副神経鞘腫 accessory schwannoma
- 頭蓋外の末梢神経に発生するものがほとんどです
- 頸部にできると硬い塊のできものとしてみつかります
- 頭蓋脊柱管内の副神経鞘腫はとても珍しいものです
- 延髄から出る副神経根 cranial part にできるタイプと,脊髄 C1-5から出る脊髄根 spinal roots にできるタイプがあります
- 頸静脈孔に発生するものは,頸静脈孔腫瘍と呼ばれますがほとんどありません
- 副神経の症状を出すことはほとんどありません
- 大きくなると上位頸髄を圧迫して,四肢の感覚異常や痙性麻痺を生じます
- 頭蓋内のものでは嗄声や嚥下障害がでたという報告もありますが例外的なものです
- 頭側に発生したものは摘出しても症状が出ないことが多いです
- 脊髄根のmain rootから発生したものを摘出すると胸鎖乳突筋と僧帽筋の麻痺が生じて肩の動きが悪くなります
- 延髄から脊髄への移行部,大後頭孔で増大しますから,放射線治療をすると延髄あるいは上位頸髄の被曝が生じて,あまり十分な線量が使えないかもしれません
脊髄根 spinal rootから発生した無症候性の副神経鞘腫です。神経根は脊髄前根からでて脊髄の外側から背側へと上行するので,脊髄を横から圧迫するようになります。
徐々に増大しました。手術摘出を行うときに副神経を温存できないと,胸鎖乳突筋と僧帽筋の麻痺が生じます。