日本メドトロニック株式会社 フィジオコントロール事業部
松尾 英樹
目 次
最近米国で爆発的に普及し始めたPAD(Public Access Defibrillation)に用いられるAEDは、通電操作こそ人手が介入する(だから半自動)ものの、その後は自動的に心電図を再解析し、必要に応じて脈拍の確認やCPRの開始などを“自動的”に指示してきます。電源を切っていても定期的に自動起動し、装置の自己診断を“自動的に”行います。自動化(Automated)が高度に進化しているのは、滅多に使用しないけれどもいざというときに専門家でなくても使えることを目指しているからです。
米国では、1980年代からこの種の研究が盛んに行われて来ました。多くの研究が認めるところでは、現在市販されているAEDの解析精度は充分信頼に足る物であり、臨床応用に耐えるとされています。AHA は PAD(Public Access Defibrillation)を目指したAEDが具備すべき解析精度の要求レベルを呈示しました。これは AHAの WEBサイトから簡単に入手できます(http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/95/6/1677)。又、それぞれのメーカが自社の解析精度については公表できる値を持っていますので、ご興味のある方は問い合わせをされると良いでしょう。
AED(Automated External Defibrillator)
Public Access Defibrillation(PAD)
米国での普及状況と現場の苦労
Automatic と Automated
解析精度の話
メンテナンスフリーとローメンテナンス