会長挨拶

第35回日本意識障害学会 会長
守谷 俊
自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 教授

第35回日本意識障害学会 会長 守谷 俊(自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 教授)

 このたび、第35回日本意識障害学会を開催するにあたり、全国からご参加いただく皆様を埼玉の地にお迎えできることを大変嬉しく思います。

 今回の学会のテーマは「目覚めを支える医療の未来」としました。意識障害診療は、患者さんの生命を守るだけでなく、その後の人生やご家族の思いに寄り添いながら、一人ひとりの「その人らしさ」を支える医療です。そこには、医師だけでなく、看護師、リハビリテーションスタッフ、薬剤師、臨床工学技士、救急救命士をはじめとする多職種の力が欠かせません。それぞれの専門性を尊重し、互いに学び合うことが、より良い医療につながると信じています。 

 近年、AIをはじめとする新しい技術や診断・治療法の進歩により、意識障害の診療は新たな時代を迎えています。しかし、どれほど医学が進歩しても、その中心にあるのは患者さんとご家族の希望であり、私たち医療者の温かいまなざしであることに変わりはありません。

 本学会が、最新の知見を共有する場であるとともに、経験や立場を超えて語り合い、明日からの診療に役立つ実りある学びの場となることを願っています。そして、次世代を担う若い医療者たちが新たな夢と目標を見いだし、未来への希望を感じられる学会となれば幸いです。

 一歩一歩の積み重ねが、患者さんの「目覚め」とその先にある人生を支える力になると信じています。皆様とともに学び、考え、未来を切り拓く二日間となることを心より願い、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

 患者さんの目覚めを支えることは、希望を支えることです。そして、その希望を未来へつないでいくことこそ、私たち医療者に課せられた使命ではないでしょうか。