症例22

臨床所見

0歳7ヶ月 男性
要約)不詳の死

病歴)
生来健康、発達が少しゆっくりめ(寝返りがまだ)だった。数日前からほんの少し風邪症状があった。
7:20 ベッドで冷たくなっている児を発見、救急要請。
最終健常確認は前日 21:10頃
病院到着時死後硬直有り、背側に紫斑も出現していた。
8:14 死亡確認


診断

  • 点滴開始後、心臓は動き出していないと思われる。理由としては、点滴した液体が右心系に滞留している。
  • 死戦期 (左心不全の可能性)や死後の非特異的変化が加わっている。
  • リンパ節腫大、発熱の臨床症状もあり、ウイルス性感染疑い。
  • 明らかの骨折はないが、全ての骨を撮影できていない。7 月として、大きな骨異常なし。

画像所見

  • 頤下リンパ節が腫大、副神経リンパ節も腫大している。
  • 大血管の分岐に異常指摘出来ず。動脈管索の石灰化が認められるが病的意義はない。
  • 肺門リンパ節など他所には石灰化ない。静脈・右心系の内腔が相対的に低吸収。
  • 動脈・左心系の内腔が相対的に高吸収。肺動脈は低吸収、肺静脈は高吸収。
  • 肝臓下縁は、腎臓より下に存在し、腫大気味。
  • 大便が存在し、哺乳や食事は行われていたと考えられる。
  • 後方の肋骨骨折、仮骨や骨膜反応をともなう肋骨骨折はない。その他、明らかの骨折はないが、全ての骨を撮影できていないため、次回からは(別の症例を撮影する際には)、四肢のレントゲン等が必要である。

担当者名

Ai情報センター(小児死亡事例に対する死亡時画像診断モデル事業登録症例)