職務遂行に環境整備を必要とするわけではなく、必要な場合も、ごく簡単なものが大半であることに注意してください。 以下は考えられる可能性のほんの一例です。 この他にもたくさんの解決法や検討材料があります。

勤務中の体力維持:

小さい青い三角形弾丸 柔軟なスケジューリング
小さい青い三角形弾丸
通常より長いあるいは頻繁な休憩を認める
小さい青い三角形弾丸
新しい職務を覚えるための時間を余分に与える
小さい青い三角形弾丸自分のペースでの職務負担を認める
小さい青い三角形弾丸
休憩が必要な時のために、支援できる体制を取っておく
小さい青い三角形弾丸
カウンセリングのための休暇取得を認める
小さい青い三角形弾丸
介護士やジョブコーチの利用を認める
小さい青い三角形弾丸
部分的な自宅勤務を認める
小さい青い三角形弾丸
パートタイムの勤務スケジュールを認める

集中力の維持:

小さい青い三角形弾丸 職場の混乱を抑える
小さい青い三角形弾丸
職場に囲いを設置するか、プライベートオフィスを用意する
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ホワイトノイズもしくは環境音楽機器の利用を認める
小さい青い三角形弾丸
カセットプレイヤーとヘッドフォンを使用した鎮静音楽の利用を認める
小さい青い三角形弾丸
自然光を多くとり入れるか、フルスペクトラムの光源を利用する
小さい青い三角形弾丸自宅勤務を認めて必要な機材を用意する
小さい青い三角形弾丸
勤務時間が乱れないような勤務計画
小さい青い三角形弾丸
頻繁に休みを取ることを認める
小さい青い三角形弾丸
大きな任務は複数の小さな任務に分割して与える
小さい青い三角形弾丸
必要最低限の職務機能だけを含むように、職務を再編する

計画的な行動および締め切り遵守の困難:

小さい青い三角形弾丸 毎日To Doリストを作成して、完了した項目に印をつける
小さい青い三角形弾丸
会議や締め切りに印をつけたカレンダーを利用する
小さい青い三角形弾丸
重要な締め切りは何度も確認する
小さい青い三角形弾丸
電子手帳を利用する
小さい青い三角形弾丸
大きな任務は複数の小さな任務に分割して与える

記憶障害:

小さい青い三角形弾丸 会議にテープレコーダーを使用することを認める
小さい青い三角形弾丸
会議後、議事録を印刷して渡す
小さい青い三角形弾丸
指示を書面で与える
小さい青い三角形弾丸
追加訓練のための時間を認める
小さい青い三角形弾丸
チェックリストを用意する

上司との協調:

小さい青い三角形弾丸 誉めたり、肯定的な情報を与える
小さい青い三角形弾丸指示を書面で与える
小さい青い三角形弾丸
責任や成果について何が望まれるのか、それを果たせない場合どうするかといったことをはじめ、職務上の合意事項などを簡潔にまとめて書面にしておく
小さい青い三角形弾丸
上司とのコミュニケーションをオープンにする
小さい青い三角形弾丸
長期目標と短期目標をそれぞれ書面にしておく
小さい青い三角形弾丸
事前に問題解決計画を立てておく
小さい青い三角形弾丸
環境整備の効果を評価する手順を定めておく

同僚との付き合い:

小さい青い三角形弾丸 全労働者に環境整備の権利についての教育をする
小さい青い三角形弾丸
同僚や上司の意識向上のための講習を行う
小さい青い三角形弾丸
職務に関連する社会的付き合いを持つことを強制しない
小さい青い三角形弾丸
全労働者に職場の外では仕事以外の話をするように勧める

ストレスや感情の制御の困難:

小さい青い三角形弾丸 誉めたり、肯定的な情報を与える
小さい青い三角形弾丸
カウンセリングや労働者支援プログラムに相談する
小さい青い三角形弾丸
医師などに電話して支援を求めることを認める
小さい青い三角形弾丸
介助動物の利用を認める
小さい青い三角形弾丸
必要に応じて休憩をとることを認める

労働時間の問題:

小さい青い三角形弾丸 健康問題があるときは退社時間を柔軟にする
小さい青い三角形弾丸
自分のペースでの職務負担と、柔軟な労働時間を認める
小さい青い三角形弾丸
自宅勤務を認める
小さい青い三角形弾丸パートタイム勤務を認める
小さい青い三角形弾丸
障害のために働くことができなかった時間を後から埋め合わせることを認める

変化への対応:

小さい青い三角形弾丸 精神障害患者は職場環境の変化や上司の交替に対応することが困難な場合があるということを認識しておく
小さい青い三角形弾丸
引き継ぎが円滑に行われるよう、労働者同士や、前任と後任の上司の間でのコミュニケーションをオープンにしておく
小さい青い三角形弾丸
1週間から1カ月に一度患者とミーティングを開き、職場の問題や生産水準について話し合う

精神障害者への環境整備の例

問い合わせ先リスト
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