成果を見せる
2/21 2.活動の成果を見せる技術
【テロップ】
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【ノート】
活動の成果を見せる主な場面「予算を投じた事業の成果を意思決定者や関係者に見せる」とは、予算を投じた事業が、地域の健康課題の解決・改善に効果があったかどうかについて見せることであり、意志決定者や関係者に、実施したことについての説明責任を果たす場面となります。 もし成果を見せなければ、予算を投じて行ったことが、よかったか悪かったかが分からず、他にも予算のかかる事業が多くある中で、結局予算を投じた意味がなかったのではと、意思決定者や関係者が判断し、予算の削減や事業の廃止、事業への協力打ち切りといった事態を招く恐れがあります。 一方、「住民主体の活動の成果を住民に見せる」とは、住民による主体的な活動が地域の健康増進にどのように寄与しているかを見せることであり、住民主体の活動を推進する保健師が、専門職として、住民に説明責任を果たすことにもなります。さらに、自分たちの活動の成果を住民自身が見出すことができれば、それによってエンパワメントが促進されるメリットがあるため、保健師はそれも意図して支援します。 もし成果を見せなければ、自分たちの活動が本当に誰かの役に立っているのか、こんな労力は徒労なのではなど、住民が活動の意義を見出せず、負担感だけがつのり、やりがいや意欲が低下して、その結果、活動が衰退してしまう恐れがあります。 活動の成果を見せる技術のコアは活動の評価を行うことです。 評価とはPDCAサイクルのC、Checkにあたる部分であり、活動の成果を効果的に見せることによって事業予算の継続や拡大への意思決定を導きます。 また、評価を行うことにより、保健師活動の実際やその成果が可視化されるため、それは保健師の存在価値を世の中に見せることにもつながります。 住民主体の活動の成果についても、活動を評価することによって、住民自身が自分の住む地域がより健康な方に向かっていることを確認できれば、取り組んだ者それぞれの満足感と自己効力感がアップします。 それが、ひいては、活動を継続しよう、もっとみんなに広めようという意思決定につながるのです。 では、続いて、「活動の成果を見せる技術の要素」と「評価して見せる内容」、および「展開過程」について、基本的な事項を押さえていきましょう。