ごあいさつ

大会長写真

一般社団法人 日本ヘルスケアダイバーシティ学会
第4回学会会長 坂本すが (東京医療保健大学 副学長)

このたび、2020(令和2)年9月26日(土)に、第4回日本ヘルスケアダイバーシティ学会を、東京都看護協会会館(東京都新宿区)にて開催することになりました。私ども東京医療保健大学と東京都看護協会の共催となります。

今回のテーマは、「ダイバーシティええよぉ 多様性を価値にするマネジメント」です。
大会長とはいえ、ダイバーシティの本質はまだよくわかっていないというのが正直なところです。ひとことで「ダイバーシティ」といっても、年齢・性別・人種などの目に見える多様性から、性格や価値観など目に見えない多様性があります。いろいろな人を認めていくというのは感覚的には良いように思いますが、実際は何が起こるのでしょうか。
答えが出ていない中で、まずは、何でも否定せずに受け入れたら「ええよぉ」という思いから、またそこによりよい未来への示唆があると信じて、このテーマにいたしました。賛否それこそ多様なご意見があると思いますが、学会らしさという型にはまらず、自由に、本音で、時にはアカデミックに大いに議論したいと思っています。

特に、近年は「働き方改革」の一環で、大企業を中心にダイバーシティ・マネジメント、すなわち多様な人材のマネジメントが1つの経営課題として掲げられるようになっています。
医療界にも例外ではなく「働き方改革」の波が押し寄せていますが、これまでダイバーシティ・マネジメントと結び付けて語られることはあまりなかったように思います。また、企業のダイバーシティの論点が女性活躍推進である一方で、医療界ではいわゆるチーム医療推進の文脈で、目に見える多様性として異なる専門職をいかにマネジメントするかが研究テーマとして取り上げられてきました。

今回は看護職の働き方が中心とはなりますが、そうした見える多様性とともに、見えない多様性まで踏み込んだ人材マネジメントのあり方を考えていきたいということを一つの目標にしています。1人ひとりのスタッフの多様な価値観を排除せず、それぞれがモチベーションをもって共に働いていくためにどのような仕掛けが必要か――。他領域の識者の皆さまの智恵もお借りしながら、看護管理者の皆さまと共に考え、ヘルスケア領域におけるダイバーシティ・マネジメントの議論を盛り上げていきたいと思います。

多くの皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。

令和2年2月吉日
第4回日本ヘルスケアダイバーシティ学会
大会長 坂本すが