□鎮痛法	│理学療法 physiotherapy、physical therapy：PT│

• 理学療法とは運動療法や物理療法を行い、失われた身体の基本的な機能を取り戻す治療法の一つ
• 理学療法とは、検査、測定／評価に基づき、何らかの疾病、傷害（スポーツを含む）などに起因する機能・形態障害に対する運動療法による筋力，関節可動域、協調性といった身体機能、および温熱、水、光線、電気などの物理療法による疼痛，循環などの改善を図る治療科学
• 能力障害が残ったとき、基本的動作や日常生活活動を改善するための指導、そして社会生活を送る上で不利な要素を少なくするための福祉用具の選定や住宅改修・環境調整，在宅ケアなどが含まれる。
• 近年では、生活習慣病の予防、コントロール，障害予防も理学療法の対象になっている。

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●物理療法

┏→光線療法（Phototherapy）
┣→電気療法（Electrotherapy, Electorical Therapy）
┣力学的機器を用いた治療法
┣カイロプラクティック
┣マッサージ
┣冷却療法（Cryotherapy）
┣温熱療法（Thermotherapy）
┣水療法（Hydrotherapy）
┗→鍼/灸

●徒手的理学療法 Manual Physical Therapy　→参考1

• 感覚器系、結合組織、筋系、神経系、関節系、循環系、内臓系などを評価し診断した上で、最も適する治療手技を選択する方法
• 体性機能異常に起因する神経学的疾患、整形外科学的疾患、慢性痛疾患の症状や徴候に対して、その原因を身体の各系別に総合的な評価と鑑別診断と治療とを用いてアプローチする治療手技
  

  関節運動学的アプローチ Arthrokinematic approach Hakata's method：AKA-博田法　→参考1/2 1979年に博田節夫先生が開発した治療法 関節運動学に基づく治療法で、関節の遊び及び関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動を改善する治療技術 骨盤の仙腸関節をほぐす腰痛の治療法などがある。

  McKenzie method of mechanical siagnosis and therapy：McKenzie法　→参考1 1950年代にRobin Mckenzie（ニュージーランドの理学療法士）が考案した治療法 1956年に、疼痛の散ろう継続中に、偶然、当時の腰痛治療では禁忌とされていた伸展位（仰臥位で上半身を反らして、古史を進展した状態）をとることになった患者が寛解したことに注目し、McKenzie法で言うところの「症状の近位化 centralization」に、McKenzie自身が初めて遭遇した体験を元に腰痛の診断と治療における一つの体系を作り上げた。 主には腰痛、頚部痛、坐骨神経痛、各関節の痛み、頭痛などが治療対象になる。 McKenzie法は自分で行うエクササイズ によって疼痛やしびれ、関節可動制限を改善する治療法 治療の大きな流れとしては、問診と力学的運動検査を行ったうえで、患者ひとりひとりに合った「セルフエクササイズ」や「日常生活での留意点」を中心としたプログラムを組み立て、治療を行っていきます。 世界各国においてもMcKenzie法は筋骨格系の問題に対する自己管理療法として極めて高い評価を得ている。 McKenzie法による疼痛の診断と治療には、問診と理学検査が重要である。 McKenzie法では、「症状が改善する運動方向 directional preference」を探す。運動器の伸展、屈伸、側方シフトなどの1方向の動き test movementをそれぞれ栗かして行った後、痛み、しびれの範囲や強さ、可動域の変化をベースラインとして比較する。 McKenzie法による痛みの分類 姿勢症候群 posture syndrome 拘縮症候群 dysfunction syndrome 陥屯症候群 derangement syndrome 適応外

  関節モビライゼーション　Joint mobilization リハビリテーションや整体で用いられる関節運動学に基づく徒手療法 関節包内の機能障害を呈している関節に対して、その関節包内運動を回復させるための治療技術 動きが悪くなった関節を手で動かすことによって、正常な関節運動ができる状態にする治療法 関節モビライゼーションの鎮痛効果に下行性疼痛抑制系が関与しているとされる。

  筋膜リリース療法　Myofascial release therapy：MFR　←→ハイドロリリース 筋膜の単なる伸張ではなく、筋膜のねじれを解きほぐす。 筋膜制限に適用された隠やかな伸張は、熱を引き出し、リンパドレナージを改善し、筋膜組織を再編成し、そして最も重要である軟部組織固有感覚の感覚機構をリセットする。この活動により、中枢神経系が再プログラミングされる。 アナトミー・トレイン　anatomy trains Thomas Myersが考案 人体を走る「筋筋膜経線 myofascial meridians」を鉄道路線に見立て、姿勢や動作から全身を評価し治療する理論 筋膜のつながり 張力を感じ合うラインをアナトミートレインと呼ばれる。身体中に張り巡らされた筋・筋膜の網を通して、姿勢や動作の安定がどのように得られるか解剖学的見解から編み出された理論 アナトミー・トレインの理論を実践的なテクニックとしてまとめたのが、ファッシャル・リリース・テクニック アナトミートレインとは、人体の長軸上の筋膜的な接続のことで、接続されている筋膜が動作時に協調して働くとされています。 アナトミートレインとは筋膜の繋がりのことであり、7つのラインによって全身を結んでいる。 浅層フロントライン　superficial front line：足先から頭蓋側面までの前身の前面を結合するライン 浅層バックライン　superficial back line：足底から頭頂まで人体の後面全体を結ぶライン ラテラルライン　lattelal line：身体の両側を走るライン スパイラルライン　spiral line：人体を螺旋状に取り巻くライン ファンクショナルライン　functional line 深層フロントライン　deapficial front line：上肢後面の深いライン アームライン　superficial arm back line 　ディープフロントアームライン　deapficial front arm line：上肢前面の深いライン 　スーパーフィッシャルフロントアームライン　superficial front arm line：上肢前面の浅いライン 浅層バックアームライン　superficial arm back line：上肢後面の浅いライン

●カイロプラクティック Chiropractic　→参考1/2/3//4

• 1895年にDaniel David Palmer*（1845/3/7〜1913/10/20, アイオワ州ダベンポート）が創始した療法。息子のBartlett Joshua Palmerが継承し、三代目David Daniel Palmerの時に科学的にも認められた。
• "χειρο"=「手」+ πρακτικός =「技術」(ギリシャ語)のを組み合わせた造語。パーマーの親友であったSamuel Weed氏によって名づけられた。
• 日本には1916年にPalmer College of Chiropractic卒業の川口三郎が伝えたとされている。
• カイロプラクティックは自然の原理に基づいた哲学 Philosophy・科学Science・芸術　Art=Natural Healing Artの集合体であり、疾病の原因となる脊椎の分節を手により調節する医療である。
• 脊椎などの椎骨がずれが神経を圧迫し、神経機能を阻害されることが様々な病気や症状の原因となるという理論に基づく。
• カイロプラクティックの定義： 筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職であり、関節アジャストメントもしくは脊椎アジャスト spinal adjustmenを含む徒手治療manual therapyを特徴とし特にサブラクセーション vertebral subluxation （神経系の働きを妨げ生理学的変化を起こす因子）に注目する。

●オステオパシー osteopathy　→参考1/2

• 1874年にAndrew Taylor Still（ミズーリ州の医師）が発表した徒手医学
• Osteopathy＝ Osteon（骨）＋Pathos（病気、治療）、ギリシア語からの造語
• 日本ではカイロプラクティック、スポンディロセラピーと共にアメリカ三大整体術と呼ばれている。（スポンディロセラピーはすでに失われた手法であり、詳細は明らかではない。）
• 日本では整骨療法と呼ばれていたこともあるが、骨のみを調整する手技とは異なり、骨格などの運動器系、動脈・静脈やリンパなどの循環器系、脳脊髄液の循環を含む脳神経系など、解剖学的あるいは生理学的な広範囲の医学知識の元に、手を使って治療を加える。
• 療法を指す用語ではなく、オステオパシー医学という医療哲学のひとつの体系である。
  1. 身体全体をひとつのユニットとして考える、
  2. 身体の機能と構造は一体のものであると考える、
  3. 自然治癒力を鼓舞することを主眼とするなど、独特の医学体系を持つ。

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●マッサージ Massage　←→統合医療

• マッサージはギリシャ語の「sso=こねる」、アラビア語の「mass=押す」、ラテン語の「Manu=手」、ヘブライ語の「触る」などと同一語源であるとされている。すなわちマッサージは「さすり」「押したり」「捏ねたり」する療法である。
  
  

  BC5C頃	タイ古式マッサージの歴史は、仏教の成立にまでさかのぼると言われている。伝説では、仏教の開祖・ゴーダマ・シッタルダの主治医であったと言われる「タイ医学の父」、ジヴァカ・クマール・バッカがタイに伝えたとされている。
  BC5C	Hippocrates(ヒポクラテス BC460〜BC377、「古代ギリシアの医聖」、エ−ゲ海コス島に生まれる)は、マッサージについても記載している。「凡そ医たる者は､医学に関する学科とともに､マッサージの一科をも研究せねばならない」と効力と必要を述べた。
  16世紀後期	Ambroise Paré（P 1510〜1590/12/20, ルネサンス期の床屋外科医　"Physician to the Kings of France"）がマッサージの効能や必要性、医療術を研究し、フランス中にマッサージの効力を強く、主張するに至った。この主張によって、マッサージ療法は、医療法としてだんだん見直されるようになり、広まっていった。
  18C末	Per Henrik Ling（P 1776/11/15〜1839/5/3, スウェーデン体操の父）は解剖学と生理学を学び、治療体操の一環としてマッサージを導入した。この治療体操がドイツ、フランス、オランダ等の諸国に普及した。オランダのJohan Georg Mezger（1838〜1909）が、マッサージの効果を医療技術として紹介し、手技を選定し理論を築いた。
  1945年	橋本乗晃（陸軍軍医、赤十字病院長）がフランス流のマッサージを日本に持ち帰った。軍医であった長瀬時衝がこれを受け継ぎ日本で最初の医療マッサージとして活用した。

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　→アロマテラピー

Pain Relief