舩後が取り上げられた新聞記事
2005年5月共同通信社全国配信記事

「時の人」

舩後靖彦(ふなご・やすひこ)さん

 「人間どんな姿になっても人生をエンジョイ(楽しむこと)できる。一人でも多くの人に、わたしの生き様を見てもらい、そのことをぜひ知ってもらいたい」
 六年前に原因不明の難病、筋委縮性側索硬化症(ALS)を発病。「絶望で一時は死ぬことしか考えなかった」どん底からはい上がった。
 現在、体は全く動かず、自力で呼吸することもできない。しかし、人工呼吸器を付け、ボランティアらの支援を受けながら講演やロックバンドとともにライブ活動に飛び回る。


 


「今の活動も、同病のALS患者さんに助言し支援する延長線上です」

 

 「今の活動も、同病のALS患者さんに助言し支援する延長線上です」
 パソコンと発声装置などから成る「意志伝達装置」が周りとのコミュニケーションの手段だ。パソコンはわずかに動く額のしわで操作するが、電子メールでは毎日多くの人と話をしている。

「人生は絶対あきらめては駄目。今を逃げず大切にして、自分らしく精いっぱい生きよう」

 

 

 普段は身体障害者療護施設にいるが、つい先日も、母校の千葉南高校に招かれ、在校生を前に人工音声で講演。ギター小僧≠セった学校時代や商社勤務を振り返り、「現在は訪問介護会社の相談役やバンド活動、詩人活動などを続行中。人生は絶対あきらめては駄目。今を逃げず大切にして、自分らしく精いっぱい生きよう」と呼び掛けるとともに、ライブ活動を披露した。
 「後輩諸君の真摯な姿勢とライブの熱狂ぶりに生きていて良かったと思った。これは本当です」

 

「後輩諸君の真摯な姿勢とライブの熱狂ぶりに生きていて良かったと思った。これは本当です」。

岐阜市に生まれ、十歳から千葉市在住。奥さんと高校生の娘さんが市内に住む。四十七歳。