必要性を見せる
18/27 18.活動の必要性を見せる技術演習【価値・資源を見せる】

【テロップ】
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【ノート】
ヒマワリ保健師は考えます。 「どうしてZ市では乳がん検診の受診率が低いのだろう。」 「いやいやその前に、どのような方が乳がんで命を落とされたのだろう。」 まずヒマワリ保健師はそれを見えるようにしようと、情報収集しました。“保健医療行政に必要な基礎資料を得る”という目的で、担当部局間の手続きを経て、死亡小票を取り寄せ、この3年間、どんな方々が乳がんで亡くなっているかを調べました。そしてその方々の過去の検診受診歴を確認しました。また、同僚の保健師には、地区活動を通して何か情報を得ていないかについて聴きました。 その結果、過去3年間に乳がんで死亡した30例の検診受診歴は、未受診が26名(86.7%)、受診した4名は視触診のみであり、マンモグラフィー受診者は0でした。 また、Z市には12の中学校区がありますが、30例の居住地区をみると、8名(26.7%)、つまりおよそ4人に1人は市内中心部に隣接した2つの校区に住んでいました。地区担当によると、そこは自治会に入っていない、転入者の多い、比較的新しい小規模マンションが多いところとのことでした。 ただし、市内中心部には、視触診とマンモグラフィーの両方を実施できる病院が2か所あります。 ヒマワリ保健師は乳がんで亡くなられた方の情報から、その背景要因を分析することによって、乳がんの発見を遅らせた要因、すなわち価値を損なう要因と、マンモグラフィー受診を可能にする資源があることを把握しました。 これによってヒマワリ保健師には解決の方向性がいくつか見えてきました。 あなたには、何が見えましたか?