解答1:覚知、T課程、II課程
(6/01/97、eml 3587)
***岩崎@宇部消防です。***
中村さんからの質問内容ですが、たぶんこれでよいと思います。
*覚知=119番通報方法のことで、入電方法としてはつぎのようなものがあります。
1 119専用 家庭電話や公衆電話等で直接ダイヤル119で入電したもの。
2 警電 警察とのホットラインから入電したもの。
3 加入 119の専用ではなく、消防本部や署の電話番号(一般の電話
と同じものです)例:宇部消防21-6111又は21-6115等
4 自己 消防職員等の消防関係者が勤務中(救急自動車が走行中に交通
事故現場に負傷者がいるのを発見し、活動を行った場合や消防
署から直接事故の発生を見て出場した場合に使います。)
けっして、怪我をした人の自分ではありません。
5 駆けつけ 直接、消防署に負傷者がいると言って、走ってきて通報があっ
たもの。
6 防災無線 県の消防防災無線やその他の機関からの同様の無線で通報があ
ったもの。
などです。つぎのご質問ですが、
最初の課程=救急1課程
消防職員が救急隊員になるために必要な資格で、救急隊員として
の基礎を学ぶ教育です。
教育時間は135時間以上(約1か月弱)を医師や看護婦さん等
から教育されます。試験もあります。
次の課程 =救急2課程
先の救急1課程教育を終了した、救急隊員が教育されるもので、
平成3年に新たに設けられた教育です。
教育時間は115時間以上(約1か月弱)を先の先生方により教
育されます。やっぱり試験はあります。
この二つの課程を合わせて今は標準課程という教育が始まっています。
この1課程・2課程(標準課程)を修了してから、救急隊員として現場活動の
経歴が5年以上又は実務時間5000時間以上をクリアした救急隊員が初めて
救急救命士養成所に入校する機会が与えられ、835時間(約6か月)の教育
を終え、国家試験を受けて無事合格すれば救急救命士となります。
よって、この救急1課程・救急2課程(標準課程)は消防職員への救急隊員教
育期間なのです。
これによって、すでにご存じでしょうが、以下の応急処置ができるようになります。
救急1課程修了者(一般人でも可能です。)
用手法による気道確保(下顎挙上法や頭部後屈法等)
胸骨圧迫心マッサージ(心臓マッサージ)
呼気吹き込み法による人工呼吸(口対口等)
圧迫止血(直接圧迫止血・間接圧迫止血・緊迫止血等)
骨折の固定(副子固定・マッジクギブス(バキューム)〜陰圧固定
ハイムリック法及び背部叩打法による異物の除去
必要な体位の維持、安静の維持、保温
救急2課程修了者(標準課程修了者)
救急1課程修了者が行う応急処置+次の応急処置です。
口腔内の吸引(吸引器での吸引等)
経口エアウエイによる気道確保
バックマスクによる人工呼吸
(以下、拡大9項目応急処置ともいいます。)
酸素吸入器による酸素投与
聴診器の使用による心音・呼吸音の聴取
血圧計の使用による血圧の測定
心電計の使用による心拍動の観察及び心電図伝送
鉗子・吸引器による咽頭・声門上部の異物の除去
経鼻エアウエイによる気道確保
パルスオキシメーターによる血中酸素飽和度の測定
ショックパンツの使用による血圧の保持及び下肢の固定
自動式心マッサージ器の使用による胸骨圧迫心マッサージの施行
特定在宅療法継続中の傷病者の処置の維持
救急救命士
救急1課程+救急2課程の応急処置に下記の救急救命処置が行えます。
精神科領域の処置
小児科領域の処置
産婦人科領域の処置
(特定行為〜医師の具体的指示を必要とします。)
半自動式除細動器による除細動
(セミオートで、Vfの時にしかできませんし、
Vfの解析は除細動器が行い、女性の声でメッセージ
が流れます。他の操作(ボタンを押す等は救命士が行
います。よって、マニュアル操作はできません。)
厚生大臣の指定する薬剤を用いた静脈路確保のための輸液
(薬剤は乳酸加リンゲル液のみです。)
厚生大臣の指定する器具による気道確保
ラリンゲアルマスク(手術室にもありますよネ)
食道閉鎖式エアウエイ EOA/EGTA
コンビチューブ