第3回田坂賞受賞者は亀井内科・呼吸器科院長 亀井三博先生に決定しました。
第3回田坂賞受賞者は亀井内科・呼吸器科院長 亀井三博先生に決定しました。
亀井先生は昭和54年名古屋大学医学部を卒業され、平成6年に30あまりの専門医の集
まるビルで呼吸不全専門医として開業されました。
平成15年家庭医療のワークショップで田坂佳千先生と出会いTFC に参加、同時に
PCFM ネットワークにも参加されています。
平成16年から皆さんご存じの亀井道場を開催され始めました(現在57回を数える)。
患者さんに接する機会や臨床スキル習得の場のない学生達のため、そしてご自分のため
の道場です。司会は医学生が行い、素晴らしい講師陣による講義へ参加されると皆さんも
きっと感激されると思います。
選考の際に亀井先生よりいただいた「家庭医療についての思い(家庭医としてor 専門医 として)」の文章を以下に引用します。
「私の原風景は生まれ故郷の村にただ一軒の診療所。先生は何でも診てくれた、祖父は
自宅で先生に看取られながら息を引き取った。私はといえば消化器内科を目指したり、総
合医を目指したりふらふらしながらいつのまにか呼吸不全超専門医になっていた。
しかし開業したらそうはいかない。患者さん達は身体の問題、心の問題、家族の問題な
どなど実に様々な問題を投げかけてくる。自分なりにそれと向き合っているうちに必要に
迫られ亀井道場を始めていた。一つ一つの問題に患者さん・凄腕のスタッフ訪問看護師さ
ん、そして素人の立場(患者代表)の妻と取り組むうちふとその人のありよう、家族のあ
りようが微かに見えてくるようになった。
在宅で、あるいは診療所で、患者さん達の人生の歩みに影をさす病に少しでも光を当て、
長い病との道のりを終え住み慣れた家で家族に別れを告げた患者さんの顔がやすらかであ
り、看取ったご家族のお顔が哀しみの中にもやり遂げた満足に満ちているとき、その人の
人生の長い物語の最終章をともに紡いだ幸せが私の心に満ちてくる。
そんな喜びを学生や研修医達に伝えていきたい。」
授賞式は2010年第1回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会(6月26-27日、東京国 際フォーラム)の会期中、26日午前に行なわれる予定です。
第3期田坂賞選考委員会 | |
内山富士雄(選考委員長) | |
雨森正記・松下明・山本和利(日本家庭医療学会理事) | |
中西重清・藤原靖士・早野恵子(TFC幹事会) | |
大滝純司・高橋裕子(学識経験者) | |
山田隆司(オブザーバー、日本家庭医療学会代表理事) |
田坂賞規定
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参考 : 第2回田坂賞受賞者決定のご報告 |