災害医療援助は、迅速性を要求されるため、また異なった組織の人間と協力して行う必要があるため、概念・用語・手技など標準化できるものは標準化しておく必要がある。被災地に迅速評価法・救出救助医療・トリアージ手技など標準化が必要と思われる事柄について論述する。
災害医療救援を行う上で被災地・災害現場の情報を収集するのは必須であるが、実際は混乱しており情報収集は容易でない。厚生省は、広域災害救急医療情報システムを構築し情報を収集しようとしているが、コンピューターに依存しており、停電の時などのライフラインの途絶時に十分に機能する保証はない。そのためにも、被災地周辺の災害拠点病院より被災地内の医療情報を調べるチームを派遣することを検討する必要があり、災害拠点病院連絡協議会などの協議会を立ち上げ、そこで標準化された迅速評価法を確立する必要がある。
B. 救出救助医療
救出救助期に救助隊と協力下に行う医療は、単に医療従事者、あるいは救急医や麻酔科医といえども簡単に行えるものでなく、その状況に応じた医療援助ができるように標準化された教育と実地訓練が必須である。
災害医療の急性期は3つのTと言われているTriage(トリアージ)・Transportation(搬送)・Treatment (応急処置)が重要だと言われている。トリアージタッグは阪神大震災以降、標準化が図られ統一化したタッグが作成されたが、トリアージの方法に関しては標準化された手法は開発されていない。現在、著者らは、START法を講義しているが特に標準化された方法でないため、今後、日本集団災害医学会などが中心になり、標準化されたトリアージ法の開発が望まれる。
B. 災害医療救援の医薬品・医療資器材の標準化
現在、多くの組織は歴史も長く独自の考え方で医薬品・医療資器材のセット化に取り組んでおり、標準化に困難を伴うことが予想されるが、急性期に必要な外傷を対象とした医薬品セット、亜急性期に避難所などで必要な内科系疾患を対象としたセットなど標準化できるものは標準化し、これらを都道府県の備蓄基地あるいは交通の便がよい場所に集中管理し緊急用あるいは補充用に当てる様なことも考えられる。
C. 亜急性期医療援助と保健衛生管理・疫学サーベイランス
亜急性期の医療援助の目的の一つに保健衛生管理と疫学サーベイランスがある。先進国である日本において医療事情に見合った災害時の保健衛生管理と疫学サーベイランス法を開発し、災害医療救援に参加する医療従事者に知らしめる必要があると思われる。
予想される傷病:多発外傷、熱傷、挫滅傷、切傷、打撲、骨折等。
予想される傷病:心的外傷後ストレス障害(PTSD)、不安症、不眠症、過労、便秘症、食欲不振、腰痛、感冒、消化器疾患、外傷の二次感染症等。
季節的な疾病:インフルエンザ、食中毒等。
予想される傷病:急性疾患の他、高血圧、呼吸器疾患、糖尿病、心臓病等。
季節的な疾病:花粉症、喘息、真菌症等。
また,そのほかに消防用設備などの機能維持や危険物施設の安全確保などの支援活動を行う予防分野のボランティアもあり,こちらは消防設備士や危険物取扱者の資格を持つ人を登録の対象としている。
新たに登録した人を対象とするもので,ボランティアとして活動するために必要最低限の知識,技術を習得するための講習。
(2)リーダー講習
ボランティア講習終了者を対象とし,チームリーダーとしてより高度な知識,技術を身につけるための講習。
(3)コーディネーター講習
リーダー講習終了者を対象とし署に参集したボランティア全体をまとめるコーディネーターを育成する。署員とボランティアの間にたってボランティアの活動を調整する技術などを身につける。
(4)再講習
各講習受講後3年を経過した人が研修内容の再確認および技術の向上をはかるために受講する。
(5)専門講習
消防用設備関係,危険物関係及び火災調査の支援活動を行う人が対象である。
震災図上訓練とは震災が起きたときを被害想定したもので,訓練に集まったボランティアが,白地図を前に非難場所,非難道路,防災器材倉庫などを記入し,自分たちが住んでいる町の防災上の特徴を検討する。
(2)リーダー会議
災害時支援ボランティアはチーム活動が原則であるがこのチームの核となるリーダーを集め定期的にリーダー会議を行っている。
(3)ネットワーク作り
消防署とメンバーを結ぶボランティア通信を定期的に発行している。
災害自称に関するデータ、それが人々に与える影響、それが国にもたらす費用に関するデータは部分的に集まっているに過ぎない。
「死亡者数」「負傷者数」「被災者」「住宅喪失」
被害金額がドルと現地通貨のどちらであらわすか
インフレと通貨の変動は考慮されていない
被害金額の推定の構成要素が標準化されていない
よって、数値は個別の絶対値をみるより相対的な変化をみるべき。