ごあいさつ
当番世話人 有賀 長規(高崎市医師会長)
この度、第24回群馬県救急医療懇談会を高崎市において開催する運びとなりました。当市での開催は、平成22年に高崎総合医療センターを主会場として開催された第18回以来、6年ぶりとなります。あの未曾有の大災害、東日本大震災が勃発したのは、その半年後のことでした。今回の会場を設営する高崎市総合保健センターは、中核市高崎誕生の象徴的建造物として平成23年2月に竣工し、震災直後の混乱のさなかにあった同年4月1日に開設されました。免震構造を備え、三師会の事務局、高崎市保健医療部、高崎市保健所、高崎市夜間休日急病診療所等を配する保健・医療の拠点として、広域災害発生時には対策本部機能を発揮しうる施設です。聴講の合間にこの施設についても是非ご覧頂きたいと存じます。
本年4月14日に発生した前震に端を発する平成28年熊本地震は、改めて自然災害のすさまじい破壊力を見せつけました。この度の知見を十分に分析して今後の備えに生かしていかねばなりません。
今回の特別講演では、「阪神淡路大震災から21年 –兵庫県立淡路病院救急外来が語り継ぐべきこと–」について、神戸百年記念病院の水谷和郎先生にご講演を賜ります。また、市民の皆さんに災害への関心を更に高めて頂くため、高崎市等広域消防局による地震体験・煙体験の一般公開も企画しております。
救急医療に携わる医療機関関係者、救急隊員、行政の方々は勿論のこと、なるべく多くの市民の皆さんにも是非参加して頂きたいと願っております。
当番世話人 関原 哲夫(医療法人社団日高会 日高病院 病院長)
この度、高崎市医師会と共に第24回救急医療懇談会を高崎市総合保健センターにて開催する運びとなりました。
先の熊本地震では、多方面にわたり大きな被害をもたらし、現在も多くの被災された方々が避難生活を送っております。心よりお見舞い申し上げると共に、1日も早い復興を祈念いたします。
わが国では、21年前の阪神淡路大震災以降、12年前の新潟県中越地震、5年前の東日本大震災、今回の熊本地震と震度7を超える地震が周期的に発生しております。大規模な災害医療は、医療資源が絶対的に不足した状況になり、急性期から慢性期と長期間のサポート体制も必要となります。自院が被災を受けた状況下においても、必要とされる医療を可能な限り提供するために事業継続計画(BCP)の策定が求められるようになりました。BCP策定のためには、災害救急医療現場において医療機関、消防局、行政機関、医薬品メーカー、医療機器メーカー等との幅広いシームレスな連携体制の構築が必要不可欠です。
本懇談会では、神戸百年記念病院の水谷和郎先生に「阪神淡路大震災から21年 ―兵庫県立淡路病院救急外来が語り継ぐべきこと」の特別講演を賜ります。災害医療において、今何を準備すべきかを学ぶ大変貴重な機会であると考えています。
本懇談会を活用し、群馬県の救急災害医療がさらに発展するきっかけになる事を望み、また、活発な討論ができるよう多くの皆様のご参加をお待ちしております。
実行委員長 木村 圭一(医療法人社団日高会 日高病院 救急部部長)
今年の群馬県救急医療懇談会は高崎市で行うことになりました。今回で第24回目となるこの会は、群馬県の救急医療のレベルアップに大きな力を発揮してきたと思います。この歴史ある会を高崎市医師会と共に日高病院が担当させていただくことは、誠に光栄なことですが、その責任も重大だと感じています。
今年は特別講演の講師として、阪神大震災の日に淡路島の病院で当直をされていた水谷和郎先生をお招きし、災害について考える時間を設けさせていただきました。熊本、大分で大きな地震が発生したばかりで、群馬県でもいつ災害が発生するか分かりません。災害医療は普段の救急医療とは別物と思われますし、訓練をどれだけ重ねても十分ではないでしょう。しかし、体験された方々の貴重なお話を伺うことで、今後の災害医療に対する取り組みは変わってくるのかも知れません。
多くの皆様が参加され、活発な議論を行っていただければ幸いです。