学校も、ディズニーリゾートも、USJ もお休み。卒業式も、たのしみの給食もない毎日。テレビをつけると、むずかしい顔をした大人が「コロナ」「コロナ」ばかりの繰り返し。でも「コロナウイルス」は大人にも、子どもにも見えません。こんな時に、あなたができること、子ども自身ができることをお伝えします。
前回お届けした記事と動画では、新型コロナウイルスと共に生きる社会への、子どもたちによく見られる反応と行動を紹介しました。今回は、そのような反応と行動をする子どもたちを見て、子どもたちのお話を聴くポイントを、動画と一緒にお伝えします。
みて
きいて
つなぐ
これがポイントの全てです。簡単すぎて拍子抜けするかもしれません。ですが、このポイントは災害精神医学や心理学といった専門的な内容をきっちり踏まえているのです。
見る(Look)
みること。普段の多くの大人は物事を細かく見ることができます。けれども、新型コロナウイルスという見えないものから子どもを守るような、ストレスフルな日々の中では、いつもよりも見えていないことがあるかもしれません。
あなた自身が
「なんだかいつもと違うかも?」
と感じたり、前回の動画でお伝えしたような子どもの行動で、
あなた自身がイライラしてしまう
場合は、実はあなたのケアが必要なのかもしれません。
聴く(Listen)
きくこと。きいているようで、大人のあなたがお話をしていませんか?子どもは自分の力で、物事を解決する知能と力を持っています。今日お伝えしている「きくこと」は、子どもたち自身のちからで物事を解決するまで「待つ」ことも、含んでいます。
子どもたちは、
仲良しのお友達たちとつながっていること
を感じられたり、
自分にできることがある
と感じられると、彼らの解決能力がぐんぐん伸びていきます。
つなぐ(Link)
つなぐこと。子どもたちに何かをしてあげることは、いくぶんか簡単です。ですが、
彼ら自身の力で何かができるように、物や、人や、情報につなげる
ことは、案外難しいものです。今こそ、子ども自身で、この見えない新型コロナウイルスと、揺れ動く社会で生きていけるように、関わってください。
東日本大震災の時、東北の子どもたちは地震が来たら高いところに逃げるという原則を守り、一方で多くの大人たちは守りませんでした。けれども、この原則という情報に子どもたちをつなげたのは、大人なのです。子どもたちの力を信じて、物や、人や、情報に、あなたが子どもをつなげることが、彼らのこころを守ることにつながります。
この動画は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが作成しました。この国際NGOは子どもの保護の活動に長い歴史を持つ団体です。そして、スフィア基準が公式に認める基準の1つ、「人道行動における子どもの保護の最低基準」の日本語訳を提供しているNGOでもあります。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン のこちらのページには、子どもと親や養育者、地域の人たちが、心身ともに良い状態で過ごすために役に立つポイントがPDF資料でまとめてあります。あわせてご参照ください。
この動画は3部作です。
第1弾と第3弾はこちらから御覧ください。
こころのケアについて、より詳しく知りたい方はこちらのページをご参照ください。