救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 |
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秋田魁新報社の報道によると、秋田臨港署は2004年11月29日、救急救命士の資格がないのに患者に除細動(電気ショック)を実施したとして、秋田市土崎消防署の救急隊長と隊員2人を医師法違反の疑いで秋田地検に書類送検しました。救急隊員は2004年 4月26日、同市土崎港の医院で、男性患者(85)に除細動を行ったことについて罪を問われています。心室細動患者においてできるだけ早期に除細動を行うことは救命の最も重要な手段であることが広く知られており、2004年7月1日からは一般市民も自動体外式除細動器(AED)を除細動を実施することができることとなりました。2004年4月の時点では一般救急隊員がAEDを作動させることが許されていなかったのは事実です。しかし、立ち会った医師が除細動を実施することができず、その医師の指示により一般救急隊員が除細動を行ったことは緊急避難にあたり、罪を問うべきではないと考えられます。以下、この件に関して救急医療メーリングリスト(eml-nc) で行われた意見交換を紹介します。皆様のご意見をウェブ担当者までお寄せ下さい。
目次
■意見交換(2005年 4月〜):2005年3月、大館の事例
あ)[eml-nc5: 0629] 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 越智[eml-nc5: 0631] Re: 0629 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 い)[eml-nc5: 0632] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 う)[eml-nc5: 0633] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 え)[eml-nc5: 0634] Re: 0629 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 越智[eml-nc5: 0635] Re: 064 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 え)[eml-nc5: 0636] Re: 064 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 お)[eml-nc5: 0637] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 越智[eml-nc5: 0639] Re: 0637 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 か)[eml-nc5: 0640] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 き)[eml-nc5: 0642] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 中村[eml-nc5: 0643] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 け)[eml-nc5: 0686] Re: ・・先生、・・先生、皆さまにお願いです/救急 救命士、病院内で違法の除細動を実施 越智[eml-nc5: 0687] Re: 0686 ・・先生、・・先生、皆さまにお願いです/ き)[eml-nc5: 0691] Re: ・・先生、・・先生、皆さまにお願いです/救急救 け)[eml-nc5: 0692] Re: 「救命士、病院内で違法の除細動」の論議を公開ウェブに 福井[eml-nc5: 0695] MC はいかに「違法除細動」をコントロールするのか け)[eml-nc5: 0751] 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに 「違法除細動」をコントロールするのか 中村[eml-nc5: 0752] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施/MCはいかに け)[eml-nc5: 0759] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに 中村[eml-nc5: 0782] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに 福井[eml-nc5: 0786] Re: MC はいかに「違法除細動」をコントロールするのか
■意見交換(2004年11月〜):2004年4月、秋田の事例
越智[eml-nc4: 2341] Re: 2338 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 (緊急避難として不起訴を!) E [eml-nc4: 2343] Re: 2338 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 越智[eml-nc4: 2350] Re: 2343 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 G [eml-nc4: 2351] Re: 2343 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 越智[eml-nc4: 2357] Re: 2351 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 (ウェブ発信にご協力を) G [eml-nc4: 2369] Re: 2351 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検 (ウェブ発信にご協力を) 越智[eml-nc4: 2376] Re: 2373 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検
■参考:意見交換(2004年5月〜):2004年4月、秋田の事例
天羽[eml-nc4: 1014] Re: 救急隊員が除細動 天羽[eml-nc4: 1026] Re: 救急隊員が除細動 14) [eml-nc4: 1036] Re: 救急隊員が除細動 越智[eml-nc4: 1046] Re: 1045 救急隊員が除細動 (除細動できない医師が恥じるような時代に) 越智[eml-nc4: 1049] Re: 1048 MCって何? (MCが消防、医療、行政を検証) 越智[eml-nc4: 1052] Re: 1050 救急隊員が除細動 (歯科待合室での除細動) 21) [eml-nc4: 1054] Re: 救急隊員が除細動 22) [eml-nc4: 1056] Re: MCって何? 14) [eml-nc4: 1067] Re: (歯科待合室での除細動) 22) [eml-nc4: 1075] Re: MCって何? 14) [eml-nc4: 1080] Re: (歯科待合室での除細動) 14) [eml-nc4: 1081] Re: (歯科待合室での除細動)
Subject: [eml-nc5: 0632] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: い(救急隊員)
Date: Sat, 9 Apr 2005 09:33:55 +0900
(あ)さん、みなさん おはようございます。
(い)です。
eml-nc5に書かれた記事を、私も今朝
新聞で読みました。
違法性が言われているのは、
1.AED(救急車内の半自動除細動器を含む)ではなくて、
医師が使用する除細動器を使った事(Jの手動設定など)
2.使用場所が院内であった
この2つが指摘されていると読み取れます。
新聞にも消防庁のコメントがあるとおり、一概に違法とは
言えないとあります。
もしかしたら院内でも医師の指示があれば良かったかもしれません。?
MC下だったらAEDでなくても?
一般の人が入れる場所(ER)ではないので、ご心配されるような
ことは、ないでしょう。(**)
一言、書かせてください。
大館市の実施した救命士の言葉が新聞にありましたが、
「違法性は分かっていたが、助けたい一心でやってしまった」
この言葉は、まだ俗に言う「秋田問題」と、まだ同じ視点・考え方です。
今までも全国の救命士たちが、助けたい気持ちは一杯で、
毎回のCPR事例に対して、努力してきました。
新聞に書かれているようにERの中は、TV番組で見るような比では
ありません。一刻を争う、そこも救命の現場です。
全国の救急救命士たちは、救急の最前線で、頑張っています。
メディカルコントロールの下で、自分の出来る範囲で努力をしなければ
人を助けても、世間は認めてくれません。
それが秋田問題だったでしょ。
こうした今も、全国の救命士たちは、現状の法律の枠の中で、
ジレンマと戦いながら、精一杯出来る限りのことは、やってくれている
と信じています。
ぜひ、全国の救命士たちに、エールを送ってあげてください。
From: 越智
Date: Sat, 09 Apr 2005 08:49:48 +0900
Subject: [eml-nc5: 0631] Re: 0629 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
(あ)さん、eml-ncの皆様、市立八幡浜総合病院麻酔科 越智元郎です。
(あ)さんより貴重な情報をいただき、有難うございました。昨年の「救急隊員、医師の
指示に基づいた除細動で送検」
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/04/oc-aed.htm
に引き続き、今回も秋田県内でのできごとですね。秋田県ではかつての「気管挿管問題」
の影響か、このような事例に断固処分しようという方向性があるようですね。
以下、箇条書きで私の感想を書かせていただきます。
1.救急救命士の救急救命処置は法律で搬送中に限定されているので、病院内で除細動
を行うのは「違法」
2.患者さんの命にかかわる事態であれば「違法性を阻却」される場合もある筈。
3.この救急救命士さんは違法性を承知の上で今回の処置を自己責任で実施。「違法性
が阻却」されるかどうかはわかりませんが、いずれにしても堂々と責任を取るほか
はないと思います。
4.違法性については明白ですが、人命尊重の観点から「違法性を阻却」されるかどう
かの医学的判断はまずは地域のメディカルコントロール協議会がするべきだと思い
ます。
5.(あ)さんのご質問の、病院内(医師が院内に居る)に居あわせた一般市民が病院の
機器を用いて患者さんに除細動を実施した場合も、救急救命士が処置をした今回の
場合と同様の考え方になると思います。すなわち法律的には違法、「違法性が阻却」
されるかどうかは最終的には法廷が判断(医学的にはまずは地域のメディカルコン
トロール協議会が判断すべき)することだと思います。
皆様のご意見はいかがでしょうか。
From: う(救急隊員)
Subject: [eml-nc5: 0633] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
Date: Sat, 9 Apr 2005 11:35:18 +0900
みなさん こんにちは
(う)@・・消防です。
今回は、院内での医師が使用する除細動器を使用して
除細動を行ったと言うことですが、私も同じような経験を
したことがあります。
まだ包括的除細動が認められていない数年前のことです。
VF波形のためオンラインで医師の指示を得て除細動を実施。
院内収容後、間もなく医師が処置中にVF波形。
医師にVFである旨を報告すると「除細動を行ってください。」と
言われ、「院内では、できません。」と言うと
医師より「先程までは、できたのに今度は、指示があってもでき
ないの?結構面倒ですね。」と言って医師に操作方法を教え
除細動を行ったことがあります。
その後も何度かVFとなり医師が除細動を行っていましたが
かなり困惑しておりました。
救急救命士法 第44条2項では、
救急救命士は、救急用自動車その他の重度傷病者を搬送する
ためのものであって厚生労働省令で定めるもの(以下この項及び
第53条第3号において「救急用自動車等」という。)以外の場所に
おいてその業務を行ってはならない。ただし、病院又は診療所へ
の搬送 のため重度傷病者を救急用自動車等に乗せるまでの間
において救急救命処置を行うことが必要と認められる場合は、こ
の限りでない。
とあり、現場から院内収容まで厳密に言えば、病院到着まででしょうか?
AEDの使用を含め「救急救命士」であるがために除細動のみに関して
いうと「制約」があるような気がします。
Subject: [eml-nc5: 0634] Re: 0629 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: え(医師)
Date: Sat, 9 Apr 2005 12:52:36 +0900
(え)です。
ご紹介頂いた記事を読みましたが、『救急車内で除細動を試みようとし
たが、除細動器が作動しなかった。』と書かれていました。救急車搭載
のAEDが故障していたのか、あるいは、AEDの波形解析で「除細動
せず」の状態であったのか、記事だけでは詳細は不明ですが、気になり
ました。
"[eml-nc5: 0631] Re: 0629 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
" において、"Genro Ochi
From: 越智元郎
Date: Sat, 09 Apr 2005 13:27:02 +0900
Subject: [eml-nc5: 0635] Re: 064 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
(え)さん、eml-ncの皆様、市立八幡浜総合病院麻酔科 越智元郎です。
〇
(え)さんは書きました(eml-nc5: 0634):
>ご紹介頂いた記事を読みましたが、『救急車内で除細動を試みようとし
>たが、除細動器が作動しなかった。』と書かれていました。救急車搭載
>のAEDが故障していたのか、あるいは、AEDの波形解析で「除細動
>せず」の状態であったのか、記事だけでは詳細は不明ですが、気になり
>ました。
→ 心室細動であっても振幅が小さい(fine VF)場合、救急車搭載の半
自動式除細動器が心静止と判定して充電・放電が行われないことがま
まあると聞いています。
〇
越智より
>> 今回も秋田県内でのできごとですね。秋田県ではかつての「気管挿管問題」
>> の影響か、このような事例に断固処分しようという方向性があるようですね。
(え)さん
>その「秋田問題」についても詳細を存じませんが、当時は救急救命士に
>許されていなかった気管挿管が常習的に行なわれていたこと、
→ はい、秋田県で救急救命士による気管挿管が常習的に行われていたこ
とを指しています。ただ、このことは秋田だけでなく、全国の多数の
消防本部で同様の違法行為が行われていました。
(え)さん
>更に、
>「救急救命士による気管挿管が、救命率向上に有用であった」とする
>データがねつ造とされた事件を指すのでしょうか?
→ 秋田県の消防本部などが「救急救命士による気管挿管が救命率を向上
させた」というデータを出したことはありません。この地域で実施さ
れた気管挿管をラリンゲアルマスクなどを使用したことにして救命率
を計算したものと思います。ただし救命率自体はまさにその地域の本
当のデータであり、すぐれた救命率をあげていたことは間違いない所
だと思います。市民CPR実施率の高さ、口頭指導の充実、早期除細動
への努力(他地域で行われていた、本来不要な心電図伝送などは省略
されていました)などが高い救命率をもたらしていたものと思います。
それでは引き続き意見交換を宜しくお願いいたします。
Subject: [eml-nc5: 0636] Re: 064 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: え
Date: Sat, 9 Apr 2005 14:07:09 +0900
越智さん、丁寧なレスポンスを賜わりどうもありがとうございました。
(え)です。
さて、人命を救うという崇高な目的の前で、法律上の資格云々を問うの
は杓子定規で愚かしいのかも知れません。しかし、これは種々の問題を
孕んでいるように思います。
卑近な例ですが、例えば緊急時に自動車免許のない者に救急車の運転を
させられるのか?と問われれば、無免許運転が違法だから、と云う理由
だけでなく、自動車運転の教習を受けていない者が運転すれば二次的な
事故を起こす虞もあるから、と云う理由で多くの方の答えは「No」で
しょう。
同様に除細動と気管挿管など救急救命士が教育訓練を受けた処置だけ
であらゆる患者を救命できる訳でなく、医行為について法律が医師免許
を要件としているのは、医療行為をするには高度な教育研修が必要であ
ると社会が考えているからです。少なくとも6年間の大学教育と5年間
の卒後研修は、最低限、必要であろうと考えます。
救命率のデータの件は、私は詳細を存じませんが、もし、『気管挿管を
ラリンゲアルマスクなどを使用したことにして救命率を計算した』ので
あれば、そのデータの信頼性を疑われて仕方のない失態であったと思い
ます。
Subject: [eml-nc5: 0637] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: お(消防職員)
Date: Sat, 09 Apr 2005 22:20:25 +0900
皆さんこんばんは
(お)です。
私も2年半ほど前に病院内の除細動器を使った経験者です。
このときは、医師の指導のもとおこないました。
(う)さんと同じ質問になるかと思いますが、病院研修の実習項目では「除細動」
はIランクの指導者のもと、実施しても許容されるという実習項目に入っていま
す。その際、使う除細動器は病院内にある手動設定式と思いますが、このときも
使ってはいけないのでしょうか?
もう救急隊から離れてしまったのですが、私は病院搬送後は医師や看護師の補
助にあたり、いろいろな症例から勉強していくものと考えて活動してきました。
手動設定式の除細動を使ったのもその一つと考えています。
From: 越智元郎
Date: Sun, 10 Apr 2005 09:31:32 +0900
Subject: [eml-nc5: 0639] Re: 0637 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
(お)さん、eml-ncの皆様、市立八幡浜総合病院麻酔科 越智元郎です。
〇
(お)さんは書きました(eml-nc5: 0637):
>私も2年半ほど前に病院内の除細動器を使った経験者です。
>このときは、医師の指導のもとおこないました。
→ 法は法としてあるわけですが、その運用の実態にはさまざまな形があ
るようです。
・憲法第9条については長い間論議が続いています。
・速度制限50km/hの道路を制限範囲内で走る車はあまりありません。
実習を含め、救急救命士の救急救命処置(本来は搬送中の心肺停止患
者に対してのみ許されている)は医師が自ら行うところを、医師のそ
の手の上に救急救命士が手を重ねる形で(hands on研修)処置を行っ
ており、行為の主体は医師という考え方が許されているのではないで
しょうか。
(お)さん
>(う)さんと同じ質問になるかと思いますが、病院研修の実習項目では「除細動」
>はIランクの指導者のもと、実施しても許容されるという実習項目に入っていま
>す。その際、使う除細動器は病院内にある手動設定式と思いますが、このときも
>使ってはいけないのでしょうか?
→ 行政が提示している「病院研修の実習項目」が必ずしも合法的とは言
えないと思います。救急救命士の気管挿管実習も、市立札幌病院歯科
医師の研修問題の1審判決
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/shika03/index.html
に照らせば、例え研修としても医師でない者が気管挿管などの医療行
為を実施することは違法と判断されており、問題もあるわけですが・・
ただ、現状での解釈は「hands on研修」ということになっており、救
急救命士が病院で気管挿管をしたり手動式除細動器を用いることが容
認されていると考えてよいと思います。
以上、皆様のご意見はいかがでしょうか。
Subject: [eml-nc5: 0640] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: か(医師)
Date: Sun, 10 Apr 2005 12:29:19 +0900
(か)です。
このスレッドは斜読みで熟読してませんでしたので、少し的外れになるかも知れない
ことをお許し下さい。
越智様:wrote
>医師が自ら行うところを、医師のその手の上に救急救命士が手を重ねる形で・・・
過去、prehospital care におけるmedical contorolの研究で米国各都市の消防各部
局に調査にいきました。その際、Boston AMRのmedical directorは、パラメディックは
「physician's hand」「physician's extender」であるといってました。
直訳すれば「医者の手」であり「医者の『その先に』にある者」という意味でしょう
か? いずれにせよ、医師がおこなうことを、医師のかわりに現場で行なうわけで、そ
の処置の適否の判断は地域で認められたプロトコール(活動基準)に従うことが「契約」
を守る意味での担保になります。もしプロトコールにはずれることがあれば、on line
medical controlを受けて指示を仰げばよいことになります。実にクリアカットです。
米国は訴訟社会、契約社会であることは御存じのところですが、その通り、このプロ
トコールは契約書として守らなければならない重要な位置付けとなっています(そこが
日本の活動基準の位置付けと異なるところですが)。
この米国の訴訟社会でも、傷病者を救助しようとする行為は善きサマリア人法で擁護
されています。パラメディックを擁護する法律や条例などにはこの善きサマリア人法だ
けでなく、彼らが「医者の『その先に』にある者」としての位置付けられていることか
ら、医師法の管轄下にも入るそうです。
日本にあっても、基本的には「法律」というものは「人間に優しい」ことが原則とき
きました。しかしながら救助しようとする行為にブレーキをかける法律であれば、それ
は奇妙なことです。四角四面に法律違反として組織の中で個人が断罪されるのであれば、
その個人のやる気も失せてしまうかも知れません。
この問題は消防組織だけの問題ではありません。日本では米国のように有効なMC体制
がまだまだ構築されておりませんが、MC協議会が今後、この問題についてどのような議
論でどのような結論を出して、そしてこの個人に、そしてプロトコールに対し、また地
域救急医療体制にどのようなフィードバックをするかが極めて重要であると思われます。
ここのMC協議会の正念場でしょう。
ちなみに救命士が「医者の手」であると、昔、某消防本部の会合で言ったら「医者の
手先」と勘違いされて「消防組織の自律性を阻害するもの」と怒鳴られた経験がありま
す。まだまだ誤解の多いところかもしれません。
少しスレはずしだったかもしれませんので、自分のカキコに関する議論はいたしませ
ん。
From: か(病院職員)
Subject: [eml-nc5: 0642] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
Date: Sun, 10 Apr 2005 21:55:06 +0900
・・病院の(き)です。
今回の書かれた記事を読んで考えさせられました。
(あ)さんも書かれていますが、『救急車内で除細動を試みようとしたが、除細動器
が作動しなかった。』とあります。実際に解析をして「除細動せよ!」であったなら
これはこれでまた違う面での問題が浮上、解析されていなければ操作ミス等も
ありえるためこれもまた問題になる。
患者の救命に力を注ぐ気持ちは誰もが一緒であると信じていますが、別な患者の
処置中でいつまでも緊急的処置が行えないというのも大問題(病院側が・・・)。
対処した隊員は違法と分かっていても、故意的にやらざるを得ない状況とはいったい・・・。
違法であってもその地域の医療情勢や体質に問題がありその搬送先医療機関しかなかった
のであれば地域の医療体制について議論をした上で処分を考えてほしいと願います。
新臨床研修制度が始まり全国各地、医師不足でとんでもないことになっています。
大学からの派遣を頼っている病院の打撃は大きく、また、病院規模の縮小や
医局離れなど問題が勃発、一方、救急隊の現場はその煽りを受け現場滞在時間の
拡大、収容先医療機関の長距離搬送など消防側も全体的な問題が出ており、こうなると
救急告示だから何とかと善意で受けた病院、早く患者を助けたいと搬送した救急隊、
いったい誰が悪いという問題が出てきます。更に先日話題になった転院搬送時の
救急隊員2名体制、救急隊員の業務内容自体も拡大していくための配慮と言えるでしょうか。
現在厚生労働省が行おうとしている医療に対する考えが果たして現状にあっているので
しょうか?現在議論されている医療法人制度の見直し、株式会社の参入となった場合
今後の彼らの現場はどうなるのか、また我々病院側もどうるのか先の見えない状況で
医療を提供していくにはもう限界があります。
医師の指示で救急救命士が医師の指示を受け、すぐに指示医師が駆けつけられる環境下
での許容範囲の医療行為も考えなければ、マンパワー不足の医療機関には受け入れの限界
があります。また医師、看護師、救急救命士の各有資格を抜本的に見直す必要があるよう
に感じます。今の医療情勢にあった内容で変えなければ助かる命も助からない。
「すべては患者さんのために!」そう言える医療体制の構築を国に強く求めたい。
一体今回のこの問題(状況)はなぜ発生したか。なぜそうせざるを得ない状況に追い込まれたのか。
体制に問題はなかったのか良く吟味して頂き処遇を検討してほしいものです。
これからもまだまだ問題は起きると思っています。来年4月からのエピネフリンもまた実施後に
問題が起きるような気がしてなりません。
Subject: [eml-nc5: 0643] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
From: 中村利仁
Date: Sun, 10 Apr 2005 22:40:16 +0900
(あ)さん、みなさん、こんばんは。
中村@東北大医療管理学です。
((あ)さん)
> さて、この様な時には、一般人も除細動を行ったら違法となるんでしょうかね??
医師法第一七条については、反復継続する意思が存在しないと考えられるところか
ら医業・医行為に当たらないことは明らかで、適法です。近年の行政裁量を見る限り、
議論の余地はありません。ご不審であれば、医政局医事課にお問い合わせになればい
いと思います。
一方、傷害罪(刑法第二〇四条)については、緊急避難(同法三七条)によって違
法性が阻却される可能性が高いと思います。法曹の御意見を拝聴したいところです。
また、たとえば家族が除細動を行うことは、厚労省医政局医事課としては、放任行
為と称して医事法の枠外としています。家族による喀痰吸引などに例を見ることがで
きます。
ところで、通常の除細動器は一般人が簡単に取り扱えるものではありません。機械
によるガイドもなく、適切にパッドを貼り付け、ジュールを設定することはできそう
にないように思います。
--
Toshihito"rijin"Nakamura MD 中村 利仁
From: け(一般市民)
Subject: [eml-nc5: 0686] Re: 越智先生、(き)先生、皆さまにお願いです/
救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
Date: Thu, 21 Apr 2005 21:53:18 +0900
越智先生、(き)先生、皆さまにお願いです。
・・在住の(け)(一般市民)です。
当該スレッドへの皆さまのご意見を拝見しておりました。
4/10付の(か)先生のご意見は、自らの経験とも重ね合わせ
色々と考えさせられるものがございました。
最初に、お願いの要旨を申し上げます。
現在および今後予想される医療情勢を考え、救急救命士の職域拡大
(少なくとも院内まで)を国に要望していただけませんでしょうか?
職域拡大を要望するからには、消防側にも見直しをしていただきたい点
(人事異動のあり方など)がございますが
まず
救急医療の現場にあって、日々自らの手を汚して苦悩されている皆さまから
声を上げていただくことが、国民の命を救うための第一歩であると思いますが
皆さまのお考えはいかがでしょうか?
以下、お願いに至った理由です。
[(き)先生]
> 新臨床研修制度が始まり全国各地、医師不足でとんでもないことになっています。
<中略>
> 救急告示だから何とかと善意で受けた病院、早く患者を助けたいと搬送した救急
> 隊、いったい誰が悪いという問題が出てきます。
新臨床研修制度の影響かどうかはわかりませんが
昨年、私も搬送先病院で待機状態になりました。
私よりも数分遅れで到着した傷病者(おそらく、CPA on arrival)に医師と研修医が
かかりきりになったためです。
今回(大館市)の件は、特別なケースではなく、これからも何度でも起こり得るのだ
と考えさせられました。
幸い私は、事無きを得て今日に至っておりますが
大館市のケースに、自分の家族が置かれたらと考えると恐ろしくなります。
刻一刻と死は近づいてくるのに、手を拱いて待っているだけなんて
私には耐えられません。
違法とわかっていても、救急救命士の方に助けを求めるかも知れません。
いえ、きっと「助けて欲しい!」と懇願すると思います。
法治国家である以上、法を守ることは国民の義務と考えています。
そのことを百も承知で
自分の家族が瀕死の状態でいるのを目の当たりにすれば
法を犯してでも、助けて欲しい... これが正直な気持ちです。
[(き)先生]
> 医師の指示で救急救命士が医師の指示を受け、すぐに指示医師が駆けつけられる
> 環境下での許容範囲の医療行為も考えなければ、マンパワー不足の医療機関には
> 受け入れの限界があります。また医師、看護師、救急救命士の各有資格を抜本的に
> 見直す必要があるように感じます。今の医療情勢にあった内容で変えなければ
> 助かる命も助からない。
> 「すべては患者さんのために!」そう言える医療体制の構築を国に強く求めたい。
時代の流れとともに、社会情勢も変化いたします。
法も、その時代に即した柔軟なものでなければ、国民も不幸です。
人の命を助けようとする行為に、法がブレーキをかけているという状態を
一般市民の感覚で受け入れることができるでしょうか?
少なくとも、救急車の中でできることが、降りた途端にできないなんて
どう考えてもおかしい...
「救命の連鎖」をリレーに例えるなら
市民によるバイスタンダーから救急隊へと受け継がれたバトン(傷病者)は
医師の手に引き渡す(医師による処置が開始される)ところまでと考えるべきでは
ないでしょうか?
不測の事態も考慮し、医師に委ねるまでは救急救命士が責任をもつという体制を
作っていただかなければ、国民は安心を手にしたことにはなりません。
是非、皆さまのご意見をお聞かせ下さい。
そして、お力とお知恵をお貸しいただきたいと思います。
最後に、救急救命士の皆さまにお願いです。
「法を犯してでも助けて欲しい」と望む以上
大館市の件そして秋田市他の「気管挿管問題」に関わった救急救命士の皆さんを
裁く資格は、自分にはないと思っています。
但し、法治国家である以上
現状においては、衝動にかられることなく(心を鬼にして)
法を遵守していただきたいと切望いたします。
皆さまは、目の前にある傷病者だけでなく
多くの市民の命も預かっているということを
どうか思い出して下さい。
From: 越智元郎
Date: Fri, 22 Apr 2005 08:54:54 +0900
Subject: [eml-nc5: 0687] Re: 0686 越智先生、(き)先生、皆さまに
お願いです/救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
(け)さん、eml-ncの皆様、市立八幡浜総合病院麻酔科 越智元郎です。
救急救命士の活動範囲についての限定(搬送中のみ)や救急救命処置の
対象についての限定(心肺停止患者のみ)をはずすことを要望してほしい
というご意見ですね。救急救命士制度はいま大きな変動期にあります。処
置拡大が定着するか、メディカルコントロール体制が本当に確立されつつ
あるか、見極めないといけない段階と考えています。それゆえ私個人とし
ては今、(け)さんが提案された趣旨の要望書を国などに送付する気持ちは
ありません。
本メーリングリストなどを通じてもう少し一緒に勉強させてください。
Subject: [eml-nc5: 0691] Re: 越智先生、(き)先生、皆さまにお願いです/救急救命士、
病院内で違法の除細動を実施
From: き(病院職員)
Date: Fri, 22 Apr 2005 14:44:19 +0900 (JST)
(け)さんこんにちは。
・・病院の(き)です。
貴重なご意見ありがとうございます。
> 最初に、お願いの要旨を申し上げます。
> 現在および今後予想される医療情勢を考え、救急救命士の職域拡大
> (少なくとも院内まで)を国に要望していただけませんでしょうか?
まず、上記意見ですが救命という観点から考えると処置拡大は必要になる
と思います。しかし、この問題は非常に取り組みが一筋縄では行きません。
医師でない有資格者が行う処置に必ずしも過ちが起きないと言い切れない
こと、事故発生時の責任問題、また場所が病院内となると病院側への損失
といった問題が出てきます。(人の行為に完璧という文字はありません)
越智さんが書かれているように現在救急救命士法は一歩ずつ難産ながら
法改正(処置拡大)がなされています。現場の救急隊への負担、どこまでが
救命に繋がるか、どれだけ効果が望めるかなどを情報収集を行い、医学的に
処置拡大が本当に有効かを協議し決定しており、評価に時間がかかります。
今は、国への要望よりも医療情勢を正常化するためにはどうすれば良いかが
先決と思っております。どれだけ処置を拡大しても迅速な二次救命処置で
救命の連鎖が途絶えれば助かる命も助かりませんので。
まず、第一に医療全体の整備を行い、第二に私の発言していた内容等が
初めて有効になってくるのではないかと考えています。(私見ですが)
> 職域拡大を要望するからには、消防側にも見直しをしていただきたい点
> (人事異動のあり方など)がございますがまず
> 救急医療の現場にあって、日々自らの手を汚して苦悩されている皆さまから
> 声を上げていただくことが、国民の命を救うための第一歩であると思います
使命感が強い救急隊員さん、特に救急救命士の救えなかった患者への精神的
ダメージはかなりのものがあります。実際に自殺してしまった隊員や現場復帰
不能な方が全国におります。これは病院職員でも同じことですが消防にも
メンタルケアーが出来る場所の提供が必要ではと前に訴えてみたことがあり
ます。
> 昨年、私も搬送先病院で待機状態になりました。
> 私よりも数分遅れで到着した傷病者(おそらく、CPA on arrival)に医師
> と研修医がかかりきりになったためです。
重症患者の評価を行い優先順位を決めて処置していくのが現状だと思います。
待たされる患者さんの心理を考えると早めに見るべきとは思いますが。
(け)さんのように、必要性を考え救急車を呼ぶ方、そうでない方も入るので
す。救急車を呼ぶ、この呼ぶ行為自体も今後考えなければならないと思って
います。
前にとある町に出かけたとき私の前に救急車が止まりました。すると患者は
ちょっと指を切っただけで歩いて救急車に乗って行かれました。別な日は
泥酔状態で転倒し頭部裂傷で救急車のお世話になるも大暴れ。救急隊員が
患者に殴られていました。現場の隊員に話しを伺って見たことがありますが
8割くらい隊員さんが、患者から何らかの危害を受けているようです。
救急車を利用する市民の皆さんのモラルが今、問われいます。
> 法治国家である以上、法を守ることは国民の義務と考えています。
> そのことを百も承知で自分の家族が瀕死の状態でいるのを目の当たり
> にすれば法を犯してでも、助けて欲しい... これが正直な気持ちです。
私も一市民の立場で考えれば同じです。
そう考えると家族の守るためにも心肺蘇生法を知っておくことはは有効
ということになりますね。守りたい家族のためにも。
> 不測の事態も考慮し、医師に委ねるまでは救急救命士が責任をもつという
> 体制を作っていただかなければ、国民は安心を手にしたことにはなりませ
> ん。
一番の問題点、それが責任問題です。誰が行っても正しい手順で処置を
行えば結果は同じものが得られる。責任問題に発展しない医行為に
言及されてしまう訳です。そうなると一歩後退となってしまうのです。
国民全体が医療について考えだせば、きっと良い結果が出る。
そう信じたいものです。
From: け
Subject: [eml-nc5: 0692] Re: 「救命士、病院内で違法の除細動」の論議を公開ウェブに
Date: Sat, 23 Apr 2005 00:31:23 +0900
越智先生、皆さま
(け)でございます。
只今、越智先生からのメール[eml-nc5: 0687]を拝見いたしました。
>救急救命士制度はいま大きな変動期にあります。
>処置拡大が定着するか、メディカルコントロール体制が本当に確立されつつ
>あるか、見極めないといけない段階と考えています。
先生のご指摘のとおりです。
私こそ、不勉強にもかかわらず、一方的にお願いをしたことに
心よりお詫びを申し上げます。
公開ウェブの件、ご配慮いただきまして有り難うございます。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
要望の件、勿論、諦めたわけではありませんが...
お願いのメール[eml-nc5: 0686]を出すまでに
何日も迷い、悩みました。
それは、職域拡大が救急救命士の皆さんにとって良いことかどうか
結論が出せなかったからです。
職域が拡大されれば、それだけ課せられる責任も重くなります。
但し、今後の社会情勢を考えると
医療のすべてを医師だけでカバーできるものではありません。
救急救命士や看護師の皆さんを必要とするのは目に見えています。
今、一市民の私にできることと言えば
「救急救命士の皆さんを必要としています!」と訴えることぐらいです。
将来、医師でも看護師でもない「救急救命士」としての地位を
確かなものにできるかどうかは
最終的には、皆さんおひとりおひとりの熱意にかかっていると思います。
私は、是非、そうなって欲しいと願っております。
From: 福井道彦
Subject: [eml-nc5: 0695] MC はいかに「違法除細動」をコントロールするのか
Date: Sun, 24 Apr 2005 22:11:00 +0900 (JST)
福井:大津市民病院救急診療科です。
医師研修システムの「改革」の余波?などで救急科スタッフが1減になり、忙しさの
中でemlに目を通せていません。読む暇が無いのなら寄稿しよう??とキーを叩いて
います。議論の流れとずれていたらすみません。
今、個人的に「PAD」に関する再確認を進めています。その矢先、「救急救命士、病
院内で違法の除細動を実施」問題。久しぶりにemlのarchiveを拾い読みさせていただ
きました。
失礼ながら、この問題がどう決着するのかも重要ですが、私個人は「この問題はMC充
実の肥やしになるのか?」ということが気がかりです。一事が万事で、今後もMCはこ
ういった問題に晒されると予想されるからです。
私は、MCを病院前の医行為の責任を担保するシステムと理解しています。その方法は
包括的指示をはじめ様々なフィードバックを用います。
そこで、MCに関する理解が複雑化すると、私は常に病院内の医師と非医師医療従事者
の連携に置き換えて考えることにしています。
では、本問題が大津市民病院で発生したと考えてみます。
当院は全フロア3分以内の除細動が可能なようにAED配備しています。全ナースには
AED使用に関する包括的指示とAED使用に必要となる実習教育が確立しています。
さて、仮に、CPA状態でAEDを取りに走ったら、偶然、AEDが他のCPAで使用されてい
た。そこで、病棟にあった手動除細動を用いたとしたらどうでしょう?
関係する医師は患者及び家族に説明し理解を求めると思います。
・早期除細動の蘇生治療における重要性、・院内包括指示体制、・実際に行われた除
細動治療の妥当性などなど・・・そして、おそらく十分な理解が得られ、社会問題化
することは無いでしょう。
ところが、今回の「救急救命士、病院内で違法の除細動を実施」問題の詳細はわかり
ませんが、いきなり「担当者が無調法をしました」と決めて終わっているように感じ
ます(実際は業務へのフィードバックがなされていると思いますが・・・)。
さて、本論です。
この問題はMC発展の肥しになるんでしょうか?
では、だれが問題をとらえて、MC自体を発展させるんでしょうか?
数ヶ月前、大阪で開催されたMCに関わる医師研修に参加しました。
MC開始後時間が経過していることもあって、多くの問題が浮かびあがりました。
検証の量的不足(予算が律速段階)と内容が形式的になっている。救命士へのフィー
ドバック結果が見えない。気管内挿管実習が進まない。・・・
講師の現場医師からも「正直、特定行為はボスミン止まりにしてもらわないと対応で
きない」と忌憚ない意見も・・・
MCは新しい取組みですから、当初、様々な問題が出てきて当然です。じゃあ、誰がそ
れを取りまとめて日本のMCを改善していくのでしょうか?
医師の講師:国の指示通りにやっている。厚生労働省の講師に聞いてくれ。
厚労省の講師:関係省庁は医療現場の要請に基づいて体制整備するだけだ。
以前、日朝関係に詳しいジャーナリストの池某さんが「朝鮮では責任を先祖のせいに
する」「日本では責任を集団の中で蒸発させる」と書かれていました。
日本に、MCという苗を植えて、「失敗という肥し」で丈夫に育てる大事な時期に責任
者の顔が見えない。今のMCは日本的な責任蒸発の結果、創造性の低い教条主義・形式
主義に陥りかけていないかと危惧します。
ちなみに、MCという言葉が日本に提示されたころ、MD(Medical directionまたは
director)という「責任体制」も提示されました。今回の医師研修でMDが話題になっ
た際、参加者から「MDなんて聞いたことない」という質問がありました。挙手で確認
したところ半数近くの参加医師がMDを知りませんでした。MDもいつのまにか蒸発して
いたようです。
研修最終日の自由討論で「今後のMC改善の主体が見えない」こと、「臨床救急医学会
なりにその役割を明示して欲しい」ことなど発言しておきました。
例えば、今回の問題でも一般有識者ではなく学会のMC関係委員会等から、医学的妥当
性を支持するような責任ある発言が即時性を持って提示されて初めて発生する問題か
らシステム改善を図ることができるのではないでしょうか?
ひょっとすると、日本という単位ではなく真に「地場産業としてのMC」が問われてい
るのかもしれません。今回の問題を「ぼやけた日本」に拡大せず、自分達の地域MCの
肥やしに出来るかが全てなのかもしれません。
Subject: [eml-nc5: 0751] 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに
「違法除細動」をコントロールするのか
From: け
Date: Tue, 3 May 2005 00:04:04 +0900
(き)先生、福井先生、皆さま
(け)です。
(き)先生からのReply[eml-nc5: 0691]と福井先生のメール[eml-nc5: 0695]は
大変勉強になりました。
どうも有り難うございました。
先生方のご意見をうかがって思うことを以下に述べさせていただきます。
[(き)先生]
>使命感が強い救急隊員さん、特に救急救命士の救えなかった患者への精神的
>ダメージはかなりのものがあります。実際に自殺してしまった隊員や現場復帰
>不能な方が全国におります。
「違法とはわかっていたが、助けたい一心で...」という行為を生み出す状態に
救急救命士の皆さんを置き続けていることに、一番問題がないでしょうか?
見方を変えれば、法による制約のために、救えたかもしれない命を失うという事態を
生み出すことでもあります。
つまり、救急救命士もしくは傷病者(および家族)に犠牲を強いる状態を
国は、長期に渡って続けている(放置している)ということです。
怒りを禁じ得ないのは、その残酷さに気づいていない(麻痺している)ことです。
[(き)先生]
>救命という観点から考えると処置拡大は必要になると思います。
>しかし、この問題は非常に取り組みが一筋縄では行きません。
>医師でない有資格者が行う処置に必ずしも過ちが起きないと言い切れない
>こと、事故発生時の責任問題、また場所が病院内となると病院側への損失
>といった問題が出てきます。(人の行為に完璧という文字はありません)
処置、職域拡大に時間を要するというのであれば
現行法の見直しを随時行うなどの柔軟性はあってもいいのでないでしょうか?
昨年7月に
一般市民(非医療従事者)にもAED使用が認められるようになったのですから
この時点で、救急救命士が除細動を行う場合の規定についても
見直しをしても良かったのではないかと思われます。
[福井先生]
>この問題はMC発展の肥しになるんでしょうか?
>では、だれが問題をとらえて、MC自体を発展させるんでしょうか?
(引用部分後略)
福井先生のメールを拝見する限りでは、MCの将来に期待を寄せる気にはなれません。
国民のほとんどは、「MC」という名称を知らないか忘れてしまっていると思います。
救急要請の際に、対応して下さった救急隊員と医師がすべてなのです。
本論から外れるかも知れませんが
現在のMCは、ユーザーとしての国民(各地域住民)のニーズを反映させているので
しょうか?
私には、ユーザー不在のまま運営されているように思われます。
MCが機能しているか否かに関係なく
国民は、等しく救急医療を受ける権利があると思います。
地域差が生じてはならないはずです。
MCが新しい取り組みであるからこそ、国は、リーダーシップを発揮して欲しいと思い
ます。
[(き)先生]
>国民全体が医療について考えだせば、きっと良い結果が出る。
>そう信じたいものです。
私も、そう思います。
すべて他人(行政や医療機関など)任せの姿勢ではなく
必要と思われることは、意見を述べていただきたいと思います。
それが、将来、誰かの大切な命を救うことに繋がるかも知れないのですから。
(き)先生、福井先生、どうも有り難うございました。
Subject: [eml-nc5: 0752] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施/MCはいかに
「違法除細動」をコントロールするのか
From: 中村利仁
Date: Tue, 03 May 2005 00:27:02 +0900
(け)さん、こんばんは。
中村@東北大医療管理学です。
((け)さん)
> MCが機能しているか否かに関係なく
> 国民は、等しく救急医療を受ける権利があると思います。
> 地域差が生じてはならないはずです。
> MCが新しい取り組みであるからこそ、国は、リーダーシップを発揮して欲しいと思い
> ます。
確かに国民は等しく救急医療を受ける権利を有しているべきだと思いますが、それ
は除細動や気管挿管を誰がやるかという点では、地域ごとに於かれて状況が異なりま
すから、それを勘案して頂いた方がいいのではないかと思います。
それは、人材から予算に至るまで、資源が限られているからです。
また、人口密度や地形といった地域差は必然的に存在するからです。
医療密度の高い都市部であれば、ドクターカーの守備範囲の拡大(=医師による初
期治療の開始)がいいかも知れませんし、同じくドクターヘリの運用が開始された地
域では、救急救命士による輸液や薬剤使用の導入は急がなくてもいいかも知れません。
他方、都市部でもドクターカーのアクセスが悪い地域では救急救命士の高度化が必
要ですし、ドクターヘリの到着時間がかかる地域でも同前です。
要は手段や方法の平等にこだわるより、より確実に結果が出せる方法があるなら、
そちらを優先し、資源を集中した方が、必然的に存在する地域差を容易に吸収し、等
しい「結果」が期待できるのではないかと思うのです。それを担うべきなのが、地域
MCなのではないでしょうか。
如何お考えになりますか?
--
Toshihito"rijin"Nakamura MD 中村 利仁
Subject: [eml-nc5: 0759] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに
「違法除細動」をコントロールするのか
From: け
Date: Wed, 4 May 2005 19:14:19 +0900
中村先生、皆さま
(け)です。
結論から申し上げますと
中村先生の「ご指摘のとおり」と思います。
私から発信したメール[eml-nc5: 0751]が言葉足らずで
大変失礼いたしました。
[中村先生]
> 要は手段や方法の平等にこだわるより、より確実に結果が出せる方法があるなら、
> そちらを優先し、資源を集中した方が、必然的に存在する地域差を容易に吸収し、
> 等しい「結果」が期待できるのではないかと思うのです。それを担うべきなのが、
> 地域MCなのではないでしょうか。
> 如何お考えになりますか?
但し、MCが上手く機能している地域と機能していない地域が存在するのは
私のような素人にも明らかです。
MCが機能しているかどうか?
また、機能していないMCをどのように機能させるのか?などの
MC全体のチェックとコントロールは、やはり国の役割ではないでしょうか?
救急現場から医療機関(医師に手渡す)までの間
「救命」最優先で処置が行われるのであれば
その方法についての平等性を問う必要性はないと思います。
しかし
今回(大館市)ような「違法行為をしなければならないような状況」を
地域MCでコントロールできないのであれば
国が対策を講じる必要があるのではないでしょうか?
大館市の件については、未だ結論が出ていないようですが
私は、救急救命士の処分のみで決着させないで欲しいと思っています。
Date: Sun, 08 May 2005 03:22:58 +0900
Subject: [eml-nc5: 0782] Re: 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施 /MCはいかに「違法除細動」をコントロールするのか
From: 中村利仁
(け)さん、こんばんは。
中村@東北大医療管理学です。
貴重な御提言ありがとうございます。
((け)さん)
> 但し、MCが上手く機能している地域と機能していない地域が存在するのは
> 私のような素人にも明らかです。
> MCが機能しているかどうか?
> また、機能していないMCをどのように機能させるのか?などの
> MC全体のチェックとコントロールは、やはり国の役割ではないでしょうか?
ご指摘の通りですね。
細かい内容についてまで国(厚労省)が関与する必然性もなく、効果よりも弊害の
方が遙かに大きいでしょうが、誰かが機能の有無をチェックする必要はあります。
ただし、厚労省が日常的にチェックとコントロールの能力を持っているのかとなる
と別問題です。所詮、専門知識に欠けるので、定期的に会議が開かれ、議事録が存在
しているかどうかはチェックできても、議事内容の適切さについてまで立ち入るだけ
の知識を持った官僚がローテーションしてくることはむしろ稀ですから。
今回の事例は報道されているような事情で公にされ、所管官庁が精査することが可
能になりましたが、いつもそうなるとは限りません。
常態として地域MCの機能のチェックとコントロールが必要なのですが、その制度
設計は残念ながらなされませんでした。専門知識を持ち、実務経験のある地域MC同
士で、定期的に互いにチェックとコントロールを行う peer review がむしろ効果的
ではないかと思っています。
> 大館市の件については、未だ結論が出ていないようですが
> 私は、救急救命士の処分のみで決着させないで欲しいと思っています。
自分も心よりそう願っています。
--
Toshihito"rijin"Nakamura MD 中村 利仁
Subject: [eml-nc5: 0786] Re: MC はいかに「違法除細動」をコントロールするのか
From: 福井道彦
Date: Sun, 8 May 2005 19:24:45 +0900
福井:大津市民病院です。
(け)さん!一般市民の積極的なご意見参考になります。
中村@東北大さんご指摘の通り、
MCに厚労省が直接関与するとややこしい。地域・地域間で工夫しよう・・・大賛成で
す。
さて、一般市民によるAEDの使用についても厚労省(平成16年医政発第0701001号)は
効果の検証を「救急搬送に係る事後検証の仕組みの中で・・・」と求めている。
救命士対象のMCも「改善改良」が求められているのに、PADまでコントロールしろと
なると本当に日本のMCは正念場です。
おそらく問題を詰めていくと、PAD関連のMCまで「消防予算」で行うのかなど、地方
財政難のこのごろ不毛な議論になりそう・・・
国内でも人が集まる場所でAEDポストを見るようになりましたが、仮にPADが作動した
ら誰が検証してどうフィードバックするのか?
・どこかの地域では、駆けつけた消防は独自のAEDに張り替えて搬送しPAD使用された
AEDの内部データは利用されない。
と聞きます。見事な縦割り!これでは精度の高い蘇生統計も取れません。
おそらく活動記録に「PADの実施有無」欄でも作って、MCはあくまで消防活動に限定
したいといった臭いがします。PADもリーダーシップ無きまま行き詰まりそうな予感
が・・・
国によってはAEDは「処方」されて医師が配備に関与していたり、通信指令が事業所
のAED導入を把握して「そのビルのAEDを利用しながら救急の到着を待ってください」
など展開していると聞きます。無論、PAD後のAED内部データは利用されているでしょ
う。
日本人て「このAEDしばらく借りるよ!」とも言えないほど内気で優しい(???)
んでしょうか?
まあ、アゲツライたい問題は山積みなんですが、私も当事者の一人なのでこれくらい
に・・・
結論: PADが広がりつつある今、そろそろ、地域MCも消防の枠を超えた組織にして
市民の参加・提案・監視が必要なんじゃないでしょうか?
取り合えず大津市ではMC協議会が市長直属の委員会組織になるはずです。市が行う病
院前医療(今は主に消防ですが)全般を監視しご指導願うことになるんでしょう。私
も市職員ですからコントロールいただく立場とも言えます。
さてどんなMCが出来るのか?
最低限、そこで発生した問題を肥やしに成長できる組織にしたいと意気込んではいる
んですが・・・
From: E(救急隊員)
Subject: [eml-nc4: 2343] Re: 2338 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検
Date: Tue, 30 Nov 2004 13:05:35 +0900
・・さん、越智さん、みなさんこん○○は、Eです。
私個人の感情では、不起訴になればと、みなさんと同じ意見ですが、
救急現場・医療現場は、法律できちんと定められていないと、
恐ろしくとんでもない事になってしまう事でしょう。
4月の段階では(現在もイマイチ不透明ですが)、認められていなかった
救命士以外の救急隊員による除細動実施は、救急隊側にも問題があり、
反省すべきだと思います。
そして、詳細な指示?は分かりませんが、同じく書類送検された、
指令課担当者の方も、送検されている事から見れば、同様なのでしょう。
なぜ、最後の放電ボタンを押すという行為が、救急隊の手に
よって行われたのでしょうか?
現場にいた医師は、救急隊から救命士不在や、放電ボタンを医師が押せば
除細動が実施できる旨の説明を受けた上で、
かたくなに除細動器の放電ボタンを押さなかったのでしょうか?
現場にいた関係者のみ、知っている事実がありそうな気がしますが、
プロとしてやっていく以上、法律は守らなければいけない、
これは確実な事です。
そして、法律は常に「人を守る」ためのものであって欲しいと思います。
From: 越智元郎
Date: Tue, 30 Nov 2004 23:09:37 +0900
Subject: [eml-nc4: 2350] Re: 2343 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検
Eさん、eml-ncの皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。
○
Eさんは書きました(eml-nc4: 2343):
>私個人の感情では、不起訴になればと、みなさんと同じ意見ですが、
>救急現場・医療現場は、法律できちんと定められていないと、
>恐ろしくとんでもない事になってしまう事でしょう。
→ 確かにおっしゃる通りです。
>4月の段階では(現在もイマイチ不透明ですが)、認められていなかった
>救命士以外の救急隊員による除細動実施は、救急隊側にも問題があり、
>反省すべきだと思います。
→ 安易な救急活動であったのかどうか、他に方法があったのかどうか、
事実を確認し「検証」したいですね。
市民のAED除細動が認められたのは今年7月ですが、4月の段階で秋田
県の救急もMC体制のもとにあったと思います。警察が関与するよう
な救急活動について秋田のMCがどのような判断・指導をしておられ
るのか知りたいところです。
○
>なぜ、最後の放電ボタンを押すという行為が、救急隊の手に
>よって行われたのでしょうか?
>現場にいた医師は、救急隊から救命士不在や、放電ボタンを医師が押せば
>除細動が実施できる旨の説明を受けた上で、
>かたくなに除細動器の放電ボタンを押さなかったのでしょうか?
→ 現場に医師が居たのですか!? このことについても報道されているの
でしょうか? 1度も除細動をしたことがない医師であっても、御願い
してボタンを押して貰えたらそれが一番よかったですよね。
○
>現場にいた関係者のみ、知っている事実がありそうな気がしますが、
>プロとしてやっていく以上、法律は守らなければいけない、
>これは確実な事です。
>そして、法律は常に「人を守る」ためのものであって欲しいと思います。
→ Eさんのご趣旨はよく理解できます。また賛成です。
皆様のご意見はいかがでしょうか。
Date: Wed, 1 Dec 2004 00:15:27 +0900
From: G(医師)
Subject: [eml-nc4: 2351] Re: 2343 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検
Gです
この件は
Date: Thu, 20 May 2004 15:00:28 +0900
Subject: [eml-nc4: 1009] 救急隊員が除細動
で取り上げられたのではないですか?
そのときのwebは見られないのですが
Subject: [eml-nc4: 1012] RE: 救急隊員が除細動
Date: Thu, 20 May 2004 20:15:37 +0900
で・・さんが、お書きになっていますね。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news004.htm
確か、私の記憶では、救急隊員は、自分は救命士でないからと
最初断ったけれども、医師から懇願されて、やむなくボタンを
押したということだったような気がするのですが、
このときの正確な議論を憶えておられないでしょうか?
わたしは、そのようだったと思っているので、一層やりきれない気持ちです。
もし、私の記憶のようでしたら、確かにMC協議会自身この問題にどう考えるかを
はっきりさせるべきのような気がします。つまり、この救急隊員を責任もって
擁護すべきだという気がするのですが。
>越智さんが書かれました。
>○
>>なぜ、最後の放電ボタンを押すという行為が、救急隊の手に
>>よって行われたのでしょうか?
>>現場にいた医師は、救急隊から救命士不在や、放電ボタンを医師が押せば
>>除細動が実施できる旨の説明を受けた上で、
>>かたくなに除細動器の放電ボタンを押さなかったのでしょうか?
>
> → 現場に医師が居たのですか!? このことについても報道されているの
> でしょうか? 1度も除細動をしたことがない医師であっても、御願い
> してボタンを押して貰えたらそれが一番よかったですよね。
>
>○
>>現場にいた関係者のみ、知っている事実がありそうな気がしますが、
>>プロとしてやっていく以上、法律は守らなければいけない、
>>これは確実な事です。
>>そして、法律は常に「人を守る」ためのものであって欲しいと思います。
>
> → Eさんのご趣旨はよく理解できます。また賛成です。
>
> 皆様のご意見はいかがでしょうか。
From: 越智元郎
Date: Wed, 01 Dec 2004 23:56:46 +0900
Subject: [eml-nc4: 2357] Re: 2351 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検(ウェブ発信にご協力を)
Gさん、eml-ncの皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。
Gさんより(eml-nc4: 2351)
>この件は
>Date: Thu, 20 May 2004 15:00:28 +0900
>Subj: Subject: [eml-nc4: 1009] 救急隊員が除細動
>で取り上げられたのではないですか?
→ ご指摘の通りでした。今年5月に活発な意見交換が行われていますね。そ
して、この現場に除細動のできない医師がおられたこと、救急隊員として
は医師に除細動ボタンを押して貰うべきだったのでは・・ などの情報、
ご意見をいただいていましたね。
Date: Thu, 2 Dec 2004 22:31:55 +0900
From: G
Subject: [eml-nc4: 2369] Re: 2351 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検(ウェブ発信にご協力を)
県立新居浜病院麻酔科 越智さん、・・さん、皆さん
Gです。
前回のメールに付け加える形で、次のように考えます。
(1)救急隊員は自分は救命士でないからと、断っているので、違法行為を
しようという意図は全くなかったことは明らか。
(2)AEDの扱いを医師が知らず、救急隊員は知っていたこと。
(3)VFであることがわかり、早期AEDだけが救命できる可能性を持つ
ということを救急隊員が知っていたこと。
さらに山本さんのメールからわかったことですが、
(4)救急隊員が指令係に連絡し、医師の立ち会いの下で除細動していること
これが、4月29日ですね。少なくとも、厚労省は4月1日までには、全国に
MC協議会を作ったことになっておりますね。
こうしたことから、現場に出ている救急隊員としては、当然、あるいは
鏡(つまり完璧であった)となるべき行為であったと思います。
ただ、そのことが適法であるかどうかは、司法なり、あるいは厚労省
が考える領域だということですね。
(現場は法律のことは考えるのは当然ですが、「法律」を出発点として
ものを考えるということにはならないですね。救命・救急のために
どうするかが、出発点だと思います。そのときに「法律」のこと<も>
考えるということだと思います。)
だから、その点に関しては、直接には我々の手の届く範囲ではない。
ただ、この事例は、指令係を通していることでもあり(さらには医師もいる)、
MC協議会が必ず取り上げなければならないと思います。
更にいえば、そこで、はっきりこの救急隊員を擁護すべきだと思います。
こうした事例を擁護しないでどうして、救命・救急システムが構築できる
でしょうか?
また、現場の志気をを高めることができるでしょうか?
From: 越智元郎
Date: Fri, 03 Dec 2004 08:32:48 +0900
Subject: [eml-nc4: 2376] Re: 2373 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検
Iさん、eml-ncの皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。
最初に、「刑事訴訟法」について勉強せずに投稿しておりますことをお
わび申し上げます。
私が疑問に思いますのは、かつて全国で実施された「違法挿管事件」において、誰
一人として「書類送検」されていないと思います。それに対して今回の1
回限りの突発的な出来事に対し、関係者の「書類送検」という事態となっ
たことを不思議に思うのです。生垣さんが書かれたごとく、当地のメディ
カルコントロールの存在が見えないのも、奇妙な感を持ちます。
From: アマハ テツロウ
Subject: [eml-nc4: 1026] Re: 救急隊員が除細動
Date: Thu, 20 May 2004 23:51:04 +0900
皆さん、こん・・は、天羽@上尾FDです。
(引用部分省略)
→わたしも、傷病者、実施した方の心情を思えばやりきれないですが、法は法だと思うのですが。
それを言えば、具体的指示による器具を使ったAW、IV確保の指示受けなど時間の無駄でやってら
れません。(なんか愚痴っぽくてすいません)
(引用部分省略)
→仮に救急室に搬入した傷病者が、VFが継続・再発現していたとき医師の指示で救命士が除細動ボ
タンを押すのも違法です。(例えになってませんが)
なんか反論ばかりしていますが、皆様のご意見が聴きたいためのたたき台です、ご了承ください。
PS,先日開催された横浜パシフィコの臨床救急会場に設置されていた、数多くのAEDをみて「医
者、看護師より先に絶対やっちゃうぞ」と心に決めてた私です。
Date: Sat, 22 May 2004 00:56:19 +0900
From: 発言者14(医師)
Subject: [eml-nc4: 1036] Re: 救急隊員が除細動
みなさん、こんばんは。
発言者14です。
口頭で厳重注意とは、なにやらオオゴトに聞こえますが、懲戒ではありません。
見過ごせない重大な違法行為との認識であれば、戒告以上の懲戒とするところ
でしょう。しかし文書訓告ですらありません。職務上の不利益は無いし、職歴
にも残らないはずです。つまり、今回の事例を理由に救急隊員や署長が「処分」
を受けたわけではないし、消防本部にその意図もないと思います。落としどこ
ろなのではありませんか。
> 「心肺停止の患者を前に、除細動の機械のボタンを押さざるを得ない状態
> だったが、押すべきではなかった」
なんだかなあ、という消防本部のコメントではありますが、このような緊急避
難と考えられる行為に対して、あえて救急隊員に「厳重注意」したとマスコミ
発表をするところに消防サイドの思惑が見え隠れしています。センセーショナ
ルな報道を当てにしなくては、物事が前に進まないのでしょうか。
結果的に救命できなかったのが、残念です。
From: 越智元郎
Date: Sun, 23 May 2004 21:47:25 +0900
Subject: [eml-nc4: 1046] Re: 1045 救急隊員が除細動(除細動できない医師が恥じるような時代に)
eml-ncの皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。
○
AEDを用いた除細動に関しては(事前訓練を受けた)一般救急隊員にも
包括的指示下での除細動が可能になるようにしたいですよね。これが1990
年代に米国が整備してきた First Responder Defibrillationであり、わ
が国においてもこの体制による救命効果は大きいものがあると思います
(効果/コスト比も高い)。救急救命士による(気管挿管や)薬剤投与
より優先する価値のある制度改変だと思います。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
医政発第0326002(平成15年 3月26日)
厚生労働省医政局長発 各都道府県知事宛
救急救命士法施行規則の一部を改正する省令の施行について
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/03/n3-kaisei.htm
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
First Responder Defibrillation を経由せずにいきなり Public Access
Defibrillationに・・ というのも色々と無理がありそうに思うのです。
○
一方、・・・
(引用部分省略)
→ 今回の対処としては上記が正解だったと思います。医師が「除細動
器の使い方を教えてくれたら私がやるから」と言えたら、救急隊員
を苦境に追い込まずに患者を救命できたかも知れないのです。
AEDを用いた除細動を含む一次救命処置の能力が医師にとって必須
(実施できなければ責任を問われる)なものとして、医師自らに認
識されるようになってほしいと思います。もし市民の知識が高まり
訴訟が頻発するようにでもなればそれも急速に進むと思うのですが・・
○
(引用部分省略)
→ 徹底というより、まずはこの秋田の事例を各地のMC関係者や医師
会の救急担当委員などの間で共有することでしょう。「救急隊員の
不手際」といった低劣な情報として共有されないことを望みます。
メディアや消防本部の幹部にも勉強してほしいです。
From: 越智元郎
Date: Sun, 23 May 2004 22:43:58 +0900
Subject: [eml-nc4: 1049] Re: 1048 MCって何?(MCが消防、医療、行政を検証)
・・さん、eml-ncの皆様、県立新
居浜病院麻酔科 越智元郎です。ご無沙汰しています。
(引用部分省略)
→ 賛成です。
消防・医療・行政の合同体であるMC協議会が消防・医療・行政
を検証するシステムが必要だと思います。
MC協議会 → 消防を検証(救急救命士の活動など)
→ 医療機関の救急医療活動を検証
→ 行政の救急医療対策・システムを検証
これらの検証にあたって心原性心肺停止に関してはウツタイン様
式による、重傷外傷に関してはトラウマレジストリーと各例の予
測生存率(Ps)などのデータ蓄積が客観的で適切な評価、検証の
鍵になるのではないかと思います。
それでは皆様、また。
From: 越智元郎
Date: Mon, 24 May 2004 00:18:28 +0900
Subject: [eml-nc4: 1052] Re: 1050 救急隊員が除細動(歯科待合室での除細動)
・・さん、皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。ご無沙汰
しています。
○
(引用部分省略)
→ 私の理解では歯科治療を求めて、ある歯科医師の歯科医院を受診し
た患者は「歯科治療中に準じた状態」あるいは「歯科医師の管理
責任のある状態」だと思っています。市立札幌病院歯科医師の医
科研修問題1審判決を考慮に入れても、歯科医師が歯科治療を求
めて来院した患者に待合室でAEDを使用することは合法的ではない
かと思っています。
*AEDを作動させる能力のある歯科医師はまだ少数ではないかと
は思いますが・・(でも、それではいけませんよね)。
○
(引用部分省略)
→ よかったらジュリストなどの誌名、巻、号、ペ−ジをお教えいた
だけませんでしょうか。私も資料にあたってみたいと思いますの
で・・
それでは引き続き宜しくお願いいたします。
From: 発言者21(医師)
Subject: [eml-nc4: 1054] Re: 救急隊員が除細動
Date: Mon, 24 May 2004 07:29:22 +0900
発言者21です。
(引用部分省略)
歯科麻酔から類推すると、歯科診療に起因した急変ではAED操作は
可能だが、歯科診療中に偶発的に発生した急変ではAEDを操作する
義務も裁量もなし。歯科医師は、急変が歯科診療に起因したものか
どうかを判断の上、AED操作の可否を決めなければならない。という
ことになりましょうか。(御賢察の通り、もちろん皮肉です。)
越智さんからは
>歯科医師の管理責任のある状態・・・
>でAEDを使用することは合法的ではないか
という意見が出ていますが、厚生労働省的には、歯科医師は
歯科診療に関連すること意外は管理責任を負いませんから。
全くの余談雑談別件ですが、法では、拡大解釈と類推解釈の
どちらが可の可能性があって、どちらが不可だったでしょうか?
上記で、前者が類推解釈、後者が拡大解釈とも考えられなくも
ないので、全くの別件でもないかもしれません。
From: 発言者22(医師)
Subject: [eml-nc4: 1056] Re: MCって何?
Date: Mon, 24 May 2004 17:06:09 +0900
前略失礼します。発言者22と申します。
・・市におけるMC構築の事務側にいたものとして、私なりの「MCって何?」の理
解は以下のようでした。
まず、救命士が医師補助職の立場である以上、「医師」の指示が必要であること。
また、medical をどのように訳すかの問題でもありますが、現場にMCが下りてきた
ときは、「医学」として訳されていたと理解していました。
さらに、医療機関におけるMCとは、現実問題として、医師の指示のもと、医療行為
がなされ、看護記録等を含むカルテに実施内容が記録されるということで達成されて
いると思いますが、病院前救護においては、このような体制が確保されていたとはい
い難く、このため、地域医療機関のご協力をいただいてMCを立ち上げたという理解
でした。これは、救命士の処置範囲拡大と表裏をなすものであり、処置範囲が拡大さ
れるということは、当然医学的検証はじめ、教育等にそれなりの体制が必要であると
思っていました。また、MCを通じて消防救急の活動現場を積極的に見ていただくこ
とにより、処置範囲拡大含めて、地域医療機関の消防救急への理解が深まるものと期
待していました。
ですから、狭義に解釈すれば、消防救急のためにMCがあるといって過言ではないと
思います。
議論の広がりとして、MCより発信して地域救急医療体制を改善していってほしいと
いう期待は十分理解できますが、このようなMC体制は実際どの地区で行われている
のかと思います(MCが発信して消防本部内=赤の考え方そのものを進歩させるのも
至難の技……)。行政側の視点としては、地域救急医療体制を論じている場は、「地
域医療審議会」であり、MCとの距離がどの程度であるかは、不明ですが、当地とし
てはほぼ乖離している状態です。ただ、両者に重複して参加いただいている委員を中
心に情報を「地域医療審議会」に持っていっていただくように努力はしていたつもり
です。
事後検証のあり方についても、先の横浜での臨床救急医学会でのいくつかのセッショ
ンで、事後検証を、医療機関の方が、覚知にいたる瞬間から検証されていたところが
あるように拝見しましたが、本来、このような部隊運用に関しての検証は、消防本部
内で行われるべきものだと理解していました。
私の期待としては、消防本部内の教育・検証能力が向上して、消防において地域のM
Cを主導できるようになって欲しいと思っております。そのためにも、救急関係の医
療職の皆様のご指導を賜りたいと思っております。
最後に、消防本部が救急隊員の除細動器使用を発表した件ですが、プライバシーへの
配慮がどうであったかの問題は別として、その背景は「不祥事」を積極的に公表する
という姿勢のあらわれに過ぎないものと思っています。
以上
Date: Tue, 25 May 2004 17:50:13 +0900
From: 発言者14(医師)
Subject: [eml-nc4: 1067] Re: (歯科待合室での除細動)
発言者14です。
歯科待合室での除細動についてですが、
(引用部分省略)
反復継続の意思があるかどうか、というところで判断が分かれるはずです。
いずれの状況も緊急避難にあたるため、違法性は阻却されると思います。
もちろん、AEDを装着してBLSを開始する一方で、119番通報をする
必要があります。
傷病者がshockable rhythmであり、たまたま現場に居合わせた者がAEDを
正しく使用して適切に対処したのであれば、それが無資格者であっても、
除細動ボタンを押した、もしくはAEDを使用したことを理由に医師法違反
に問われることはないと考えています。
いかがでしょうか。
From: 発言者22(医師)
Subject: [eml-nc4: 1075] Re: MCって何?
Date: Wed, 26 May 2004 09:24:29 +0900
皆さん、こんにちは。発言者22です。「議論の範囲
を拡大し過ぎないかと危惧」については、十分理解していますが、もう一言だけ、発
言させてください。
「もう一言」とは、病院前救急を担っている公的機関・行政機関は消防本部しかない
ということ、ですから、MCは当然、病院前救急のためにあるのであり、消防機関のた
めにあるということです。MCが医療機関に投入している予算は救急医療全般からすれ
ば、1割程度ではと思います(公立病院を自前で持っているところはもっと低くなる
と思います)。
あと、「不祥事」発言ですが、もしあの件をそのようなことで公表したとすれば、
「不祥事」ととった本部の見識(救急の現場の見識を理解できなかった?)を問われ
るものと思っています。
(中略)
以上
Date: Wed, 26 May 2004 23:53:34 +0900
From: 発言者14
Subject: [eml-nc4: 1080] Re: (歯科待合室での除細動)
みなさん、こんばんは。
発言者14です。
(引用部分省略)
ご主旨には同感です。
そもそも、越智さんが繰り返し述べられているように、救急救命士の特定行為に
気管挿管を追加するための施策を、今この時期に推進するよりも、救急隊員、警
察官や教師、そして一般市民を対象として、誰でもAEDを操作することができる
ようにするための施策を迅速かつ強力に推進する方が、より多くの救命につなが
るであろうと私も考えています。AEDを使用するために、いちいち緊急避難を持
ち出していては腰が引けてしまいます。もっとも、現場に居合わせた人による
BLSには多かれ少なかれ緊急避難の要素を排除することはできないと思います。
それにしても、今回のような事態や・・さんが想定されたような事態に対して、
現状で、つまり厚生労働省の行政判断の変更を待たずして、緊急避難以外の名目
で医学的に適切な対応を現場にフィードバックできる地域MCが存在するのでしょ
うか。
閉鎖空間であるとはいえ講習を受ければ航空機客室乗務員にAEDの使用が許容さ
れる、との厚生労働省の判断がアナウンスされた折りの虚脱感は、まだ記憶に新
しいところです。
Date: Thu, 27 May 2004 00:35:18 +0900
From: From: 発言者14
Subject: [eml-nc4: 1081] Re:(歯科待合室での除細動)
発言者14です。
自己レス=訂正です。
> それにしても、今回のような事態や・・さんが想定されたような事態に対して、
> 現状で、つまり厚生労働省の行政判断の変更を待たずして、緊急避難以外の名目
> で医学的に適切な対応を現場にフィードバックできる地域MCが存在するのでしょ
> うか。
歯科待合室での歯科医師による除細動について書いたつもりが、MCと絡めた
ことで変な表現になってしまいました。
119番通報で出場した救急救命士資格を有しない救急隊員が除細動ボタンを
押すことは、報道されたような特殊な事情でない限り、緊急避難と認められ
ないと思います。たまたま居合わせたのではなく、業務に従事しているわけ
ですから、反復継続の意思ありとみなさるおそれがあります。現行法令下で
は医師法違反に問われる可能性大です。ご注意ください。
このような事態を想定してMCが緊急避難の名目で違法行為を奨励できるはずが
ありませんから、上記に引用した部分の私の発言は取り消させてください。
■意見交換(2005年 4月〜)
From: あ(防災関係者)
Subject: [eml-nc5: 0629] 救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
Date: Fri, 8 Apr 2005 23:15:13 +0900
こんばんは みなさん
(あ)です。
・・にこの様な記事が・・・
救急救命士、病院内で違法の除細動を実施
いくら 現行上 違法とはいえ、難しい状況ですよね。
いつかは起こりえる行動だと思います。
さて、この様な時には、一般人も除細動を行ったら違法となるんでしょうかね??
【記事の概要】:
秋田県大館市で2005年3月、救急救命士が心肺停止状態の患者に対し、除細動を搬送後の病院内で行ったと、大館周辺広域市町村圏組合消防本部が4月8日、発表。同本部は救急救命士法違反にあたるとして大館署に報告した。
同本部によると、救命士は3月25日、119番通報を受け70代の男性患者を市内の病院に搬送。救急車内で除細動を試みようとしたが、除細動器が作動しなかった。病院に到着後、当直医が別の救急患者の対応に追われていたことから、自らの判断で、医師だけが使用を認められている救急室内の除細動器を使用した。その後、当直医も除細動を行い、患者の心肺機能はいったん回復したが、翌日死亡した。
■意見交換(2004年11月〜)
From: 越智元郎
Date: Tue, 30 Nov 2004 11:58:38 +0900
Subject: [eml-nc4: 2341] Re: 2338 救急隊員、医師の指示に基づいた除細動で送検(緊急避難として不起訴を!)
・・さん、eml-ncの皆様、県立新居浜病院麻酔科 越智元郎です。
さて、以下のできごとは医師や救急救命士以外の人々(一般市民など)
にAEDを用いた除細動が許された本年7月1日以前の段階で、一般救急隊員
が除細動(半自動式除細動器(=AED)を使用)を実施したことが罪に問
われています(書類送検されたようですね)。
私は医師や救急救命士による除細動実施が可能となるまでに時間がか
かる状況であれば、その場に半自動式除細動器(=AED)を作動させるこ
とができる人がおれば、その人が緊急避難として除細動を実施すること
が患者のためになることが明かであると思います。今回の件に関しても、
緊急避難として違法性が阻却されるべきだと思います。なお、魁新聞に
は医師の指示のことは触れられていませんが、医師の指示があったとす
ればその医師も当然 処分(あるとすれば)の対象に含まれるべきと思
います。
■参考:意見交換(2004年5月〜)
From: アマハ テツロウ
Subject: [eml-nc4: 1014] Re: 救急隊員が除細動
Date: Thu, 20 May 2004 20:28:18 +0900
皆さん、こん・・は、天羽@上尾FDです。
(引用部分省略)
→救急隊員の責任ですね。(たしか、傷害罪)
だって、準備をして医師に「ここを押してください。」の一言ですむのですから。
なんで、救命士の出動要請なんかしたのでしょう、摩訶不思議です。
(引用部分省略)
→これは、介護の世界でもありうることです。
ヘルパーさんは、気管内吸引は出来ないけど家族は出来る。