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 河野道宏の東京医科大学・東京警察病院 脳神経外科における
     聴神経腫瘍・小脳橋角部腫瘍・頭蓋底髄膜腫の診療実績
        
   平成29年上半期の診療実績を追加しました。
                     Last update: 2017.10.15  

  概 説


  聴神経腫瘍を含む小脳橋角部腫瘍や側頭骨内腫瘍を含む頭蓋底腫瘍の手術は、脳神経外科
  の中でも最も難しい手術とされています。その理由は、多数の脳神経や脳血管が腫瘍と
  からみついている状況から脳神経や脳血管、脳幹などを傷つけずに腫瘍のみを切除しなけ
  ればならないからです。
  したがって、脳神経外科医に求められるものは、
繊細な技術と豊富な経験は当然のこと、
  圧倒的な体力と長時間衰えることのない持続的な集中
です。また、脳外科医だけでなく、
  もう一つの重要な要素である、
術中脳神経モニタリングを持続的に行える環境 (スタッ
  フ、機器、知識)と、さらには麻酔科やナースの協力が不可欠です。以上の理由から、
  聴神経腫瘍・小脳橋角部腫瘍・頭蓋底腫瘍の手術はどの病院でも均等に行われることな
  く、専門施設に紹介が集中しやすいのです。
  これらのすべてが揃っていたとしても、今度は手術数が少なければ、その力を生かし切る
  こと、というよりは維持することすら難しくなります。逆に言えば、手術件数が多ければ
  そのチーム全体の経験がどんどん豊富になってゆき、ムダが省かれてゆき効率が上がって
  各々のパートがベテラン化します。このようなチームには知識の欠乏に起因するいわゆる
 「医療ミス」は起こりにくくなることは当然のことです。 したがって、診療実績は、その
  チームがどのぐらいの専門性を有しているのかを計る1つの指標と言えます。
  河野は、毎週2-4件 (月に8-12件)というかなりのペースでこの分野の手術を行っており、
  まさしく専門医療を提供できていると自負しております。
  この9年間の自験手術例を提示させて頂きます。患者様にはこの数がどの位のものである
  かは理解しにくいと思われますが、参考となる数字としては、
この部位の手術を年間20件
  行う全国的に大学病院を含めてもかなり限られており、30件を超えている施設は全国で
  1けたに過ぎないと思われます (こちらをご参照ください)。
平成18年から7年間連続で、
  一年間に聴神経腫瘍・小脳橋角部腫瘍の手術は約100-150件 (聴神経腫瘍は約70-110件)
  施行しています。
   河野の診療実績の特徴は、多くの患者様が大学病院や総合病院からの小生への御紹介で
  あることです。また、最近増えてきております、患者様の意志で当科を受診される場合
  でも、ほとんどが大学病院や総合病院で診断され、当科での手術を希望されたものです。
   最近顕著なのが、患者様ご自身がテレビ番組などで脳神経外科の手術というものが
  術者・施設によって結果が全く異なるということに気づかれ、セカンドオピニオンなど
  を通してご自分の本当の治療場所を決めるためにご自身で動き始めたことは、平成16-
  24年の実績を見て頂ければご理解頂けると思います。 河野が手術している患者様は
  東京都内や関東圏内在住の方だけでなく、遠方からの方も多いのが現状です。
   最近増えているのが
ガンマナイフやサイバーナイフ等の、放射線治療後の再発腫瘍
  対する手術です。
放射線治療を過去に受けていると、腫瘍は固くなり、摘出が困難となる
  だけでなく、神経と腫瘍の癒着がより強固となっているため、摘出率や顔面神経機能温存
  の確率が下がりやすいことが知られています。さらに放射線治療前には手術が行われて
  いれば、手術部位の癒着のために、手術はさらにさらに難しくなってきます。

   放射線治療後の小脳橋角部腫瘍の手術は、平成18年から毎年3-5例手術しており、今後
  増えてゆく可能性が予測されます。放射線治療後の再発腫瘍の手術が極めて難しいことを
  十分に知った上で最初の治療の選択を慎重に行って頂きたいことと、このような難しい
  手術こそ、専門性が必要であることを強調したいと思います。


                東京医科大学 脳神経外科学分野 主任教授 河野道宏


  手術成績 (H29.6.30現在)    

                     詳しくはこちらをご参照下さい。

   これまでに河野が手術した
小脳橋角部腫瘍は1574例、聴神経腫瘍は1134例
  ・平均腫瘍切除率は約98%で、解剖学的顔面神経温存率は99.5%、顔面神経機能温存率は
   98%、有効聴力温存率は68%。
当科で手術しているのは、ほとんどが大きい腫瘍で
   あり、極めて難しいケースが集まっている条件の中でこの手術成績を出しております
   (小さな腫瘍を多く手術している病院の成績とは条件が全く異なります)

  ・聴神経腫瘍の大きさ別に手術成績を検討すると、平均腫瘍切除率、顔面神経機能温存
   率、有効聴力温存率すべてにおいて腫瘍が小さいほど良好な結果が得られました。


   ◇ 平成29年1月-6月(2017年上半期)    東京医大


  手術件数:計 69 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍1例を加えると頭蓋底腫瘍手術は70件 
   聴神経腫瘍     
55件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 2例
   顔面神経鞘腫    
3 件     
   三叉神経鞘腫    
1 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
  4 件     
   その他の神経鞘腫   0
   グロームス腫瘍    
2 件    
   頭蓋底髄膜腫    
4 件       
   類上皮腫      
0
   その他        
0


   ◇ 平成28年1月-12月(2016年)    東京医大


  手術件数:計 129 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍1例を加えると頭蓋底腫瘍手術は130件 
   聴神経腫瘍     
84件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 3例
   顔面神経鞘腫    
4 件     
   三叉神経鞘腫    
4 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
 11 件     
   その他の神経鞘腫   0
   グロームス腫瘍    
1 件    
   頭蓋底髄膜腫    
16 件       
   類上皮腫      
 4
   その他         
5


   ◇ 平成27年1月-12月(2015年) 東京医大・東京警察病院


  手術件数:計 112 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍2例を加えると頭蓋底腫瘍手術は114件 
   聴神経腫瘍     
78件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 7例
   顔面神経鞘腫    
2 件     
   三叉神経鞘腫    
4 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
  3 件     
   その他の神経鞘腫  1
   グロームス腫瘍    
2 件    
   頭蓋底髄膜腫    
16 件       
   類上皮腫        3
   その他         
3


   ◇ 平成26年1月-12月(2014年) 東京医大・東京警察病院


  手術件数:計 146 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍4例を加えると頭蓋底腫瘍手術は150件 
   聴神経腫瘍     
98件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 7例
   顔面神経鞘腫    
4 件     
   三叉神経鞘腫    
5 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
  4 件     
   その他の神経鞘腫  2
   グロームス腫瘍    
1 件    
   頭蓋底髄膜腫    
22 件       
   類上皮腫        7
   その他         
3


   ◇ 平成25年1月-12月(2013年) 東京医大・東京警察病院


  手術件数:計 145 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍1例を加えると頭蓋底腫瘍手術は146件 
   聴神経腫瘍     
106件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 6例
   顔面神経鞘腫    
4 件     
   三叉神経鞘腫    
2 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
  9 件     
   その他の神経鞘腫  1
   
グロームス腫瘍     1 件    
   頭蓋底髄膜腫    
14 件       
   類上皮腫        3
   その他         
5


   ◇ 平成24年1月-12月(2012年)


  手術件数:計 148 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍2例を加えると頭蓋底腫瘍手術は150件 
   聴神経腫瘍     
107件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 3例
   顔面神経鞘腫    
4 件     
   三叉神経鞘腫    
5 件     
   頸静脈孔神経鞘腫
  5 件     
   舌下神経鞘腫      2
   滑車神経鞘腫      
1 件 
   グロームス腫瘍    
2 件    
   頭蓋底髄膜腫    
14 件       
   類上皮腫         3
   その他         
5


   ◇ 平成23年1月-12月(2011年)


  手術件数:計 137 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍4例を加えると頭蓋底腫瘍手術は141件 

   聴神経腫瘍     
104
   顔面神経鞘腫     
4 件     
   三叉神経鞘腫      
2 件     
   頸静脈孔神経鞘腫  
  5 件     
   舌下神経鞘腫     0
   滑車神経鞘腫     
件 
   グロームス腫瘍    
2 件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 5例
   頭蓋底髄膜腫   
  10 件       
   類上皮腫          6
   その他          
4

   ◇ 平成22年1月-12月(2010年)


  手術件数:計 133 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍8例を加えると頭蓋底腫瘍手術は141件 

   聴神経腫瘍      
95
   顔面神経鞘腫     
2 件     
   三叉神経鞘腫      
6 件     
   頸静脈孔神経鞘腫  
  5 件     
   舌下神経鞘腫      2
   滑車神経鞘腫      
件 
   グロームス腫瘍     
1 件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 4例
   頭蓋底髄膜腫   
  14 件       
   類上皮腫           2
   その他            
6


   ◇ 平成21年1月-12月(2009年)


  手術件数:計 115 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍6例を加えると頭蓋底腫瘍手術は121件 

   聴神経腫瘍      
70
   顔面神経鞘腫     
6 件     
   三叉神経鞘腫      
1 件     
   頸静脈孔神経鞘腫  
 10 件     
   舌下神経鞘腫      0
   滑車神経鞘腫      
件 
   グロームス腫瘍     
4 件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 3例
   頭蓋底髄膜腫   
  14 件       
   類上皮腫          3
   その他          
7


   ◇ 平成20年1月-12月(2008年)(新病院移転のため、2ヶ月半の手術off期間を含む)


  手術件数:計 107 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍5例を加えると頭蓋底腫瘍手術は112件 

   聴神経腫瘍      
74
   顔面神経鞘腫     
2 件     
   三叉神経鞘腫      
3 件     
   頸静脈孔神経鞘腫  
 4 件     
   舌下神経鞘腫      2
   滑車神経鞘腫      
1 件 
   グロームス腫瘍     
4 件     ガンマナイフ・サイバーナイフ後 3例
   頭蓋底髄膜腫   
   8 件       
   類上皮腫          4
   その他          
5


   ◇ 平成19年1月-12月(2007年)


  手術件数:計 114 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍8例を加えると頭蓋底腫瘍手術は122件 

   聴神経腫瘍      
93
   顔面神経鞘腫     
1 件     
   三叉神経鞘腫      
1 件     
   頸静脈孔腫瘍    
  2 件      ガンマナイフ・サイバーナイフ後 5例
   頭蓋底髄膜腫     
8 件       
   その他          
9


   ◇ 平成18年1月-12月(2006年)


  手術件数:計 97 件 これに他部位の頭蓋底腫瘍8例を加えると頭蓋底腫瘍手術は105件 

   聴神経腫瘍      
76
   顔面神経鞘腫     
4 件     
   三叉神経鞘腫      
5 件     
   頸静脈孔腫瘍    
  2 件      ガンマナイフ・サイバーナイフ後 5例
   頭蓋底髄膜腫     
7 件       
   その他          
4

   ◇ 河野の小脳橋角部腫瘍・側頭骨内腫瘍の手術件数の推移(1997-2011年)
                (1997-2003:富士脳研病院、2004-東京警察病院)
                     

        
  


   小脳橋角部腫瘍とは、聴神経腫瘍を代表とする腫瘍群で、各神経鞘腫、髄膜腫その他を
   含みます。側頭骨内腫瘍とは、側頭骨内に限局する腫瘍で、主として顔面神経鞘腫や
   グロームス腫瘍を指します。







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