olcegepant(BIBN4096BS)
- Boehringer Ingelheim 最初に開発されたgepant系のCGRP受容体拮抗薬
- 副作用(肝障害)で治験ストップされた。
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テルカゲパント telcagepant(MK-0974)
- Merck社の片頭痛発作に対する新規治療薬、経口拮抗薬
- telcagepantの有効性が臨床第III相試験で確認されたと、欧州と米国の共同研究グループが発表した(Ho TW, et al. Lancet 2008; 372: 2115-2123.)。
- トリプタン製剤に反応しない片頭痛の治療や併用療法が期待されている。
- telcagepant 300mgの有効性はゾルミトリプタン5mgと同等で副作用が少なく、片頭痛の急性期治療に効果があると報告されている。
- 副作用として肝機能障害がみられ、その後の開発は中止された。
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リメゲパント rimegepant(米国Biohaven)
- 片頭痛発作の治療における、経口カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬
- rimegepant 75mgの反復性片頭痛患者の急性期治療(第三相)で1072名での検討の結果、服用2時間後にはplacebo(偽薬)と比べて有意に頭痛、不随症状の光過敏や音過敏、吐き気の軽減を認め、特に頭痛、光過敏を強く軽減できた。Pain freeとまではいかなくとも1回の服用で48時間は有意に頭痛を軽減でき、その間に逆に片頭痛再発作を生じた患者さんは1/10以下であったと報告されています。また、rimegepant 75mgを1回の服用後、服薬2時間より3時間、3時間より4時間、4時間より8時間と服薬経過後の時間が長くなるにつれて、頭痛の軽減もアップしていました。: Richard B. Liptonら(米国・アルベルト・アインシュタイン医学校の)NEJM誌2019年7月11日号 参考1
- 副作用で肝障害のために臨床治験が中止になったolcegepant、telcagepantと異なり、rimegepantではAST(GOT)やALT(GPT)といった肝トランスアミナーゼの上昇が543例中13例にしか認められず(placebo群でも543例中12例に認めました)、その上昇も正常上限を超える程度で、正常上限の3倍以上に上昇した症例はなく、つまりは肝障害を来さないことが証明された。
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Ubrogepant(Allergan社)
- Allergan社は2018年に片頭痛発作の治療を対象としたubrogepantのフェーズ3試験において、プラセボとの比較で主要評価項目を達成したと発表した。
- 経口CGRP受容体アンタゴニストであるubrogepantの2019年のFDAへの承認申請を目指し、今年の上半期に同試験の最終結果を纏める予定としている。
- Ubrogepant 50mgもしくは100mgを服用後2時間でplacebo群と比べて、ubrogepant 50mgでも100mgでも有意に頭痛(ubrogepant 50mgも100mgも同じで61%の症例で認めました)や不随症状の光過敏(光過敏のみubrogepant 100mgの方が50mgよりも良い結果で約半数の症例で消失しました)や音過敏、吐き気(音過敏や吐き気は逆に50mgの方が良く、音過敏は約60%、吐き気は約70%の症例で消失しました)の軽減を認めたが、ubrogepant 50mgと100mgでは差は認めなかった。
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Fremanezumab
- 慢性片頭痛の予防効果
- CGRPに対するヒト化モノクローナル抗体薬
- 慢性片頭痛患者を対象に、fremanezumabの頭痛予防効果を第Ⅲ相国際多施設共同ランダム化比較試験で検討した結果、頭痛の回数を有意に減少させたことを2017年に報告した。米・Thomas Jefferson UniversityのStephen D. Silbersteinら N Engl J Med(2017; 377:2113-2122) 参考1
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ベンゾジアゼピンCGRP受容体拮抗物質 参考1 |