ビッマウスの紹介

BigMouth introduces the book.

このページでは、私が今までに読んだ本の中から、お気に入りの1冊や

もう一度読み返したいと思った1冊などをご紹介します。

第1回 第2回 第3回


第1回目は「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」です。

私は、ベストセラー本はあまり買わないことにしています。ただ売れているからという理由で本を買うことは滅多にありません。ましてや、みんなが読んでいるからとか、今話題の本だからとか、そんな理由だけでは本にお金をかけることはしません。というか、かけられません(泣)。

でもこの本は、いわゆる“ベストセラー本”です。新聞や雑誌など、多くのメディアで紹介されています。売れている本嫌い(笑)の私が、なぜこの本を購入したのか?理由の一つはありふれたものです。それは英語が好きだから。洋楽には、中学生の頃からハマリ、高校時代は、交換留学生となんとか話をしようと、一生懸命英文を丸暗記しました(汗)。社会人となった現在は月に1〜2回、英会話のサークルに顔を出したりしています。英語を母国語とする人たちと、英語を使って、思いのままに会話を楽しむことが出来たら、どんなにか素晴らしいことでしょう。

街の書店を覗けば、英語に関する本をたくさん見つけ出すことができます。それらの本は、どれも魅力的な本で私の購買意欲をかき立てます。ですが結局のところ、パラパラとページをめくって「まっ、買うまでもないか。」と、また棚に戻してしまうことがほとんどです。しかし、この本は違いました。手にしてまず表紙を眺め、そしてページをめくり、こう感じました。「今まで見た本となんか違う!?」著者やイラストレーター、また出版社の狙いは、正に、私が抱いたこのような印象を多くの人たちが持ってくれることだと思います。ムム、ハマッテしまった(笑)。

素敵なイラストが読み手の目を引くこの本ですが、書かれている内容はというと、簡単に言えば以下のような事柄でした。

●英語はとにかく、まず「読む」こと。それが唯一の学習法。

●学ぶべきことは、とりあえず「基本の基本のルール」だけ。

考え方はいたってシンプル。そのシンプルさを理解すること。そう繰り返し述べられています。170ページほどの本なので、一日で読み終わることができますが、著者も、そして私も、何度も読み返してみることをお薦めします。全13章のどこからでも読み直しが可能です。いつもそばに置いておき、ちょっとした時間にちょっとだけ開いてみるなんていうのも良いかもしれません。愛らしいデブ猫ちゃんが、あなたを楽しい英語の世界へと連れ出してくれることでしょう。

【株式会社 幻冬舎 定価1,300円】


第2回目は「一歩一歩学ぶ心電図」です。

今回はなんと「心電図」の本です。今話題の本でも、ベストセラー本でもありませんが、第2回目の本はコレと決めていました。確かに、誰にでもとは言えませんが、是非紹介させていただきたい1冊です。もちろん、これから心電図を学ぼうとしている方々、医学部の学生さんや看護学生さん、そして、心電図についてもっと勉強したいと思っている救急救命士や救急隊員の皆さんには一読されることを強くお薦めします。なぜなら、この本はとてもよく考えられて作られた本だからです。

この本の冒頭の「はじめに」のなかで、著者は次のように述べています。

『この本では、1ページに1つだけ情報を記載し、知識を「別個」にしてみました。』

おぉ〜!1ページにつき1つだけのことを理解すればいいのかぁ〜!!なんて楽(楽しい)な本なんだ。どれどれ...なるほど、実にわかりやすいぞ(嬉)。難しいことを難しく書いてある本は数多くありますが、難しいことを易しく、というか理解しやすく書いてある本にはなかなかめぐりあえないものです。しかも、厚くて大きいのが相場の医学書にあって、A5版190ページというとっつきやすさ!「正確」さと「明確」さを追及して書かれているので、眉間にしわを寄せることなく読み進むことが可能です。

今まで、表面的な知識だけで心電図を理解したつもりでいた私にとって、この本は「なぜ?どうして?そうなるの?」ということを正に一歩一歩教えてくれました。「分かると楽しい!分かると面白い!」そう実感させてくれる本なんです。

集中して読めば短時間で読み終えることができる本ですが、1ページ1ページ、書かれていることを頭の中でイメージして読み進めていくことが必要かと思います。また、心臓の動きを3次元でイメージするための手助けとして「一歩一歩学ぶ心電図」Digital版(インターネット上で公開)も本と併せてご覧になられると良いでしょう。さぁ、“なんとなくわかる”から“はっきりわかった”へ一歩一歩ステップアップしていきましょう!

【株式会社 三原医学社 定価1,500円】


第3回目は「救急隊員のための論文の書きかた」です。

第3回目にして、だんだんと私の正体が明らかとなってきました(笑)。今回はまたも一般図書ではありません。その名もズバリ救急隊員のための本です。さて、皆さんは「論文」などと聞くと即座に拒否反応を示してしまいはしないでしょうか?研究者でもない普通の救急隊員にとって、論文に取り組むなどということは、できることならば避けて通りたいことだろうと思います。なぜなら、どうやって書けばよいのかが全く分からないからです。そんな苦しい状況下におかれてしまったとき、きっとあなたの助けとなるのがこの本です。

論文の書き方については、様々な種類のものがたくさん出ています。しかし、それら多くの書籍の中から自分に合うもの、自分が必要とするものを選び出すことは案外難しく、手間のかかることかもしれません。ではどうやって自分に適したものを探し出せばよいのか。果たして、適した本とはどのような本なのか。一つだけ言えることは、読者のニーズをよく理解した著者の手によって書かれたものが真に役立つものである、ということです。そしてこの本は、正に読者にとって役に立つ本なのです。なぜ役に立つのか?答は簡単。著者は実際に多くの救急隊員の論文指導をしてきているからです。論文を書くにあたってまず何を理解する必要があるのか、たいていの人はどこで行き詰まってしまうのか、そういったことを熟知した著者ならではのアドバイスが、この本にはたくさん詰まっています。

ちょっと話は変わりますが、「文章を書く」という作業は個人の才能がなせる技なのでしょうか?著者はこの本の中でそういった意見を明確に否定しています。文章化は個人の努力なのだそうです。こう言われてしまうと、「才能がないから」な〜んていう言い訳はもうまったく通用しませんね(汗)。これは私見ですが、「文章を書く」上でもっとも大切なことは“題材(テーマ)”を決めることで、ひとたび書くテーマさえ決まってしまえば乱暴な言い方かもしれませんが、あとはどうにでもできるものだと思うのです。文章(論文)を組み立てていくHow toは、この本を熟読することで得られることでしょう。

本書の特徴としては、論文の書き方の実際を具体例に基づいて丁寧に解説していること、また、論文作成に派生した話題として、学術集会での発表の仕方や簡単な確率と検定の話などが収録されていることなどを挙げることができます。巻末には資料として、論文作成に有用な文献がいくつか紹介されています。こちらの方も参考にされると良いでしょう。

【東京法令出版株式会社 定価1,400円】


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