症例41

臨床所見

0歳2ヶ月 男性
要約)急性リンパ性白血病
病歴)20〇〇年12月中旬より顔面、体部に皮下腫瘤が出現。20〇×年1月6日朝より哺乳減少。夕方よりあえぎ呼吸が見られたため、近医小児科受診。著明な貧血を認める。あえぎ呼吸、全身色不良、全身に紫斑が多数あり、頭部CTで脳出血が認められた。処置中にSpO2低下と徐脈あり、気管内挿管後骨髄輸液、赤血球輸血を開始。諸検査で、急性リンパ性白血病、腫瘍崩壊症候群、播種性血管内凝固症候群、脳出血と診断。WBC 34万と貯蔵あり、著明な高カリウム血症(12mEq/l)、代謝性アシドーシスを呈していた。
1月7日午後11時59分死亡。


画像所見


  • 両側のシルビウス裂周囲の前頭葉弁蓋部、側頭葉に梗塞からの脳内出血、それが穿破したクモ膜下出血と一部硬膜下出血も伴っているものと思われる。
  • 右の病変により右側頭葉内側部は下方に変位し、鉤ヘルニアをなしている。

両側腎盂内に高吸収のものの貯留がある。

診断と解説

  • 乳児白血病による hyperviscosity syndrome、DICによる脳梗塞・出血は広範囲・大量なもので、脳ヘルニア、脳幹圧迫から呼吸などに重篤な傷害を与え、生命維持が困難なものとなったと考えられる。
  • 両側肺や腹部の浮腫性変化、腹水貯留などのサードスペースへの液体貯留は、基本的には終末期の多臓器不全(心不全、腎不全、肝不全等)の状態を反映したものであると思われる。腎盂腎杯内には高吸収のものの貯留があり、様々な可能性が考えられるが、臨床情報を採用すると腫瘍崩壊症候群による尿酸結晶の貯留を見ているのではないかと思われる。

担当者名

Ai情報センター(小児死亡事例に対する死亡時画像診断モデル事業登録症例)