日本社会薬学会は、規約に基づいて2年ごとに役員の改選を行っており、2016年度から新たな体制となりました。
日本社会薬学会は、学術活動を通じて、薬と社会とをつながりを考え続けています。薬は医療に大きく貢献するものであり、社会から強く求められているものですが、一方で、適正に評価され、使用されなければ、期待された役割を果たすことができません。薬の持つ様々な特性を考えると、薬に関わる専門的な立場の者は、従来の医学・薬学の領域だけでなく、倫理学、法学、社会学、経済学などの幅広い視点を持つことが求められます。人々の生活、社会の仕組みを踏まえて、薬の価値や関わり方を考え、よりよい環境を作っていくことが必要なのです。その一端を本学会が担っていると自負しています。
2013年に改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムでは、「薬学と社会」は、六年制薬学教育課程において「入学後早期から卒業まで継続して習得していくべき内容」とされました。薬剤師を目指す薬学生、薬剤師、薬に関わるすべての人に社会薬学は関わっています。
新体制においても、本学会の35年間の歴史を踏まえて、さらに学術活動および啓発活動を発展させ、社会に貢献していきたいと考えています。
会員の皆様のご理解とご協力を賜りますようどうぞ宜しくお願いします。
2016年8月
日本社会薬学会 会長 亀井美和子