M339 皮膚筋炎/多発性筋炎

Dermatomyositis/Primary Multiple Myositis

DM

(検索用語句: 膠原病  コウゲン病  こうげん病  )

主として四肢近位筋群、頸筋、咽喉筋などの対称性筋力低下をきたす横紋筋のびまん性炎症性筋疾患。特徴的な皮疹を呈するものを皮膚筋炎(50%)という。膠原病(非化膿性炎症、皮疹)  多発性筋炎は筋肉の障害(炎症・変性)により、力が入らなくなったり、疲れやすくなったり、筋肉が痛くなったりすることを基本的な症状とする病気です。また、特徴的な皮膚症状{ゴットロン徴候(手背側の手・指の関節表面の皮が剥けた紫紅色の皮疹)やヘリオトロープ疹(眼瞼部の腫れぼったい紫紅色の皮疹)など}を伴う場合には、皮膚筋炎と呼ばれます。本症は、1863年Wagner がそれまで両上肢の骨膜炎と診断されていた女性の患者さんを検討して、「風邪、梅毒、外傷、などの原因を持たない炎症性筋疾患」であることを見い出したのが最初です。また、Umverrichtは、本症に特徴的な発疹を伴うことが多いことに気づき、皮膚筋炎という病名を提唱しました。しかし、この皮膚症状の有無で筋病変の特徴に差がないため、多発性筋炎・皮膚筋炎の名称で同一疾患として扱われています。その後、本症は強皮症(全身性硬化症)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群など他の膠原病{体のいたるところの結合組織(いろいろな組織を結び付けているもの)や血管に炎症・変性を起こし、いろいろな臓器に障害をきたす病気}を合併したり、血管の炎症が小児例に見られたり、悪性腫瘍合併例が成人例に見い出されたり、必ずしもその病像(症状、検査所見など)が一定でないことが明らかになってきました。  多発性筋炎は当初筋肉(骨格筋)だけが障害される疾患と考えられていましたが、肺、心臓、関節、消化管、などの他の臓器障害も合併することがあり、膠原病や自己免疫疾患{自分の身体に対する抗体などを持ち、免疫のアンバランスがその病因と考えられる疾患}の一つに分類されています。 (厚生労働省難治性疾患克服研究事業 免疫疾患調査研究班(自己免疫疾患)作成の難病情報センターホームページから引用)


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