K861 慢性膵炎

Chronic Pancreatitis

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上腹腹痛、圧痛が6ヶ月以上持続・継続する。  慢性膵炎とは組織学的には膵におけるび慢性、または限局性の炎症の持続あるいは炎症の後遺的変化であり、臨床的には膵炎としての臨床像が6カ月以上持続または継続していると思われる病態をいう。臨床症状としては再発性または持続的な腹痛に特色があるが、無痛性の慢性膵炎もある。脂肪便や糖尿病のような膵不全の徴候もあり得る。形態学的には、膵外分泌腺の局所的、分節的またはび慢性の破壊消失を伴った不規則な硬化で特徴づけられ、また種々な程度の膵管系の拡張を伴う。膵管の狭窄または膵管内の蛋白塞栓及び結石があることも多い。炎症細胞浸潤、浮腫、局所壊死が存在し、偽膿疱膿瘍を伴うことも稀ではない。ランゲルハンス島は比較的よく保たれている。しかし膵の不可逆的な形態変化により、膵内外分泌機能は、進行性に廃絶する。慢性膵炎の形態学的に第二の型として分類されるものに閉塞性慢性膵炎がある。これは腫瘍や瘢痕などにより、大きな膵管が閉塞され、その上流の膵管系の拡張、実質のび慢性収縮、線維化が起こるもので、結石は稀である。これらの構造的及び機能的な変化は閉塞が除去されれば改善する傾向にある。


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