資料作成:2003年 1月27日、四国がんセンター麻酔科 越智元郎
(発信者の敬称は省略させていただきます。)
〇 | 田邊 | [eml-nc: 5049] Re: ウツタイン様式の採用 |
〇 | 佐藤 | [eml-nc: 5052] Re:ウツタンイ様式の採用 |
〇 | 越智 | [eml-nc: 5055] Re: 5052 ウツタンイ様式の採用 |
〇 | 福井 | [eml-nc: 5056] 蘇生治療と時間記録 |
〇 | 越智 | [eml-nc: 5061] Re: 5056 蘇生治療と時間記録 |
〇 | 佐藤 | [eml-nc: 5063] Re:蘇生治療と時間記録 |
〇 | 福井 | [eml-nc: 5074] Re: 蘇生治療と時間記録5059&5061 |
〇 | 安田 | [eml-nc: 5081] RE: 蘇生治療と時間記録5059&5061 |
〇 | 福井 | [eml-nc: 5160] Re: 蘇生治療と時間記録 |
〇 | 山本 | [eml-nc3: 0297] 覚知時刻とは? |
〇 | 竹田 | [eml-nc3: 0298] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 吉井 | [eml-nc3: 0299] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 田村 | [eml-nc3: 0300] RE: 0299Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 越智 | [eml-nc3: 0302] Re: 0300 覚知時刻とは? |
〇 | 鶴岡 | [eml-nc3: 0303] Re: 0300 覚知時刻とは? |
〇 | 竹田 | [eml-nc3: 0318] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 越智 | [eml-nc3: 0322] Re: 0318 覚知時刻とは? |
〇 | 鶴岡 | [eml-nc3: 0323] 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 天羽 | [eml-nc3: 0326] Re: 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 鶴岡 | [eml-nc3: 0327] Re: 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 西岡 | [eml-nc3: 0328] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 田村 | [eml-nc3: 0330] RE: 0327 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 天羽 | [eml-nc3: 0331] Re: 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 越智 | [eml-nc3: 0332] 蘇生治療と時間記録( 2001年の論議) |
〇 | 竹田 | [eml-nc3: 0337] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 松田 | [eml-nc3: 0339] Re: 0327 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 田村 | [eml-nc3: 0341] RE: 0339 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 田邊 | [eml-nc3: 0344] Re: 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 鶴岡 | [eml-nc3: 0352] Re: 覚知時刻と時刻の統一 |
〇 | 山本 | [eml-nc3: 0353] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 西岡 | [eml-nc3: 0355] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 田邊 | [eml-nc3: 0363] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 田村 | [eml-nc3: 0375] RE: 0353 Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 澤田 | [eml-nc3: 0381] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 尾形 | [eml-nc3: 0397] Re: 新メンバー紹介 |
〇 | D | [eml-nc3: 0438] Re: 覚知時刻とは? |
〇 | 大橋 | [eml-nc3: 0442] 携帯電話による119番通報の覚知時刻とは? |
〇 | 山本 | [eml-nc3: 0445] 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 竹田 | [eml-nc3: 0446] 救急指令に関して雑感 |
〇 | 田邊 | [eml-nc3: 0453] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 大橋 | [eml-nc3: 0455] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 澤田 | [eml-nc3: 0456] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 小林 | [eml-nc3: 0477] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 田邊 | [eml-nc3: 0481] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して |
〇 | 長谷川 | [tjqq:00025] 資料9:検証票に関する留意事項(長文) |
〇 | 越智 | [tjqq:00031] Re: 025 資料9:検証票に関する留意事項(長文)―覚知時刻について |
〇 | E | [tjqq:00032] Re: 031 資料9:検証票に関する留意事項(長文)―覚知時刻について |
〇 | 長谷川 | [tjqq:00033] RE: [031] 覚知時刻について |
〇 | 長谷川 | [tjqq:00037] RE: [035] 覚知時刻について |
〇 | 越智 | [tjqq:00038] RE: [037] 覚知時刻について |
〇 | F | [tjqq:00041] Re: 33 覚知時刻について |
〇 | 越智 | [tjqq:00042] Re: 0041 覚知時刻について |
〇 | F | [tjqq:00043] Re: 32 覚知時刻について |
〇 | 長谷川 | [tjqq:00044] RE: [042] 覚知時刻について |
〇 | 長谷川 | [tjqq:00045] RE: [043] 覚知時刻について |
田邊:[eml-nc: 5049] Re: ウツタイン様式の採用
Date: Sun, 4 Nov 2001 12:18:46 +0900
(中略)
覚知時刻の事ですが、ウツタインの用紙は分単位であり、指令シ
ステムは秒単位です。0時0分59秒で電話を取って0時1分15
秒で電話を切っても1分となります。秒単位で記録するのであれば
良いですが、現場活動は分単位の記録を取るのがやっとだと思いま
す。・・では覚知時刻は指令時刻です。指令課と調整した結果で
す。いくら「このような目的でお願いします」と言っても・・・・
・・・でした。心停止時刻、心停止発見時刻の目安は入電してから
指令を発するのに1分以内で出来ているとの指令課の実績から覚知
時刻の1分前を入電時刻と考え心停止時刻等を換算しています。ウ
ツタインの一番のキーワードは心停止時刻はいつかです。心停止時
刻からいつの時点で蘇生法がされたのかがおおよそ解れば良いので
はないでしょうか?
佐藤 [eml-nc: 5052] Re:ウツタンイ様式の採用
Date: Sun, 4 Nov 2001 16:14:54 +0900
佐藤@新発田消防です。
・・:さん、越智さん、・・さん、皆さん、こんにちわ。
総務省消防庁からの「救命効果検証委員会報告書の概要」(報道資料と
なっていますが)によると、救命効果検証委員会は、救急救命士制度の
導入効果を検証するため、救急隊が関与した心肺停止傷病者について
社会復帰までの詳細な追跡調査を行なうこと及び消防庁が実施している
救急蘇生指標の見直し等を目的として、財団法人救急振興財団と協力して
平成9年度から4年計画で調査・研究を行なった委員会である。
救命効果調査結果については、ウツタイン様式に準拠している
調査であったこと(データは割愛)。
救急蘇生指標に用いるべきウツタイン様式に準拠した調査票の検討も
行なわれ、その結果は、別添のCPA傷病者記入票に基づき調査を行なうことが
適当であるとされた。(このメールに別添はありませんが)
救急蘇生指標は、全国の救急業務を実施する消防機関において
使用する統一的な指標であり、その後に県(国)に報告してます。
【『救急蘇生指標』の取り扱いについて】平成6年4月1日
消防救第43号消防庁救急救助課長通知です。
さて、救命効果検証委員会報告書では、救急蘇生指標の調査票を
CPA傷病者記入票と改訂し、調査を行なうことが適当との報告が
なされましたが、いつからということに関しては後述しますが、
CPA傷病者記入票(調査票)の特徴等について列挙します。
(概要に記載されていることです)
1)調査票の特徴
・ウツタイン様式に準拠していること
・対象者の定義等を明確化したこと
・時系列に係る項目を設けたこと
・特定行為に係る項目を設けたこと
・バイスタンダーCPRの項目を設けたこと
・傷病者の転帰について発症後1ヶ月、3ヶ月、1年を設けたこと
・医師の診断した最終診断名を明記することとしたこと
2)調査の目的
1地域の救急システムの検証
2救命効果に関する地域比較・国際比較
3応急手当に関する救命効果の検証
3)調査の集計等
CPA傷病者記入票のうち、ウツタイン様式の中核となるデータ
(傷病者記入票の太線の枠)を全国レベルで集計すべきである。
ウツタイン様式の中核となるデータ以外の部分については、
地域の実情に応じて集計すべきである。
4)転帰に関する評価指標
短期的な評価指標としては、生存率を評価指標とし、期間は
発症後3ヶ月とすることが望ましい。また、長期的な評価指標と
しては、生存率を評価指標とし、期間は発症後1年とすることが
望ましい。
○救急体制の高度化に向けて
・ウツタイン様式の転帰に関する推奨様式としては、「発症後1ヶ月
生存」、「発症後3ヶ月生存」、「発症後1年生存」としたが、アメリカ
心臓協会の推奨する「生存退院」「退院後1年生存」とは整合性が
とれていない。「生存退院」「退院後1年生存」については、調査の
問題点等があることからアメリカ心臓協会等に対し、定義変更等の
必要性を提案する必要がある。
・(省略)
・(省略)
・調査を円滑に実施するための方策として、地域の協議会等において、
消防機関、医療機関、関係団体等が十分に協議し、当該地域の
救急体制の効率化、高度化に向け、調査協力や役割分担を定める
ことが必要である。
別添資料にCPA傷病者記入票(Utstein Style)の資料1と
CPA傷病者記入票記載要領の資料2があります。
さて、現在は【『救急蘇生指標』の取り扱いについて】平成6年4月1日
消防救第43号消防庁救急救助課長通知により調査していますが、
上記の改訂によるCPA傷病者記入票導入は、総務省消防庁救急救助課長の
通知でもって、となるでしょうか?救急救助課の○○さん??
(総務省消防庁救急救助課長の通知は各都道府県消防主管部長宛てです。)
「救急蘇生指標」の調査票の改訂ですから、私、個人的には通知はあると思います。
しかし、最後の記述の、調査を円滑に実施するための方策として、
地域の協議会の体制が十分でないと...調査は...(MC協議会に関連)
しかしのしかしになりますが、調査票改訂の通知でもって、MC協議会構築を
進めていく...
なお、CPA傷病者記入票記載要領で「覚知時刻」は、
3 項目の定義等
(2)時系列
a覚知・日時:指令員が119番通報を受け覚知した日時(西暦記載)とする。
転送等により複数の指令員が対応した場合は、
最初に受けた日時とする。
と、なっておりますので、参考にして下さい。(我が社も参考にしなければ...)
「指令時刻」(救急隊に指令を出した時刻)ではない。
それでは。
越智 [eml-nc: 5055] Re: 5052 ウツタンイ様式の採用
Date: Sun, 04 Nov 2001 18:03:30 +0900
新発田消防 佐藤さん、皆様、愛媛大学の越智です。ウツタイン様式に
関して大変貴重な情報をいただき、有難うございました。少し私の頭の中
を整理させていただきたいと存じます。
Katunori_Satou さんは書きました(eml-nc: 5052):
>佐藤@新発田消防です。
>・・さん、越智さん、・・さん、皆さん、こんにちわ。
>
>総務省消防庁からの「救命効果検証委員会報告書の概要」(報道資料と
>なっていますが)によると、救命効果検証委員会は、救急救命士制度の
>導入効果を検証するため、救急隊が関与した心肺停止傷病者について
>社会復帰までの詳細な追跡調査を行なうこと及び消防庁が実施している
>救急蘇生指標の見直し等を目的として、財団法人救急振興財団と協力して
>平成9年度から4年計画で調査・研究を行なった委員会である。
→ 総務省消防庁の「救命効果検証委員会」による調査の方法論として、
ウツタイン様式が採用されたということですね。
>さて、救命効果検証委員会報告書では、救急蘇生指標の調査票を
>CPA傷病者記入票と改訂し、調査を行なうことが適当との報告が
>なされましたが、いつからということに関しては後述しますが、
>CPA傷病者記入票(調査票)の特徴等について列挙します。
→ 総務省消防庁は救命効果検証委員会報告書の中で、今後 救急活動
を評価するための記載様式として、CPA傷病者記入票(ウツタインを
採用)を各消防本部で使用することを推奨しているのですね。
>さて、現在は【『救急蘇生指標』の取り扱いについて】平成6年4月1日
>消防救第43号消防庁救急救助課長通知により調査していますが、
>上記の改訂によるCPA傷病者記入票導入は、総務省消防庁救急救助課長の
>通知でもって、となるでしょうか?救急救助課の○○さん??
→ 総務省消防庁の指導はいつからCPA傷病者記入票(ウツタインを採
用)を導入するか、という点については明記していないのですね。
>なお、CPA傷病者記入票記載要領で「覚知時刻」は、
>3 項目の定義等
>(2)時系列
> a覚知・日時:指令員が119番通報を受け覚知した日時(西暦記載)とする。
> 転送等により複数の指令員が対応した場合は、
> 最初に受けた日時とする。
>と、なっておりますので、参考にして下さい。(我が社も参考にしなければ...)
>「指令時刻」(救急隊に指令を出した時刻)ではない。
→ 「覚知時刻」に関する総務省消防庁の考えは明快ですね。あとは各
消防本部が悪習?(失礼!)を改めるだけですね。
以上、引き続き皆様のご意見を宜しくお願いいたします。
福井 [eml-nc: 5056] 蘇生治療と時間記録
Date: Sun, 4 Nov 2001 19:41:07 +0900
大津消防 田邊さん、・・さん、愛媛大学の越智さん、皆さん。
福井:大津市民病院です。
皆さんの、ウツタインの議論に水をさしたくないので、件名を代えました。このメー
ルに関係なく、ウツタイン記録の拡大に向けて活発な御議論を期待しています。
以前から蘇生記録で困っている「時刻」の問題を件名を代えて提示します。あくまで
ウツタインとは切り離してご意見をいただければ幸いです。
越智さんより
[eml-nc: 5053] Re: 5049 ウツタイン様式の採用において、「覚知時刻を入電時にす
べき」ことと、「秒単位の正確な記録を目指すこと」などの指摘がありました。
蘇生成否は秒単位で変化することを我々認識しています。そこで、確かG2000の病院
内AEDで「(特にいい加減になりがちな?)病院内蘇生治療経過の正確な記録の重要
性(ClassIIa:まず間違いなく良い)」だったと思います。
逆に言うと、正確な時間記録の困難さを指摘しているのだと思います。(無論、AED
の高い記録能力にClassIIaの応援を与えたともいえます。)
記録の困難さの原因に「時計が多すぎる」があります。
1年程前、予期せぬ院内発生のCPAから死亡する症例がありました。患者家族より詳細
な報告をもとめられ、院内調査委員会を直ちに立ち上げ、私も委員として参加しまし
た。詳細に検討し説明しましたが、不幸にして家族の理解を得られず訴訟の場に持ち
込まれたと聞いています。
その際、担当医師・ナース等も詳細な時間記録を残していましたが、関係者が各々利
用した時計(各自の腕時計)のズレ、EKGに自動記録される時間とのズレが、委員会
として状況を机上で再現する大きな障害となり、多大な手間を要しました。
結局、委員会から関係者に「その後、時計の時刻を調整していないか」を確認し、時
計を持ち寄ってもらって、各自が利用した「時刻」を統一しその旨家族への報告書に
記載しました。
救命士、救急車内モニター、救命士のAED、病院の壁時計、病院内複数のモニター、
12誘導心電図、データセーブするコンピューター、病院職員・・・は、連動するこ
となく独自の時刻を刻んでいます。特に使用頻度の低い除細動器の時計(これが最も
重要な記録の一つだが・・・)が大きくズレる危険があります。
これら全てを、定期的に同期させることは至難です。当院ICUではP社製のモニターを
2年ほど前に導入しましたが、結構時計は狂うし、時刻の調整にはパスワードが必要
だったり操作しにくい(私は直せません)。将来的には医療器械の時計は、電波時計
なりを標準装備して欲しいですが・・・
取り合えずの対策として、
1.CPA症例を申し送る場合は、「時計合わせ」も行う。
2.医療機器の定期検査に時計合わせを入れる。
3.院内CPAではモニターの時計を「標準時」とする。
といった方針で考えていますが、十分取り組めていません。
先日も、ICUでモニター時計を標準時にしようとしたら、10分以上狂っていて(2−
3ヶ月前に調整したとのことだったが・・・)ご家族に「プリントされてる時刻は1
5分ほど狂ってますので」などと、間抜けな説明になりました。
細かなことですが、日本のウツタインには救命士ー病院間の時刻確認など明示してよ
り信頼性の高い情報を世界に発信して欲しいと思います。
取り合えず、救急とICUの時計を電波時計に変えてもらおうかな。鉄筋のビル内でも
作動するんでしょうか?
越智 [eml-nc: 5061] Re: 5056 蘇生治療と時間記録
Date: Sun, 04 Nov 2001 22:13:28 +0900
大津市民病院 福井さん、皆様、愛媛大学の越智です。「蘇生治療と時
間記録」についてもう1本書かせていただきます。
MI FukuI さんは書きました(eml-nc: 5056):
>蘇生成否は秒単位で変化することを我々認識しています。そこで、確かG2000の病院
>内AEDで「(特にいい加減になりがちな?)病院内蘇生治療経過の正確な記録の重要
>性(ClassIIa:まず間違いなく良い)」だったと思います。
>逆に言うと、正確な時間記録の困難さを指摘しているのだと思います。(無論、AED
>の高い記録能力にClassIIaの応援を与えたともいえます。)
米国Pittsburgh市の救急蘇生治療を見てこられた方はeml-ncに多いわけ
ですが、1995年に時間記録に関して私がPittsburghで見たものをご紹介し
ます(以下のような音声記録体制が整っているのは訴訟対策だ、という意
見を日本に帰ってから聞きました)。
〇プレホスピタルケア
救急交信(音声)のすべてを救急のステーション、市内を救急車で流し
ているパラメディックの指導者、ドクターカー担当医(卒後3年目)、当
日の指導担当の救急医(on the radioという表現)などが24時間体制で聴
取している。またそれをすべて録音し、EMS事務員が後ほどテープ起こしを
する。callから主要なできごとまでの時間経過を厳密に記録できる体制で
す。
〇救急外来(大学病院)
患者到着後の救急外来での音声はすべて録音。スタッフも「エピネフリン
1mg静注します!」というように、記録を意識して声を上げます。テープは
事後、事務官がタイプし文書としてまとめます。
(病棟・ICUなどではこのようなシステムはなかったと思います)
*愛媛大学でも救急外来の音声をボイスレコーダーに記録する体制になって
います。しかし、文字のような見てすぐわかる形でないとデータ分析をし
ようというような動機付けにはなかなかなりませんね。
以上です。それでは皆様、また。
佐藤 [eml-nc: 5063] Re:蘇生治療と時間記録
Date: Sun, 4 Nov 2001 22:59:40 +0900
佐藤@新発田消防です。
越智さん、福井さん、皆さん、こんばんわ。
福井さん:wrote
> 皆さんの、ウツタインの議論に水をさしたくないので、件名を代えました。このメー
> ルに関係なく、ウツタイン記録の拡大に向けて活発な御議論を期待しています。
> 以前から蘇生記録で困っている「時刻」の問題を件名を代えて提示します。あくまで
> ウツタインとは切り離してご意見をいただければ幸いです。
ということで、ここにResponseしますが、「時刻」についてのみです。
さて、救急業務を実施している消防機関で、全国統一の救急年報を
消防庁長官に報告してますが、報告手続きは市町村が、
都道府県を通じて消防長官に報告するものです。
【『救急事故等報告要領』昭和39年5月4日 自消甲発第18号
各都道府県知事あて 消防庁長官】通達では、救急年報の個表(市町村分)で
09表 現場到着所要時間別出場調 の救急業務実施状況調記載要領によると
本表は、覚知から現場到着までに要した時間区分(現場到着所要時間という。)
ごとの件数を記載すること。
となっていますので、「覚知時刻」の取り扱いに対しては、救急詳報(年報でない)
の記載要領に、覚知時分は、消防機関が最初に事故を覚知した時間を記載する
こととなっていますので、明らかに「覚知時刻」の定義はあるのです。
その定義における「覚知時刻」から「現場到着時刻」までの所要時間を
全国集計し、平均を出す作業(09表集計から)が国で行なわれ、
『救急救助の概要』として資料送付されます。
平成12年の覚知から現場到着までの所要時間の全国平均6.1分
救急自動車の覚知から医療機関収容までの所要時間の全国平均27.8分
(↑10表 収容所要時間別搬送人員調による)
ウツタイン様式(準拠)の「覚知時刻」に関しては、上記の「覚知時刻」の
取り扱いから明白なのですが、救急年報の個表調査での、各消防本部の
ズレは?なにか?
ここで私の所属の悪習?ですが、どうも119番受信装置(指令台)の更新と
デジタル化により、「覚知時刻」の定義が「指令時刻」となり、今、現在続いています。
なお、救急出場報告書には、「指令から現場到着までの所要時間」の
記載した欄を設け、年報の09表個表調査用にデータ管理してます。
救急出場報告書の「指令から...」を「覚知から...」に製本印刷訂正は
来年度となりますので...年報は1月から12月までの集計ですので...
新年から訂正できるように...提言をいたします。
ちょっと、件名から逸れましたけど...
それでは。
福井 [eml-nc: 5074] Re: 蘇生治療と時間記録5059&5061
Date: Mon, 5 Nov 2001 17:09:36 +0900
福井:大津市民病院です。
越智さん [5059&5061 蘇生治療と時間記録]大変参考になりました。
G2000最終章(12章)流し読みしました。さすがG2000!臨床現場で「問題だな」と
感じていることは、きっちり「問題」として明記してありますね。徹底した科学的討
論に基づく、ガイドラインだなと改めて感動しました。
越智さんよりのG2000紹介の一部
> イ)以下の各事象について最も適切な時刻を記録する:患者虚脱、蘇生処
> 置開始、救急通報受信、救急車出動、救急車現場到着、救急隊員による蘇生
> 処置開始、最初の電気的除細動、自己心拍再開、蘇生処置の中止(死亡)
>
> ロ)どのような方法で時刻を記載したか記録する
>
> ハ)救急医療システム(救急通信センター、救急通信指令官、救急隊員)
> の全ての時計を同期させる方法を開発する。
>
> ニ)できるだけ手を使わずに自動的にデータが集積されるようにする
これら、4項目に関してemlでアイデアを出し合って、将来に向けて良い提言が出来
れば素晴らしいですね。
ちなみに、今日、私の腕時計、病院で、ICU、救急外来、救急病棟の柱時計、モニ
ターの時計を確認しましたが、最大4分近いズレがありました。でも、壁の時計など
は容易に調整できません。ちなみに全部クォーツです。
間違った情報は情報不足より悪質です。良い時計合わせの方法があればまたご指導く
ださい。
安田 [eml-nc: 5081] RE: 蘇生治療と時間記録5059&5061
Date: Tue, 6 Nov 2001 00:35:54 +0900
福井さん、越智さん、今晩は、安田@出雲消防です。
ウツタインの時刻の重要性を認識するために
今年の山陰救急医学会で「救急用モニターなどの時刻は正確か?」
と題し、発表しております(僕は共同演者)。
救急車内の除細動器やモニターは時刻がバラバラでした。
病院のモニターもしかり。
壁掛け時計は正確で、病院内の時刻は壁掛けで、救急車内ではなるべく
自前の時計で、週1回は機器の時刻合わせを行うというまとめとしました。
ただ、機器によっては勝手に時刻合わせできないものもあり、その都度
業者を呼ばなければなりません。
最近では勝手に時刻合わせする時計が1万円を切ってありますんで、高価
な機器へ導入可能だと思いますが、メーカーさんどうですかね?
福井 [eml-nc: 5160] Re: 蘇生治療と時間記録
Date: Sat, 10 Nov 2001 11:56:21 +0900
佐藤さん、安田さん、越智さん、皆さんこんにちは!
福井:大津市民病院です。
皆さんにCPR中の時間あわせについてご意見を求めてきましたが、日本救急医学会
展示で参考になるものがありましたので報告します。M社のAED(LP500)ですので、
間違いがあれば、松尾さん添削願います。
AEDで蘇生治療を行った後、PC(Windows)にデーターを吐き出す際に、AEDとPCの
内部時計のズレを確認してPC側に合わせるソフトにバージョンアップされていまし
た。AED側が2分遅れていれば、2分進めた時間でPCに記録として残すという簡単な
(素人の判断で実は大変なのかも)仕掛けです。
CPR治療は、絶対的な「時刻」以上に、経過した「時間」が重要なわけですから、
最終的に基本となる時計に正しく合わせればいいわけです。
将来的にプレホスと病院との引継ぎも、プリントアウトした「紙」ではなくて、搬
送時に装着されていた機械と病院PCを接続して電子化データーを引き継げばよいわけ
です。時間合わせを考えると同様に、電子化データーのプロトコールを標準化するこ
とを考えていくべきではないかと思いました。
私は機械に弱いので簡単に出来そうに思っているのですが・・・
Date: Thu, 23 Jan 2003 00:15:10 +0900
山本:[eml-nc3: 0297] 覚知時刻とは?
山本五十年@東海大学です。
今日は、ご意見をお伺いさせていただきたいと思います。
現在、消防機関では、救急活動の時間経過として、
・覚知時刻
・出場時刻
・現着時刻
(・接触時刻)
・現発時刻
・病着時刻
(・収容時刻)
が、救急活動記録票に記載されていると思います。
覚知時刻は、救急隊員が現場に到着するまでの時間を計測する起点
になる時刻であり、救急医療システムの整備の上で極めて重要な時
刻です。覚知から現場到着所要時間を消防統計に記載している消防
本部も少なくありません。
しかし、覚知の定義は、消防本部によって様々です。
『覚知別救急出場件数』という統計では、種別の意味に用いており、
『覚知別火災発生状況』では、119番通報の手段に意味に用いられ
ています。
多くの消防本部では、覚知時刻を、傷病を把握/確認した時刻とさ
れていますが、ウツタインスタイルでは、コアデータとして、最初
のオペレーターが通報を受信した時刻とすべきであると記載されて
います。傷病を把握/確認した時刻と受信した時刻では、数分の差
が出ることもあるでしょう。そうしますと、覚知から現場到着所要
時間の統計は、消防本部によって、比較不能になってしまい、全国
統計は正確ではなくなります。
救急救命士標準テキスト(改訂6版)では受信時刻とされており、
国家試験に出題された場合は、受信時刻が正解になります。
さあ、困りました。
消防の皆様の地域では、覚知時刻は、どの時点での時刻を採用して
おられるのでしょうか。
実際に検証票を試行されておられる地域、ウツタインスタイルを導
入しておられる地域は、覚知時刻を受信時刻とされておられるので
しょうか。
これは、事後検証システムを確立する上で重要な問題と思います。
もし、覚知時刻を受信時刻とした場合、お困りの消防本部があるで
しょうか。どういう問題が発生するでしょうか。もし、発生する場
合は、従来の覚知時刻とは別に、受信(入電)時刻を記載した方が
良いのでしょうか。
消防救急の基本データであるだけに、悩ましい問題です。
覚知時刻とは何であり、何であるべきか、について、現状を含め、
ご意見をいただければ、幸いです。
竹田: [eml-nc3: 0298] Re: 覚知時刻とは?
Date: Thu, 23 Jan 2003 01:01:55 +0900
山本さん、皆さん、こんばんは。竹田@出雲消防です。
> 覚知時刻は、救急隊員が現場に到着するまでの時間を計測する起点
> になる時刻であり、救急医療システムの整備の上で極めて重要な時
> 刻です。覚知から現場到着所要時間を消防統計に記載している消防
> 本部も少なくありません。
(中略)
> 時間の統計は、消防本部によって、比較不能になってしまい、全国
> 統計は正確ではなくなります。
私も、その点について危惧しています。
> 実際に検証票を試行されておられる地域、ウツタインスタイルを導
> 入しておられる地域は、覚知時刻を受信時刻とされておられるので
> しょうか。
私が一昨年調べたところでは以下の結果でした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Utstaein様式に基づいた院外心肺停止症例のデータ集計を実施して
いる全国80の消防機関より、救急車内の時計の時刻合わせ、覚知時
刻の定義、Bystander CPRの定義、初期心電図を確認する場所につい
てアンケート調査した。回収率は76消防機関、95%であった。
(中略)
覚知時刻の定義については、Utstaein様式では「最初のオペレーター
が通報を受信した時刻」と定義されている。すなわち「覚知―現着時間
(call-response interval)」には、救急要請のコールに対応している時間、
救急隊員に連絡する時間、救急隊員が救急車まで移動する時間、救急
車を発進させるまでの時間、現場まで救急車を移動させる時間が含まれ
るのである5)。
今回の調査結果では、Utstaein様式の定義と同じ119番入電時刻を覚知
時刻としていた消防機関が42.5%であったのに対し、救急隊への出動指令
時刻を覚知時刻としていた消防機関が50.7%と半数以上あった。この原因
として考えるに、消防統計上の覚知時刻の定義6)、「消防機関が最初に事
故を覚知した時間を記載する」を消防機関によっては、「入電内容より災害
と認識した時刻」と解釈し、救急隊への指令時刻を覚知時刻としているため
ではないだろうか。
この場合「覚知―現着時間」の中には救急要請のコールに対応している時間
は含まれないことになり、本来の「覚知―現着時間(call-response interval)」と
違ってくることになる。
--------------------------------------------------------------
以上、昨年、臨床で発表した内容です。臨床の雑誌にも載る予定です。
しかし、こんなところから消防の世界を変えていかないといけないんですかね。
ん〜〜先は長いぞ。(^_^.)
Date: Thu, 23 Jan 2003 09:00:29 +0900
Yoshii [eml-nc3: 0299] Re: 覚知時刻とは?
山本さん、竹田さん、皆さん、おはようございます。
吉井@中和広域消防(奈良県)です。
> > 時間の統計は、消防本部によって、比較不能になってしまい、全国
> > 統計は正確ではなくなります。
>
> 私も、その点について危惧しています。
>
>
> > 実際に検証票を試行されておられる地域、ウツタインスタイルを導
> > 入しておられる地域は、覚知時刻を受信時刻とされておられるので
> > しょうか。
当地域で、ウツタインに準拠したデータがありますが、
県全体で見ても、覚知時刻については各消防本部それぞれです。
当然、データを比べるには諸問題があります。(かなり厳しい)
竹田さんの発表後、当所属で覚知時刻について検討がありました。
最終的に、救急統計の国表にもその覚知時刻が絡んできますので
県を通じて、国に問い合わせをしていただきました。
答えは、「各消防本部に任せる。」
なんて、無責任なのでしょう。ということで、
何についても、現状を変更することに否定的な消防機関ですので、
変更には至りませんでした。
私としては、覚知時刻という言葉がいけないのかと感じています。
入電時刻もしくは受信時刻がいいと思います。
結局、上部機関からの意見には従順な消防ですので、国から
「覚知時刻は入電時刻をもってこれにあてる。」
と言う一文が通達されれば、全国共通の時刻になると
思うのですが・・・。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
吉 井 克 昌
中和広域消防組合消防本部
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
"m.tamura": [eml-nc3: 0300] RE: 0299Re: 覚知時刻とは?
Date: Thu, 23 Jan 2003 10:23:03 +0900
おはようございます。
田村@春日井消防.aichi です。
当市も、システムを更新したりするたびに同様の
検討がなされます。
要は明確な通知が無いからですが。
> 国家試験に出題された場合は、受信時刻が正解になります。
> 私としては、覚知時刻という言葉がいけないのかと感じています。
> 入電時刻もしくは受信時刻がいいと思います。
私もそう思っています。
ただ、「入電時刻もしくは受信時刻」でもまだ不確定かと思います。
受信時刻でも、「受信開始時刻」であるか「受信終了時刻」であるか
分からないからです。
「覚知」という言葉からすると、「消防機関が救急・火災であることを
知り得た」と思います。
知り得た時には遅滞無く予告指令または出場指令をかけます。
「覚知時刻」→「指令開始時刻」としているのも否定できないかとは
思っています。
最近の指令システムは自動化が進み、受信終了の前に、出場指令開始
が可能です。
「受信開始時刻」であることが、総合的な時間経過を把握する意味で
重要と思います。
明確な国からの通知が頂きたいものです。
=========================PREPARING FOR A BIG EARTHQUAKE====
Masanao Tamura
Kasugai Fire Prevention Department
5-44, Toriimatu-cho, kasugai-shi, Aichi 486−8686 JAPAN
homepage: http://www.city.kasugai.aichi.jp/syobo/index.html
===========================================================
越智 [eml-nc3: 0302] Re: 0300 覚知時刻とは?
Thu, 23 Jan 2003 12:47:43 +0900
竹田さん、田村さん、皆様、四国がんセンターの越智です。ウツタイン
様式による記載を全国に広げるためにも、覚知時刻はウツタインでいう
「受信開始時刻」に統一すべきだと思います。様々な経路でボトムアップ
でもアピールしてゆきませんか。
m.tamura さんは書きました(eml-nc3: 0300):
>「受信開始時刻」であることが、総合的な時間経過を把握する意味で
>重要と思います。
>明確な国からの通知が頂きたいものです。
<参考>
ウツタイン様式 日本語版
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/02/uts/j3uts0.html
覚知−現着時間(call-response interval)
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/02/uts/j3uts1.html#05r
必ずしも一貫した使われ方がされているわけではないが、しばしば、反
応時間(response time)と呼ばれている。覚知−現着時間(call-response
interval)とは、救急本部で救急要請を覚知してから、救急車が現場で停
止するまでの時間である(図1、2)。この時間は、救急車が走り始める
時刻をもって始まるのではないことに注意しなくてはならない。覚知−現
着時間には、救急要請のコ−ルに対応している時間、救急隊員に連絡する
時間、救急隊員が救急車まで移動する時間、救急車を発進させるまでの時
間、現場まで救急車を移動させる時間が含まれるのである。しかし、救急
車が現場に到着してから、救急隊員が患者のそばまで行く時間や、除細動
をおこなう時間までは含まれない。最近の報告では、救急車が停止してか
ら、傷病者のそばまで行く時間や除細動を始めるまでの時間が長すぎて、
救命率に大きな影響を及ぼしているのではないかということが指摘されて
いる(17、18)。
それでは皆様、また。
"Shin Tsuruoka":[eml-nc3: 0303] Re: 0300 覚知時刻とは?
Date: Thu, 23 Jan 2003 14:17:37 +0900
山本さん、竹田さん、田村さん、吉井さん、越智さん、皆さん、今日は。
鶴岡@取手協同です。
覚知時間に関する解釈ですが、平成14年11月8日ずけで消防庁救急救助課
より都道府県消防主管課へ事務連絡として出された「標準的な救急活動記録表
等(未定稿)の情報提供について」という文書があります。今後のメディカル
コントロール体制をにらんで作られたものだと思いますが、その中の観察処置
の経過という項目に各種時間の解釈が以下のように述べられております。
覚知:119番通報が入電した時間
出場:119番通報の内容が消防署所等に指令され、待機している所から動
きだした時間
現着:出場指令番地の建物、及びその周辺に到着した時間
接触:観察開始時間を意味する。傷病者に接触した時間
現発:傷病者を救急車に収容し、救急現場から出発した時間
病着:病院に到着した時間
収容:傷病者を医師に引き継いだ時間
これに拠れば覚知時間は今後は入電時間ということで統一されるのではないで
しょうか。
*********************************
鶴岡 信
取手協同病院 脳神経外科
〒302-0022 茨城県取手市本郷2-1-1
*********************************
竹田: [eml-nc3: 0318] Re: 覚知時刻とは?
Date: Fri, 24 Jan 2003 13:08:17 +0900
皆さん、おはようございます。竹田@出雲消防です。
【鶴岡さん】
> 覚知時間に関する解釈ですが、平成14年11月8日ずけで消防庁救急救助課
> より都道府県消防主管課へ事務連絡として出された「標準的な救急活動記録表
> 等(未定稿)の情報提供について」という文書があります。
(中略)
> これに拠れば覚知時間は今後は入電時間ということで統一されるのではないで
> しょうか。
鶴岡さん ご紹介ありがとうございます。
確かに、これには「覚知:119番通報が入電した時間」と書いてありますが、そこは
問屋が卸さないのが、我が業界なんです。
実は、わが社も覚知時刻は災害を覚知した時刻ということで、災害を確認し指令を
出した時刻になっています。これがウツタインの定義と違っていることは、消防長を
はじめ、署長や警防課も知っています。・・・・山本さんも良くご存知だと思いますが、
皆さん、ウツタインのことよく知っているんですよ。全国広しと言えど、消防長や署長
とウツタイン話題で話せるのは、うちぐらいかもしれません。
では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つは指令室
としては、覚知時刻が119番入電時刻になってしまうと、入電から出場指令までの
時間があからさまになってしまうから嫌がるんです。それともう一つ、覚知時刻の解
釈を変えるとなると、法的根拠がある意味必要なんです。で、鶴岡さんが紹介された
事務連絡文章なんですが、実は、あれはまだ【未定稿】なものですので、法的根拠と
はならないようです。ということで、いづれは出るであろう正式なものまで待つしかな
いようです。・・・出れば直ぐにも変わると思いますが・・・
で、当座の凌ぎとして、覚知時刻(指令時刻)から1分引いたものをウツタインの統計と
しているところなんです。ハイ
Genro Ochi
Date: Fri, 24 Jan 2003 14:33:30 +0900
Subject: [eml-nc3: 0322] Re: 0318 覚知時刻とは?
出雲消防 竹田さん、皆様、四国がんセンターの越智です。
(中略)
〇
竹田さんは書きました(eml-nc3: 0318):
>では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つは指令室
>としては、覚知時刻が119番入電時刻になってしまうと、入電から出場指令までの
>時間があからさまになってしまうから嫌がるんです。
→ まさに「入電から出場指令までの時間」短縮の努力も評価しよう!と
いうのがウツタインではなかですか!
(中略)
>で、当座の凌ぎとして、覚知時刻(指令時刻)から1分引いたものをウツタインの統計と
>しているところなんです。ハイ
→ これって「科学」って言えるのか!? と思いませんか?
*以前、ウツタイン大阪に関与している医師にお聞きしたところでは、彼
らのウツタイン統計において「覚知時刻は入電時刻」と明快におっしゃ
いました。鶴岡さんの情報によると消防庁救急救助課の(非公式の)見
解が出ているわけですから、すべての地域が「覚知時刻は入電時刻」と
するべきと思います。ことし4月からしないとさらに仕事が遅れますよ。
当座のところはこれまでの方法と両方の統計を出し、過去のデータと比
較できるようにしておく必要があると思いますが・・
それでは竹田さん、皆様、また・・
"Shin Tsuruoka": [eml-nc3: 0323] 覚知時刻と時刻の統一
Date: Fri, 24 Jan 2003 15:00:08 +0900
竹田さん、皆さん、今日は。鶴岡@取手協同です。
(件名を変更いたしました)
-竹田さん-
> では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つ
> は指令室としては、覚知時刻が119番入電時刻になってしまうと、入電か
> ら出場指令までの時間があからさまになってしまうから嫌がるんです。それ
> ともう一つ、覚知時刻の解釈を変えるとなると、法的根拠がある意味必要な
> んです。で、鶴岡さんが紹介された事務連絡文章なんですが、実は、あれは
> まだ【未定稿】なものですので、法的根拠とはならないようです。
昨日、茨城県のMC検討専門委員会がありその席上でも「覚知時刻」が問題とな
りました。委員会での結論は「覚知時刻は入電時刻とする」という結論になり
ました。
さらに、席上で問題となったのはどのように救急隊、病院(救急外来、ICU
等)の時刻を一致させるかということです。VFの場合などは1分違えば救命率
が10%違ってしまう可能性があります。当院では院内の主だった時計を電波時
計にして院内の時刻を一致させるようにいたしましたが、救急隊と病院の時刻
をどのように一致させるか悩ましいところです。すでにウツタイン方式を行っ
ていらっしゃる地域ではどの様になさっているのかお知恵をお貸しください。
また、現場の救急隊の方々は現場での時刻は御自分の腕時計で計っておられる
のでしょうか?
*********************************
鶴岡 信
取手協同病院 脳神経外科
〒302-0022 茨城県取手市本郷2-1-1
*********************************
"アマハ テツロウ": [eml-nc3: 0326] Re: 覚知時刻と時刻の統一
Date: Fri, 24 Jan 2003 16:49:55 +0900
鶴岡@取手協同さん、皆さん、こんにちは、天羽@上尾FDです。
> -竹田さん-
> > では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つ
> > は指令室としては、覚知時刻が119番入電時刻になってしまうと、入電か
> > ら出場指令までの時間があからさまになってしまうから嫌がるんです。
⇒そうなんですよね。某消防本部でもそうです。
>-鶴岡さん-
>また、現場の救急隊の方々は現場での時刻は御自分の腕時計で計っておられる
> のでしょうか?
⇒我署では、出動、現着、収容(現発)、病着はAVMシステムのボタンを押す事によ
り自動的に記録され、接触時間、様態変化、引継ぎ時間等は、自分の時計(それ以外
の方法ってあるの?)で確認記録しています。しかし、私など慌てているときなど記
録するのを忘れてしまいいい加減なのも事実です。
また、プロパック、特にハートスタートは、過去に除細動レポートを出したときに3
分くらいの狂いがあったという失敗から最低月に2回(バッテリー充電にあわして)
の時間修正を実施しています。
昔ドラマか映画で鉄道職員が仕事に入る前に手巻き時計を合わせるシーンをみた記憶
がありますが、クオーツ時計が当たり前の現代ですが我々もそのくらいのプロ意識が
必要かもしれませんね。
"Shin Tsuruoka": [eml-nc3: 0327] Re: 覚知時刻と時刻の統一
Date: Fri, 24 Jan 2003 19:17:58 +0900
天羽@上尾FDさん、御教示有難うございます。鶴岡@取手協同です
-天羽さん-
> ⇒我署では、出動、現着、収容(現発)、病着はAVMシステムのボタンを押
> す事により自動的に記録され、接触時間、様態変化、引継ぎ時間等は、自分
> の時計(それ以外の方法ってあるの?)で確認記録しています。
知識不足ですいません。AVMシステムというのはどの様なもので、時刻は何を
基準に決められているのでしょうか?また、全国すべての消防に設置されてい
るのでしょうか?
質問ばかりですいませんが、自分の腕時計は出勤時にチームで「はい、○時○
分」というように標準時に合わせているのでしょうか?
*********************************
鶴岡 信
取手協同病院 脳神経外科
〒302-0022 茨城県取手市本郷2-1-1
*********************************
n-kazuo
Date: Fri, 24 Jan 2003 21:45:03 +0900 (JST)
Subject: [eml-nc3: 0328] Re: 覚知時刻とは?
皆さんこんばんは。
西岡@熊本消防です
竹田さんWrote
>確かに、これには「覚知:119番通報が入電した時間」と書いてありますが、
>そこは問屋が卸さないのが、我が業界なんです。
=中略=
>では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つは
>指令室
=意を解して略=
竹を割ったご発言感謝します
同様にいろんな不協和音があるのですよね。
指令システムを入れているところであれば、表にはでないけど受信時間は記録
されている「はず」です。(部内極秘事項かもしれませんね)
でも、電話を受ける人がきちんと記録を残すことを職員に徹底することから
始めなければならない本部もごまんとあるはずです。
でも、これを始めることが、死ぬほど大変なこととは思えませんけどね。
それでも、出来ないんじゃないかなぁ・・・と思ってるし、大変そうだなぁ
と、二の足を踏んでるのではないでしょうか?
こんなことこそ、トップダウンで「国民の命を救うシステム構築には必須な
データだから、入電時間にしなさい」って通知されたら、なんでもないことな
のに・・・と思ってしまう。
誰の意見を聞いているんでしょうかねぇ?よく理解できません。
(ひょっとして・・・・・かな?)
"m.tamura": [eml-nc3: 0330] RE: 0327 覚知時刻と時刻の統一
Date: Fri, 24 Jan 2003 23:21:04 +0900
皆さんこんにちは 田村@春日井消防.aichi(指令室勤務)です。
>では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つは指令室
>としては、覚知時刻が119番入電時刻になってしまうと、入電から出場指令までの
>時間があからさまになってしまうから嫌がるんです。
個人的な考えかもしれませんが、かえってはっきりさせた方が良い
かと思っています。
指令システムの構築担当者としては、システム導入後の評価に
つながります。
高価な発信地表示システムを入れても新旧の比較が出来ません
でした。
「受信開始」→「指令開始」→「出場」→「現着」・・・
それぞれの時刻がはっきり秒単位で記録された方が、どこにどれだけ時間の
ロスがあるかはっきりして、問題点の洗い出しが楽にできるかと思います。
> -天羽さん-
> > ⇒我署では、出動、現着、収容(現発)、病着はAVMシステムのボタンを押
> > す事により自動的に記録され、接触時間、様態変化、引継ぎ時間等は、自分
> > の時計(それ以外の方法ってあるの?)で確認記録しています。
>
> 知識不足ですいません。AVMシステムというのはどの様なもので、時刻は何を
> 基準に決められているのでしょうか?また、全国すべての消防に設置されてい
> るのでしょうか?
AVMは、
http://magazine.fujitsu.com/vol48-6/4-1-4.html
Automatic Vehicle Monitoring Systemです。
車両に設置し、「出動」「現着」「現発」「病着」「引揚」・・
などのボタンがあり、その押された時刻をコンピュータで管理
するものです。指令システムへのデータ伝送は、無線・DOPA
が多いと思います。
時刻の基準ですが、各メーカーにより差はあると思いますが、
GPS衛星の電波により自動補正、指令センターの基準電波の
受信などにより正確に補正されています。
指令センター自体の時刻補正も同様、GPS電波によるもの
電波時計によるものなどがあり自動補正しています。
AVMは、通常車載型であるため、機動性には富みません。
設置している消防本部は中規模以上の場合が多いのではないで
しょうか。
個人の腕時計はやはり、常に日本標準時(JST)に時折
合わせている程度かと思います。
=========================PREPARING FOR A BIG EARTHQUAKE====
Masanao Tamura
Kasugai Fire Prevention Department
5-44, Toriimatu-cho, kasugai-shi, Aichi 486−8686 JAPAN
===========================================================
天羽 [eml-nc3: 0331] Re: 覚知時刻と時刻の統一
Date: Fri, 24 Jan 2003 23:28:14 +0900
鶴岡@取手協同さん、竹田@出雲消防さん、西岡@熊本消防さん、emlのみなさんこ
ん・・は、天羽@上尾FDです。
鶴岡@取手協同さん
> AVMシステムというのはどの様なもので、時刻は何を
> 基準に決められているのでしょうか?また、全国すべての消防に設置されてい
> るのでしょうか?
⇒AVMというのは、指令課と消防車両の無線を使用したシステムで救急車(含、消防
車)の操作パネル(出動、現着、収容、病着等、放水)を押すことによって音声によ
る無線交信をしなくても各車両の状況、各時間が指令課の表示パネルで判るシステムです。
(私は指令課経験がないのでこれ位の認識)
時刻は指令課の指令システムを毎日調整する事によって各車両のAVMも自動で調整さ
れるはずです。(arterio-venous malformationではありません(*^。^*)
最近は近隣市町村では増えていますが全ての消防本部に設置されているものではあり
ません。(私はAVMは、一長一短だと思います)
> 自分の腕時計は出勤時にチームで「はい、○時○
> 分」というように標準時に合わせているのでしょうか?
⇒我署では、そこまではしていません。各個人でまちまちです
>クオーツ時計が当たり前の現代ですが我々もそのくらいのプロ意識が
>必要かもしれませんね。・・・私はG-SHOCKが目一杯ですがROLEX愛用のブルジョア
もまれに。
西岡@熊本消防さん
>同様にいろんな不協和音があるのですよね。
>指令システムを入れているところであれば、表にはでないけど受信時間は記録
>されている「はず」です。(部内極秘事項かもしれませんね)
>でも、電話を受ける人がきちんと記録を残すことを職員に徹底することから
>始めなければならない本部もごまんとあるはずです。
>でも、これを始めることが、死ぬほど大変なこととは思えませんけどね。
>それでも、出来ないんじゃないかなぁ・・・と思ってるし、大変そうだなぁ
>と、二の足を踏んでるのではないでしょうか?
⇒某消防本部では、、システム導入当初は、覚知12:00:00指令12:03:
13などとなっていましたがしばらくすると覚知12:00:00指令12:00:
37と大変身。(なんでらろ〜なんでらろ〜)
越智 [eml-nc3: 0332] 蘇生治療と時間記録(2001年の論議)
Date: Fri, 24 Jan 2003 23:37:46 +0900
山本五十年さん、竹田さん、皆様、四国がんセンターの越智です。覚知
時刻についてご意見をいただいていますが、2001年秋にも同じ話題が取り
上げられています。長文になりますが、再掲させていただきます。
(以下、略)
竹田: [eml-nc3: 0337] Re: 覚知時刻とは?
Date: Sat, 25 Jan 2003 00:49:30 +0900
皆さん、こんばんは。竹田@出雲消防です。
【西岡さん】
> 竹田さんWrote
> >確かに、これには「覚知:119番通報が入電した時間」と書いてありますが、
> >そこは問屋が卸さないのが、我が業界なんです。
> =中略=
> >では、なぜ、覚知時刻が119番入電時刻にならないかといいますと、一つは
> >指令室
> =意を解して略=
>
> 竹を割ったご発言感謝します
> 同様にいろんな不協和音があるのですよね。
あ・・・し、しまった。
うちは、不協和音はないですよ。ホント
ただ、先の発言はあくまでも「そうじゃないかな〜」と思ったところです。・・・ま、遠か
らず、近からずではあるんでしょうが。(^_^.)
> 指令システムを入れているところであれば、表にはでないけど受信時間は記録
> されている「はず」です。(部内極秘事項かもしれませんね)
> でも、電話を受ける人がきちんと記録を残すことを職員に徹底することから
> 始めなければならない本部もごまんとあるはずです.
私も救命士に行く前は通信指令室におりましたので、そのころを思い出してみ
ますと。まだ、今のようなハイテクな指令台ではないローテクの指令台の頃は、
119番通報が鳴ると電話を真っ先にとりました(当たり前か)。それで現場や状
況を確認したら救急指令をかけていました。そして、おもむろにガチャンとタイマー
を押したものでした。・・・このころは入電時刻どころか、指令時刻より覚知時刻
が遅かった。^^;
ハイテク指令台になって、入電時刻を覚知時刻という話もあったようですが、
○ー○ーが「全国的には指令を出した時刻を覚知時刻としていますよ」と言った
とか言わないとか・・・これも噂話ですから
それ以降、通信指令室に覚知時刻の変更を申し入れても「そんなことは機械的に
できないだよ」と子供をなだめるように・・・
【鶴岡さん】
> また、現場の救急隊の方々は現場での時刻は御自分の腕時計で計っておられる
> のでしょうか?
これも一昨年調査してみました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1. 全国80の消防本部に(図)の様なアンケート調査を行い、76消防機関(回収率95%)
から回答を得た。
時刻を記録する基となる時計を腕時計、除細動器、モニター、救急車の時計など「複
数の時計」を使用している消防機関は48機関、58.5%あった(図1)。複数時計を使用し
ている消防機関で毎日、毎週、毎月など「定期的に時刻合わせを実施」している消防
機関は29.7%。「不定期に時刻合わせを実施」している消防機関は31.5%。その他「時刻
合わせを実施していない」か「特に決めていない」という回答がそれぞれ3.7%、35.2%で
あった(図2)。
---------------------------------------------------------------------
実際、現場で時刻の確認をするとなると車両動態はAVM.、個人の活動は腕時計、除
細動や心電図になると除細動器、モニターということになると思います。まあ、複数の
時計を使うのは仕方ないんですが、それぞれの時計が合わせてなければ何にもなりま
せんよね。指令室やAVMは皆さんが書かれているように問題ないとしても、腕時計、除
細動器、モニターとなると管理が大切です。
これも以前、うちの安田さん達が調査し、発表したものですが、時刻あわせを定期的に
する以前の病院と救急車の時計の時刻の誤差を調査したことがありますが、1時間以
上の時差がありましたね。救急車5台のそれぞれの車載時計、除細動器、モニターの
時計を比べても最小で1分、最大で16分の誤差を生じていました。これじゃ〜何の参考に
もならないですよね。
さー時刻の管理をどうするか? これが問題だ。
松田 [eml-nc3: 0339] Re: 0327 覚知時刻と時刻の統一
Date: Sat, 25 Jan 2003 02:32:24 +0900
皆さん 田村さん、こんばんは 松田@平塚消防です。
> 「受信開始」→「指令開始」→「出場」→「現着」・・・
> それぞれの時刻がはっきり秒単位で記録された方が、どこにどれだけ時間の
> ロスがあるかはっきりして、問題点の洗い出しが楽にできるかと思います。
覚知時刻のお話が出ているので、ちょと古いのですが、平成12年に湘南救急
活動協議会で行った口頭指導実施調査の中の覚知時刻について報告します。
湘南救急活動協議会17(H12)消防本部の、覚知時刻の解釈は、3消防本部が受信時
刻14消防本部が通報内容を把握した時刻、終話した又は指令を掛けた時刻となってい
ました。
時刻の調査は分単位のため、覚知から指令までの時間は、ほとんどが0分か1分、現
着してから患者に接するまでの時間と、接触してからCPRを行うまでの時間は1分がほと
んどでした。
その結果、(母数750)
覚知から指令までの時間、 平均21秒 中央値0分
覚知から現着までの時間 平均5分56秒 中央値5分
覚知から患者接触までの時間 平均7分01秒 中央値6分
覚知からCPR実施までの時間 平均8分34秒 中央値7分
また、覚知時刻を受信時刻と解釈した消防本部の覚知から指令までの時間は
平均43秒 中央値1分
覚知時刻を受信時刻以外に解釈した消防本部の覚知から指令までの時間は
平均18秒 中央値0分
しかし、指令課の人はわかると思いますが、受信から指令を掛けるまで、平均18秒
や21秒で、出来ると思う人はいないでしょう。そこで受信から現着までの時間は何分
かかるのか、受信時刻、終話時刻、指令時刻、出動時刻が秒単位でわかる消防本部で調査
しました。
その結果 (母数280)
受信から現着 平均7分42秒 中央値7分16秒
終話から現着 平均6分08秒 中央値5分42秒
指令から現着 平均5分42秒 中央値5分15秒
出動から現着 平均4分08秒 中央値3分38秒
以上の結果をみると、受信時刻を覚知時刻にするのと、指令時刻を覚知時刻にするの
では2分の差があります。
病院外心肺機能停止症例の心停止時刻を推定するのに、一番重要な時刻は覚知時刻
ではないでしょうか。この覚知時刻の解釈がバラバラでは、除細動実施までの時間、
心拍再開までの時間など救命効果の検証の鍵となるものが曖昧となってしまいます。
やはり、覚知時刻は受信時刻とするか、覚知時刻という言葉をなくし、受信時刻とい
う言葉にするか、どちらかが良いのではないでしょうか。
*************************
平塚市消防署 神田救急隊
松田 健二
*************************
田村 [eml-nc3: 0341] RE: 0339 覚知時刻と時刻の統一
Date: Sat, 25 Jan 2003 07:27:22 +0900
皆さん 松田さん、おはようございます。田村@春日井消防.aichiです。
いろいろと調査されてすごいですね。
> しかし、指令課の人はわかると思いますが、受信から指令を掛けるまで、平均18秒や
> 21秒で、出来ると思う人はいないでしょう。そこで受信から現着までの時間は何分
「平均」となると、数十秒はまったく無理な数値ですね。
固定電話・携帯電話の別があると、発信地表示システムが動作した場合、固定電話
では、18秒で指令を出すことは可能でしょう。
携帯電話は位置の確定に非常に時間がかかり、平均値をかなり悪化させます。
指令システムの評価のために、調査してみたいと思っています。
指令室オペレータの個人差もあります。
かなり確実に聴取しないと指令を出さない人、
位置さえ発信地でわかれば指令を出してしまう人(←私はこれ)
指令を出す時期が早くなるほど不確定情報が増えてしまいます。
ですが、指令を出して出場するまでにも時間があるわけで
その間に、修正情報を出せば良いと思い、個人的には早い
指令送出が、救命率向上の一助と思っています。
(指令室の役目は、早い受信・口頭指導くらいしか無いのですが・・・)
> やはり、覚知時刻は受信時刻とするか、覚知時刻という言葉をなくし、受信時刻とい
> う言葉
> にするか、どちらかが良いのではないでしょうか。
私は、できれば・・・。
指令室の努力義務のために、
「受信開始時刻」
「指令時刻」
「出場時刻」
の、追加があると良いかなあと思っています。
=========================PREPARING FOR A BIG EARTHQUAKE====
Masanao Tamura
Kasugai Fire Prevention Department
5-44, Toriimatu-cho, kasugai-shi, Aichi 486−8686 JAPAN
===========================================================
田邊 [eml-nc3: 0344] Re: 覚知時刻と時刻の統一
Date: Sat, 25 Jan 2003 16:46:24 +0900
皆さん、こんにちは。
田邉@大津消防です。
〇1 田邊 [eml-nc: 5049] Re: ウツタイン様式の採用
――――――――――――――
Date: Sun, 4 Nov 2001 12:18:46 +0900
(中略)
覚知時刻の事ですが、ウツタインの用紙は分単位であり、指令シ
ステムは秒単位です。0時0分59秒で電話を取って0時1分15
秒で電話を切っても1分となります。秒単位で記録するのであれば
良いですが、現場活動は分単位の記録を取るのがやっとだと思いま
す。・・では覚知時刻は指令時刻です。指令課と調整した結果で
す。いくら「このような目的でお願いします」と言っても・・・・
・・・でした。心停止時刻、心停止発見時刻の目安は入電してから
指令を発するのに1分以内で出来ているとの指令課の実績から覚知
時刻の1分前を入電時刻と考え心停止時刻等を換算しています。ウ
ツタインの一番のキーワードは心停止時刻はいつかです。心停止時
刻からいつの時点で蘇生法がされたのかがおおよそ解れば良いので
はないでしょうか?
→上記過去の意見が照会されたことから、のこのこでてきました。
この意見後、確か科学なので曖昧なものではなく、できるだけ正確に・・・・・とご返
事が返ってきたと覚えております。そこで、心肺停止症例の受信時刻を端末で後日確認す
る方法を取らざるを得ない状況です。
本当であれば、全ての事故について同じようにするべきですが、その後のチャレンジで
も理解が得られません。
私の主張は、「携帯電話でも一般回線電話でも覚知から指令までの時間が同じになるの
はおかしい。細工をすると後でつじつまが合わなく墓穴をほりますよ」と言っているので
すが・・・・・・・
問題は、MC体制に伴いウツタインデータが含まれた事後検証票が主流になるのです
が、通信部門の職員はMCから外れていると多くが思っています。救急隊の中でも救命士
のみがMCされるのだと理解している方もおられます。こんな状況ですから、通信部門に
MC体制として、記録として時刻の調整を・・・・と言っても効果は望めないでしょう。
→チャレンジした結果のあきらめ?
そこで案ですが、受信時刻、事故確認時刻、出動指令時刻、出動時刻。
受信時刻は119番通報を受けた時刻。
事故確認時刻は、救急車(消防車)が必要と確認した時刻。
出動指令時刻は、出動指令を発した時刻
出動時刻は、救急車が出動した時刻。
本当に、こそくな予想なのですが、受信時刻、出動指令時刻としても受信時刻を事故で
あると確認した時刻又は予告指令時刻とされかねない。ですから一項目を増やしておりま
す。
今後、記録が情報開示されます。ますます都合が悪いと思われる記録は保存しておきた
くなくなるでしょう。しかし、隠すと言った認識は都合が悪い(失敗した)と組織が思っ
て隠していると理解されるので、事実どおりにする方が組織のためと思います。当たり前
の事なのですけれどね。
うちの通信部門に対する私の不平不満と取られるようですが、決して通信部門に対する
不平不満からではありません。今、救急隊と通信部門とが置かれている環境の差はあまり
にも大きく、出来そうで出来ない現実があるとご理解ください。
鶴岡 [eml-nc3: 0352] Re: 覚知時刻と時刻の統一
Date: Sun, 26 Jan 2003 22:53:20 +0900
田邊さん、皆さん今晩は。鶴岡@取手協同です。
-田邊さん-
> 私の主張は、「携帯電話でも一般回線電話でも覚知から指令までの時間が
> 同じになるのはおかしい。細工をすると後でつじつまが合わなく墓穴をほり
> ますよ」と言っているのですが・・・・・・・
携帯電話の場合は、A消防にかかった電話をB消防に転送するという事態も起こ
りうるわけですね。したがって、覚知時間はA消防が受診した時間とすると御
指摘のとおりですね。
皆さんの議論より、時刻の統一の問題は古くて新しい問題であり、解決のため
の決定打はまだないということが理解できました。各地のMC協議会でもこの問
題は当然議題にあがるはずですので、良いアイデアがありましたらまた御教示
ください。
********************************
鶴岡 信
取手協同病院 脳神経外科
〒302-0022 茨城県取手市本郷2-1-1
********************************
山本: [eml-nc3: 0353] Re: 覚知時刻とは?
Date: Mon, 27 Jan 2003 11:26:24 +0900
皆様
お疲れさまです。
山本五十年@東海大学です。
覚知時刻の問題について、ご意見をいただき、ありがとうございます。
この問題は議論の段階を越えて、MC体制を構築する上で、どうするかを
決定する段階に入っていると思います。事後検証は、当然、時間経過も
検証対象になると考えますが、MC体制構築の時点で覚知時刻問題を解決
するのか、先送りするのか、こうしたことが問われています。
全国救急隊員シンポでは、吉田先生の心肺蘇生講演、ウツタインのシン
ポ、そして、救急業務高度化シンポがありますので、ここで、是非討論
していただきたいと願っています。
問題は、受信開始時刻を採用したとき、全国の消防本部で対応可能か否か
になるかと思います。
各界の責任ある方々がこの討論を見ておられますので、引き続き討論をお
願いします。
Date: Mon, 27 Jan 2003 13:01:14 +0900 (JST)
西岡: [eml-nc3: 0355] Re: 覚知時刻とは?
西岡@熊本消防です
山本五十年@東海大学さんWrote
>この問題は議論の段階を越えて、MC体制を構築する上で、どうするかを
>決定する段階に入っていると思います。事後検証は、当然、時間経過も
>検証対象になると考えますが、MC体制構築の時点で覚知時刻問題を解決
>するのか、先送りするのか、こうしたことが問われています。
中略
>問題は、受信開始時刻を採用したとき、全国の消防本部で対応可能か否か
>になるかと思います。
現状の評価から改善を進めるために、科学的な目で建設的な議論を行うと
いう意味において、事実を積み上げることがもっとも大切だと思います。
最初から、完璧なものを積み上げることは大変なことかもしれませんが
事実は一つしかありません。
これを明らかにすることが「悪」であるはずがないと思っています。
なぁなぁで推移している現状のほうが、よっぽど国民にとって不利益な
ことだと考えます。
田邊: [eml-nc3: 0363] Re: 覚知時刻とは?
Date: Mon, 27 Jan 2003 22:55:46 +0900
山本さん、皆さん、こんばんわ。田邊@大津消防です。
いつも否定的な内容や不満と取られる内容が多いので私自身嫌になりますが、あえてき
れい事だけでなく現実問題をあげて議論する事が必要と思いますのでアップいたします。
まず、多くの場合、通信部門と救急管理部門(救急行政部門)とは所属が分かれてお
り、通信部門の検証は救急部門が確認することができますが、通信部門の職員に対して検
証結果を伝えたり、指摘さらには指導などは現実、大きな壁です。
医療機関内ではどうなのか分かりませんが、言い換えれば内科の処置に対して外科の医
師が指導すると言った状況です。
現在、MCは救急管理部門と組織長クラスが中心となり進めております。通信部門を組
織長命で組み入れることは可能でありますが、日々の検証となると「縦割り体制」の強い
組織内ではちっとやっかいな問題です。課長より上のクラスが検証するのなら支障がない
でしょうが。
問題としては
1 所属が違う問題→どこが検証を行う?検証医師が行ったとしても誰が評価を受け取り
誰が伝える。
2 組織長がどこまでをMC範囲と考えられるか→救急隊止まりではないか。
通信部門にも良き理解者、協力者がおりますが、外圧が必要かも知れません。
組織長の認識で覚知時間は変わる(逆もある)のですが、担当レベルの協議を続けて
おります。
田村: [eml-nc3: 0375] RE: 0353 Re: 覚知時刻とは?
Date: Tue, 28 Jan 2003 17:44:14 +0900
山本五十年@東海大学さん 皆様 お疲れさまです。
田村@春日井消防.aichiです。。
> 問題は、受信開始時刻を採用したとき、全国の消防本部で対応可能か否か
> になるかと思います。
自動出動指定装置(国庫補助上の指令用コンピュータの名称)が
無い場合は元々事案情報をコンピュータで管理していないので、時刻
そのものを自動取得していません。
そういった場合を除くと、受信開始時刻は記録されています。
受信ボタン押下(受話器を上げる操作)が、事案開始トリガに
なっていて、事案開始時刻になります。古いシステムでは
分までで秒が表示されていない場合はあります。
逆に、受信終了時刻は自動取得が難しく記録はされていないと
思います。
指令系システムから、統計システムへデータを転送する際、
統計上の「覚知時刻」に、指令データのどの時刻を当てはめる
だけかの問題と認識しています。
=========================PREPARING FOR A BIG EARTHQUAKE====
Masanao Tamura
Kasugai Fire Prevention Department
5-44, Toriimatu-cho, kasugai-shi, Aichi 486−8686 JAPAN
===========================================================
澤田:[eml-nc3: 0381] Re: 覚知時刻とは?
Date: Wed, 29 Jan 2003 07:22:28 +0900
山本さん、田邉さん、西岡さん、澤田@北茨城消防です。
プレホスピタルケアシステムを科学的に評価するために覚知時刻は
重要な要素であろうと思っております。もしそこに、消防本部の都合という
ものが介入できる余地があるとすれば、地域メディカルコントロール体制
そのものにも消防本部の都合が優先されることになってしまうのではないかと
危惧しております。
また、「覚知時刻を指令台で捉えることはできるか?」ですが、1年程前に
当消防本部で指令台を整備したときの技術者の話ですと、「基本的には、
入電ランプ点灯時点、受信ボタンを押した時点、予令開始ボタンを押した時点、
指令放送を流した時点などで設定できますが、他のところではほとんどは
指令放送開始時点ですよ」と聞かされて愕然としたことを今でも鮮明に記憶しており
ます。
以前の指令台では分かりませんが、新しいものは覚知時刻の設定を変えることは
できそうです。
ところで、消防が覚知時刻の重要性を認識せずに指令時刻等をもって覚知時間に
したとすれば、通報者の発信時刻とのずれが生じて、トラブルの原因もなりかねない
とも思っています。
実は、当管内で既に何度かそのようなケースが発生しております。最近の電話機が
発信時刻を記録するために、現着時「到着が遅い」としかられたことがあったようで
す。その時、救急隊は「直ぐに出場したのですが・・・」と指令書の時間を示したと
ころ、「これを見ろと」と電話の記録標示を見せられ、救急隊はとにかく謝ったと
いうことがあったようです。
おそらくこのようなことは、これからも増えていくのでは無いでしょうか。
いずれにしても、行政サービス機関の消防としては、市民サイドの立場に立って、
それらを許容して取り組んでいかなければならないと思っておりますが、
いかがでしょうか。
=====================================
澤 田 清
北茨城市消防本部 総務課救急救助係
=====================================
尾形: [eml-nc3: 0397] Re: 新メンバー紹介
Date: Fri, 31 Jan 2003 00:13:04 +0900
(前略)尾形@広島です。
広島はMC体制構築に向け、外傷プロトコルやCPAプロトコルの
検証試行等、一歩づつ歩み始めたところであります。
今後ともご指導よろしくお願い致します。
さて、「覚知時間」の論議、興味深く拝読させていただきました。
当局におきましても、覚知時刻は入電開始時刻とイコールでは
ありません。
入電開始⇒災害種別決定⇒場所確定⇒隊の編成⇒指令
の流れの中で「隊の編成」をもって覚知時分となっております。
再来年度の新指令官制システム導入に向け上記内容につい
ても論議されているところですが、旧システムを踏襲した考え
が大勢です。(或いは、「消防機関が災害を認識した時点」との
考えから、「災害種別決定をもって覚知とする」
との譲歩案がありますが・・)
部内で、今少し論議を高めて行きたいと思っております。
MC体制のなかで、質の高いデータ比較、検証の為には
こうした極めてベーシックな部分のコンセンサスが需要である
と考えます。そして、西岡さんのおっしゃるごとく
事実を積み上げることが大切であると・・・
D: [eml-nc3: 0438] Re: 覚知時刻とは?
Date: Tue, 4 Feb 2003 23:20:11 +0900
東海大 山本五十年先生
今晩は D です。
覚知時刻について、本市の状況をお知らせします。
当市は、人口約・・万人で消防職員225人・通信指令担当は、2交代
勤務の14人配置され、4〜5人当直しています。
夜間(21時〜翌日5時)は、指令担当1人に署から一人応援に来ています。
平成・・年・月・日から新消防緊急通信指令システム(II型)を導入し、
運用しました。
このシステムは、119番着信と同時に住民基本台帳ホストコンピューター、
地図等検索装置及び発信地表示システムが連動しまして、災害現場が
画面に映し出されます。(固定電話のみで、携帯電話このシステムが
採用されません。)
このことによりまして、各項目ごとの時間が100分の1秒まで記入され
書類として課長の決裁を受けなければなりません。
特に、119番受信(もしもしの「も」)から本指令放送までと本指令放送から
出動するまでの時間をどのように認識するかが大きな問題であります。
指令担当員の意識改革と同時にトップ及び人事担当者の認識であります。
今までの指令担当員は、訓練が嫌いな職員、病気がちな職員等温室に
どっぷりと漬かりたい職員が希望し、配置されていましたので、おそらく
消防の中枢を担っているという認識はなかったと思います。
今は、それらがすべて一新され、大幅に若返りましたました。
ですから、一番に悩まれるのは、トップと人事担当者です。
これらの職員を小都市の消防本部は、どこに配置するかの問題です。
また、後戻りしないための対策として、監査委員会及び議会の
総務常任委員会に下記の内容を公表することです。
公表することによって、いろいろな問題を抱えますが、闇の中に包まれて
いた時間を時代の変化に適切に対応するためであります。
項目 目標数値 13年中 14年中
6,065件 7,726件
受信〜本指令放送 1分30秒 1分29秒 1分18秒
本指令〜出動 30秒 49秒 31秒
出動〜現着 5分00秒 3分40秒 3分55秒
現着〜現場引揚 6分00秒 12分22秒 12分36秒
(処置開始1分含)
現場引揚〜病着 7分00秒 6分32秒 6分16秒
受信〜現着 7分00秒 5分59秒 5分43秒
受信〜病着 20分00秒 24分22秒 24分04秒
山本さんより
> これは、事後検証システムを確立する上で重要な問題と思います。
> もし、覚知時刻を受信時刻とした場合、お困りの消防本部があるで
> しょうか。どういう問題が発生するでしょうか。もし、発生する場
> 合は、従来の覚知時刻とは別に、受信(入電)時刻を記載した方が
> 良いのでしょうか。
> 消防救急の基本データであるだけに、悩ましい問題です。
> 覚知時刻とは何であり、何であるべきか、について、現状を含め、
> ご意見をいただければ、幸いです。
大橋: [eml-nc3: 0442] 携帯電話による119番通報の覚知時刻とは?
Date: Wed, 5 Feb 2003 02:17:47 +0900
覚知時刻で議論が進んでますが、大橋@筑波メディカルです。ちょっとタイトル変え
ました。
覚知時刻の定義はやはりウツタインにも通用する入電時刻をとるべきというのが私の
考えです。
それもさることながら、携帯電話からの通報でA消防本部に入電し、実際には話を聞
いてみた結果B消防本部の事案なのでB消防本部に転送した場合の覚知時刻はどう処理
されていますか。
すなわちA本部の電話がなる→話を聞いてB本部の事案だと判明する→B本部へ転送す
る→B本部で内容を確認して救急車の出場を指示するまでの時間は相当かかります
よ、でも一歩間違えるとこれが覚知ー現着時間に反映繁栄されないという、すごいこ
とが起こりかねませんか。
この場合は正しくはA本部に入電した時刻が覚知時刻にならないといけませんが実際
にはどうなっているのでしょうか。
119番や、110番のかなりの部分が携帯電話からという現在、皆さんはどのよう
に処理されているのか教えてください。
Date: Wed, 05 Feb 2003 10:08:14 +0900
山本: [eml-nc3: 0445] 全国救急隊員シンポジウムに関連して
山本五十年@東海大学です。
覚知時刻に関するご意見、ご報告をありがとうございました。
全国救急隊員シンポジウムでは、ウツタインのパネルもありましたが、
覚知時刻に関する討論までは行かなかったようですね。
・・さんの浮かない表情か
ら直感しました。いかがでしたでしょうか。
(中略)
emlの皆さんや個人メールのご報告を拝見しますと、覚知時刻を出場指
令時刻としている消防本部が多いことが分かりました。世間では、119
番通報してから何分で救急隊は現場に来てくれますかの質問に、約6分
と答え、この6分が生死を分かちますから、by-standerのCPRが重要
ですと市民啓発をしています。これは、もはや偽りです。覚知時刻の定
義が様々ですから、我が国には、119番通報から救急隊現場到着までの
時間データは存在しないと言うべきです。
実際には受信時刻から指令時刻まで1分30秒から2分近く要しています
から、119番通報から救急隊現場到着までの時間は8分近くになってい
るはずです。この8分の間に為すべきことは何か、これもMCの範疇です。
MC体制の構築は、現在、廃藩置県的な激震を各地域に起こしていますが、
同時に、消防行政におけるMCの一環として、覚知時刻の改変を全国的に
進めるべきであると考えます。通信指令のあり方にも、医学的なアプロ
ーチが不可欠です。
(後略)
竹田: [eml-nc3: 0446] 救急指令に関して雑感
Date: Wed, 5 Feb 2003 10:43:01 +0900
皆さん、こんにちは。竹田@出雲消防です。
覚知時刻から少し話題がずれるのですが、救急指令の役割というのは、ただ、早く現場を
把握して指令を出し、時に口頭指導するだけでいいのでしょうか?
私は、そうではないと思っております。通報内容からどのような出場体制をとるか、これによっ
ても多くの命を左右させていると思っています。
欧米における救急指令は大変重要ものとされ、アメリカでは Emergency Medical Services
Dispatcher Training Guidelines http://www.emsa.ca.gov/Legislation/emdguide.asp#N_1_
に基づき専門教育を受けたDispatcherが救急指令を行っていますし、フランスにおいても
Telemedicineという通信臨床医学が確立され、やはり専門教育を受けたPARM:Permanencier
Auxiliaire de Regulation Medicale が救急指令を行っています。そのように欧米では専門教育
を受けだ救急指令員が、通報内容から適切な救急システムを判断し、指令を出しております。
それに比べ日本はどうでしょう? いくらシステムが違うと言っても救急指令員の資格制度も
なければ教育そのものがまるで存在しません。これでは、「覚知時間は本当は119番が入電
した時間だよ」と説明してもなかなか理解してもらえませんし、今後の救急指令のレベルアップ
も図れないのではないでしょうか。
救急現場での処置など救急隊員に関しても先進国から遅れているのですが、救急指令に関
しては、それ以上に遅れているような気がします。
「通報を受けて指令を出すだけ」からそろそろ脱却しなくてはいけないのではないでしょうか。
--------------------------------------
出雲市外4町広域消防組合 出雲消防署
竹田 豊(Yutaka Takeda)
--------------------------------------
田邉: [eml-nc3: 0453] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して
Date: Wed, 5 Feb 2003 22:41:15 +0900
山本さん、皆さん、こんばんわ。田邉@大津消防です。
(中略)
山本さんのご提言である覚知時間もそうですが、レスポンスタイムを平均で表すのを変
更しませんか。ウツタインは中間値で表します。この理由として、何か得意な条件によ
り、ある症例のレスポンスタイムが通常のレスポンスタイムより何倍もかかった場合、平
均時間を歪めるからです。
次に、全ての症例についてレスポンスタイムを縮める必要性は無いと考えます。限りな
く縮めなければならないのはいち早く救急車の出動が必要な事案、いち早い現場出発が必
要な事案で、サービス的な事案や緊急性が低い事案については時間がかかっても的確に、
住民、傷病者が満足する対応ができれば○だと思っています。
今回のシンポジウムでもっとも得た事は、情報開示を恐れて色々考えるのではなく、今
までうやむやにされていたものをはっきりして、きちんと説明できる体制が情報開示に望
む体制であり、よってそれが現場の方、組織の為になると教わったことです。
ですから、住民の方に十分説明できるように、心肺停止について説明するのであれば、
心肺停止症例におけるレスポンスタイムで説明すべきであって、軽症症例が60%を占め
る全体を見て重症症例の事について説明するのは適切でないと考えます。
今後は、このような事も改善して行くべきではないでしょうか。
****************
大津市消防局市民安全課
田邉 俊司
****************
大橋: [eml-nc3: 0455] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して
Date: Thu, 6 Feb 2003 01:47:26 +0900
山本五十年@東海大学さん、皆さん、大橋@筑波メディカルです
覚知時刻に関して山本さん曰く
> emlの皆さんや個人メールのご報告を拝見しますと、覚知時刻を出場指
> 令時刻としている消防本部が多いことが分かりました。世間では、119
> 番通報してから何分で救急隊は現場に来てくれますかの質問に、約6分
> と答え、この6分が生死を分かちますから、by-standerのCPRが重要
> ですと市民啓発をしています。これは、もはや偽りです。覚知時刻の定
> 義が様々ですから、我が国には、119番通報から救急隊現場到着までの
> 時間データは存在しないと言うべきです。
まったく同感です。
一時的に見かけ上、覚知ー現着時間がたとえ10分くらいになったとしてもそれは事
実であり、ある日いっせいに入電時刻を覚知時刻とするように全国統一していただき
たいというのが私のお願い。
さらに、先に私がこのMLで提起しましたが、携帯電話からの119番をうけたA消防
本部が話を聞いた結果B消防本部の事案と判明し、B消防本部に転送した場合の覚知時
刻の取り扱いもぜひ考えてください。現在かなりの119番通報が携帯電話と聞いて
おります。患者から見ると、救急車が消防署を何時に出たかが問題ではなく、電話を
してから何分で救急隊が来てくれるのかが大切なのであることをお忘れなく。
とはいってもこれは通信司令室の問題で、このMLで何を言ってもどうしようもないか
もしれませんね。本来は通信司令室の業務の一部もメディカルコントロールの対象な
のですが・・・。
大橋
澤田: [eml-nc3: 0456] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して
Date: Thu, 6 Feb 2003 05:57:41 +0900
大橋さん、山本さん、澤田@北茨城消防です。
今や携帯電話からの通報が半数以上となっており、バイスタンダーが通報に
要する時間が早くなっているとは思いますが、消防本部間の転送に時間が
かかってしまいますとその分が相殺されてしまい、もったいないということになりま
す。でも、正確に所要時間を調べてはないようですが、「転送にかかる時間は管轄
地域が分かれば直ぐに転送するので、それほど時間はかからない」らしいです。
> とはいってもこれは通信司令室の問題で、このMLで何を言ってもどうしようもないか
> もしれませんね。本来は通信司令室の業務の一部もメディカルコントロールの対象な
> のですが・・・。
→メディカルコントロールは消防本部と医療機関だけの問題でもなく地域住民(国
民)の生命に関わる問題でもありますので、痛みが伴う改革でも「改善」であれば
しっかりと改革を図りたいですね。
======================================
澤 田 清
北茨城市消防本部 総務課救急救助係
======================================
小林重幸: [eml-nc3: 0477] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して
Date: Fri, 7 Feb 2003 23:37:04 +0900
皆さん、こんばんは。小林@えち消防です。
(中略)
さて、部分レスですが・・・。
> 山本さんのご提言である覚知時間もそうですが、レスポンスタイムを平均で表すのを変
> 更しませんか。ウツタインは中間値で表します。この理由として、何か得意な条件によ
> り、ある症例のレスポンスタイムが通常のレスポンスタイムより何倍もかかった場合、平
> 均時間を歪めるからです。
以前、田邊さんから提供いただいた、大津市のウツタイン資料にもありましたね。
中間値というデータの取り方には大賛成です。
そしてもう一点、
> 次に、全ての症例についてレスポンスタイムを縮める必要性は無いと考えます。限りな
> く縮めなければならないのはいち早く救急車の出動が必要な事案、いち早い現場出発が必
> 要な事案で、サービス的な事案や緊急性が低い事案については時間がかかっても的確に、
> 住民、傷病者が満足する対応ができれば○だと思っています。
これについてはどうでしょう。(もちろん通信員が最終的にはこういうメリハリを理
解していることが前提ですが・・)
通信部門を同一にMCに入れるべきとの意見も多くありますように、逆を返せば今の
通信レベルはDispatcherと呼ぶにはほど遠いものです。
つまり、今の時点で「すべての事案で急ぐ必要はないんだよ」という、いわゆる応用
は、肝心な事案に対しても「急がない」事態が起こってしまう危険をはらんでいると
思います。
レスポンスタイムについても然りですが、例えば口頭指導に関しても、医学的見地か
ら相当であったかとか、話術として相手にいかに有効に伝えたかよりも、口頭指導を
行ったという事実を本人達が求めている感がありますので、まず、Dispatcherと呼べ
る水準の救急通信員を要請することが今は先決であると思います。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
愛知(えち)郡広域行政組合消防本部 - 滋賀県 -
小林 重幸 SHIGEYUKI-KOBAYASHI
URL : http://www.biwa.ne.jp/~echifd/
http://www.biwa.ne.jp/~echifd/i/ (i-mode)
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
田邉: [eml-nc3: 0481] Re: 全国救急隊員シンポジウムに関連して
Date: Sat, 8 Feb 2003 15:17:09 +0900
(中略)
以下田邉の書き込み
> そしてもう一点、
>
> 次に、全ての症例についてレスポンスタイムを縮める必要性は無いと考えます。
> 限りなく縮めなければならないのはいち早く救急車の出動が必要な事案、いち早い現場出
> 発が必要な事案で、サービス的な事案や緊急性が低い事案については時間がかかっても的
> 確に、住民、傷病者が満足する対応ができれば○だと思っています。
小林さんが書かれた
> これについてはどうでしょう。(もちろん通信員が最終的にはこういうメリハリを理
> 解していることが前提ですが・・)
> 通信部門を同一にMCに入れるべきとの意見も多くありますように、逆を返せば今の
> 通信レベルはDispatcherと呼ぶにはほど遠いものです。
> つまり、今の時点で「すべての事案で急ぐ必要はないんだよ」という、いわゆる応用
> は、肝心な事案に対しても「急がない」事態が起こってしまう危険をはらんでいると
> 思います。
→ 確かにこの事態も考えられますね〜。しかし、早い出動指令を求めるのであれば消防
職員でなく104のような電話交換士を配置すれば事が足ります。必要なのは小林さんも
同じ思いと思いますが、緊急(必要な)のキーワードをいかに早く聞きだし、救急出動さ
せる事ができる通信員ではないでしょうか。昔から入電から早く出動指令を発するとの意
識を通信員はお持ちですので、追加項目としてキーワードの聴取話術と知識の収得でしょ
うね。
検証となれば、緊急性のあった事案や救助事案、火災事案においてキーワードが聞けて
いるのか否か、入電から出動指令までのレスポンスはどうかを見れば良いかと思います。
> レスポンスタイムについても然りですが、例えば口頭指導に関しても、医学的見地か
> ら相当であったかとか、話術として相手にいかに有効に伝えたかよりも、口頭指導を
> 行ったという事実を本人達が求めている感がありますので、まず、Dispatcherと呼べ
> る水準の救急通信員を要請することが今は先決であると思います。
→ その通りだと思います。救急は、今後、消防組織内での事後検証体制、医師(外部)
からの事後検証体制で向上して行くことと思います。しかし、救急部門等は、本部組織に
救急等管理担当がおり検証できるのですが、通信部門は現場オンリーで一線離れたところ
が管理している体制ではありません。
通信部門も是非、MCに関わって頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
****************
大津市消防局市民安全課
田邉 俊司
****************
長谷川: [tjqq:00025] 資料9:検証票に関する留意事項(長文)
Date: Sun, 9 Feb 2003 00:13:01 +0900
豊岡しらゆり長谷川です。
資料9 検証票に関する留意事項(資料21−33ページ)
(中略)
救急活動記録票・検証票項目に関する補足説明
(中略)
20)心停止の推定原因
・ウツタイン様式に準ずる項目で、非心原怯と心原性の有無に
ついて記載する。状況から心原性と推定した要件について、
現病歴、既往歴について知り得た情報を記載する。
21)初期ECG所見
・ウツタイン様式に準ずる項目で、傷病者に接触した直後のECG
モニター所見について記載する。
22)心停止の目撃
・現着時に家族等から聴取した発症直後の目撃情報による。
家族又は関係者が傷病者を発見した時間を記入する。
倒れるところを目撃し、その時間が正確であれば「確定」に
チェックをいれる。「推定」は倒れる以前の行動を目撃しており、
倒れたところは目撃していない場合にチェックをいれる。
「不明」はいつ倒れたか予測がつかない場合にチェックをいれる。
(例:会社から帰宅したところ、台所で倒れていた。)
23)パイスタンダーCPRの状況
・市民処置のうち、心肺蘇生法に関する記述。家族、同僚、友人、
通行人等実施していた人、内容について記載する。もし、資格等
の保有者であればその内容について、資格欄に記職する。
(上級救命講習、日赤指導員、着護師)
・119番通報時口頭指導による、テレフォンCPR等の情報があれば、
誰により行われたかを記載する。
・その他に行われた市民処置の状況、実施者についてチェックする。
24)病院選定経過
・自己隊で選定、本部に依頼など、選定者の種別を記入する。
連絡開始時刻と決定時刻を記載する.
26)転送経過
・一時病院収容したが、傷病者の状態、病院の状況から他の病院へ
直ちに送る必要が生じた場合が該当する。
・要請医師、要請病院、要請理由、医師同乗管理、看護師同乗につ
いて記載する。
26)除細動
・除細動を実施した場合に関する項目。適応波形の種類と発生時間、
積載している除細動機の種別を記載する。
・除細動施行3回までの実施状況についてジュール数を記載し、実
施できなかった場合は状況を具体的に記載する。
・救命処置の項目に関しては、ドクタ・∵へり、ドクターカー等と連
携した場合を考慮して、実施者の欄に「医師」の項目を設けた.
・実施したものは医師、救急救命士を問わず氏名を記載する。
27)気道確保
・気道確保の内容について記載する。気遣確保に用いた器具の種別
について記載する.器具を使用しなかった場合には「用手」にチ
ェックをして、その方法について記載する。
・換気方法及び酸素流量、回数について記載する。
・なんらかの状況により気道確保器具を変更、又は回復により中止
した場合はその状況を記載する。
・実施したものは医師、救急救命士を問わず氏名を記載する。
28)静脈路確保
・静脈路確保を実施した場合に記載する。
・実施場所、時間、実施者、穿刺した血管、使用した留置針の太さ
について記載し、実施できない場合、中止した場合は理由を記載
する。
・実施したものは医師、救急救命士を問わず氏名を記載する。
29)医師との連携 医療処置記入欄
・医師と連携し、医師の行った除細動、気道確保、静脈路確保、
以外の医療処置について記載する。(例、緊急薬剤の使用、輸液、
外科的処置等)
・医師が直接記入するのが望ましい。
30)指示要請 その他医師からの指導内容
・指示要請の際、医師から指示された特定行為の内容、その他に
搬送中の傷病者管理に必要な指導事項について記載する。
・指示要請を行った救急救命士の氏名、要請内容を記載する。
・指示を行った指導医の所属病院、氏名について記載する。
31)観察処置の経過
・適宜,縦線をいれて自由に区分けし、傷病者のバイクルサインの
変化について、実施した処置とその判断、時間について記入する。
時間経過の鋭明
覚知:119番通報が入電した時間
出場:119番通報の内容が消防署所等に指令され、待機している
所から動きだした時間
現着:出場指令番地の建物、及びその周辺に到着した時間
接触:観察開始時間を意味する。傷病者に接触した時間
現発:傷病者を救急車に収容し、救急現場から出発した時間
病着:病院に到着した時間
収容:傷病者を医師に引き継いだ時間
(後略)
Date: Sun, 09 Feb 2003 19:42:52 +0900
越智: [tjqq:00031] Re: 025 資料9:検証票に関する留意事項(長文)―覚知時刻について
長谷川さん、皆様、四国がんセンターの越智です。皆様の意見交換を読
ませていただき、非常によい勉強をさせていただきます。
さて「資料9 検証票に関する留意事項」の「観察処置の経過」のなか
に、覚知時刻の項目がありますね。この覚知時刻は多くの消防本部におい
て出動指令の時刻をあてており、ウツタイン様式(覚知時刻=入電時刻)
で記載するよりも見かけ上 response time が短くなっていますね。
兵庫県特に皆様の但馬地方ではすでに 覚知時刻=入電時刻 としてお
られるのでしょうか。
長谷川正宜 さんは書きました(tjqq:00025):
>31)観察処置の経過
> ・適宜,縦線をいれて自由に区分けし、傷病者のバイクルサインの
> 変化について、実施した処置とその判断、時間について記入する。
> 時間経過の鋭明
> 覚知:119番通報が入電した時間
> 出場:119番通報の内容が消防署所等に指令され、待機している
> 所から動きだした時間
> 現着:出場指令番地の建物、及びその周辺に到着した時間
> 接触:観察開始時間を意味する。傷病者に接触した時間
> 現発:傷病者を救急車に収容し、救急現場から出発した時間
> 病着:病院に到着した時間
それでは皆様、また。
E: [tjqq:00032] Re: [tjqq:00031] Re: 025 資料9:検証票に関する留意事項(長文)―覚知
時刻について
Date: Sun, 9 Feb 2003 23:54:42 +0900
越智さん こんにちは、Eです。
越智さん:Wrote (省略お許し下さい)
> さて「資料9 検証票に関する留意事項」の「観察処置の経過」のなか
> に、覚知時刻の項目がありますね。この覚知時刻は多くの消防本部におい
> て出動指令の時刻をあてており、ウツタイン様式(覚知時刻=入電時刻)
> で記載するよりも見かけ上 response time が短くなっていますね。
>
> 兵庫県特に皆様の但馬地方ではすでに 覚知時刻=入電時刻 としてお
> られるのでしょうか。
MC、検証が活発に議論されだし、そこにウツタイン様式を導入すべきと
聞く頃から、明確に認識しておりましたが、少なくとも我が本部では、未だ
「出場時刻」イコール「覚知時刻」のままです。
放っておいた、ツケが大きくなってしまっています。
他の本部さんはいかがでしょう?
長谷川: [tjqq:00033] RE: [031] 覚知時刻について
Date: Sun, 9 Feb 2003 23:59:30 +0900
豊岡しらゆり長谷川です。
> 四国がんセンターの越智です。
> > 時間経過の鋭明
> > 覚知:119番通報が入電した時間
この箇所をチエックしながら おー兵庫県は覚知=入電時間だ と
感心したのでありますが これが4月以降のことなのか現状すでに
そうなのかは 現場のかたに答えていただきましょう。
長谷川: [tjqq:00037] RE: [035] 覚知時刻について
Date: Tue, 11 Feb 2003 03:41:09 +0900
豊岡しらゆり長谷川です。
越智さん 皆さん こんばんわ。
> 皆様の地域の情報を宜しくお願いいたします。そして現在、覚知時刻
> =入電時刻 としていない地域は今年4月をもって切り替えるよう、
> 職場で調整をしてくださいませんか。
3.15の但馬MC協議会第1回で確認しておきます。
Date: Tue, 11 Feb 2003 11:20:27 +0900
越智: [tjqq:00038] RE: [037] 覚知時刻について
長谷川さん、皆様、四国がんセンターの越智です。
〇
長谷川正宜 さんは書きました(tjqq:00037):
>越智さん 皆さん こんばんわ。
>> 皆様の地域の情報を宜しくお願いいたします。そして現在、覚知時刻
>> =入電時刻 としていない地域は今年4月をもって切り替えるよう、
>> 職場で調整をしてくださいませんか。
>
> 3.15の但馬MC協議会第1回で確認しておきます。
→ ぜひお願い致します。覚知時刻を世界的な基準に統一することは全国
どの地区においても容易な作業ではないと思います。しかし新しい救
命活動を検証する上で欠かせません。
本来、総務省消防庁の天の一声でかなう筈なのですが、現状維持を望
む声も強いのではないでしょうか。
〇
長谷川さん、検討していただきたいことがあります。それは心電図伝送
のことです。但馬地区でもまだ救急救命士が特定行為を実施するにあたり
伝送をしているところがあるようですが、これは4月からの「包括的指示
での除細動」体制を控えた今、現時点でも合法的な救急救命士活動である
「伝送なし除細動」で足並みを揃えてもよいと思うのです。本メーリング
リストにおられる方々がそれぞれの地域で可能な範囲、調整をしてみてい
ただくことはかないませんでしょうか。
F: [tjqq:00041] Re: 33 覚知時刻について
Date: Fri, 14 Feb 2003 10:23:55 +0900
越智さん、長谷川さん、皆さん、こんにちは。Fです。
長谷川さんwrote
> この箇所をチエックしながら おー兵庫県は覚知=入電時間だ と
> 感心したのでありますが これが4月以降のことなのか現状すでに
> そうなのかは 現場のかたに答えていただきましょう。
→
・・の現状をお答えしますが、訂正があれば・・さん他よろしく。
・・では覚知時刻は、救急詳報記載要領の「覚知時分は、消防機関が最初に事故
を覚知した時間を記載すること。」のとおり、119番通報が入電した時刻と解釈はし
ています。
しかし、救急に限らず火災、救助事案についても出動報告書に記載し、記録として残
る覚知時刻は出動隊が「開局出発」と本部に無線連絡した時刻の一律1分前としてい
ます。
これについては、発足当初からの慣例ではっきりした理由は分かりません(覚えてい
ません)。
考えられるとすれば、現在の指令台が更新される平成11年度以前は、旧式の指令台で
119番通報の内容を聴取し、ゼ○リンの産業地図をめくって場所を特定し、肉声で出
動指令を流していましたので、この一連の作業を新人、ベテランの区別なく一人
(後々には二人になりましたが)で行っていましたから、受信した通信員によってこ
の間の時間にバラツキが出てしまい、これではまずいとなったためではないでしょう
か。
このバラツキを記録上無くすために、後述する本指令を覚知時刻(消防機関ではな
く、出動隊が事故を覚知した時刻)とされている本部があるんでしょうね。
ここで、現在の通報・指令・出動体制の流れについて少し説明させていただきます。
○ 119番通報入電(通報してきた電話番号の属する電話局毎に指令台に表示)→指
令台はこの時刻を記録しています。
○ 通信員は「火事ですか?救急ですか?」と、災害種別を特定します。→救急を例
とします。
○ 特定できれば、ピーポー音と機械音声で「○○局、救急入電中」と予告指令を全
ての署所に放送します。
・ 「○○局」で出動する救急隊は決まりますので、該当する隊は車両を車庫前に出
すなど出動準備に入ります。
○ 通信員は番地あるいは電話番号を聴取し、地図検索装置で発生場所を検索、モニ
ター表示し確認します。
○ 発生場所を特定した後、予告指令と同様に、例えば「本署管内、救急指令。場
所、温泉町湯××番地。急病」と本指令を流します。
・ 救急隊長は指令台端末のプリンタから出てくる指令書(地図付)を持って救急車
に乗り込み無線開局。=出動時刻
○ 通信員は患者概要等を無線で救急隊に送ります。(口頭指導が必要な場合、この
間も継続しています。)
現体制でも本来の覚知時刻は指令台に記録されていますが、その時刻は無視され活用
されていません。
記録上、覚知から出動まで1分ですが、多くは3〜4分(それ以上?)は掛かってい
るでしょう。
となれば、覚知から現場到着、覚知から病院到着の時間統計も...。
このように真実の覚知時刻、記録上の覚知時刻が存在していることになります。
口頭指導などを行っている場合は、口頭指導を開始した時刻が報告書の覚知時刻より
早くなってしまいます。
又、携帯電話での119番通報は北但消防本部を経由して入電され、転送されてきた時
間しか解りませんが、通報者にしてみれば発信時刻は携帯電話の履歴に残っているで
しょうし、つじつまが合いません。
過去にさかのぼって覚知時刻を訂正することも可能でしょうが、どの時期までさかの
ぼるのか?全ての災害に適用していくのか?
いずれにしても、改善に向けた取り組みを行っていかなければならない問題だと思い
ます。
皆さんに現状をご理解いただきたいと思い、内容を推敲してきましたが、まとまりの
ない文章になってしまいました。
中途半端な内容で申し訳ありませんが、ここで一旦送信ボタンを押します。
ご意見、ご批判をお願いいたします。
Date: Fri, 14 Feb 2003 18:01:50 +0900
越智: [tjqq:00042] Re: 0041 覚知時刻について
Fさん、皆様、四国がんセンターの越智です。覚知時刻の記載方法につきま
して貴重な情報を有難うございました。
いろいろご事情はあるとは思いますが、あるべき姿はとてもシンプルだと思い
ます。
1.今年4月をもって(全国一斉に)入電時刻を覚知時刻とする。
(過去にさかのぼって訂正することを考えると腰が重くなります。)
2.これまでのデータとの比較のため、各消防本部がこれまで覚知時刻と定めて
いた方法でも平行して記録を残す。
皆様、いかがでしょうか。
Fさんは書きました(tjqq:00041):
>現体制でも本来の覚知時刻は指令台に記録されていますが、その時刻は無視され活用
>されていません。
>記録上、覚知から出動まで1分ですが、多くは3〜4分(それ以上?)は掛かってい
>るでしょう。
>となれば、覚知から現場到着、覚知から病院到着の時間統計も...。
>
>このように真実の覚知時刻、記録上の覚知時刻が存在していることになります。
>口頭指導などを行っている場合は、口頭指導を開始した時刻が報告書の覚知時刻より
>早くなってしまいます。
>又、携帯電話での119番通報は北但消防本部を経由して入電され、転送されてきた時
>間しか解りませんが、通報者にしてみれば発信時刻は携帯電話の履歴に残っているで
>しょうし、つじつまが合いません。
F: [tjqq:00043] Re: 32 覚知時刻について
Date: Fri, 14 Feb 2003 21:32:19 +0900
Eさん、皆さん、こんばんは。Fです。
Eさんwrote
> MC、検証が活発に議論されだし、そこにウツタイン様式を導入すべきと
> 聞く頃から、明確に認識しておりましたが、少なくとも我が本部では、未だ
> 「出場時刻」イコール「覚知時刻」のままです。
→
私も消防職員なんですが、「出動時刻=覚知時刻」の意味が即座に理解できませんで
した。
越智さんが(tjqq:00035)で紹介されたウェブ資料を読んで、ようやく(推測です
が)理解できました。
*覚知時刻統一の問題
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/03/n1p-time.htm
統計は施策の基礎となるものですが、統計に関する用語の解釈、取り扱い方法は全国
の各本部バラバラだということです。
例えば、
・ 気道確保としてコンビチューブを試みたが挿入できなかった、静脈路を確保しよ
うと試みたが確保できなかった。→特定行為を実施したとカウントしますか?
・ 死後硬直等で明らかに蘇生には至らないと思われる方にCPRを実施し搬送した。
→救急蘇生指標の母数にカウントしますか?
各本部はもとより統計を担当する職員によっても解釈が異なります。
同じ但馬の消防本部でも他の本部がどんな取り扱いをされているのか、全くわかりま
せん。
救急研究会等で、統一に向けたディスカッションもしていきたいです。
長谷川: [tjqq:00044] RE: [042] 覚知時刻について
Date: Sun, 16 Feb 2003 23:21:08 +0900
豊岡しらゆり長谷川です。
越智さん、Fさん、Eさん、みなさんこんばんわ。
> 四国がんセンターの越智です。
> いろいろご事情はあるとは思いますが、あるべき姿はとてもシンプル
> だと思います。
>
> 1.今年4月をもって(全国一斉に)入電時刻を覚知時刻とする。
> (過去にさかのぼって訂正することは考えると腰が重くなります。)
>
> 2.これまでのデータとの比較のため、各消防本部がこれまで覚知時刻と
> 定めていた方法でも平行して記録を残す。
>
> 皆様、いかがでしょうか。
2.22(土)に地域MC協議会幹事会があると連絡いただいています。
その場で提案し 3.15の協議会第1回で確認 4月施行開始という
提案をしたいと思います。
長谷川: [tjqq:00045] RE: [043] 覚知時刻について
Date: Sun, 16 Feb 2003 23:41:43 +0900
> Fです。
> 越智さんが(tjqq:00035)で紹介されたウェブ資料を読んで、ようやく(推測です
> が)理解できました。
> *覚知時刻統一の問題
> http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/03/n1p-time.htm
こうした意見交換は大変参考になりますね。
> 統計は施策の基礎となるものですが、統計に関する用語の解釈、
> 取り扱い方法は全国の各本部バラバラだということです。
> 例えば、
> ・ 気道確保としてコンビチューブを試みたが挿入できなかった、
> 静脈路を確保しようと試みたが確保できなかった。
> →特定行為を実施したとカウントしますか?
> ・ 死後硬直等で明らかに蘇生には至らないと思われる方に
> CPRを実施し搬送した。
> →救急蘇生指標の母数にカウントしますか?
こうした現場の意見を出していただく事が重要なのだと思います。
「プロトコールというのはoff-lineMCのための契約書であり
プロトコールに外れるcaseに対応するためにon-lineMCがある」
という意味の意見をどこかで読みましたが
なーるほど プロトコールちゅうのはそうだったのかと納得。
統計に関しても 全国で統一されたプロトコールが必要なんですね。
> 救急研究会等で、統一に向けたディスカッションもしていきたいです。
さっそくテーマが上がってきて嬉しいです。
まず疑問を出し合う ここからですね。