finale形式のファイルをmusescoreでオープン

はじめに

著作権が切れたとみられる楽曲を集めて、世界中からダウンロードできる様に整理しているサイトがあります。IMSLPとかペトルッチとか呼ばれています。先日自分で吹いてみたい曲を見つけたのですが、ソロのパートがin Cで書かれていました。自分のコルネットがin B♭なので、Cの譜面を見ながら頭の中でB♭に読み替えをするか、あるいは、in B♭に綺麗に書き換えるか、と言う選択肢を選ぶことになりました。

IMSLPのサイトを見ていると、in Cで書かれたPDF形式の楽譜意外にfinaleで書かれた.mus形式のデータも掲載されていました。そこで、この.mus形式のデータをmusescoreで読み込んで清書するまでの手順を記録しておこうと言うのがこの記事の趣旨です。

中間ファイル形式

musescoreは、そのままではfinaleの.mus形式のファイルを開くことができません。それではどうしたら良いかと言うと、finaleの.mus形式のファイルを開くことができるアプリケーションでファイルをオープンし、music xml形式で出力して、そのmusic xml形式のファイルであればmusescoreでオープンできるだろうと考えました。music xml形式ではうまくいかない様でしたら、standard midi file形式で保存して、そのmidiファイルをmusescoreでオープンしようと考えました。

xmlとmidiどちらでも基本的な音符や休符の情報はmusescoreで読み取れるのですが、midiですとタイトルや作曲者名をはじめ多くの符号の情報がmusescore側で読み取れません。ですので、可能でしたらxml形式で楽曲をmusescoreがわに移したいという気持ちがあります。

finale 2012

finaleの.mus形式のファイルを開けるアプリは、もちろんfinaleです。10年前の年号が刻まれたfinale 2012を保有していました。しかし、このアプリとても高機能で素人がちょっと譜面を清書したい向きにはオーバースペックである以上に、どこに機能があるのか探すのが大変でした。マニュアルやアンチョコ本を買って勉強しながら使っていましたが、たまにしか使わないということもあって、本当に慣れることができなかったアプリです。購入前からその状況はある程度情報収集していたのですが、残念ながら当時調べた範囲で、商用の楽譜清書アプリでMacで使えるものは事実上finaleしかない様な状況でした。

それでも、今回の様な目的には使えるかもしれない、と想ったのですが、10年間の間にOSのバージョンが上がり、途中からfinale 2012も起動しなくなっていました。アップデートして新しいMac OSにも対応したバージョンに乗り換えることもできたのですが、finaleからは気持ちが離れmusescoreに乗り換えてしまいました。

Finale NotePad

Finaleのファイルをオープンできるフリーウェアがないか検索していましたら、ありました。無料版のfinale と言えるFinale NotePadというアプリです。これはfinaleと同じ会社が製造販売している様です。ただ、難点はOSがWindowsでのみ提供されている点です。早速、レガシーWindowsアプリ用のPCにインストールしました。

Finale NotePadで.musファイルをオープンして、music xml 形式で保存するのは、このアプリでストレスなくできました。方法としては次の様な感じです。ファイルメニューのオープンから目的の.mus形式のファイルをオープンしました。ファイルメニューのオープンからxml形式で保存。

musesocreでパート譜をpdf形式で保存するまで

XML形式のファイルをオープン

【ファイル】ー【開く】をクリックします

 

xmlファイルを保存したフォルダへ移動し、オープンしたいファイルを選択して【開く】をクリック

 

保存されたxml形式のファイルが開けます(次図)

 

楽器の調性を変えます

楽器名の箇所、この例ではTrumpet in Cと書かれた場所を右クリックして、出現するメニューで【譜表/パートのプロパティ…】をクリックします

 

出現するプロパティ設定画面(下図)、今回はCの楽器で入力していたところをDの楽器で演奏する用の譜面に変更したいので、「C」と表示されている「パート名」「楽器名称」「楽器略称」の三箇所のCをDに書き換えます。

 

次に、「移調」の行の【0ー完全1度】と書かれているプルダウンメニューから【長2度】を選んで、【OK】をクリックします。

 

パート譜の作成

前項までの作業で「C管のトランペット」と表示されていたのが「D管のトランペット」用の楽譜であることが表示される様になり、また、譜面上「ソ」の音で始まっていたのが「ファ」になっているのと、フラットが2つ表示されるようになりました。次にパート譜を作成して、パート譜を書き出します。

【ファイル】ー【パート】

 

パート譜の設定画面が表示されます

 

右上ボタンの【全てのパート】をクリックし、【Trumpet in D】3箇所を選んで右下の【OK】をクリック

元々あった「Sonata Prima 1*」タブの下に、「Sonata Prima 1*」(スコアのこと)「Trumpet in D」「Organ」のタブがそれぞれ出現します。

 

「Trumpet in D」のタブをクリックして、パート譜が作成されていることを確認します。元のファイルの設定の問題かパート譜にも楽器名以外に「Score」とか表示されています。気になりますので私はこれをクリックして削除しました。他にも気になる点がありましたので、細かい手直しをしました。

【ファイル】ー【エクスポート】

 

今回は、パート譜だけエクスポートしたいので、必要なものにだけチェックが入っている様にして「エクスポート」ボタンをクリックしてパート譜pdfを適切な場所へ保存しました。

 

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