2016年6月
最先端の科学を解説する市民フォーラム「ゲノム医療と科学の最先端」を5月29日に開催しました。高校生ら約150人が参加。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の豊岡伸一教授が、患者さんから採取した組織・細胞などを研究して治療や診断、予防に役立てる岡大バイオバンクの取り組みについて紹介。岡山大学病院皮膚科・メラノーマセンターの梅村啓史助教は、遺伝子の基本的な仕組みとともに、個人の体質や病気との関わりについて分かりやすく解説しました。岡山大学大学院環境生命科学研究科の森田英利教授は、腸内細菌叢「腸内フローラ」に着目した自身の研究を紹介しながら、トップアスリートのパフォーマンスへの影響について紹介しました。京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授は、スーパーコンピュータ「京」や人工知能などの最新ITテクノロジーが、創薬や医療にどのように関与していけるか解説しました。
また、フォーラムの前後には事前に申し込みをした高校生約50名を対象に、岡山大学病院の最新の医療設備・研究施設を巡る院内ツアーも開催。医療機器の模擬使用体験ができるシミュレーションセンター、ゲノム医療を司るバイオバンク、手術用ロボット“ダ・ヴィンチ”を備えた手術室を巡りました。高校生らは内視鏡や腹腔鏡の機械を操作したり、実際の手術で使用している器具に触れるなど、普段目にすることのない機器や設備に目を輝かせていました。
参加者からは「興味深い話ばかりだった。今後の進路に生かしたい」「スパコン、人工知能を使う創薬の話を聞き、視野が広がった」などの声が聞かれました。