災害医学・抄読会 091113

災害医療総論

(新井隆男ほか、山本保博・監修 精神・中毒・災害、東京、荘道社、2007、p.214-220)


1.災害の定義

 「災害」とは、「被災地域の人的・物質資源で対応が困難となるような人間社会の環境破壊をもたらす出来事で、被災地域外からの医学的・社会的な援助を必要とし、適切な救護や支援がなされない時には、短時間で多くの被災者を生み出す事態である」と定義できる。

 医学的な面からは、「傷病者発生数と治療対応能力との不均衡(アンバランス)が生じ、適切な対応が困難になる出来事」と理解することができる。

2.災害の種類

 災害は大きく3通りに分類される。

3.災害医療の特徴

 災害医療の特徴は災害の種類にかかわらず、通常の救急医療体制での対応が困難な状況、医療需給(傷病者に対応する医療対応能力)の不均衡のもとで行われる医療活動であり、地域外からの支援を必要とするのが特徴である。また、経時的変化として環境破壊・悪化による二次災害発生の予防やPTSDなどへの医療対応も念頭におく必要がある。災害医療で重要な要素として「3T」があげられる。

(1)Triage(選別)

 「疾病者など治療を受ける必要のある人々の、診療や看護を受ける順番などを決定する診療前の1つの過程」と定義される。具体的には、災害時に限らず傷病者数が医療体制を上回るような緊急事態において、医療資源の適正配分を重症度や緊急度に応じて行うことである。通常は傷病者を重症度と緊急度に応じて4段階に分類する。

【トリア−ジの実施基準】
 傷病の緊急度や重症度に応じ、次の4段階に区別する。

優先順位分類識別色(コード)傷病状態および病態
第1最優先治療群
(重症群)
赤(I)命を救うため、直ちに処置を必要とするもの。窒息、多量の出血、ショックの危険性のあるものなど。
第2待機的治療群
(中等症群)
黄(II)治療開始が多少遅れても、生命に危険がないもの。基本的にバイタルサインが安定しているもの。
第3保留群
(軽症群)
緑(III)上記以外の軽微な傷病で、専門医の治療をほとんど必要としないもの。
第4死亡群黒(0)既に死亡しているもの、または明らかに即死状態で、心肺蘇生を施しても蘇生の可能性がないもの。


 ニュヨーク州の災害対策マニュアルにある災害現場におけるトリア−ジのチャートによれば、分類ごとの症状は次の通り。

第1順位(I)
IMMEDIATE
気道閉塞または呼吸困難、重症熱傷、心外傷、大出血または止血困難
第2順位(I)
DELAYED
熱傷、多発または大骨折、脊髄損傷、合併症のない頭部外傷
第3順位(III)
MINOR
小骨折、外傷、小範囲熱傷(体表面積の10%以内)で気道熱傷を伴わないもの、精神症状を呈するもの
第4順位(IV)
DEAD
死亡または明らかに生存の可能性がないもの

 ※オーバートリアージには大きな問題ないが、低く評価された場合は治療の機会を失ってしまう可能性があるので注意が必要である。

 ※傷病者の状態は変化していくのでトリアージは繰り返し行われなくてはならない。

 ※独歩可能な軽症患者が自力で受診し、緊急治療の妨げにならないようトリアージを行う場所や誘導経路を決めておく必要がある。

(2)Treatment(治療)

 災害時の医療は、当初数日程度は外傷に対する治療が中心であるが、その後は疾病患者のほうが多くなる可能性が高い。したがって医療チームも当初は外科・救急医学を中心とし、その後内科、小児科を中心とする必要がある。

 具体的に医療機関の機能が低下するような大災害の場合の治療の流れは以下のようになる。(ex阪神大震災)

  1. 自治体、町内会など地域住民が受傷直後の救急処置を担当する。
  2. 救急隊が到着してトリアージと応急処置を行い、患者を救護所に搬送する。
  3. 救護所に派遣医療チームが到着した後に再びトリアージが行われ、適切な医療機関に搬送される。

 このように災害時の医療対応は平常時と大きく異なるため、専門の医療機関があらかじめ整備されていることが望ましく、そのため24時間緊急対応可能、多数傷病者に対応できる施設やヘリコプターによる輸送設備などの指定要件を満たす病院を災害拠点病院として指定している(2009年現在、全国に582病院ある)。

 しかし、災害医療体制の整備については各病院に任せられており、病院災害マニュアルの作成(2000年時点で69%の病院のみ)や防災組織との連携が確立されていない病院が多く、整備が急務である。

 また、災害時の医療体制として米国ではDMAT(Disaster Medical Assistant Team)と呼ばれる救急医療チームが、国家災害医療システムの一環として組織されている。DMATは災害時に応急医療を提供する医療専門職のボランティア集団であり十分な訓練を積み、公的に装備が支給される。日本においても同様の組織の創立が必要と考えられ2002年、東京都にて東京DMATが正式に発足した。(2007年時点で隊員数500人、指定病院17病院である)。

(3)Transportation(搬送)

 災害の種類や規模によって必要となる搬送手段は異なるが、医療機関の機能低下や被災者の増加により被災地域内での医療対応が困難な場合には被災地内でのトリアージの結果に基づいた被災地外医療機関への搬送が重要となる。

 被災地外医療機関への搬送には特にヘリコプターの役割が大きく、阪神淡路大震災の際にヘリ救急の重要性が認識され災害拠点病院の指定要件に病院の敷地内または近接地へのヘリコプター離発着所の確保が含まれ、その整備に補助金が支給され各地でヘリコプターによる救急搬送が開始されているが、全国的な普及には至っていない。

4.関係法規

※災害対策基本法

 昭和34年の伊勢湾台風を教訓に昭和36年に規定された。

 国土並びに国民の生命、身体および財産を災害から保護するために、国・地方自治体の責任を明確にし、総合的で計画的な防災行政の整備、推進を図ることを目的としている。

※大規模地震対策特別措置法

 昭和38年に災害対策基本法の特別法として制定された。

 駿河湾から四国沖にかけてのプレート境界において100年から150年間隔に発生するマグニチュード8クラスの大規模地震の災害から国民の生命、身体および財産を災害から保護するための法律である。地震予知を前提とした応急措置を法制化した点に特色がある。


トリア−ジポスト

(山口 勲ほか、丸川征四郎・編著 経験から学ぶ大規模災害医療、大阪、永井書店、2007、p.197- 204)


院内災害対応システムの起動

 院内の災害マニュアルには、初期対応について具体的な指示が定められており、傷病者受け入れと診療に必要な基本事項が記載されている。これに加えて、現場対応の実際は、その場、その場で臨機応変に修正することが求められる。

Triage Postの実際

1.搬送車の導線

 多数の車輌が同時に来院しても対応可能なように導線と誘導法を予め定めることが重要である。

2.傷病者の受け入れと誘導

 Triage Postで、Triageの訓練を受けた者が、重症度、緊急度によりTriageを行う。これに従って、直ちに傷病者を院内の指定された診療ポストへ搬送する。

3.傷病者の基本情報収集

 傷病者の身元および実際に患者が収容されている病棟を把握しておくことは大変重要である。

4.患者基本情報の取り扱い

 患者のUpdateな情報を、白板などを用いて適切に公開する。

5.人手と資器材の確保

 搬入される傷病者の人数に応じてスタッフを召集解散できるフレキシブルな体制が望ましい。

6.Triage Doctorと担当チームの編成

 Triageは傷病者への医療資源分配を傷病者の重症度と緊急度に応じて効率的に決定することであり、 以下のことが重要である。

事務部門の役割

 それぞれの職種の専門性を発揮し、状況を見て自発的に「最適行動」をしなければ、多人数の傷病者を同時に受け入れることはできない。

START式 Triage★


歩行可能 はい →

 ↓いいえ

呼吸(気道開放して) なし →

 ↓あり

呼吸数 9回/分以下、30回/以上 →

 ↓10〜29/分

橈骨動脈/CRT/脈拍 触知不可/2秒以上/120以上 →

 ↓触知可/2秒未満/120未満

意識:従命反応 なし →

 ↓あり


Mission 大規模地震発生! トリアージは何色?

【患者1】35歳、男性

【患者2】26歳、女性

【患者3】60歳、女性

【患者4】70歳、男性


避難所における看護の役割

(黒田裕子、小原真理子ほか監修 災害看護、東京、南山堂、2007、p.131-140)


1.避難所とは…

 以上のような状況の人々が、自分にとって安全・安心な場を求めて避難してくるところが避難所と呼ばれており、はっきりとした定義はない。

2.避難所の設置

 多くの場合が学校(※耐震強化あり、ライフラインの充実)に設置され、他には集会所や施設などの開放もある。

3.避難所の運営

 避難所の運営には、おおむね4段階の時期がある。

 全段階 身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、地域的苦痛、霊的苦痛を持った人々が避難しているため、気配り、目配り、心配りをし、どんな場合であってもその人がその人らしく生活できるように支援していくことが、ボランティアたちに課せられている。

○避難所での看護師の役割

 避難所における保健衛生に視点を当てて活動する。感染予防などの衛生面の管理、安全面などの環境面の管理とともに、被災者の心の傷のケア、集団生活の中での人間関係づくりなどメンタルな部分に対しても焦点を置き、適切な対応が必要となる。

4.衛生面の管理

 避難所生活においては抵抗力の低下しやすい高齢者や傷病者、乳幼児などとの共同生活で不衛生な状態になりやすく、感染症の発生や流行する要因が多いため、環境整備で以下の点に留意する。

 a. 清掃:個人の居住スペース、共有スペース、トイレや洗面所においては常に室内の清掃に留意し、清潔を保持するように周知する。温度・湿度の管理にも配慮する。

 b. 食事:避難食の配布時には衛生面に十分配慮する。避難所に高齢者が多い場合には、配布された食料をすぐには食べなかったり、食べ残しを貯めている場合が多く、食中毒予防のためにも、本人や家族を含めて十分な説明を行う。また、食料を貯めこんでいないか定期的に確認をする。戦争体験者には特にその傾向が強い。

 c. ゴミ:集団生活の中では、多くのゴミが排出されるため不衛生な状態になりやすく、ゴミ処理にて以下のことを徹底する。

 d. トイレ:感染(MRSAなど)予防、避難所全体の衛生管理上、トイレ専用のスリッパを置き、履き替えを厳守してもらう。またトイレでの汚物は、専用の容器を設け処理方法を徹底する。

 e. 感染:感冒や肺炎などの流行の兆しや症状があった場合、速やかなケアはもちろん、各自で次のような対応ができるように指導する。また季節によっては疥癬に注意する。

5.避難所における環境づくり

 住民の健康、安全、安心を考慮した環境整備、保険衛生、さらに個々のQOLへの配慮が非常に重要。

1) 収容体制を整えるにあたって ☆ストレスの緩和  避難所への収容にあたって、多くの場合その避難所の周辺の人々が入居する。コミュニティーができた集団がそこには存在するが、それゆえに気を使う人、あつかましい人に分かれる。そのため各個人の居住スペースは、その場のコーディネーターがするのが最適となる。調整は発災後3日後位から可能。

2) プライバシーを保持した個人の居住スペース ☆プライバシーの保護  各個人のQOLが向上できるスペースを確保する。段ボールを仕切りにしてプライバシーを確保する。
 障害者やトイレが近い方は出入り口に近い場所に配置する。

3) 共有スペースの設置 ☆情報の共有  通信、交流、情報交換の場として気軽に出入り・使用できるスペースを設ける。
連絡板を設置し、被災者への伝達事項を掲示する。

4) 感染対策について ☆集団感染⇒避難所の閉鎖

○うがい・マスク・換気・保温
 健常人にはうがいの指導。風邪気味の人には、流行・重症化しないようマスク着用とうがいの励行を指導。高齢者は肺炎の可能性もあるため、健康状態に注意し、聴診も行う。痰がある、湿性咳嗽のある場合は体位ドレナージやタッピングを行う。避難所内の換気を十分に行い、1日1回の布団干し、換気中の保温にも気を配る。

 ペットを持ち込みの方には、別の部屋を用意する。※ペットも家族の一員であることに配慮

6.安全面の管理

  1. 避難所内の被災者名簿の作成
  2. 避難所内の構造とルールのオリエンテーション
  3. スリッパ、靴は各自が把持
  4. 動線上に物を置かない
  5. 火の使用(火の始末、喫煙所の設置)
  6. 避難経路の説明と図示

最後に…

 「個を重要視した基本となる4つの視点(人間、環境、健康、看護)」に重みを置いて個人のQOLに配慮して行動する。


国際緊急援助隊(医療チーム)における救命救急士の役割とその活動

(日下部雅之、救急医療ジャーナル 17(5):56-62)


 著者である日下部雅之氏が、国際緊急援助隊医療チームの一員として、四川大地震に派遣され、活動した。本稿では、派遣までの経緯と現地での活動の実際を報告した。

  国際緊急援助隊(Japan Disaster Relief Team;JDR)とは、紛争に起因しない自然災害、ビル倒壊などの人為的災害に際して、被災国ないし国際機関の要請を受けて、外務省が派遣を決定し、JICA(Japan international Cooperation Agency:独立行政法人国際協力機構)が実施する活動である。国際救急援助隊には、救助チーム、医療チーム、専門家チーム、自衛隊チームの4チームがあり、災害に応じて、単独あるいは複数のチームを組み合わせて派遣される。

 著者は、救助チームの一員として参加するために、導入研修を受けた。研修は2泊3日で、講義室にて、国際緊急援助隊の概要、隊員の身分と保障についての講義とシュミュレーションを行った。

シミュレーション1(発災から出発まで)

 発災国から日本国に対して国際緊急援助隊医療チームの派遣要請があり、自宅PCに派遣要請のEメールが入る。要請時刻から2時間以内にJICA事務局に参加希望を回答すると2時間以内にJICA事務局から、参加決定か否かの連絡が登録者が指定した電話に入る。翌日9時までに成田空港に集合することが条件であり、黄熱病の予防接種をしていないと参加できない国もあるなど、災害派遣に対しての準備や心構えができているかなどが問われた。

シミュレーション2(被災国到着からサイト決定まで)

 被災国に到着後は、現地における情報収集や携行資器材等の荷物の運搬、安全対策、ガソリンや食料、飲料水の確保が必要となる。また、サイト設営にあたり、安全性や立地条件、医療ニーズがあるか等の情報収集をどこで行えばよいのか等を検討した。これらを設問方式で確認しながら進行していった。

シミュレーション3(テント設営・夕食・課題検討)

 被災地を想定してテントを設営した(男女別)。設営にあたっては、テントの位置、安全性、トイレやシャワーのためのプライバシー確保、快適性を考慮しながら、風雨に強く、警備しやすく二次災害に配慮した設営方法をチームで検討した。夕食は非常食用のα米や缶詰等で済ませ、職業別(医師、看護師、薬剤師、医療調整員)に、被災地で生活するための情報を、派遣経験のある人たちに聞いたり、個々の考えを述べたりしながら検討した。洗面所での歯磨きと洗顔程度、簡易ベッドに寝袋を使用し、体育館でグループごとに23時に就寝となった。次の日は6時30分起床。朝食をとり、テント等の後片付けを済ませ、宿泊施設にチェックインした。

シミュレーション4(物資の輸送)

 仮定した被災地までの物資の輸送について、安全管理や連絡方法等を確認した。紛失や遅れなどの不測の事態を想定し、足りないものは現地調達することも考慮して、テントを設営した。衛星電話やトランシーバーの使用方法、エアテントの設置方法等も学んだ。

シミュレーション5(模擬診察)

 医療調査員として、被災者をトリアージしながら受付、バイタル測定、カルテの記入を行い、内科、外科と待合室に並ばせた。現地語のみでの会話の受付、風土の違いによる女性や子供たちへの配慮、マスコミ対応等が話し合った。

シミュレーシン6(チームによるミーティングから帰国まで)

 チームによるミーティングから帰国までをシュミュレーションした。また、地震の事例紹介と国際緊急援助隊の歴史を勉強した。

四川大地震での活動

 5月20日に出発、現地入りし、21日にサイト選定。22日〜31日に華西病院にて、支援活動を行い、6月1日に撤収、2日に帰国した。

華西病院救急外来

 現地入りした当初は、被災地および被災地に近い場所に診療テントを設営し、活動する方向で検討をしたが、被災地には中国国内から大量の医療チームが来ており、日本の医療チームが活動するニーズは少ないと情報を得た。そこで、四川大学付属華西病院でニーズ調査した結果、同病院で小さなチームに分散して活動を行うことになった。被災地でのミッションは、受付で患者に並んでもらい、(トリアージしながら)カルテ作成、バイタルを測定し、外科系、内科系に分けて順番待ちの指示等を行った。

救急車同乗

 5月23日には、地方の病院でも入院可能な患者を航空機で移送するため、成都空港へ搬送する救急車に同乗しました。成都市内の救急車を華西病院に集結させ、合計32台の救急車にそれぞれ患者1名、家族1名、医師、看護師、運転手が乗った。資器材は12誘導心電図、除細動器が装備され、すばらしいシステムだった。中国では、病院が救急車を所有し、120番に電話すると、ステーションといわれるところから指令が出て、出勤するシステムになっている。通常時救急車は有料で6元(90円)を支払うが、震災者は無料だった。通常時は診察に6元、入院に3000元、手術に5000元などを前金で支うが、震災者は無料となっていた。ログリフトの使い方を指導した。

都江堰(とこうえん)市視察

 5月28日には都江堰市の視察が決定し、ドイツ野戦病院や仮設住宅などを視察した。ドイツ医療チームが野戦病院を設置した浜辺には、数キロにわたり道路上にシートで覆われた被災テントが連なり、自動車の往来でホコリが舞い空気は汚れており、呼吸器系の慢性疾患の悪化等が予想された。ドイツ医療チームは、120床の入院施設と手術室、外科、内科、産婦人科、小児科を備えた通常の病院となんら変わらない施設を、約2億4千万円かけて設置。医師2名、看護師2名、業務スタッフ約7名の11名前後が、市内で再開できない病院の中国スタッフ(医師50名、看護師50名)とともに15棟あるテントにおいて6チームで診察しており、最終的には施設を譲渡するとのだった。病院機能を備えた支援は、中国側のニーズを調査での支援と思われた。

 仮設住宅は、市内に4か所設置される予定で、視察した第2設置住宅は50棟の建設が進んでいた。1部屋4人として2000人が生活できるとされ、200床の診療所も併設されていて、市内の人民病院医師17名、看護師20名、医療調査員8名の合計45名が診察にあたり、PTSD対策として心理ケア室も用意されていた。仮設住宅もしっかりしたつくりで、U事溝が整備され地面はコンクリートで、衛生面も大きな問題はなかった。

 診療所的ではあるが、病院も開かれ、小学校も授業を開始しており、復興にむけて着々と前進していると感じた。

 フィールドであれば、受付やバイタル測定、テント等の設営やロープ法、食事の準備等、多岐にわたる活動があり、準備もできていた。しかし、中国には救急救命士という医療職がなかったため、看護助手として活動した。今後はフィールド以外を想定した訓練が必要と思った。


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