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いのりの部屋から−読売新聞連載

祈りの部屋から−読売新聞連載

宮城県立こども病院には,亡くなった子を見送る「祈りの部屋」とよばれる一室があります.医師や看護師は救えなかった命をどんな気持で見送るのか.どんな願いからこの部屋は作られたのか.短い命との出会いと別れの意味を考えていきます.

(1) お別れ

15畳ほどの部屋に小さなお棺がおかれています.医師と看護師の短い,しかし心のこもったお別れ.オルゴールのBGMにまじって,家族のすすり泣く声が響きます.昨年は50人近くのこどもたちが,こうして見送られて行きました.

2015年2月19日読売新聞宮城版

(2) スタッフの思い

この部屋で患者を送った看護師らはなにを感じたのでしょうか.産科の助産師は「どんな命にも意味がある」と思うようになりました.血液腫瘍科の看護師は「子どもが命をかけて教えてくれたことを別の子に伝えなくては」と心に誓いました.

2015年2月20日読売新聞宮城版

(3) 原点

当時,東北大学病院NICUに勤めていた堺武男先生は,視察先のトロント小児病院に衝撃を受けました.息子を亡くした経験をもつ患者団体の千葉裕子さんも,「霊安室はかわらなくてはならない」と感じていました.こども病院の設立に深くかかわったおふたりを中心に,祈りの部屋の誕生の背景を描きます.

2015年2月21日読売新聞宮城版

(4) 見送りの意味

中絶の胎児も,やはり,この部屋から見送られます.無力感にさいなまれ,「祈りの部屋は自己満足ではないか」と悩む現場の助産師.一方で,産科の医師は,「死は,どの子も平等.小さな胎児もいつくしんで見送ってあげたい」と言います.

2015年2月23日読売新聞宮城版

(5) 感謝

初回にも登場された,死産のこどもを見送ったAさん夫妻.出産後,一度も息をすることなく亡くなった長男にご夫妻は名前をつけ,病院のスタッフに深々と頭を下げました.どんな思いで,小さなお棺にわが子をおさめ,見送ったのか.ぽつりぽつり語ってくれました.

15年2月24日読売新聞宮城版

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カウンタ 21360 (2015年2月23日より)