フッ素にたよらないむし歯予防運動
新潟県はむし歯予防に保育園・幼稚園・小中学校で集団フッ素洗口を
実施している唯一の県です。これは主唱者の新潟大学歯学部予防歯科
教室の新潟県や新潟市への働きかけによったものです。それによれば、
むし歯予防には、甘味制限は子どもに残酷であること、歯みがきなど
は大正時代から無効性が証明されている、最善の方法は上水道フッ素
添加であり、それまでは学校幼稚園などでフッ素洗口を実施すべきだ
ということでした。そして昭和四五年(一九七〇年)に西蒲原郡弥彦
小学校を手始めに、フッ素洗口が行われるようになったのです。
私たちはフッ素に関する内外の文献を集めてみて、フッ素の安全性
は必ずしも確認されていないと知って、昭和四九年(一九七四年)以
降「消費者運動の原点・疑わしきは使用せず」の原則にたって、上水
道フッ素添加、集団フッ素洗口の反対をつづけているのです。
それ以後の私たちのフッ素反対運動については、平成元年(一九八
九年)に「新潟県における上水道フッ素添加・集団フッ素洗口反対運
動の軌跡資料」をまとめました、その主要部分の抜粋は「安全なくら
しをめざして」に収めてあります、その過程で昭和五二年に新聞に投
稿した一文を転載して私たちの立場を示しておきたいと思います。 (つづく)