カルヴァン

(かるう゛ぁん Calvin, John)


フランス生まれの神学者(1509-64)。 カトリックを批判したのでフランスを追放され、 スイスのバーゼルで活動するようになる。 この地で主著『キリスト教綱要』を出版する(1536年)。 その後ジュネーヴに迎えられて宗教改革を行なう。 厳格な神権政治を行なったため、一度は追放されたが、 数年後に戻ってきてまた厳格な政治を行なった。

[神の絶対主権、予定説] カルヴァンもルターと同様に、 ローマ教会の勧める善行(功績)という考え方を否定したが、 彼の場合は、 「すべてはあらかじめ絶対的な力を持った神によって定められているのだから、 今さら功績を積もうが積むまいがムダである」 という理由からそのように考えた。

なお、 カルヴァン主義の流れを組むのは、スコットランドの長老派(プレスビテリアン)、 フランスのユグノー、オランダのゴイセン、イングランドのピューリタン、 洋服のカルヴァン・クラインなどである。 のちにホッブズと手を組んでマンガを書き出したことは 有名な事実である。

ルターの項も参照せよ。

09/Aug/2002


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Fri Aug 09 13:22:41 LMT 2002