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日本家庭医療学会 議事録

日本家庭医療学会 理事会記録(平成19年8月5日)
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【議案】
  1. 会員数報告、新入会員承認、会費未納退会者
  2. 常設委員会・WG報告
    生涯教育委員会
    患者教育パンフレット作成WG
    研究委員会、臨床研究初学者のための勉強会WG
    学生・研修医部会
  3. 学会の合同について
  4. 後期研修プログラム二次募集の申請について
  5. プログラム責任者の会立ち上げについて
  6. 特別賞について
  7. 第22回(2007年)学術集会の報告
  8. 第23回(2008年)学術集会について
  9. 第24回(2009年)学術集会について
  10. 出版物の発行について
  11. 学会事務局所在地の移転について

【議事】
夏期セミナー報告

森永 学生研修医部会代表の森永です。今年度のセミナーは、6月の学会の段階では申し込みいただいた参加者は130名いかない程度だったのですが、最終的には190名を越える方が参加してくださっています。昨夜のホテルは部屋が全部埋まり、ホテル従業員の方も自宅に帰られるほどだったようです。二日目早朝現在までのところは特に大きな問題もなく進んでおります。来年のセミナーの会場は越後湯沢(新潟)に決定いたしました。
小林 家庭医療についての理解を得る他の機会が多様となり、参加人数は縮小傾向にあると思われる。
ミートザエキスパートの時間が短いというご意見がありましたが、その他、セミナーについてご意見があれば。来年の場所は塩沢から車で12分ぐらい。スキー場だが、夏なので使える。講師の方も全部離れた場所で泊まることになる。いつも東医体と重なるので、東医体に出ている人にも機会をということで、1週間ずらして8月9-11日。どうぞよろしくお願いします。

1. 会員数報告、新入会員承認、会費未納退会者

山田 会員数報告をさせていただきます。現在、学生会員も含めまして、1536名。正会員は1413名。非常に多くなってきました。そのうち今年の6月1日から7月25日までの2ヶ月弱の間に100名の新入会員の方を迎えることができました。特に指導医養成のWSに新しく参加してくれた方がその大きな部分をしめているのではないかと思います。新入会員のご承認をいただきたいと思います。(異議なし)
会費未納者のリストがありますが、この方々については督促をさせていただくことになっています。

2. 常設委員会・WG報告(生涯教育委員会)
雨森 11/10-11に第15回生涯教育ワークショップを昨年と同じ天満研修センターで行う予定となっております。講師の先生方がだいたい決まった。今回は10日はメイン講演として、大船中央病院の須藤博先生の「いちど見れば忘れない身体所見」、11日のWSは3回に分けて7個ずつ、21のWSを行う予定です。今回は委員会のほうからWSを出していただくということで、研究委員会から学会賞とるためのWS、FD委員会からは診療所での教育についてのWSを行っていただきます。公募しましたところ、非常に多くの応募をいただきました。面白いものばかりでしたので、選ぶのが大変でした。正式なタイトルは、8/15締切でお願いしている。

2. 常設委員会・WG報告(患者教育用パンフレット作成WG)
坂本 (別途資料1)今、お配りしたものは前回の理事会以降に作成した追加のものとなります。項目は認知証という形で作成しました。今回は環境に配慮して10部しか作成しておりません。本日、我々のほうからご報告したいのは、まずは進行状況と今後の計画、大きく分けてこの2点についてご報告させていただきたいと思います。まず、進行状況の報告としましては、まず、我々のコアメンバーでサンプルという形である程度パンフレットを作っていきながら、その中で出てきた問題点や気をつけるポイントなどを明確にして、実際に200人の方に作ってもらう前に、いろんな取り決めを固めていこうということで、形も含めて作っております。それから、前回の理事会で家庭医らしさを出したパンフレットが望まれるということで、我々のほうではミッションステートメントという形で共通した考えというものをまとめております。その中にはもちろん家族背景や生活にも配慮した説明内容ということも今後加えていこうと考えております。それとやはり読まれる対象者によって分量を変えていこうという案もでています。20代〜30代の方で詳しく知りたいという方にはフルバージョンで、ピンポイントで一部で、伝えたいという場合にはミニマムな形でのバージョンなど、複数のバージョンを作っていきたいと考えています。パンフレットのタイトルとして、ざっと仮に挙げてみた項目を順不同にあげています。(別途資料2)。ここまでが現在の進行状況の報告となります。
竹村 ご意見、ご質問等ございましたら。
松下 HPから無料でPDFファイルをダウンロードできるという方向で考えている。今、コアメンバーだけで話し合いをMLでやっているのですが、煮詰まっている状況のようです。全体で考えるという作業に入らないといけないのですが。その手間で議論が。
坂本 皆、業務がありまして、ディスカッション自体が進まないという問題点があります。MLという性質上、誰かが投げかけても、2〜3は反応が返ってくるのですが、必ずしも、全コアメンバー全員の合意を得ながらというのが難しい状況で、今後、コアメンバーの中でのやり方を変えようという意見も出ています。なかなか進行としては、ゆっくりになっています。もう1度、体制を整えようという案も出ています。
岡田 検討中だと思いますが、オープンにしてコンテンツを作成する前に、著作権の問題や利用についての規程、多少改変も可能なのか、それから利用はいいが、文面そのままなのか、そのあたりをきちんと詰めておかないと。
坂本 著作権の話とか、もう少し広い意味で、色弱の方に配慮した、例えばレイアウトや表現についてなども、バックグラウンドで検討しているが、具体的なところに落とし込むまで議論が進んでいません。案としてはあります。このあたりもフルオープンにする前に取り決めという形で明確にしていきたいと考えています。
葛西 非常に重要なプロジェクトで、学会が具体的に市民の人たちに役立つものを作っているということで、頑張ってもらいたいと思います。一つは、疾患について家庭医の視点も加えながら、分かりやすい言葉で書いてもらって、非常にいいと思うのですが、もうひとつは臨床研究のエビデンスは、情報として、医療者も利用者もちゃんと共有できる共通の情報だということが今、大事になっているので、海外の家族会とか、あるいは患者会とか、そういう人たちが出しているHPを参考にされて、それからBMJのクリニカルエビデンスなども参考にされて、そういう情報が分かりやすい言葉でちゃんと伝わるように。例えば「塩酸ドネペジルが効果的なことがあります。」というような書き方ではなくて、それがどういう臨床研究か、どういう風に効果があるのか、副作用はどうなのか、そういったことも分かるような書き方をしたほうがいいと思います。臨床研究のことは外されているというのではなくて、それがちゃんと患者の方や家族の方とも共有できるという進め方のほうが新しくて、メリットがあると思いますので、なかなか難しいと思いますが、いろいろとアドバイスもしたいと思います。
坂本 あと2点になります。今後の方針としまして、今のところの予定では、11月に行われます第15回家庭医のための生涯教育WSの日程にあわせまして、協力してくださる方の募集を計画しております。いわゆるキャンペーンのような形で、できればブースなどを設けて、ポスターを作成しながら、200人の協力者をそこでも集めたり、あるいは周知したいと考えています。その手前で必要な事項につきましては、逐一、理事会で承認を得たり報告など随時していく予定。先ほど、少し停滞しているという話が出ましたが、その中で我々が話し合った打開策のいくつかあるものの1つに、家庭医療学会の医学生を入れたらどうかという案も出ていました。その背景としては学生部会のほうで、こういったことに興味がある学生もいるだろうということと、マンパワーというか、時間を十分に割ける人という形で、興味のある熱心な医学生に少数、人伝えで関わっていただいたらどうかという案も出ております。以上です。

2. 常設委員会・WG報告(研究委員会、臨床研究初学者のための勉強会WG)
竹村 WGにしていいでしょうか。
山本 研究委員会から2点、一つは雨森先生からありましたが、学会賞とるための7つのステップということで、秋のWSに入れさせていただきました。これは学会賞のときにレベルが他学会と比べると報告形式のものが多く、もう少しレベルアップしてほしいということで、しばらく継続的に入れていただけるということになりました。もう1点は申請内容として簡単な資料がありますが、去年1年間、若手の医師、齋藤先生、喜瀬先生を中心に臨床研究したいということで、定期的に自分たちでお金を出し合って且つ学会からも援助いただいて、勉強会をしてきました。京都大学で福原先生のところで勉強をされていた三原華子先生という先生が量的研究については担当くださると。 質的研究については岡田先生が中心にしてくださっています。WGにしていただきたいと。その理由は三原先生など講師依頼の際に、WGの責任者とすると職場に書類が出やすいということがあった。どこの下に入るということがあるとすれば、研究委員会の下にいれたいと思う。特別なければ単に認めていただければと思う。特別お金はかからない、前に認めていただいた分を・・・。
竹村 ご意見、ご質問等があれば。WGにすることはよろしいでしょうか。
前野先生が筑波でやっていたのがありますよね。勉強会。
山本 それです。
それを継続的に行っているのですか。
山本 そうです。前野先生は前は入っていただいたのですが。講師という形で前野先生にも来ていただく。
白浜 これは会員なのですか?
山本 会員になってもらいましょうか。

3. 学会の合同について
山田 一昨日、3学会の代表が集まって協議をさせていただきました。厚労省からの総合科の構想があったわけですけど、それに対するような格好で、日本医師会のほうから総合医に認定について協議を進めたいということで、3学会に指名があって、日本医師会と3学会合同の協議が進められています。これまでに2回行われて、来週の水曜日に3回目が行われる予定です。そちらのほうで決まったことはまだ少ないのですが、3学会合同になって、総合医というものについて認定作業を進めていきたいと。非常に大きな枠組みのことですから、まだ変更が十分あろうかと思います。今、一番問題になっているのが新しい人の育成とそれとは別に、特に医師会会員ですが、シニアの人たち、臨床経験を有する人たちの認定をどのように進めていくかそれに対する教育をどのように進めていくかが医師会側の大きな課題になっていると思います。若い人たちの認定については3学会を主体に進めていったらどうかという流れになっているところです。3学会で協議を進めていくわけですが、執行部同士ではこういった流れを受けて、日本において家庭医とか総合医、そういったものが必要であるという流れが出てきたことは、皆さんに理解していただけるので、大変よいことだと思っています。マスコミや一般国民の人たちに対しては、プライマリケアや家庭医療、総合診療や総合医といった用語について非常に分かりにくいと。ましてや若い医学生や新しくこの学会に参加しようとしている人たちについても、どこがどのような概念になっているのか非常に分かりにくく、その違いについても議論がなされるところです。3学会としては力を結集して、総合的な医師を育成していく必要性や社会的意義が非常に大きいということから、認定制度だけではなく、3学会が協調して、この際、合併を視野にいれて進めるべきではないかということで、執行部のほうでは概ね意見がほぼ統一さている状況です。ただ、これについてはそれぞれの理事会や会員には十分意見聴取ができていない状況ですので、今日は時間がある限り、理事会の皆さんの合併についてのお考えを聞きたいと思っています。その先に3学会に持ち帰って、あるいは、拡大理事会、3学会理事会を開催して、そこでもう少し自由な討議をしたほうがいいのではという提案を先日しましたが、その前段階で、理事の先生方にご意見を賜りたいと。現状そういったところです。追加することについては津田先生お願いします。
津田 3学会合同会議の司会をさせていただいて、3学会に属している立場からそれぞれの学会に偏らない形での会議を運営させていただくように努力しているのですが。大方の意見はこれほど機が熟した時期はないのではないかという。日本の中にジェネラルである総合医が認められるチャンスはなかなかない。今、そういうチャンスを迎えているので、困難はあっても、●●代表につこうという意見が執行部としてはあります。それをどんな風に進めていくのかという段階に3学会合同の協議ではきていますが、執行部だけで勝手に決めるわけにはいかないので、それぞれの学会に持ち帰って協議するということになっています。総合診療医学会は会員全員にアンケートをとるというところまできている。日本家庭医療学会は、今日まずここで議論すると。
山田 MLに流して、少し意見をいただきましたので、それを礎にしたいと思っています。
津田 PC学会については、臨時理事会で検討するという形になっています。医師会が認定作業を通じて、合同を提案している。いいチャンスだと思います。
亀谷 3学会合同は分かりやすいが、医師会は認定医の話に乗りたがっている気がする。これは学会で進めている認定とどのように関わるのか。また医師会の動きが非常に早い。厚労省より先行して進めたいというような、標榜科については来年度までに自分たちが先手をとらねばというような話しが伝わってきます。純粋な3学会合同だけの話しでではないことになってしまった気がします。そこは分けて考えるのか、あるいは、それも含めて考えないといけないところまできてしまったのか。なんとなく後者のような気がします。別の動きがあることを認識しておかないといけないと思う。
山田 両方が合わさっているような状況だと思います。厚労省が総合科構想を出してから医師会の動きは急テンポになった気はします。後期高齢者の包括医療制度も非常に影響していると思います。来年の4月を目途に医師会が主体になって、3学会と総合医の認定についてこれから作業を始めるところなんですが、実際にやろうとしている作業とこれから構築していこうとしているシステムが十分まだ協議されていないので。実はそれが医師会の中で受け入れられるのかとか、代議員などの組織の中で耐えうるものなのか、非常に不透明です。政局の流れもありますし、医師会の中でも政治的に変わってくる可能性もあるかなと。それについても、各学会の圧力もありまして、医学会としてたまたま高久先生が医学会長というお立場でこういう作業を3学会のほうに流れをあててくれたわけですが、どこまで流れに沿うことができるかは不透明です。3学会が発表したまではいいが、医師会の総合医構想とは全く別のところで、内科学会主体でということもありうる構図なんですが、せめて3学会としては国民にアピールする、総合医の構想を3学会主体の構想に近づけるには、とにかく力を出し切る他ないかと。それでダメなら仕方がないのですが。今、チャンスなので、是非、家庭医療学会のプログラムが若い人育成の基礎となるように実現させるためにはなんとか力を出さないといけない。タイムスケジュールとしては、今年中に協議を進めて、来年のそれぞれの学会の総会で諮って、再来年2009年ぐらいの春には学会合併を成し遂げたいというようなスケジュールです。それまでにどういう整合性をもってできるか、毎月に近い協議の中で進めていきたいというところです。現状としてはそんなところです。
津田 日本医師会が急ごうとしている理由は、厚労省が医師免許を更新制でという考えで進めています。そうなってくると大変なことになので、医師会としては、ちゃんと認定制を敷いて、生涯学習して、ちゃんと認定を更新して●●。ですから、かなりこれは急いでいるし、それがないと更新制が●●。それが1つと、この前の医師会と3学会の代表の話し合いの中で、明確にされたのは、認定は経過措置で、お年寄りのためのものだということです。それと若い人たちの認定と別扱いに。若い人たちの専門については、医師会は口出しはしないというスタンスです。
竹村 3学会の合同について3つの論点で議論いただきたいと思います。1つはどんなメリットがあるかということ。2つ目はどんなデメリットがあるかということ、3番目は、もしメリットが勝るということであれば、具体的にどのようなプロセスで合同するかということについて。まずはメリットとデメリットについてご議論いただけますか。
大西 総合診療医学会の運営委員会で、この前、ものすごく大きな変化が起こった理由は、「家庭医療学会のほうで、若い人たちが既に認定PGで研修し始めている。この人たちのために早い時期に専門医などの制度を作っていかないと、そういう人たちは本当に騙されたみたいになってしまうとものすごく大きな問題だし、その人たちこそが総合医である我々の財産なので、やはり、それは総合診療医学会としても無視してはいけないのではないか」、と発言した際に、それは本当にそうだということで急に皆が動いたわけです。要するに「家庭医療学会では、PG認定のことと、こちらの理事会で出た家庭医療学会を日本医学会に申請する・しないは、非常に密接にリンクしている」という風に、そのロジックの説明をした時に、「では合同に向けて是非総合診療医学会もという意見になり、会員から意見集約をして」、という話にいきなりなったわけです。そういう意味で家庭医療学会としては、若い人たちのために是非ということになると思います。昨日もそのことについて若い人たちに意見を聞きましたが、合同について何でデメリットがあるのか、分からないと若い人たちは言っていました。
山本 日本医師会とPC学会はどういう関係ですか?それぞれ独立ですか。
山田 独立しています。構図としては、日本医師会の下に日本医学会があって、日本医学会には3学会ともはいっておりませんので、日本医師会とは3学会とも全く関係ありません。
山本 そうするとデメリットの中で、年代でいくと家庭医療学会は40代を中心としていて、総合診療医学会は大学を中心としていて、50代が多い、PC学会は60代が多い。この家庭医療学会が伸びてきたのは、若い人がどんどん意見を言って、それが活発な活動に繋がっているからだと思う。そういう風なこの学会の良さを合併することで、つぶれてしまうとデメリットになると思う。今のいい雰囲気をどうやって確保していくのか。
山田 おっしゃるとおりです。研修PGについてもこの枠組みだから革新的に進めることができたのは事実です。日医の関係については、研修のことを全て日医と詰めていこうというよりも3学会の枠で進めていくことを優先したいという気持ちはあります。日医の考えている総合医の認定が、我々の考えと近いのか、厚労省が提案している総合科構想のほうが近いのか、それは分からない。我々があまりにも日医にべったりとなって、表現されることには注意する必要がある。日医と結託してやっているうちに 国民のニーズとか国の動きとあまりにも離反するようであれば、その立場を考える必要があると思います。
雨森 PC学会自体は、医師だけではなくてコメディカルが多い学会ので、合併する際にそれはどういう形になるのか。
津田 これから検討するが、コメディカルを排除しないという意見が多い。3学会が合併した場合に、コメディカルの部会があったら、という形ならいいのではないかということを検討したらいいという意見が出ています。
雨森 PC学会としてはそこが問題点。その問題点をどうすればいいか。それはプライマリケア学会の問題ですが。
竹村 デメリットとしては、日本医学会に加盟する場合は、医師の学会でなければいけないので、その整合性をいかにするのかということは問題かもしれません。もし合同したら、プライマリ・ケア学会が引きずってきたことは、多少、問題になるかもしれません。
津田 それはプライマリケア学会が医師会に加盟するときに言われてきたことですが、医学会に加盟している学会でコメディカルの部を設けているところはあります。単なる理由に使われていただけだと思います。
藤沼 日本医学会加盟、それから認定協議会、そこが認定している専門医制度、流れが目的なのか。3学会が合併すると非常に条件が揃ってくるとか、あるいはネゴシエーションが非常にやりやすくなるとか、あるいは裏で既に3学会が合併すれば日本医師会加盟が可能となっているのか。
山田 日本医学会に関しては、まさしくそうですね。いまや、3学会合併を条件にしてきています。
藤沼 認定協議会には入れるんですか。
山田 家庭医の認定ということについては、他の診療科の専門医の機構と果たして同等に進めるかどうかも協議されているところです。ですから、医師会と総合医の認定について協議している部分があります。日本医学会の加盟については医師会側はおそらく、こういう流れであれば、合併すればほとんど抵抗なく受け入れてもらえそうだということはかなりの確率で言えるのではないかと思います。あとは、一番大きな問題は、名称の問題です。医師会では家庭医という名称は困るということは明言されているので。そういった呼称の問題はまだまだクリアしないといけないし、議論する必要がある。
亀谷 家庭医認定制度は、3学会が外部に法人を作って、そこで認定するという話があったが、医師会が入ってきたらそれはどうなるのか。
山田 外部に認証機構を作ったらどうかということは、そういう手法を使ったほうが、専門医、認定医として、今の流れには沿った形となると思います。
亀谷 医師会が入ってきて、日医主導で養成PGを作っていきたい、ということで、飲み込まれてしまうのではないか。チャンスなのでのらない手はないと思いますが、政治的な動きに注意しなければと思います。
津田 わたしもそこが非常に気になりましたので、第1回の会合の際にしつこく言いました。3人の会長が呼ばれて、医師会の話をした時、高久先生がとりまとめをされて、最初は日本生涯教育WGと言っていました。それは間違いで、日本生涯委員会と3学会合同のWGなんだと、そう言われました。それを受けて、わたしはかなりきつく何度も強調して●●。改めて欲しいようなことを言いました。●●。医師会と3学会が合同で認定の仕組みを作る。とりあえず認定作業の事務局は医師会に置かせてほしいという。
亀谷 結局は、発言力の強さ、そこじゃないですか。今、対等ということをあくまでも強調しながら、大きなドグマのようなものに飲み込まれないようにしないと。
山田 学会として、毅然と3学会はそういう力を見せて、ということです。ただ、力をあわせたって、数千人の学会ですので。こないだ来られた老年病学会の人たちも、「うちは4000人いるんだ」と。後期高齢者の話はうちの学会抜きに議論できるわけがないという感じで、是非とも我々の学会をという言い方をされると、おそらく他の学会も黙っておらず、どうして総合医に内科がいらないんだ、とか。
岡田 ちょっと別の視点から。先日、津田先生に機会をいただき、シンガポールでのワールドWONCA、学術集会ではなくてその前のカウンシルミーティングという、国の代表が集まって●●するほうに、プライマリケア学会の代表として行かせていただいて、そこではじめて、WONCAでどういうことがなされているのか常に勉強になったのですが、WONCAは個人の学会ではなくて、学会の学会なんですね。メンバーオーガニゼーションというのがそれぞれ入っていて、あくまで日本の代表のメンバーオーガニゼーションはプライマリケア学会なんですね。なので、プライマリケア学会としては、他の学会の動きなども含めて、代表として行っていますが、あくまでここでなされていることは、WONCAから見ると正式な動きではないわけです。WONCAが認識している正会員の学会がやっていることではないので。その視点からいくと、合同になるということは、必然的にメンバーシップオーガニゼーションなるということです。我々がやっていることがWONCAとのリンク、国の代表として、家庭医の代表の学会としてやっていることになる。そうすると、他の学会、日医とのネゴシエーションに関しても、WONCAから認められている家庭医の会として、やっているということで、多少別の意味から発言権というか重みが出てくるのかということを非常に思いました。
竹村 一方で、3学会があるという状況は各国は知っているわけで。個人的に各々の学会が行う話し合いもあるのではないかと思います。話しが戻りますが、飯沼先生がお話になった中で、3学会の認定は好きにやってほしいというお話もありました。専門医の認定と認定医の認定というのは全く別の話というお話もありました。そういう意味では我々は専門医の認定は好きにやってもいいのだろうなと思ってます。
亀谷 認めていると思います。
藤沼 飯沼先生がおっしゃっている設計図だと、今、内科の研修医でも総合科を取れる。それは付加的に何かをやれば取れるということで、ある意味、非常に敷居をぐっと下げている。若い人が取れるのは確かにそうなんです。今、実習科でジェネラルな専門研修を受けないと取れないということではない。ただ、ジェネラルな専門研修を受けて認定する資格と日医のほうで認定する資格とどう関連づけるかまだ決まっていない。ただ、流れとしては、専門的にやれば、自動的にとれるというぐらいにはなるのではと思っています。若い人が取りやすくなるのはその通りだと思います。
今は、3学会が合同するかどうかに焦点をあわせて議論したほうがいい。
山田 合同に関して反対する人は、いないですね。
竹村 それではまとめます。メリット1、3学会は同質なので合同すべき。メリット2、日本医学会加盟の可能性が高くなる。メリット3、対外的、国際的に認められる。注意事項、日本家庭医療学会の若い力、考え方が失われないようにする。
大西 若い人にとっては、学会が一本化されて、より活発になって、力を結集してということを感じている人のほうが多い。学会費も1本払えばいいというのも関係していると思います。
山田 学会費も先日話し合いにあがりました。総合診療医学会は5,000円から8,000円になったと。家庭医療学会は8,000円から一万円にしたと。それからプライマリケア学会は、1万3,000円。統一した場合は、常識的に一万円で進めるのがいいのではないか。
山本 よく問題になるのが、最終的に、ある程度、この名前にしますよ、ということを言わないと。
山田 名前に関する協議が必要ですね。なんでもいいのではないかと、あまり名称については今のところ、あまり話題になっていないですけどね。
津田 何が大事で合併するか、ということが大切。名前を先行して考えると、まとまる話もまとまらないのではないか。
竹村 以下の観点が問題になるのではないかと思います。1つは名称。次いで会員がドクターなのか、ドクター+コメディカルなのか。そして理事の選出方法。あとはどのような委員会を作るのか。これは大きな問題にはならないと思いますが。あと、事務局はどうするか。あと、会費の話。これについては、プライマリ・ケア学会から提案が出てきて、我々としても意思表明をしたほうがいいかと思います。まず、会員について、プライマリ・ケア学会は医師だけではない会として構成していただきたいとご意見いただいたのですが、日本家庭医療学会としては、今度、3学会合同とするときはどういたしましょうか。医学会加盟のことも考えながら。
●会員
●● コメディカルが入っている学会も医学会に入っているんですよね。
岡田 WONCAのメンバーオーガニゼーションとしての基準もあると思う。
藤崎 会員に入っている・入っていないもあるが、運営とか投票の権限が、入っていても選挙に参加できなかったりというような、位置付けだったりするところもある。だから、そのあたりもちゃんと整理したほうがいいように思います。
竹村 日本家庭医療学会は学生と正会員とは位置付けが違う。正会員はNPO法人の社員であるが、学生会員は社員ではないので、人数には入らない。もし、法人化したら、そういう位置づけでいいか。
亀谷 それは他の学会にも言えるのでは。
山本 総合医、家庭医、プライマリケア医●●
●理事会
竹村 日本プライマリ・ケア学会は、評議員をまず選出してから、評議員の中で半分の理事を決めて、残りの半分を会長が決める。
津田 法人化されていないので、定款に則っていない。今度、3学会が合併するならば、新しい法人化の枠を作るのが普通。ですから、その定款に則って仕組みづくりをする。そのための委員会は、それぞれの学会の代表が出て、ちゃんとしたものを作る。
竹村 NPO法人である日本家庭医療学会は、理事は全会員から選ぶ。その理事の中から代表理事を選ぶということになっています。これはうちの手法を主張してよろしいでしょうか。
津田 それは定款に伴って●●。
竹村 これはNPO法人だからこのような理事の選び方なんでしたっけ。
事務局 NPO法人になる前からこの選出方法でした。
三瀬 NPO法人の場合は社員に投票権がある。
藤崎 直接選挙か間接選挙になるか。評議委員会の位置付けがはっきりしないと中途半端になって、ただ、役員の名称をばらまくためだけの評議員になってしまう部分がある。だけど、直接選挙は大変、少ない人を選ばないといけないので。どっちもメリット、デメリットがある。
山田 家庭医療学会のメリット、デメリットはあまりないと思うので、そこは協議していけば。
三瀬 次もNPO法人か、中間法人か、社団法人か。
津田 平成20年から法人法が変わる。新しい法人の仕組みに則って協議していくことになる。新しい法人法は作りやすくなる。
山田 合併に向けては、ほとんど前向きということで理事会内では意見を聞いたのですが、総合診療医学会のように会員に向けてこれについて問う必要がないかどうか。理事会の判断でそれを会員に通知するだけでいいのか。それとも、一度、会員の意見を聴取する手法を。アンケートがいいのか、MLがいいのか、掲示板がいいのか。ご意見があれば。
大西 総合診療医学会は、アンケートを集計して、集計結果をWEBに随時アップロードしていって、2〜3回集めて変化をみていって、意見集約を謀ろうとしています。
藤崎 総合診療医学会は大学の立場の先生が多いので、学会の形態がどうなるかは関心事だが家庭医療学会の場合は若い会員が多いので、学会の形態についはよく分からないのではないか。意見は求めることは必要だが、たくさんの意見が集まる状況ではないと思う。動向自体は若い人たちが気になっていると思うので、意見も集めることもさることながら情報、動向をマメに伝えるような何らかの仕組みを作ったほうが良いと思う。若い人のニードはそちらにあると思う。
山田 理事会全員一致で、合併に向けて進むということを会員に通知してよいか。
  (異議なし)
山田 通知した上で、会員から意見を集める。HPや会報を通して意見があった場合、それについて理事会で話すと。
山田 若手家庭医部会で意見を集約いただければありがたいです。一般会員についてはHPや会報で意見を募って、それを理事会で諮りたいと思います。
●会費
山田 会費は、家庭医療学会の延長線上ということで、一万円でよいか。もっと高いほうがいいか、下げるべきか、というような意見がありますか。
大西 会計的に1万円でまわっていくのかは心配です。
山田 PC学会の今までの収支からすると、1万3,000円を下げて、評議委員会費も徴収されておりますので、そういうのも含めて、学会事務局本部費がまわるかは事務局は懸念されていました。3学会合同になると、会員が増えたり、認定作業、これに関わる諸収入があると見込んで、なんとか、まずは妥協できるところ、理解が得られるところでまとめるべきではないか。
岡田 メンバーのオーバーラップ、ある程度どのくらいになるのか、見積もりを。
津田 AFPなどでやっているようなドメイションを。文書では書けないが。認定となれば、会員がどんどん増えていくだろうし。そんなに懸念していません。
山田 そういうことで、10000円ぐらいで進めていくことにします。
●委員会、●事務局はどうするか
山田 事務局はいま、あゆみコーポレーションさんにやっていただいて、3学会の中では一番うまく事務局機能を果たしていると思っています。3学会になると事務局を1つに集約する必要があるのですが、それについても学会としては、我々のやってきた実績を訴えて、事業を引き継ぐ格好で推したいとは思います。PC学会は、学会の中で事務局を抱えていることがありますし、総合診療医学会では別に事務局を委託されているので、この先不透明です。出版などいろんなことを考えると、事業は増えると思うので、その中で、あゆみさんの実績を踏まえてなんとか事業を引き継いでいただける方向で考えていきたいと思う。これは3学会協議ですので。
竹村 その他ありますか。
白浜 合併のメリットが会員だけでなく、社会や市民に役立つようにという視点も大切にしてほしいです。
草場 厚労省の総合科構想に関しては、学会のスタンスとしては?
山田 何も表明していないですが。日本医師会は強烈に全面的に反対を表明しています。そこにくっついて作業しようとしているので、反対と言っているのに等しいのではないかと言われれば、おそらくそういう風にとられても仕方ないですが。一応、3学会も含めて、厚労省の総合科構想は、意見表明はしていません。
草場 賛成も反対もない立場。
山田 今の段階で表明する立場にない。

4. 後期研修プログラム二次募集の申請について
竹村 一次募集の後に、どうしても申請を受けたいということで、二次募集がいくつかきているのと、それに加えて、一次募集のときに落ちてしまったプログラムについて、もう一度、考慮して欲しいということでお出しになったところなんですが。
山田 前回の締め切り以降、今日、審査をして正式に通知をするという段取りにしていたので、今日、審議をしていただいて、最終的な回答を出したいと思います。68番目から75番目に関しては新たにはじめて今回、申請があったところです。2枚目のほうは条件付可のプログラムの改定版です。皆さんからいただいた認定、「可」「不可」「条件付可」の数を表としてまとめてもらっています。といことで、68番目から75番目の取り扱いについてご審議をいただきたいというところです。多くは体制からお話しますと、68番、69番、70番については一部、条件についてローテーションスケジュールを表記してくださいというところはありますが、概ね認定可ということをご回答をいただいています。71番目については内容も含めて認定するに値しないという意見が大半で、これについては認定不可という判断が適当だと思います。この4例についてはそのような判断で概ねよろしいのではないかと思います。72、73、74については、条件付き、その条件付きのところに右記のような評価がしてあります。75番については評価システムのことで、これについても条件付きという判断が出ています。一括して協議するのは難しいかもしれませんが、この場で1つずつ簡単に進めさせていただいてよろしいでしょうか。
竹村 では、1つずつ認定作業をしてみたいのですが。68番目の「広島医療生協家庭医療学後期研修プログラム」に関しては、一番最初の概要のところが不十分だというご意見が2名の理事の方から出たのですが、概要を改定すれば他はよろしいでしょうか。よろしくないという方がいればご意見よろしくお願いします。
かなり不十分で、あまり内容がなかったように感じたのですが。概要は書き直したほうがいい。
竹村 要件は認められているが、内容が非常に薄いということですよね。
山田 加筆してということでどうでしょうか。
竹村 それでは、プログラムの概要を含め、加筆を要するということでよろしいでしょうか。
津田 申請者に対してサンプルなどは渡しているのですか。
竹村 条件付でこうしてくださいという時にサンプルをお渡している。それでは、そういうことでお認めいただいたということにさせてください。
竹村 次は同じく広島県の福島生協病院のプログラムですが、これも全く同様のご意見がございました。いかがでしょうか。68番と同じ扱いでよろしいでしょうか。「プログラムの概要を含め加筆を要する」と。
69番のプログラムと68番のプログラムを比較すると、69番のプログラムは人材について書いているが、68番は人材について分からない。
竹村 広島医療生協のプログラムについては人材についても書くように。
認定された施設でも人材について書いていないところがあったと思うのですが。
ゆるい認定ではなく、最初は確かに改変を要するが●●。最初に面倒をみれる施設をみて、書いてある書面状はプアーだけどという面もあったと思うのですが、今後は理事が知らない施設が出てくる。そうすると、書面に頼らないといけない部分が出てくるので。
竹村 人材の専門診療科指導医のところは、どういう専門科か明記するように前回の理事会でもご意見もあったと思います。
竹村 それでは、次にまいります。王子生協病院のプログラムなのですが、プログラムの期間が2年と4年になっていて、その4年目がフェローという位置付けになっているようです。すなわち、概要の中の2番目のローテートスケジュールの中のシニア4年目、家庭医療フェローシップとなっております。これに関して、この記載だと、フェローが終わって、すなわち、他の人は5年でとれるところが6年目に認定を受けることになってしまいます。判定いただいた理事の方のご意見をふまえて。
松下 他のプログラムでも3年では4年にしているところもあり、それはそれでいいと思うのですが、4年目がフェローシップと書かれていたので、4年目の部分はレジデンシーの一部ということになる。4年目が終わって認定という構造なので問題はないかと思いましたが、家庭医療フェローシップと書かれていると、レジデンシープログラムのことだと思っていたので、どうしてあえてフェローシップと書かれているのか。他の4年間でというところと差はないのかなと思いました。
藤沼 これは、4年間のレジデンシーと書いても悪くはなかったようなのですが、病院の管理部を通すためにどうしてもその記載が必要だった。4年のフェローシップをやってはじめて修了証を書くのですが、3年で●●という期待を込めて。病院側は。それもあるので、あえてこういう書き方になっていますが、申請書の段階ではレジデンシー全体で4年と書けば問題ないと思います。
岡田 そこのPGに入った人が全員が4年ということにするのであれば、レジデンシーということになるでしょうし、3年で内科に行く人もいてもいいという形で、オプションであれば、3年で終わりのPGにして、4年目はフェローシップと記載するべきだと思います。
松下 家庭医を育てるPGだと思っているが、読んだ印象としては内科にもなれるし、家庭医にもなれる、両方なれますよいうニュアンスが出ていて、それはそれで、実情としてあると思うのですが。家庭医療PGの申請で、最後の1年が診療所研修なのですが、診療所研修がつけたりはずしたりできますよというニュアンスにとれるので。それを学会公認のPGとして認めていいのかという気が少ししました。4年目の診療所研修を必須にしているわけではないですから。
葛西 うちのPGも4年間としているのは、学会の要件は最初の3年で終了するようにしていて、我々は家庭医療学会の認定PGとしては3年修了でいいと思うのですが、その後は大学院をつけているというのがあるのですが、それは分けて考えればいいと思っています。今回の王子生協病院のプログラムはローテーションを見ると、4年目で診療所研修と小児科研修が入っているので、これは4年研修をしないと学会の要件を満たさないので、4年修了ということになるでしょうね。
津田 とりあえずはレジデンシーのPGでみんなやっているんですが、発展的に進んでいくと、アメリカのように、3年終わっただけでは物足りない、あるいはそのあとに何か特色づけるようなフェローシップを加えられると思います。そんな時にこのような名前をつけられると、混乱してくる。レジデンシーはレジデンシーで、その上がフェローというふうに区別しておかないと、後で困るとおもいます。
藤沼 レジデンシーに書き直していただいて、再提出でいいのではないでしょうか。
竹村 それでは、フェローという言葉を取り除いて、4年のレジデンシーに書き直して再提出ということですね。
竹村 では、次は、健友会上戸町病院のPGですが、審査された全ての方が小児科研修がないと言及されています。いかがでしょうか。小児科研修がないと明言されているので。小児科研修について検討いただくということでいいですね。
竹村 次が千葉県立病院群のPGです。これはコントラバーシャルな部分で、診療所の研修を分けてもいいかということなんですが、このことは、学会のPGでもきちんと明記されていないので、どうしたものかという部分があるのですが。研修先の診療所がたくさんあるんですね。
藤沼 違うシチュエーションの診療所を経験させようというニュアンスを感じます。一箇所でもできるはずだがあえて分けているのが何か特別な理由があるのかと。離島と千葉県内の診療所を研修させるのですが、●●。
竹村 明記されていない部分なので、皆様がお認めするということならお認めできるし、このようなことがないように、診療所研修についてもう少したがをはめるということでしたら、そのようなこともできますし。
松下 診療所研修は1箇所の診療所での連続した経験として6ヶ月間というイメージだったのですが、千葉県立病院群のPGはパーツを組み合わせて、A診療所、B診療所、C診療所で合計で6ヶ月というニュアンスに読み取れたので、それだと違わないかなと。
確認したら。
竹村 確認して、バラバラだったら不可にしますか。
藤沼 一貫した方針があって、分けていることの理由が明確ならいいかと思う。
西村 バージョン1にはどう明記しているんですか。
藤沼 「望ましい」
山田 診療所研修は同じ場所で継続して6ヶ月間というのが望ましいという話だったのですが、このPGを含めて病院ベースでは診療所や地域の小病院とはなかなか連携がとりにくいというところで、PGが作りにくい部分があります。そういうところを配慮して、多少なりとも門戸を広げて、できるだけ診療所研修の解釈を流動的に広げたほうがPGを集める上では有効だと思います。ただ、診療所研修で求める地域医療とかについては工夫してもらうというか、できるだけ考えてもらうという手立ては考える必要がありますが。このぐらいのところは是非認めてほしいというのが相談を受けた時の印象だったのですが。
白浜 色々なところで経験して欲しいというところもあるのではないか。継続性がないが、いろんな場所で経験するということに意味はあると思うので。
竹村 バージョン1では、診療所は有床、無床を問わない。6ヶ月以上、同一の診療所で研修を行うこと、となっている。
岡田 何年間かは●●として認めることとなっていました。
竹村 解釈のところでも、期間については触れられていますが、場所についてはこのままです。解釈では「ただし、特殊な状況においては平成21年のPG認定までは6ヶ月以上のブロック研修及び残りについては分割してもいい」という期間に関してのみ言及されています。
松下 沖縄は場所も一緒なんですよね、確か。
津田 3箇所に分けているけど、実態としては1箇所でやれないことはないのではないか。そういう問合せをしたらどうか。
山田 診療所研修を含めるためにかなり努力はされている。診療所研修ができないときに他の枠組みを使ってでも確保して、PGの体裁を整えようとしてくれているPGが今回、結構、こういう形で出てきたものですから、そこまで努力されているのに、あんまり厳しくするのはどうなのかと。今後、診療所研修についてはバージョン2以降にまた議論すると思うのですが、そういった可能性を少し協議していただいて、一部、そういうことをお認めいただければありがたいと思います。
雨森 同一の診療所といっても、ほとんど受け入れたことがないとこばっかりです。1ヶ月、2ヶ月研修が終わったところで、もう来るなということもあり得るので、認めていただいておいたほうが良いと思う。最初から6ヶ月、預かってもらうと思っても受け入れてもらえないので。
山田 では、同一診療所が望ましいということで。
竹村 バージョン1を変更するわけにはいきませんので、解釈の部分で。
松下 これまでのプログラムでも同じ問題で悩んで、それなりに交渉し直して、組み替えているPGがたくさんあります。ここまでの段階では同一診療所でということでやってきたのに、なぜこの段階で変えなければいけないのか。バージョン2を出すなら分かるのですが。
竹村 本件に限ってのみ、ということで可能になりますか。
山田 診療所研修の問題は、PGを組む上で難しい。どうしても研修プログラムを作るとなると病院主体になりますので、診療所研修の組み入れ方が難しいということで、最初からPGに入ってくるのを諦めているところもある。こういったことについて、もう少し柔軟な解釈が広がってくれば、新たにPGに参入してくる人が増えるのでは。もちろん、バージョン1の精神は尊重しないといけませんが、こういう事例がでてきた時点で、同一としたものの、そのあたりの解釈を認めて欲しいと思う。
生坂 このPG責任者の古垣先生はで春から千葉大で月に1回勉強されているんですが、東金病院は、いわゆる医療崩壊で、ホスピタリストがいなくなって、内科医の勤務医が欲しいということで、必死になって人を集めて、建て直しを図りつつあると聞いています。古垣先生は奄美医療生協診療所で活躍されたそうです。東金病院としては、家庭医よりもホスピタリストが欲しいと思う。ホスピタリストを目的としているところは家庭医療学会としてはとらないのか、こういう病院も含めて考えていくのか。将来的には診療所研修は一般化すればいいと思うが。少なくともこの病院は病棟の内科医が欲しいと思っている病院の1つです。千葉にはこういう病院が多いです。
藤沼 12人いた内科医が2人なったと聞きました。これは確か、千葉の病院局も予算を出していますよね。今までは●●とか循環器のシニアを募集していたが、来る人はジェネラルになりたい人が多いので、PGを作ったほうがよいという判断だと。
生坂 ジェネラルになりたい人が多いと言っても、たまたま、今年多かっただけだと思います。
藤沼 系統的ではないのですか。
生坂 そうではないと思います。
津田 そうすると、家庭医を育てたいという趣旨とは少し離れているということですか。
生坂 病院を建て直したら、次は家庭医と思っていると思います。
山田 このように地域崩壊、医療崩壊で医師不足になっている地域のひとつの手立てが家庭医療PGや総合医の育成がなにかきっかけになるのではないかという風に思っていただけるいい事例だと思います。ですから、本来の家庭医を育てるところとは方向性が違うのですが、家庭医を育てることが地域の足りない資源についてサポートするということにも対応しているという、困ったところにPGが役に立つということでは意味が大きいのではないかと思うが。
津田 山田先生の意見も分かりますが、家庭医療PGなので、家庭医を育てるところに一生懸命になっていて、いろいろ工夫しているのだが、どうしても診療所を分けないといけないというなら現段階では仕方がないかと思いますが、今の内実を聞くと、それは少しおかしいのではと思います。250床をもう少しダウンサイズにして、そうすると、そんなに多くのホスピタリストは必要なくなるし、診療所にも出しやすくなると思います。家庭医を育てられるというのならもう少し理解ができるのですが、ホスピタリストを育てるためのPGだとすると、行った研修医にしては詐欺というような、そんな感じになりかねない。
生坂 この地域は統廃合して○○医療センターを作る構想ができつつあります。統廃合して、もっと大きな病院を作るという話になっている。この地域は全然病院がない。開業医はそこそこいるので、なんとかやれるんですが、入院する場所がないという状況。
岡田 開業医さんはこのPGには参入していない?
生坂 していません。
岡田 自治医大も、●●。入ったら面白いということでそのまま地域医療に残る方も多い。そういう意味で、もしかしたら、詐欺ということになるかもしれないけど、入ったら、やはり義務として診療所があると。行ってみたら、中にはそういうことの面白さに目覚める人もいるかもしれないし、裾野が広がるというチャンスはあると思う。そういう意味で家庭医を育てるという看板は使ってもらって、内科医の確保をしてもらってもいいが、その分、診療所の件については緩めず、一箇所という形にしてもらう。
大西 学会としては原則論を、こういうPGなんだということを示して、家庭医療PGとしての一貫性を持たせて努力してもらう。それでもどうしてもという部分には、理由書をつけて提出という。
藤沼 その辺は難しいから岡田先生が言ったとおりかと思う。
津田 却下するのではなく、継続審議でいいのでは。大西先生がおっしゃったように。もう少し家庭医を育てられる仕組みに成ればOKだし。そこに行った人ががっかりしないようなPGになるようにもう一度提出いただければ。
竹村 バージョン1は変更なしで、解釈の仕方も変更なしで、千葉県立病院群PGに努力していただいて、できない場合は理由書を添えて、それをまた認定するということでよろしいでしょうか。それでは、一応、不可ということでよろしいでしょうか。
山田 それは厳しいな。
竹村 では、条件付可で。
生坂 茂原機能クリニック、ここで一括してやってくれたら。
岡田 やってくれると思うんですが。経理的にももう1人とれるということですし、うちからも1人まわして欲しいという話もあります。多分、大丈夫だと思います。
竹村 次は鳥取生協のPG。詳細のところが十分ではないということです。詳細は別紙に書かれているので、いいのですかね。
亀谷 別紙は自分たちで作ったフォーマットなので、申請用紙にまとめていただくことが必要だと思う。無理してでもあの形式に入れてもらう。
竹村 では今回は可。今後の申請の仕方は留意していただくということで。
竹村 次は新居浜協立家庭医療学プログラム。これも概要が十分に書かれていないということですが。ローテーションスケジュールを明確にしてくださいということですかね。ローテーションプログラムは明確に書かれているようにみえますが・・・。2年目ですか。産婦人科を1〜2ヶ月、診療所を半日〜1日。残りは何をやっているか分かりませんね。2年目については内容をもう少し詳細にする必要がありますね。・・・プログラム内容の1の全項目を全研修期間を通して行うべきということですか。
岡田 これは6-1の全研修期間を通して、恒常的に行われているべき項目という部分がそこに書かれている期間だと1年6ヶ月なので、残りの期間は家庭医のコンセプトを教えてないということになりますから。3年間、コンセプトを教えるということは散りばめるということで。
竹村 では、期間について考慮していただくということでですね。他はよろしいでしょうか。
津田 2ページ目のカリキュラム例のところに、救急が3次救急となっているが、1次から3次までやっているのが救急だと思うので、あえて3次救急と書いている理由がわからない。家庭医の研修に3次救急が必要というわけではないので。確認したほうがいい。
竹村 確認して、3次救急ということでしたら、どうしますか。
津田 3次救急ということであれば、PGの内容としては適切ではない。おそらく、2次救急をやっていないということはありえないと思う。
亀谷 むしろ2次をやっているか確認したらどうか。
津田 救急救命センターや大学なら分かるんですが、新居浜協立病院と書かれているので、2次をやっていないことはありえない。
竹村 3次なら2次をやっていると思うのですが、だからと言って、だめとは言えないのでは。詳細に書いてしまったが故にだめになるのはどうかと。
岡田 好意的に解釈すると、カリキュラムが例と書いてあるのと、選択という形で日本医大救急部とか福井大救急部とあるので。1,2ヶ月の形でいくのではないかと。その辺が明確になればオプションという形であれば問題ないと思います。
津田 福井医大は、2-3次ですよね。
竹村 3次ではだめなんですか。
亀谷 救急は必要条件ではない。
松下 一つとして、3次救急もできますということだと思うが。深く勉強したい人のために、救急にも強い家庭医ということを言いたいのかなと。
小林 記載に3次はいらないような気もします。直してもらっていいと思います。
竹村 必修でないところで、一生懸命書いた人がはねられてしまう・・・。
小林 はねているのではなくて、表現を変えたほうがPGを見る人がより理解しやすくなる。
津田 好意的にアドバイスしている。
西村 オプションだと思う。
竹村 それでは、救急の内容について3次だけではなく1次、2次もあることを確認するということで。
竹村 では、庄内家庭医養成後期研修PG。一人が不可ということです。これは研修の評価の方法について、書いていただく必要があるということですが、書いていただいたら可ということでよろしいでしょうか。
松下 診療所研修が指導医の欄に、内科、誰々、小児科、誰々と書いてあって、診療所研修は何をするのかとコンセプトを皆さんとディスカッションをしたときに、渾然一体となっている状況を診れる指導医の元でやるというのが当初のコンセプトだったと思うので、病院の外来の目の前の診療所として、内科医です、小児科医ですという格好で、内科と小児科をどっちも診るという形になってしまうと。
西村 それはダメだったんですよね。
竹村 解釈としては、「最低限、成人、小児、在宅医療を提供していて、地域の保健や福祉にもかわる医師が指導医として存在している診療所・小病院」。
西村 だから各科に分かれている大きな診療所はだめです。
松下 こちらが求めている診療所研修にはならないという気がした。
竹村 では、これは診療所の規程にあっていないということでしょうか。
西村 少なくとも成人と子供と在宅をやっている指導医がいれば。
松下 それらをやっている指導医がクリニックにいるかどうかが重要。
葛西 診療所での内容が分かれば。
竹村 では、診療所の指導医についての詳細を明記の上、再提出ということで。バージョン1の解釈に書かれている「最低限、成人、小児、在宅医療を提供していて、地域の保健や福祉にもかわる医師であることが必要である」と。条件付可ということですかね。
竹村 評価についてはどうしますか。評価についてこちらから言うべき点がないのですが。
白浜 評価については、誰がどのようにどのくらいの期間ごとにぐらいの記載を。今のところ、評価はある、ないだけの表記だと。
大西 PGの評価をするときに、これを論文の査読で照らし合わせると、マイナーチェンジだけで通しますよ、というのと再査読とはかなり重みが違う。担当理事をつけてその人とやりとりをしてから通すようなシステムがあってもいいかなと思います。
竹村 評価についてはもう少し詳細に書いていただいて、こちらで議論するということでよろしいでしょうか。
竹村 2次申請のほうは終わったのですが、次は1次申請の結果で条件付不可となったPGです。これに関しては、条件付不可のPGが2つありました。表記に誤りがありまして、右側の欄で2つ書いてありますが、その間の空白のところに「概要を詳しく書く」と付け加えてください。長野県家庭医養成塾の条件付き不可の理由が概要を詳しく書く。29番についてはコメントが書かれていますが、これに関しては認定可という評価です。
竹村 では、まず、浜田医療センターのPG。研修目標の7番目「研修終了後に日本家庭医療学会認定医を修得する」これは間違っている、でいいですよね。プログラムの特徴の5番目に「研修修了後は国立病院機構の認める家庭医療診療医(1)の認定を受けることができる」最低限「日本家庭医療学会認定医を修得する」という部分は削除でいいでしょうか。これは削除したら認定可でよろしいでしょうか。
竹村 次は長野県家庭医養成塾。これは概要を詳しく書かれていないので書き直していただくということで。最後の大分県医療生協のPGは認定ということで。以上でよろしいでしょうか。
岡田 今はPGの定員は提出時に聞いていない?
竹村 聞いていません。
岡田 PGの中にうちは何名採用できるとか、最大限多かった時に、指導医の比率とか研修の質や給料のことも考えて、最大何名、3年間でトータル何名とれるのかをこれから聞いたほうがいい。認定されたPGには聞いて、HPなどにプログラムはいくつ、キャパシティとしてどれぐらいあるかを提示したほうがいい。その後、これだけのPGが認定になったので、来年度、埋まり状況ですよね、PGをこれだけ作ったが、どれくらいの数が研修に実際に入っているか、マッチングレイトではないですが、それも参考にしていく大事な数字なので、募集数を把握しておいたほうがいいと思う。
竹村 来年の申請書に書かせていただければ。
岡田 既に認定している施設については問合せして、現状を聞く。
竹村 PG責任者の会のときに言うことに。では、現存のものに関しては調査して、次年度以降は申請書に明記ということでよろしいでしょうか。
条件付可を含めて全部でいくつ認めたことになったか。
事務局 申請が75施設あって、前回の申請が67施設あって、60施設認定しました。今回7施設認定したので、67施設。
雨森 PG内容についての情報をHP等に出しておいたほうがいいと思います。オープンにするようなフォームを提出してもらって、HPなどに出したほうが人集めには有効。
竹村は 今、HPに出ているのはPG名とPG責任者だけですか?
事務局 はい。
竹村 内容を明示するようなフォームを作って、記入していただくと。
雨森 来年の4月から開始するPGなので、早めに作ったほうがいいと思う。
 亀谷 家庭医療学会のHPにいろいろの情報を載せるのか、各PGのURLを載せて、そこをクリックして各PGのHPにとべるようにするのか。URLさえ載せておけば、あとの作業は各施設にやってもらうということを考えておかないと、事務局の作業が膨大になって、なかなかタッチアップしていけない可能性もあります。
 雨森 自分たちでPG用のHPを用意してもらって、最低、URLだけ載せるようにする。
竹村 PG名とPG責任者とURLを記載するということで。
三瀬 今、認定されているところで、HPに情報が全くないところが数施設あります。申請時に自分たちのPGの情報は自分たちで整理して公開してくださいとお伝えするということでいいと思います。
竹村 HPがない施設についてはHPを作られたほうがいいですよという勧告をするということでよろしいでしょうか。
 岡田 話はそれますが、人数の把握は学会としてするべきだと思います。
 森 今、登録の研修医についてはお知らせしたかと思うのですが、それは現時点で何人いるのですか?
 竹村 30人。申請していないPGもあると思いますが。

5. プログラム責任者の会立ち上げについて
山田 9月1日土曜日の午前中に、新しくPG責任者の会を立ち上げるとことをお認めいただきたいと思います。はっきりした学会からのミッションや今後の活動方針や計画ということはまだ用意していないのですが、その会で今後の活動方針、特にPG責任者が学会にサポートして欲しいことですとか、今後のブロックごとの活動、そういったことを中心に協議していただく予定。その責任者の会にどういった学会内での役割を与えるのかとか、理事会との関係だとかはまだ用意はしていません。とりあえず、立ち上げてみようという段階です。特にPG責任者の会で協議して欲しいのは、研修医、今のところ30名となっていますが、登録して正規の研修医がそうなっているだけで、まだ、PGの中には人がいるのだけど、研修医として登録してもらっていないPGも実は他にもたくさんありまして、倍くらいの人数がいるのではないかと思いますが。ただ、研修医に関しては、2年目になる方もいらっしゃいいまして、実際に家庭医療の学会からお伝えするような、特徴付ける能力というものが研修医に伝わっているかどうか。あるいはPG責任者の会の人たちに現状、どのようにカリキュラムが進んでいて、問題点はないのかということについての調査があまりできていなくて、研修医の人たち、家庭医になろうとしている人たちの1年3ヶ月、4ヶ月過ぎて、どんな研修がされているのか全く調査していませんし、制度設計ばかりに終始してきましたので、生まれる子どもに対して何も見ていないんですね。非常にそこは急務だと思いますので、研修医を最優先して、理事等のお力や他の方の力を借りて、いろんなことを提供していく必要があると思います。PGにある程度お任せするんですが、第一期生という人たちには、学会からも集中して協力する必要がある。人数が限られているので、そういう意味では可能だと思います。それを含めて今後の活動、協議によるんですが、例えば、冬期セミナーの時に登録した研修医に向けの集中講義をするとか、講師は理事の先生にお願いするとか、そのようなことを計画して予定したいと思っています。特に内容について、バージョン1以降、カリキュラム内容、研修項目のリストについてははっきりしたものが提示されていない。それについても9月のときに例を提示して研修項目内容について提示したいと考えている。
白浜 当事者のフィードバックも大事だと思うので、そういうことができる会にしてほしい。
竹村 この件については若手家庭医部会の中で冬期セミナーのプログラムが決まっているので、ネゴシエーションということになるかと思います。
講師についてもかなり決まっていますが、大事なことだと思いますので。
一期生というのは仮認定のときに入った人ですか?この4月の人ではなくて。
山田 そうです。仮認定の時に入った人は、2年目の研修が終わってという状態ですから。自分の医師人生をかけて入ったPGなので、その人たちに対する保障は理事会をあげてちゃんとしないといけないと思います。
大西 教育のコンポーネントを教えようということでもないと思う。それはPGがやることで。どういう趣旨があって、どういうニーズがあってやろうとしているのか見えにくい。
竹村 家族であるとか地域であるとか患者中心と書かれていて、それらを全期間にわたって履修しないといけないということになっているんですが、現段階で動いているPGでそれが行われているか・・・。もしくはPG責任者との会話の中でも、教えてくれという声は聞こえてくるが、教えているというのは聞こえてこないので。これは早くしないと、研修を受けても研修医の中で家庭医療とは何なんだろうということになってしまう。かなりファンダメンタルな部分なんですが。
大西 要するにPG形成評価か、指導という視点なのか。
竹村 プロセスの部分を一部肩代わりする。
山田 現状として、PG責任者やWS参加者の方も家庭医療に対する認識というのが正直、かなり様々です。とにかく研修医を集めるために体裁をあわせて参加してみた形の責任者がかなり多かったので、その人たちに対するFDそのものがかなり初歩的なものであるという現状を鑑みると、それの受け手の研修医は想像にあまりある状態ではないかと思う。PG形成に執行部が責任を持つのは当たり前ですが、実際のPGにも多少介入というか、最初の段階でできることをする必要がある。望まれないところに首をつっこむつもりはありませんが、とにかくそういった機会をこちらから発信する必要があるのと思ったので提案してみました。
大西 不満がある研修医が相当数いるという情報があるのであれば、ガス抜きをするとか、意見を集約するとかいうことなら分かるんですが。
竹村 アウトカムを設定しているにも関わらず、アウトカムすら見えていない。評価のことに関しては、3学会合同でもしくは医師会を含めてされるんでしょうが、現状では日本家庭医療学会が最終的に認定するのであれば、家庭医を特徴づける能力を評価しないといけない。その時にこんな風なアウトカムになると言ってはいつつ、しっくりしていない人もいるだろうし、しっくりしている人たちでも、そんな教育は受けていないと言う人がいるのではないかと。それをどういう風に対応すればよいのか。評価するんだと言ったならば、それをPG責任者が当然、カリキュラムを作って教えるべきなんですが、現状では教えてないところがほとんどという状況をなんとかしないといけない。
大西 教えてないんですか?
竹村 それは分からないです。
大西 情報が足りないので、まず教えているかどうかの確認をしましょうという言い方ですね?
山田 そういうこともあって、PG責任者の会を立ち上げて、実際に動いているPGの現状を把握すると同時にそういうチャンスを、家庭医療を教えられるようなところを作っていきたいと考えています。確かに研修医からの不満は今のところ、届いてないのですが、それなりに研修をやっているのだけど、これは家庭医療の研修なのか、内科全般の研修なのか、とりあえず、臨床の研修をやっているだけだという感じで進んでいることが多いようなので。ですから、家庭医療のエッセンスをもう少しアピールしておいたほうがいいかというようなニュアンスなのですが。PG責任者の会で現状での問題認識をした上で、正式に取り組むべき問題を整理してみたいと思います。
亀谷 PG責任者の会の位置づけはどうなるのか。WSの時に、ブロックごとの代表者の集まりをしようとか。方向性が見えないというところが気になる。
竹村 一応、その議論の中で形成的な評価を各々のブロック内でやろうと。最終的なゴールがサイトビジットというところまでは決まっていると思うのですが。
亀谷 あのWSの中でそういう意見は出ましたが、それをやりましょうとはなっていないですね。PG責任者の会は必要だと思いますが、その先に何があるのかしっかり作っていかなくてはいけない。
竹村 PG責任者の会に参加するにあたって、3つの項目に対する報告書を出してもらいます。その1つが現状はどうなっているかということ、2番目は問題点はなにか、3番目は問題点について学会ができることは何かという3項目に対する報告書を出した上で参加してもらいます。皆さんの中にも届いた方がいらっしゃると思うのですが。ニーズを明らかにした上で、何らかの案を諮らせてもらって、理事会にかけるということになると思います。
津田 PGの進行過程を調べて、より大きな課題だと思うが、認定委員会は発足していますよね。
竹村 理事会が認定委員会になりました。
津田 審査委員は全理事だが、認定委員会はあるのでは?
竹村 委員会はありますが、審査をする委員会は作っていない。
津田 審査は全理事で行うのはわかるが、理事会の中から選らんだメンバー、もう少し増やしたほうがいいと思うが、その委員会を中心に協議してやっていかないと、執行部やっているが大変な作業ですよね。もう少し手分けしてやれる仕組み作りが必要がある。
山田 本来はそうですね。認定に関わる委員会ということで、先生たちに参加してもらって、今までWSと同時並行であったり、理事会全体と同時進行でしたので、みんな、やっつけ仕事でやってきた部分があります。今後、FDに関する委員会と認定に関わるような委員会を種別していき、責任者の会ができれば、理事会側としてコントロールするというか、ある程度、その上部組織として機能していく委員会が必要と思いますので。
津田 理事会をしょっちゅう、これだけ大勢を召集するのも大変ですし、交通費もかかるので、委員会が集まって頻回にやったほうがいいのでは。
山田 おっしゃるとおりです。今のところは執行部と大西先生と亀谷先生をいれて、認定に関するメンバーですけど。
津田 執行部の3人の先生方がよく頑張ってらっしゃるのは周知だと思いますが、ただ、認定のことで今、大事な部分は他にもたくさんあって、3人だけではなくて、もう少し委員を増やして、先生方の役割を減らしたほうがいい。
山田 今までは執行部マターだと思っていたので、かなり牽引力を持って、引っ張ってきましたが、認定委員会任せで、ある程度認定作業に関する協議はやっていただけるといいなと思います。執行部はここまでやってきたので、今後は委員長、執行部以外の方に引っ張っていってもらえたらと。
津田 3学会合併の問題など課題が山積なので。
山田 認定委員会とFD委員会を人選も含めて執行部のほうから提案させていただいて、執行部、委員長ではない方にお願いするということで今後、進めていきたいと思います。
津田 執行部から1人くらい入ってもいいと思います。
山田 そうですね。
岡田 責任者の会やPGWS、登録研修の会についてですが、何度かMLでもお願いしているのですが、その位置づけについて、必須なのかどうかということを日時の公表のときに明確にしてあげて欲しい。参加しなかったらどうなるかという不安で来ている。必須ならばそれだけの見返りがある会にするべきですし、必須ではないけれど、来たほうがよりいいPGができるという情報提供、交流の場であると。そのあたりを明確にしないと、学会の名前で認定ということと絡んでやっているので、研修医的にいうと、早く帰ると怒られるというような、わけもなく残っているというような、会のルールが明確ではないので。必須なのかどうなのかは明確にしていただきたい。
大西 2008年度の計画を年末までぐらいに出して、年間スケジュールを早いうちにたてたほうがいい。
竹村 PG責任者の会は指導医養成のためのワークショップと同じ日に開催されますので、責任者の方は毎回出てもらうようになると思います。
亀谷 本当は理事会で、認定にかかわる内規みたいなものを作らないといけないと思う。申請の手続方法とか、PG委員会の構成・役割とか、PG責任者の会の位置づけとか、研修医の会を設けるとか。比較的早い時期に内規などを作って、理事会に諮るほうがいい。今は曖昧で済んでいても、段々重要になってくることがあると思います。今まで進んできた過程は、よくやっていただいたと思いますが。
山田 委員会のミッションも含めて、委員会ごとに明確にしてもらって。何をしてもらいたいとかという風に明示するようにします。

6. 特別賞について
白浜 田坂先生がTFCというMLを使って、日本家庭医療の発展に貢献されたということについては、既にご存知だと思いますが、家庭医療の発展に尽力された人を表彰する賞を作りたいと思っています。前回の理事会のときに、田坂賞と田坂奨励賞と2つ作りたいと言いましたが、一度に2つは難しいだろうということがあって一本化したほうがいいのではということと、学会賞は旅行券が副賞としてつくと聞いて、それについても大事だなと考えました。TFCから5万円ずつぐらいは毎年、提供するのは可能です。どこかにきちんとした賞があって、田坂先生のお名前が残ることをTFCは望んでいます。それに一番近いのは家庭医療学会。PC学会でも少し議論があったが進まなかったということで。受賞は毎年、学術集会の際ということを考えています。4番目の選考基準は少し問題になると思うが、家庭医療の実践や教育などを通じて日本の医療の質の向上に貢献する。表彰の対象としては日本家庭医療学会学会賞とは区別する。その次に50歳未満と書いたのは、田坂先生が若い医師を育てることに熱心だったことと、田坂さんが49歳で亡くなったのでということが理由です。ただ、50歳未満としてしまうと、山本先生がMLで書いていただいたとおりで、必ずしも、家庭医以外で家庭医療の発展に貢献された人も対象としたいわけで、そういう対象者が必ずしも50歳未満とは限らない。ただ、引退前の先生を対象にするのは難しいと思うので。そこらへんをどう表現すればよいかと。選考方法はTFCと日本家庭医療学会から推薦を受けて、家庭医療学会内に田坂賞選考委員会、ベースは研究委員会でそれに+アルファという委員会を作って、選考する。きちんと選考をチェックすることが必要。TFCの中でということもあったが、そうすると継続性やどこできちんと競争するとか難しいので、やはり家庭医療学会の中で選考したほうがいいということになった。ただ、資金はTFCから出すと。そういう性格の賞であると考えていただけたらと思います。賞をいつまで継続するかというご質問もありましたが、3学会の合同ということもあるのでどうなるか分かりませんが、今のところ、家庭医療学会で選考する。家庭医療学会がもし、合併でなくなったら、次の段階で続けるのかどうかというのも考えてほしいと思います。もちろんTFC自体何かで続けられなくなれば、続けられなくなるかもしれません。その時もその時点で考えたいと思っています。
岡田 質問と提案です。質問は自薦は可能かということを明記しておくことです。提案はいわゆるノミネーション、推薦のやり方をもう少し詳しくする必要があると思います。書面でやるのか、例えば、推薦状が何名必要とか。透明性を持って判定するにあたって、推薦があれば、その人に連絡して、業績をある程度まとめて提出してもらうことも必要となってくる。選考のプロセスと手順について明確化が必要だと思います。
津田 こういう賞の性質から言って、自薦はないのでは。これは他薦では?
岡田 明確にしておかないと。
津田 それと、学会賞は40歳までだったと思うが、受賞対象も田坂先生は頑張った年齢ぐらいの45歳までとか。若くして頑張っているひとにさらに頑張っていただきたいということで。
山本 最終的に決める委員会が研究委員会ということでしたが、理事会か生涯教育委員会にしたら。若い人を育てるために頑張った人が、必ずしも若いとは思わない。生涯教育等で関わった人たちを対象にするとか。
白浜 どっちかというと生涯教育的な、それプラス田坂メモリアルを企画してくれた大滝先生等には、関わっていただきたいと思っているが。
津田 田坂先生が頑張って、早く亡くなったから賞を作ろうというのではなく、田坂先生の意思を継ぐという意味で賞を作る。田坂先生は若くしてこの会を盛り上げたという貢献があるので、幅広いところから選ぶのはいいが、日本家庭医療学会の発展のために尽くしたということだけではないと思う。田坂先生の意思を尊重するなら、若くして頑張って盛り立ててきた人が対象だと思う。将来を見据えた賞であるべきだと思う。
藤崎 若い人にあげたいのか、若い人を育てることを頑張った人なのか。
津田 私が主張しているは若い人を育てることに貢献した若い人。
小林 将来的には2つ必要だと思う。賞を増やしてお金がかかるのは問題なんですが。家庭医療以外で関わってくれる人に賞を授与するのは発展につながると思いますし、若手を育てるということも確かに大事。そのどちらを田坂賞にするのかという問題がある。
田坂奨励賞と田坂賞と2つあるほうがいいと思う。
山田 年齢制限を撤廃して、選考会で賞の意図を育んでもらって選んでもらうと。同じような人がいたら、できるだけ若い人を重要視すると。現段階で年齢制限を45歳にするのか、50歳にするのか、55歳にするのか議論するよりも、当面、年齢制限は撤廃しておいたほうが妥当だと思う。
三瀬 選考委員会で同じ年齢の議論をすることになる。
山田 若い人をより優先的に選んであげればいいのでは。
年齢制限を撤廃したら、年齢にとらわれないということになるので、選考委員会で若い人に授与しようというのならそれでいいと思いますし、対象を広くしておいたほうがいい。
大西 理事会メンバーを外すか外さないかを明記しておかないと、なんとなくマッチポンプのようになってしまうと問題かなと思います。
竹村 年齢に関しては引き続きご議論いただいてよろしいですか。
白浜 委員会のようなものを作っていいでしょうか。来年の総会までには決めないといけないので。
生涯教育委員会である程度担当していいか、執行部の中から誰か入っていただいて、あと田坂先生の功績を振り返るようなことをやった方が数名はいる必要があると思う。
藤崎 田坂賞の内規を作って、家庭医療学会の理事会から推薦された者3名とか、TFCメーリングリストから推薦された者3名+学会執行部で構成するというような形で作ったほうがすっきりすると思います。
竹村 生涯教育委員会の外でということですか。
藤崎 生涯教育委員会が今はTFCとリンクが非常に強い人が担当しているので、TFCのメンバーはそれほど違和感がないと思うが、生涯教育委員会が状況によっては誰が担当するか分からないので、田坂賞の選考委員会を別個に立ち上げたほうがすっきりすると思います。
岡田 賞の趣旨を考えると、田坂先生の思いをきちんと分かっておられる方が選考委員に入らないと。ご本人の意思は分からないけれど、代理人決定ができる、田坂先生だったらどういう人を選ぶかということを理解されている方で。選考委員をそういう基準できちんと選んで、田坂先生ならどういう人を選ぶかというところで決めてもらえばいいのではないかと。
竹村 選考委員を別に作るか。学会賞は研究に関してなので、研究委員会で選考というのでいいですよね。田坂賞は生涯教育とは趣が違う。それであれば、別に選考委員会をつくりますか。田坂賞選考委員会。
白浜 学会の中にあると、学会員しか入れないということですよね。
大西 学会内に設置するのはどうか。
白浜 TFCとしても学会に委託しておかないと、TFCはものすごく同窓会団体なので。もちろん、家庭医療学会も3学会が合同すれば、新たな組織をつくらなければならないかもしれないが。いずれにせよ、どこかの団体に委託したい。その中にTFCのメンバーが数名入る形で。
岡田 倫理委員会は数名会員ではない。そういう形で。
白浜 そうしましたら、どういう形で決めましょうか。
医学教育学会の、賞の選定の仕方、学会員と会員外で委員会の構成の仕方が例としてあるので、それを執行部に見ていただいて、山田先生に提案してもらったらどうか。

7. 第22回(2007年)学術集会の報告
白浜 結果として、事前登録が300人(一般が282 学生が19)。当日参加が341。トータルで641人の参加がありました。会計的なところは現段階では分かりませんが、200万までは赤字にならないとおもいます。津田先生に応援いただいてランチョンができたということもありますし。皆さんからも会場の狭さなど、いろいろ批判もありましたが、できる限り費用を抑えて行えたと思います。ただ、細々やるのは不可能ということも感じました。事前のスライドチェックのコーナーを設けていなかったので、それが完全なミスだった。ほとんど問題なく映ったのですが。司会のところもマイクがなかったり、いろんなハプニングがありましたが、臨機応変に対応していただいた。次号の会報が学術集会の報告号ですが、あれだけのことをやったので何らかの形で残したいところがあって、WSも参加できないものもあったと思いますので、必要な資料はまとめて、今PDFで公開できるように準備しています。あるいはシンポジウムなどのビデオも地域医療振興協会の大村さんを中心に会員用専用ページ公開にむけて準備を進めてもらっています。報告号の会報がでますが、字数が300字ほどと少ないのですが。WSは外でいろんなプロダクトは出るんですが、そこだけで終わってしまうのがもったいないので。1回の抄録だけでなく、学会誌の1回分を報告号にしてもよいかと思った。今回はそれなりのディスカッションが行われていたので、抄録に書かれていること以上の報告もたくさんある。それを300字では何も書けなかったとは思うのですが。でも、少なくともWSの配付資料だけはホームページに掲載して、学会の財産として残していきたい。他に何か気になった点がございましたら。今後の学術集会開催の参考になりますので。ごみの意見が出ていました。あと、言いにくいのですが、学会というにしては、締切を守らない方がおられて、事務局に負担をかけました。今までの、家族的といのは、いい意味では家族的かもしれないが、社会的ルールは守っていただきたいと思います。
いろんな意味の協力ありがとうございました。
西村 託児室についての報告ですが、託児室についての意見をフィードバックとして全てまとめましたので、ご覧になってください。まとめとしては、狭かった。乳児が同じ部屋というのは、本当はよくない。託児室申込についても、締切を作ったが、締切後、二次募集した。どうしても託児室という性格上、ギリギリまでどうしようということになって、やはりギリギリで申し込む方が多かった。結果として、12名の定員で13名となりました。利用者は厳しいが、建設的な意見を述べてくれた。クレームではなく、来年に向けてさらに頑張ってくださいという感じです。来年は、以前は2部屋設けていましたので、できれば2部屋確保したいと考えています。狭かった分今年は、かなりアットホームな雰囲気でよかったです。
白浜 アメリカで見た、子どもを抱えている人やバギーを持ち込む研修医やスタッフもいた。それと同じような雰囲気だった。周囲も嫌がらず、上手にあやしながら、という状況が家庭医療学会という気がして嬉しかった。
西村 父子での参加もあった。結構これも嬉しかったです。託児室は女性のためのという気がするが、そうではない。男性もかなり利用してくださいました。

8. 第23回(2008年)学術集会について
葛西 大盛況だった今年の白浜先生の経験を参考にさせてもらって、西村先生から報告がありました託児所のことについても発展させながら、理事の先生の協力も得て、来年の開催へ向けたいと思っています。宜しくお願いします。期日は5月31日、6月1日。場所は東京です。年次大会の役割はいくつかあると思うのですが、焦点をあてたいものもいくつかありますが、今回は家庭医療の研究というところに焦点を当てて、今までの回とは少し違って、研究についてのかなり、少しびっくりするような内容になるかもしれませんが、世界のレベルを日本の学会員が知って、それを目指す、そういう研究を将来していこうという人たちが出てくることを期待して、それが次の時代の日本家庭医療の発展につながるのではないかと思うのです。学会発表をたくさんされていますが、WONCAに出ていても、そこでの日本の発表がいろいろ見えているという状況にはなりませんし、BMJ、ランセット、プライマリケア、家庭医療の分野での研究発表が日本から掲載されてくるということはまずありません。そういった状況を作りたいということはあります。シンガポールのWONCAでエキスパートを集めたシンポジウム、プライマリケアのリサーチについてのシンポジウムも非常に盛況で、海外の方の関心も非常に高かった。残念ながら日本からの参加はうちのレジデントとかスタッフぐらいの参加しかありませんでした。その人たちが来年日本に来てくれるということもあるので、それを利用しない手はないと考えています。費用についてはBMJと福島医大の研究費で呼べることになっていますので、当日の費用分ぐらいを学会からお願いすれば、エキスパートが集まれるということで。エキスパートは次のWONCAの会長のオランダのクリス・ヴァンビール。この人は前のWONCAのリサーチのWGのリーダーでしたし、ランセットの編集委員で、自分の名前がついている論文が600ほどあって、世界で一番、家庭医療に関してインパクトファクターのある人です。それから、●●。アジア太平洋の会長、シンガポール家庭医学会学会長ですし、それから、WONCAのリサーチのWGのリーダーをやっているカナダのウォルタ・ロッサというクィーンズ大学の家庭医療学のチェアマン。BMJのプライマリケアの分野のエディターをしている●●という人がやってきて、香港から●●を招く予定です。パネルディスカッションのような形で研究の面白さ、重要性をディスカッションしてもらうのと初級・中級・上級にレベルを分けて、WSで実際に研究ネタを持ってきてもらって、実際に世界のエキスパートにアドバイスを貰いながら仕上げていくというセッションを考えています。研究ネタを持ってこれないけど、どんな風にアドバイスされるんだろうということで、周りを囲んで、その様子を見てもらうようなセッションを考えています。もちろん、一般演題等も並列して作っておきたいと思っています。一番苦労するのが会場で、できるだけ安くて広い会場。メインのホールは500名ぐらいの収容を考えないと大変なことになると思う。シンガポールやアジア、太平洋からも、海外参加もあり得る状況ですので、キャパシティを考えないといけないのですが。やはり、都内の会場はどこも高いので、難しい面があります。是非、理事の方からは会場について情報をいただけないかと。大学系とか病院でホールを持っているとか。大きなホールや会議室を含めて、どこか借りれるとか、つてがあれば情報をいただきたい。
竹村 場所について情報をお持ちの方がいらっしゃったら。
大西 学内であれば、検討を。
竹村 葛西先生のご発言にたいしてご質問とか。コメントなどございませんか。

9. 第24回(2009年)学術集会について
山田 2009年については3学会合同開催するということで話を進めています。期日については2009年5月30-31日。土日ということです。場所は京都国際会議場を仮予約している。今の時点ではどういう開催になるか分かりませんが、3学会合同で開催しようということです。ただ、総合診療医学会は3月に博多で開催することが決まっているので、前の合同開催時のように、研究に関するグループが一緒にやるという形になるはないか。PC学会は現在の学会長の前沢先生がやられるということです。本学会としては、どういった形での合同開催となるか分からないが、日本家庭医療学会として会頭という形で選出しておきたい。できれば今日、会長についてご審議いただければと思います。
竹村 前回の理事会で、順番からすると開業医の先生ということで、雨森先生の名前が挙がっていましたが。
  (決定)

10. 出版物の発行について
竹村 生涯教育委員会から、「PATIENT-CENTRED PREVENTIVE MEDICINE」の出版について依頼がありましたので、これについて議論したいと思います。
山田 会員の中の若手の人たちが予防医療に関して冊子をまとめられました。これについて、出版するということです。概ね出版社はプリメド社です。生涯教育委員会のほうで少し手をいれて、家庭医療学会監修という用語を使用して出版してもいいかということです。是非、そういうことは進めていただきたいと思います。生涯教育委員に監修の作業をお手伝いいただいて、最終的に監修という名目で出版したいと思いますが。もし、今、ご意見があれば。
大西 売られているものか、売られていないものなのかどうか。これを書かれた人と学会との関係はどんなものなのか。
山田 売られる予定のものです。これは参考に印刷されたものです。プリメド社から金額をつけて売ることになると思います。
WSなどで1000円で。資料として持っている人はいると思う。
大西 きちんとした出版社から売ると、学会の名前が載った出版物が増えるということで、悪くはないでしょうが。
生涯教育委員会に会員が出版を希望する時の窓口になるという役割があるので、そのうちの一つになるのかと。すでに出版されている『家庭医療学入門』、内山先生が監修されている本ですが、それの第二版も家庭医療学会監修という形で出版する予定です。内山先生の部分は内山先生がやられますが、この本に関しては、生涯教育委員会のメンバーで目を通して、文言や体裁のこととか、内容そのものは「PATIENT-CENTRED PREVENTIVE MEDICINE」の手法にのっとった形で、そのエビデンスを吸収して、それぞれの予防医療のエビデンスをまとめているという形です。出版社サイドからも本当に読み物になるのかというリクエストも多分来ると思うので。そういうことも付き合わせて、最終的な形にしていきたいと考えている。
書いた人はそれでいいのかという問題もあります。
書いた人とも話して。だいたい名古屋大学の総合診療部から出ていった人がほとんどなので。編著はその4人になると思います。
三瀬 最後の数ページの部分は、新たに自分たちで検討して作成された部分か。
大西 著作権の許諾が必要な内容が一部あるのではないか。頒布する時は条件が違うので。
著作権については、出版社の問題になると思うので。
山田 著作権に関しては出版社と協議をしていただくと。
三瀬 そこに書いてあるのは、訳というか。4人の方が検討されて判断されているのか。
そうですね。
山田 生涯教育委員会でもう1度、すべてのことを著作権のことも含めて、チェックいただいて、監修のことについて報告いただくということでよろしいでしょうか。

11. 学会事務局転居の件《9月1日より、所在地・FAX番号が変更となります》
新所在地 〒550-0002 大阪市西区江戸堀1丁目22番38号 三洋ビル4F
新FAX番号 06-6441-2055 (※電話番号は変更ございません)

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