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コラム(不整脈)

[カテゴリ:コラム]

不整脈について

健康診断で「不整脈」で引っかかった方。私のような不整脈を専門にしている先生に一度相談することをおすすめします。

健康診断で始めて指摘された方の場合、特に薬の内服の必要性はなく半年から1年に一回のホルター心電図によるfollow upで十分のことがほとんどです。

もちろん中には心筋梗塞や心筋症などの怖い病気が隠れていて、それのひとつの現れとして出てくる不整脈もありますので、心エコーなどによる合併疾患のチェックは必要です。

ホルター心電図とは胸に心電図の電極シールを貼って、ウォークマン程度の大きさの携帯型心電計を接続し、24時間心電図を記録する検査です。翌日心電計を返しに来院していただきます。その日だけは入浴できません。機械が壊れちゃいますからね。

多くの場合投薬の必要性はないですが、不整脈の種類や頻度によっては、また本人の自覚症状が強い場合は投薬の必要性がでてきます。

私も当直明けのツライ日は心室性期外収縮がよく出ますが、自分では脈をとらない限り気がつきません。でもデリケートな方などでは1発の不整脈でも「のどがつっかえる感じ」や「しゃっくりのような感じ」などと訴える方がいらっしゃいます。このような場合「危険な不整脈ではないですから気にしなければ問題ありませんよ」とお話すると、それ以後症状が軽くなったり消失したりすることもよくありますが、「どうしても気になる」方にはβブロッカーや安定剤、抗不整脈薬などを内服していただくこともあります。

いろいろな疾患についてあてはまることですが、特に不整脈の薬については「必要最低限」とすることが重要だと考えています。また高血圧がある方は高血圧にも不整脈にも効く一粒で2度おいしい副作用の少ない薬もありますので、それから試してみるのも一つの選択枝でしょう。

心筋梗塞や心筋症など基礎疾患をお持ちの患者さんの場合は全然話がちがってきます。やはり循環器専門医を受診し、適切な投薬を受けることをおすすめします。場合によりカテーテル・アブレーションといったカテーテル手術やICDというペースメーカーのような機械を植え込むことが必要な場合があります。その場合EPS(電気生理学的検査)などの精密検査が必要になってきます。