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2025年度正則高等学校_pcr実験

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2025年度正則高等学校_pcr実験 [2025/12/16 20:19] oshikane2025年度正則高等学校_pcr実験 [2025/12/16 20:35] (現在) oshikane
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 __(7)予想しなかった位置にバンドが観察されることが多くあるが、このようなバンド(DNA産物)はなぜ増幅されたのだろうか?__\\ __(7)予想しなかった位置にバンドが観察されることが多くあるが、このようなバンド(DNA産物)はなぜ増幅されたのだろうか?__\\
 これはちょっと難しいですが、色んなパターンが考えられます。\\ これはちょっと難しいですが、色んなパターンが考えられます。\\
-主要なものの1つとして、+主要なものの1つとして、**非特異的なDNA増幅**です。教科書を見ていると、目的となるDNAにプライマーが特異的に結合することによって増幅されている絵を良く見ますが、プライマー配列と「似ている」配列があったとしたらプライマーがそのDNA部位に結合し伸長反応を始めてしまう可能性もあります。勿論、ミスマッチがあればあるほど、Tm値(2+4+...という考えで良いです)の計算でいうところ**「歯抜け」**が出ますので、ミスマッチの場合のTm値は、プライマーの全ての残基が結合に参加する場合と比べて下がると考えられます。したがって、PCRサイクルの真ん中のステップである「アニーリング」の温度を下げれば下げるほど、ミスマッチも許してしまい、結果的に非特異的なDNA増幅が多くみられる傾向になります。DNA増幅が特異的か?非特異的か?は、アガロースゲル電気泳動をすれば大体分かることで、非特異的の場合は目的残基数とは全然違うところに出てしまうものです。\\ 
 +実験的な対処法としては、アニーリング温度を高くすることで解決を図ることが多いです。\\ 
 + 
 +その他、**プライマーダイマー**というパターンもあって、プライマー同士が結合・伸長反応を起こしてしまうことで、雪だるま式に長くなってしまう現象も知られています。プライマーダイマーのパターンもアガロースゲル電気泳動から判別でき、例えば100, 200, 400, 800塩基対...と、階段状に倍々のパターンで見えるのが特徴です。FwとRvプライマーの設計において、勿論お互いが結合しないように設計するのですが、それでも上の「非特異的なDNA増幅」でも議論した様に、ミスマッチを許してしまう条件であればプライマーダイマーが形成されてしまう可能性もある、ということになります。 
 +プライマーダイマーに対しての実験的な対処法としては、アニーリング温度を変えたり、またプライマー濃度を1/2, 1/4などにして解決を図ることが多いと思います。
  
 ====アガロース電気泳動==== ====アガロース電気泳動====
2025年度正則高等学校_pcr実験.txt · 最終更新: 2025/12/16 20:35 by oshikane